真山仁のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
中国に関連する本を読みたいと思っている。
真山仁のベイジンをよんで
中国に対するイメージがかなりできあがっていることに
驚きがあった。
その上で 中国の豊富な資金を持つCICが、
アカマ自動車を 買収するために、策略を練っている。
その買収責任者に 鷲津政彦を すえようとする。
これ自体が 魅力的な設定で、それをいかに鷲津がことわり、
違った 展開をするのか?
賀一華が アカマに TOB をしかける。
精神的主柱の 赤間周平 75歳が 自動車事故で死亡する
ことで、一枚板が かき乱される。
アカマ自動車は どうのりきるのか。
法律というものが あってなきがごとしの中国が
どうやって、法律というルールを守るのかというのに、
興味があるが、それはやはりできない相談だ。
優秀な若手中国人弁護士が 謝慶齢 が活躍するのかがみものだ。
ニューヨークで仕事をするより、上海で仕事をする理由が
小籠包が美味しいから というのがいいな。
鷲津のパートナー アランが死んだ 原因が謎とされるが
それがどう物語に発展するのか。
芝野健夫が 曙電機をやめて、
技術開発型のマジテックの仕事を始める。
それは,いったいどんな伏線となるのか。
下巻に向けての さまざまな 伏線が
どうつながっていくのだろうか。 -
Posted by ブクログ
舞台は2008年中国。建設中である世界最大級の原子力発電炉は、北京五輪開幕に重ねる形での運開を計画していた。技術顧問として日本から派遣された田嶋は、日本とかけ離れた文化・体質に苦悩しながらも、原子力発電炉の安全運開に向けて奮闘するが…
福島第一原子力発電所事故を髣髴とさせることから、物語の後半に発生するシビアアクシデントに目を奪われがちですが、あくまで描くのは、中国社会の光と影です。
光が、物語で頻出する「希望」であるとすれば、影は中国が抱える「現実」といえるでしょうか。この光と影を北京五輪と原子力発電炉を題材に畏れることなく、描ききった著者に賛辞を贈りたいです。
北京五輪と原子力発電炉を題材にするのは巧妙ですね。
北京五輪が中国社会を発展に導く希望であるとすれば、世界最大級の原子力発電炉は、現在でこそ福島事故により世論の後退が激しいですが、当時は世界のエネルギー問題を解決する希望であったでしょう。そんな光の強い両者だからこそ、影の部分がより鮮明に写ります。
そして、この中国社会の影を知ることがとても面白かったです。
たとえば、「いつ使うか分からないものは、いま必要な者が使う。それが、中国なんだよ、田嶋さん」 これは、度重なる所内の窃盗に対する原子炉運転開始責任者・鄧の見解ですが、なんともリアルな表現ですね。
また、光と影のそれぞれに二面性を感じます。
北京五輪も希望といいつつ、結局は中国共産党の面子を保つだけの虚飾であったり、一方の影の部分では、汚職文化に飲み込まれず信念を貫く者がいる。こういった単なる光と影ではなく、それらに深みを持たせる描き方が、より中国を知れるきっかけとなりました。
さて、賛否両論のラスト。
物語としては尻切れに終わってますが、あえて描く必要がなかったのでしょう。「希望を勝ち取ってよ」という麗清の言葉を借りるならば、彼らが希望を勝ち得たのか、それは個々人が現実の中国をみて判断せねばなりません。 -
Posted by ブクログ
ある日突然、製菓会社のプディングについて「消費期限切れの牛乳を使用している」との内部告発文書がマスコミ各社にばらまかれた。
名指しされた商品は創業以来の看板商品だ。老舗ブランドとしての価値を著しく落とすことになると慌てふためいた経営陣は、犯人探しに躍起になる。手掛かりは文書しかない。しかし内部告発としてはおかしな記述がひとつあった。「消費期限」だ。
コスト削減策として商品に使う牛乳は数年前から、低温殺菌牛乳から高温殺菌牛乳に変えていた。消費期限とは生ものや劣化の早い食品にだけに定められた期限で、高温殺菌牛乳はその対象外だった。だから本来は「賞味期限」と書かれていなければおかしい。内部の人間なら誰でも知っているはずだ。これは本当に内部告発なのか。それとも…
表題作の短編『プライド』は菓子作りにかけた職人の矜持と、経営陣のコストカット思想がぶつかり合いから生まれる齟齬を描いている。企業として、忘れてはいけない理念とは何かを問いかけてえいる作品だ。
記憶違いでなければ、たぶん真山仁の短編集はこれが初めてだったと思う。
この本には6編の短編が収められているが、どれも短編であることがもったいない題材で、ほんとはこれで長編を書いてくれたら良かったのにと思う。盛り上がってきたところで、尻切れトンボのように終わってしまう短編もある。
最初にある『一俵の重み』という短編と最後の『ミツバチが消えた夏』が個人的には好きだった。
『一俵の重み』は民主党政権下での「仕分け」作業でパフォーマンスだけで農政のいろはも知らない美人議員(蓮舫がモデルとすぐわかる)をその道一筋の官僚が、やんわりと追いつめる話。
民主党の目玉政策だった農家への個別保障制度がいかに日本の農業をダメにするものだったかよくわかる(実現しなくてよかった) 政治は官僚をいじめてれば良いという単純な問題ではない。
安倍政権もTPP交渉で農業問題を抱えているので、この短編を読めば日本の農業の方向性が勉強できていいと思う。
『ミツバチが消えた夏』は世界中の養蜂業で問題化しているミツバチが突如としていなくなってしまう話。日本でも起きてるのかどうかは知らないが、対策を怠れば早晩起きるであろう大問題。どうしてそんな不可思議な現象が起きるのかは、本編を読めばわかる。(でもそれが世界中で起きている現象の真の原因かどうかはよくわからない)
ミツバチを生命体としてではなく、まるで製品のように扱う大規模な養蜂には人間の傲慢さがよく表れている。
全編を通して貫かれているのは、命や自然に対する畏敬の念だ。人間の都合や経済原理によって生命の摂理を蹂躙していいのか、ということを読者に問いかけている。
良いのか悪いのか評価は分かれると思うが、短編集であることによって、テーマの重さに比べれば非常にスラスラと読み進められる。
個人的には長編にして、どっしりしたものに書きなおして欲しいと思う。
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Posted by ブクログ
再生可能エネルギー特措法によって注目を浴びた地熱発電
再生可能エネルギーの中でも天候等に左右されることなく、開発時からのCO2排出量も全発電の中でも格段に低い
しかし、その発電に適した土地の8割が国定公園内に分布していたこと、地元温泉組合からの反対(温泉が枯渇した事例はなく、地元への手回しによっては良好な関係を築き、発電後の温水を利用した温泉施設も可能)が普及を阻んでいた
近年国定公園内の開発制限が緩和され、温泉地を抱える自治体での積極的な参入も紹介
「CO2が出ない」「仕方ない」で動かしている原子力発電、前者については開発時及び排水時の温室効果が指摘され、後者についても原料のウランの枯渇も指摘されるなど決して安定も安心もないといえる中で火山国日本では地熱発電にもう少し前向きになってもいいのでは?と思えた。
同時に「反原発には対案がない」と指摘されるが、声を上げ続け、意見の存在を知らしめ、実態に反映させる重要性も忘れてはならないといえる。