真山仁のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
真山仁『雨に泣いてる』幻冬舎文庫。
文庫化されたので再読。
冒頭から東日本大震災当時の記憶が鮮明に蘇ってくる迫真の描写に物語に引き込まれていった。この世の終わりかと思うような激しく長い揺れ、地震発生後にワンセグで見た三陸沿岸を襲う大津波の映像、ラジオから聞こえた宮城県の荒浜に2、3百体の遺体が流れ着いたという信じられないニュース、耳を疑った町が壊滅という言葉、まさかと思った福島第一原発事故、大津波で何も無くなった三陸沿岸の光景…
東日本大震災発生の翌日、阪神・淡路大震災を経験した毎朝新聞社会部記者の大嶽圭介は被災地である宮城県へ現地取材に向かう。そんな大嶽に三陸市で取材中に被災し、行方不 -
Posted by ブクログ
ネタバレ経済・金融に若干興味が出てきたころに買った一冊。なかなかボリュームもあり、専門用語もちらほら出てくるので読むリズムを掴むまで少し時間がかかったが、読み進めていくにつれて引き込まれていくのを感じた。投資ファンド・不良債権・バルクセールなどなど専門用語は調べながら読んでおり的確に物語の内容をつかみきれているかわからないが金融ビジネスも「先見の明」をもっているだけでは支配しきれず、ヒトの心を掴み、他人の評価や自分の立ち位置を把握してこそ上手くいくものだと感じた。また、フィクションではあるけれど日本政府と銀行の腐った体制やバブル期の企業の在り方、その後の失敗について、なんだかやけにリアルな感じがして怖
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Posted by ブクログ
国を売る ことの定義が 曖昧なことが、もったいない。
グローバル化のなかで 『国を守る。国を愛する』ということも
その 意味が 不鮮明となっている。
『国破れて正義あり。正義ありて国よみがえる』
この本のテーマは 国よりも 正義にあるのだ。
人類のため という大きな課題があり、多くの科学技術は
その国のために開発されるわけではない。
日本人が開発したから、日本国のものだ という論理が成り立たない。
インスタントラーメン、カラオケは 確かに 日本人が開発したのだが、
それは 世界中で つくられ、使用されている。
中国人が 漢字と紙を開発したのに、日本は特許料を払っていない
などと 暴論を吐く