真山仁のレビュー一覧

  • 売国

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    真山仁クオリティ。政界、検察、宇宙産業といった題材への取材の深さを垣間見せつつ、物語として読ませる。青臭いこと言いながら、もがく人間を描くのがうまい。

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    2022年03月12日
  • そして、星の輝く夜がくる

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    2011年3月11日
    日本人の意識が変わった日
    津波、原発事故、危機管理、絆、ボランティア...

    東日本大震災で被災した小学校に応援教師として赴任してきた小野寺
    小野寺自身も阪神淡路大震災で妻子をなくしています。
    そんな小野寺と傷を負った子供たちや父兄、地域の方々と、被災地の問題への取り組みが語られている短編連作の物語。

    ■わがんね新聞
    赴任した小野寺が一番最初にやったこと。
    子供たちの不満や怒りを吐き出させるために作り始めた壁新聞
    変わり始める大人たち、元気になっていく子供たち

    ■”ゲンパツ”が来た
    福島第一原発から避難してきた子供の案件から、原発問題に
    偏見、それぞれの本当の想い

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    2022年03月12日
  • ハゲタカ4 グリード(下)

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    テンポ良く進んでいくが、しっかりと重みもあるので、経済エンターテイメント小説として、読み応えがあった。
    そして日本人の心の琴線に触れる読後感が素晴らしい。

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    2022年01月28日
  • 黙示

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    真山仁は、日本の様々な分野において問題提起をする。この黙示は、農業がこれでいいのか?ということを説く。根底には、日本の農業の再生をどう進めるのかにある。ここで、取り上げられるのは、農薬と遺伝子組み換えが主人公だ。
    小説では、農薬散布中のラジコンヘリが小学生の集団に墜落する事故が発生。この本が書かれた時にはラジコンヘリであったが、今ではドローンで散布する。また、病害虫のあるところに向けて集中的に農薬を散布することもできるようになってきている。少し技術は進歩しているが、テーマは変わらない。カーソンの「沈黙の春」の警鐘から、農業に携わる人々が農薬をどう捉えるのか?ということは、大きな問題でもある。農

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    2022年01月27日
  • ハゲタカ4 グリード(上)

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    スピード感がある。リーマンショックを舞台に進んでゆく物語。実話に沿った進行で興味深い。
    下巻まで読んだか読後感は悪くない。やたらリンとイチャイチャしてるのは鼻につくが喧嘩に負けて勝負に勝った感じかな?

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    2021年12月06日
  • トリガー 下

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    殺害されたソウル中央地検の検事は、東京地検の検事と合同で、日米韓にまたがる巨大疑獄事件を捜査していた。
    在日在韓米軍の民間会社への移行という大胆な案件で、反対者への強引な働きかけ。
    それを明らかにされたくない米軍事産業が一連の黒幕なのか。これに北朝鮮がどう絡むのか。
    日本を舞台とした、臨場感あふれた凄まじい謀略合戦に、最期まで目が離せない。
    日米韓にまたがる超弩級な謀略小説。「このジャンルを書きたくて作家になった」という著者の思惑通りの面目躍如たる作品となった。

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    2021年11月29日
  • トリガー 上

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    2020年オリンピック開催時の日本を舞台に、日米韓さらに北朝鮮の工作員までもが入り乱れる謀略小説。
    巻頭の「主な登場人物」だけでも、警視庁捜査一課の刑事や警備部、内閣総理大臣に官房長官、国家安全保障局、最高検総務部長、韓国では大統領やソウル中央検察庁の検事、韓国国家情報院の幹部、米国の国家情報長官に在日米大使館員、さらに北朝鮮の工作員や彼らを束ねる在日の工作官に、「眠りネズミ」と呼ばれる潜伏工作員。
    そして、主人公ともなるのが元内調室長で調査事務所を営む合気道の師範と彼の部下。
    登場人物の多いうえに、彼らの関係が複雑に入り組み、さらに語り手が次々と変わるめまぐるしい展開に、迷宮に放り込まれたか

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    2021年11月29日
  • タイムズ 「未来の分岐点」をどう生きるか

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    後半はコロナ一色ですが、連載終了後の秋元さんとの対談は特に興味深く読みました。常に問題意識を持って若者と対話しなければ置いていかれますね。

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    2021年11月28日
  • プリンス

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    ネタバレ

    軍事政権下の東南アジアの国・メコンの大統領選挙を巡ってのお話。〝民主主義は人を幸せにするか″というテーマらしい。
    大統領選に出馬する直前に暗殺されてしまったジミー・オハラ。夫の代わりに大統領選に出馬しようとする母のグレイスと、それに違和感を覚えるピーター。また、彼を支えようとする日本の大学生・渉や、イギリス大使館員のカートライト。ジミーの親友のメコン軍人のシルバ。悪徳大統領ドミノ、、、等々、登場人物がたくさんいて、立ち位置を把握に、ちょっと苦労したけど、面白かった。
    重いテーマを題材にしているのだけど、ちゃんとエンターテイメントしていて良かった。誰が味方なのか?大国の思惑とか、登場人物それぞれ

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    2021年11月05日
  • 標的

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    「標的」 真山仁

    1.小説より
    「過去の経験値といまの状況の比較検証。
     その結果、神業なるものが生まれる。
     勘ではない。」

    「身の丈にあった生活。その価値観を身につけて、初めてそれぞれがそれぞれの豊かさを知る。」

    2.内容
    与党女性議員。地盤なし、金なし。ただし世論受けは良い。
    いよいよ現首相から「次の総理をやらないか?」の打診あり。
    現首相の狙いは院政でのコントロール。

    一方、彼女はそれを知って党内派閥の票の買い占めに走る。
    買い占めの事実、資金源を検察が割り出し、いよいよ逮捕へ。。。

    3.読みおえて
    政治。
    民からしたら、向こう側の世界。
    報道で知るのは一部であり全体ではない

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    2021年10月09日
  • 神域 下

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    ネタバレ

    読書備忘録609号(上下巻)。
    ★★★★。
    下巻終わって・・・、まあいい感じで終わりました。
    アルツハイマー病を治す奇跡の人口万能幹細胞(IUS)フェニックス7。IPS細胞の上級グレード細胞ですね。
    主なプレイヤーは以下の通り。
    ①アルキメデス科学研究所:奇跡の新薬としてフェニックス7の開発を東大先端生命科学研究センターと連携して進めている。
    ②政府:国家の威信を掛けて日本の経済再生プロジェクトとして後押しする。
    ③アメリカ:フェニックス7に対し政治介入して奪うことを画策する。
    ④宮城県警:アルキメデス科研の所在地、宮城県で高齢者の行き倒れ死を捜査する。

    ここからは完全なネタバレ。
    アルキメ

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    2021年09月29日
  • 神域 上

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    ネタバレ

    読書備忘録609号。
    ★★★★。
    医療ミステリー?
    アルツハイマー病を治す奇跡の人口万能幹細胞(IUS)フェニックス7。
    動物実験で大きな問題にぶち当たり、その解決の為にはより複雑な脳の構造を持つ人間での治験が必須。"ボケるくらいなら死んだ方がまし。自分で実験してくれ!"、という高齢者たち、自らアルツハイマーの兆しを抱える医療研究機関の理事長、国家戦略の柱にしたい政府。そして謎の行き倒れた高齢者の死体が次々に発見される・・・。
    分かりやすすぎる展開を下巻でまとめられるかで評価が決まる!笑

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    2021年09月25日
  • トリガー 上

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    立て続けに起きる事件を中心に、日米韓の其々の思惑と振り回される工作員達の動きに緊張感と疾走感が良い感じに相まって、スパイ小説を存分に味わえます。
    登場人物が多く、名前も思い出しながら読む必要があるのが少し難点。
    全てが動き始めてきたので下巻に期待です。

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    2021年09月21日
  • ハゲタカ4 グリード(下)

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    中国と戦っている裏でアメリカと戦っていた。
    日本のバブル崩壊から始まったハゲタカ
    シリーズ。
    今回は、アメリカの金融危機を題材に、
    アメリカで戦う。

    鷲津の周りの人々も面白い。
    とくに、鷲津にいいように使われた
    新聞記者の北村。
    彼の、
     大事件を取材する際、モノを言うのは筋読み
     今後どう発展するか、キーパーソンは誰か
     先行きを左右する不確定要素は何か
     事件発生後に得た情報とそれまでに
     積み上げてきた経験値を土台にして
     さまざまな可能性を考えつつ予想図を
     作り上げていく
    は、戦略そのものに通じる極意だろう。

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    2021年09月10日
  • レッドゾーン(下)

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    10年も前から、業界の世界的再編の必要性を、
    各国のファンドの立場の人、日本の大企業の立場の人から描いている。

    芝野さんの話を回収して終わって欲しかった。

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    2021年08月24日
  • プリンス

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    メコンという貧しい国を舞台にした、政治劇。

    民主主義がまだ達成されていない国で、彼らがどんなことを考え行動するのかを見るのが楽しかった。

    やはり、アメリカやイギリスといった大国が一枚かんで来ており、そこの思惑の衝突が激しかった。

    てっきり、民主主義そのものの失敗を描こうとしていたと思ったのだが、予想が外れた。

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    2021年08月08日
  • 海は見えるか

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    この短編は、テーマがテーマだけに、はいこうなりましたっていうのがない。それだけに正直な話です。
    でもだからこそ50のおっちゃんがいろいろ悩んで、またそこからいろいろ決意するところがいい。進化するおっちゃんが、いい。

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    2021年08月08日
  • ハゲタカ2.5 ハーディ(下)

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    ハーディ ハゲタカ2.5

    日光・金谷ホテルをモデルとしたミカドホテルの松平貴子を主人公とする、ミカドホテル奪還劇。前作で世界的リゾートホテルグループの傘下となったミカドホテルを奪還するまでの話。先日、日光・金谷ホテルを訪れたこともあり、描写がありありと想像できたことで非常に面白かったが、今回はどちらかと言えばビジネスというよりスパイ小説のようなイメージであった。ラストも、ハゲタカ1.5のスパイラルのような「この手があったか!」というような鮮やかな展開ではなく、かなりあっさりしていた印象。また、本作では全くと言うほど鷲津は現れない、完全に映画でいうマクガフィンとなっている。

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    2021年08月01日
  • そして、星の輝く夜がくる

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    前から読みたかったのを、やっと読みました。いい短編だった。
    阪神大震災の若い教師時代と、東北の成熟した教師時代と、なるほどこんな対比で小説家は書くのか…
    でも、やっぱり子どもなんだな、子どもを使うんだなあ、子どもで書くことで少し明るさが出るってことなんかなあ…
    実際、まだ解決してないことが多すぎるんですよね、東北の震災…

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    2021年07月31日
  • プリンス

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    「平和ボケの退廃社会ニッポン」日本の民主主義ももはや死に体だけど、比較の問題。「自己分析ができず現実逃避するような大人たち」「自由があって豊かであってもなかなか幸せになれないんだなぁ」贅沢な悩み、いつまで?ミャンマーも遠くなった…

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    2021年07月31日