真山仁のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
「ハゲタカ」などで知られる作家のモットーである「正しいを疑う」視点で、大学生との対話などを通じて「見聞きした話を疑い、自分自身で考える」ことを啓蒙する本。
その力を磨くためにミステリーを読むのが良いという視点は面白い。代表例としてアガサ・クリスティを推している。数々のミスリードを招く場面は人の持つ先入観を巧みに利用して設定されており、合っているかどうかは別としても考える力、考えさせれれるアタマを作るのに有効だそうだ。
全体的な啓蒙としては良いが、政治経済などについて筆者の考えに言及していることも多い。それは浅はかに読むと陰謀論者が飛びついてきそうなものだ。これも「疑う力」を身につけるための -
Posted by ブクログ
「ハゲタカ」シリーズのサイドストーリーという位置付けの作品。時代は、ちょうどリーマンショックが世界を襲っていた頃。
企業の再建を図る事業再生家として活躍していた芝野健夫。「ハゲタカ」の主人公・鷲津の元部下。その芝野が再建を担うことになったのは、東大阪にある町工場「マジテック」。先代が亡くなり、経営危機にあった。うまく立て直したかに見えたが、外資系ファンドや金融機関に翻弄され、突如危機に陥る。町工場が守るべきものは何か、考え抜いた末に芝野がとった捨て身の作戦とは。
権利や債権などが絡み、その辺りの知識がないと厄介なイメージの経済小説だが、わかりやすく息をもつかせぬ展開で面白いと感じた。