真山仁のレビュー一覧

  • オペレーションZ(新潮文庫)

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    久しぶりの真山さんの本。
    近年、政治関係にも手を出し始めていることは何となく認識していたのですが、
    初めて真山さんの政治モノを読む機会に恵まれました。

    やはり安定感があるだけに、その先の展開がどんどん気になります。
    途中作品の中で出てくる作家が真山さんを憑依しているのでは?と(勝手に)妄想してしまったり、
    色々と楽しめること間違いなしの政治小説。

    テーマは日本のデフォルト(倒産)。
    我々日本人としては、臭いものに蓋をしてしまっているテーマでもあります。
    未来に(そして、未来の若者たちに)負債を残さないためにも、
    日本人としてちゃんと認識しておかなくてはいけないテーマを
    小説とという取っつき

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    2020年03月08日
  • 売国

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    ネタバレ

    冒頭から、通産省の青年、宇宙センの研究者、法務省の検事と、互いに無関係な人物の会話から始まり、数十ページ読み進めると、そのどれでもない特捜部の検事と若い宇宙研究を進める大学生がダブル主人公であることが分かり、中盤になっても話の展開が読めない、、そんな展開にワクワクさせられる。

    キープレーヤーである橘洋平が悪党なのかヒーローなのかが最後の最後まで分からない部分が本作のミソだと思う。冒頭のシーンをみると、完全な悪党ではないことが何となく分かるが果たしてどんな仕掛けがあるのかが見えない。早く知りたいという好奇心を掻き立てられ、あっという間に読んでしまった。

    結末はあっさり淡々と終わっていった感じ

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    2020年02月07日
  • 標的

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    女性初の総理大臣を目指す越村みやび厚労相。
    超高齢化社会に突入した日本の切実な問題、高齢者のための施設=サ高住の法制化を巡り、彼女に贈収賄の疑いがあると情報提供者が現れる。
    その真偽を確かめんと、特捜検事富永が動く。
    富永検事、越村みやび、酒蔵を経営する彼女の夫、新聞記者の神林、それぞれの視点で状況が目まぐるしく変わる。
    果たして、越村みやびは逮捕されるのか。
    彼女を後援する姿勢をみせる現総理の本当の狙いは。
    そして、女性初の総理大臣が誕生するのか。
    追う者と追われる者、それぞれの思惑が絡む虚々実々の駆け引きに、読む手が最後まで止まらない。

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    2020年01月29日
  • 標的

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    ネタバレ

    政府与党の中での権力闘争を描いた作品。政治の表舞台からはみることの出来ないフラ側での暗闘とも言える凄まじい権力への執着、そのためには手段を選ばない金の絡んだ闘争が生々しく描かれているのがとても興味深い。

    とはいえ、若干淡白な表現が多く、もしかしたらもっともっと深くしつこくねちっこくせめぎ合っているところがあるのではないかと思わずにはおられませんでした。

    星1つ減じたのは、物語の週末の終わり方があっさりとしすぎていたからなのかな?と思ったりもします。僕が長編・シリーズ物を期待するせいか、このあと続編が期待できるような余韻のある終わり方だったらもう一つの星も付けられたかな、と勝手な理由で星4つ

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    2020年01月21日
  • プライド

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    買ってあったのに読むのが遅くなった。表題の「プライド」は2008年初出。フィクションだが日本の現実を踏まえた貴重な取材がデータになっている。だが現状は殆どが変化がなく続いていることに考えさせられた。
    「プライド」は人を高めもするが崩壊もさせる。7編の主人公たちの前向きの矜持に励まされる部分が大いにあった。
    自分は余り関わりのないと思っているところが、知らない、気づかないだけで大きな影響を受けていることを知る。
    真山さんの本を読むのは、こういったまっすぐな、直球ど真ん中という作品に触れることが出来るから。長く読んでなかったその後の作品を辿ってみたい。

    一俵の重み
    現在の農政について。食

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    2020年01月20日
  • バラ色の未来

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    IRを巡って政治家と地方の町長、新聞記者、そしてビジネスとの交錯した攻防。
    IRの問題点がよく浮き彫りにされている。いま、日本でもIR候補地が名乗りを挙げ、それに伴って国会議員への不正献金問題で揺れている最中。
    2015−2016年に書かれた小説だが、2019年を予感していたかのようだった。

    0
    2020年01月03日
  • 標的

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    手に汗握る展開に一気に読んでしまいました。
    政治って怖い。
    目的ありきの手段のはずが
    いつのまにか手段が暴走する。

    怖い、怖い。。

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    2019年12月24日
  • ハゲタカ4・5 スパイラル

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    【きっかけ・目的】
    平成30年秋にハゲタカがテレビ朝日で制作放映された。NHK版とは違う演出だったがこれはこれで面白いと思った。
    その影響で久しぶりに真山仁の著作をしかもハゲタカシリーズを読みたくなった。
    平成最後の夏から始まる物語は失われた30年という日本経済の闇にフォーカスをあてて始まる。

    長過ぎず短すぎず。そんな感じで手に取った。

    【感想】
    面白かった。東大阪を舞台に中小零細企業の様を生生しく描いている。日本の中小企業の技術力について描写しているが経営と運転資金の問題が浮き彫りにもなって勉強にもなる。知財等と軽く言うがそんな軽々しいものではないと「なにわのエジソン」をおって行くうちに

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    2019年09月18日
  • ハゲタカ4 グリード(上)

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    経済版の大河ドラマ読んでる感じ。
    フィクションなんだけど、リーマンショックってこんな感じで起きたんだーって、なる。

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    2019年08月08日
  • コラプティオ

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    カリスマ総理と言われる総理大臣に仕える官邸秘書官が活躍する話。
    アフリカの国のウランを採掘する権利、原発事故、大手電機メーカーの国有化など、色々とリアルさを感じさせながらドキドキしながら楽しめました。
    一方で、新聞記者のタイヘンさも垣間見ることができ、秘書官ともどもたいへんな仕事だと感じました。

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    2019年08月02日
  • 新装版 ハゲタカ(上)

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    面白い。
    バルブ処理を聞かなくなった。当時を思い出す。日本が、世界が変わった激動の時代だったと思わされる。
    そういえば、ハゲタカと言われた外資系の影響結果を知らないな。なんせ、日本の企業だけでは成り立たない時代になった。

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    2019年04月06日
  • レッドゾーン(下)

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    面白い面白い。
    反撃戦がじわじわと始まり、窮地に陥ってラストは....。
    というサヨナラホームラン、水戸黄門ストーリーなお話。
    日本人ですから、水戸黄門ライクなものは大歓迎ですね。

    そんな都合のいい展開あるかよー....と思いつつも
    久々に我を忘れて1日で読破。食い入りました。
    やっぱ物語はこうでなくちゃ。

    芝野さんの話、いらなくね?

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    2019年04月07日
  • ハゲタカ4 グリード(下)

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    ネタバレ

    上巻の流れをそのままに、とても面白く最後まで読めた。

    負けに見せかけて勝負に勝つ、アメリカンドリームの実質オーナーになった鷲津。

    サミュエルストラスバーグは手配されたが、黒幕は大統領だった、最後のシーンは痛快。

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    2019年03月18日
  • ハゲタカ4 グリード(上)

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    ネタバレ

    ハゲタカシリーズ第4弾

    リーマンショックがモチーフというか、もろにそれか。

    サブプライムローン問題の最中に、トーマスエジソンが設立したというアメリカンドリーム社(GEは本編にも出てきているが、アメリカンドリーム社は架空?)を鷲津率いるサムライキャピタルが手中に収めようとたくらむ。

    しかし、政権にも影響力があるアメリカの大物投資家 ストラスバーグが横やりをれてくる。

    上巻のなかでは一番面白い。

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    2019年03月13日
  • 黙示

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    作者らしく、農薬メーカ、養蜂家、反対団体などを丁寧に取材したのだろう。作者が伝えたかったのは、次世代の子供たちに、安全で適切な価格の食品をどう残していけるか、という解答と選択を迫られてる事実だ。その為には、安全の定義が必要になろう。少なくとも特定の巨大企業や政治団体だけでは答えは歪ませられるであろう。小説自体は、まだまだ作者の得意分野ではない、と感じた。ただ、伝えなければ行けない、という強い課題認識を感じた。自分の残り人生のテーマの一つにしたいな。

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    2019年03月06日
  • レッドゾーン(下)

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    ネタバレ

    面白かった。

    ハゲタカシリーズ三作目ですが、今のところ一番面白い。

    鷲津の全てを丸く納める手腕は凄まじい。

    この作品の映画版を先に観ていたが、結末も流れも異なる。映画版を見直したくなった。

    そして最後の付録にあった、池上彰との対談も面白く、アメリカの保護主義を予言しているような会話もあり、トランプは生まれるべくして生まれたのだなぁと思った。

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    2019年02月26日
  • レッドゾーン(上)

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    ネタバレ

    日本の代表的な企業でもあるアカマ自動車が、中国の賀一華が率いるファンドからTOBを受ける。

    それはアカマの精神的支柱の赤間周平元社長が亡くなった2日後のことだった。

    賀は謎に包まれている人物である。

    鷲津はどうやって動くのか?

    柴野は曙を辞任し、中小企業マジテックの社長に就任している。

    上巻では、鷲津と芝野の絡みはないが?

    またアランの死の謎にせまっている?

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    2019年02月26日
  • 新装版 ハゲタカ2(下)

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    ネタバレ

    面白かった。
    シャインはキヤノン、曙電機は東芝かな?

    上巻での鈴紡買収を政府に邪魔された鷲津は、ホライズンキャピタルを辞めさせられ、曙電機買収で、政府へのリベンジを果たす。

    アランの死については謎を残す形で、続くようだ。

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    2019年02月10日
  • 新装版 ハゲタカ(下)

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    ネタバレ

    *上下巻共に感想の内容は同じ。

    *上下巻共に感想の内容は同じ。

    鷲津政彦は投資ファンドの社長としてニューヨークから日本へ。
    ライバル会社との対立、買収企業関係者からは憎しみを受けつつも次々と企業買収を成功させてゆく。
    そんな中、明らかになる鷲津の過去、そして、彼が“ハゲタカ”と呼ばれる世界へ飛び込むことを決意した理由が明らかに。

    *****

    ドラマDVDの裏にあるあらすじを読むまでにチェックしたりしていましたが、全然ストーリーが違うみたい。
    企業買収というテーマ?と主人公と主要人物の名前(それも一部)だけ使った感じでしょうか。
    ドラマも本も両方ヒットしているので、ベツモノとしてアリ、な

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    2019年01月31日
  • 新装版 ハゲタカ(上)

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    ネタバレ

    *上下巻共に感想の内容は同じ。

    鷲津政彦は投資ファンドの社長としてニューヨークから日本へ。
    ライバル会社との対立、買収企業関係者からは憎しみを受けつつも次々と企業買収を成功させてゆく。
    そんな中、明らかになる鷲津の過去、そして、彼が“ハゲタカ”と呼ばれる世界へ飛び込むことを決意した理由が明らかに。

    *****

    ドラマDVDの裏にあるあらすじを読むまでにチェックしたりしていましたが、全然ストーリーが違うみたい。
    企業買収というテーマ?と主人公と主要人物の名前(それも一部)だけ使った感じでしょうか。
    ドラマも本も両方ヒットしているので、ベツモノとしてアリ、なんでしょうね。
    ドラマはまだ観たこ

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    2019年01月31日