真山仁のレビュー一覧

  • レッドゾーン(上)

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    中国に関連する本を読みたいと思っている。
    真山仁のベイジンをよんで 
    中国に対するイメージがかなりできあがっていることに
    驚きがあった。
    その上で 中国の豊富な資金を持つCICが、
    アカマ自動車を 買収するために、策略を練っている。
    その買収責任者に 鷲津政彦を すえようとする。
    これ自体が 魅力的な設定で、それをいかに鷲津がことわり、
    違った 展開をするのか?

    賀一華が アカマに TOB をしかける。
    精神的主柱の 赤間周平 75歳が 自動車事故で死亡する
    ことで、一枚板が かき乱される。
    アカマ自動車は どうのりきるのか。

    法律というものが あってなきがごとしの中国が
    どうやって、法律

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    2018年01月04日
  • 新装版 ハゲタカ2(下)

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    ネタバレ

    ○真山仁氏のヒット作「ハゲタカ」シリーズの2作目。
    ○1作目の登場人物、背景を受け継ぎつつ、より大きな「相手」との戦い(?)を描いた作品。改めて、著者の取材力、表現力に感銘。
    ○以降の作品との関係での単なる「つなぎ」ではなく、今後の展開を充分に期待させるような内容。

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    2013年12月24日
  • プライド

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    ネタバレ

    ○「ハゲタカ」シリーズで有名となった、元新聞記者出身の作家、真山氏の作品・短編集。
    ○社会問題(特に「食」に関わる問題)をテーマに、各短編ごとの主人公や登場人物それぞれの「プライド」の観点から話しを構築。
    ○この短編の一部を、「黙示」という長編で再構成しており、本編を読んでから「黙示」を読めば良かったと、少し後悔。ただ、それでもおもしろい内容。
    ○短編のため、複線や説明が足りないと感じる部分もあるが、著者の視点がよく分かるもの。長編に期待したい。

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    2013年09月20日
  • ベイジン(上)

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    舞台は2008年中国。建設中である世界最大級の原子力発電炉は、北京五輪開幕に重ねる形での運開を計画していた。技術顧問として日本から派遣された田嶋は、日本とかけ離れた文化・体質に苦悩しながらも、原子力発電炉の安全運開に向けて奮闘するが…

    福島第一原子力発電所事故を髣髴とさせることから、物語の後半に発生するシビアアクシデントに目を奪われがちですが、あくまで描くのは、中国社会の光と影です。
    光が、物語で頻出する「希望」であるとすれば、影は中国が抱える「現実」といえるでしょうか。この光と影を北京五輪と原子力発電炉を題材に畏れることなく、描ききった著者に賛辞を贈りたいです。

    北京五輪と原子力発電炉を

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    2013年09月08日
  • プライド

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    どの短編も数行を読むうちに
    すっ とその世界に連れて行ってくれる。

    今の日本、どこかおかしいなぁ
    と 思っている人には
    その思索のヒントにさせてもらえる「話」「言葉」が
    いっぱい 詰まっています。

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    2013年09月02日
  • プライド

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     ある日突然、製菓会社のプディングについて「消費期限切れの牛乳を使用している」との内部告発文書がマスコミ各社にばらまかれた。 
     名指しされた商品は創業以来の看板商品だ。老舗ブランドとしての価値を著しく落とすことになると慌てふためいた経営陣は、犯人探しに躍起になる。手掛かりは文書しかない。しかし内部告発としてはおかしな記述がひとつあった。「消費期限」だ。

     コスト削減策として商品に使う牛乳は数年前から、低温殺菌牛乳から高温殺菌牛乳に変えていた。消費期限とは生ものや劣化の早い食品にだけに定められた期限で、高温殺菌牛乳はその対象外だった。だから本来は「賞味期限」と書かれていなければおかしい。内部

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    2017年08月15日
  • プライド

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    面白かったです。
    単純なハッピーエンドではなく、読者に考えさせる終わり方のものが多く、読んだ後も余韻が残りました。
    テーマも作者の専門知識が活かされたもので興味深かったです。

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    2013年06月15日
  • プライド

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    短編だけど、真山仁らしさがちゃんとある。読みやすいけど、話に芯がありました。農業問題が多かったけど、次の長編のテーマかも。

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    2013年06月09日
  • ベイジン(下)

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    3.11と尖閣問題の後となった今、改めて文庫本で読んだ。やはり真山仁はスゴい!! 改めて日本人と中国の難しさと原発の恐ろしさを感じる。これは今こそ必読。

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    2013年05月10日
  • プライド

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    真山仁にはめずらしい短編であるが、真山氏の特徴である詳細な取材に基づいた構成はかわらない。時事に関する比較的新しい題材を提供し読者に考えさせてくれる。

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    2013年05月06日
  • ベイジン(下)

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    (ネタバレ)原因は違えど原発の電源消失→炉心融解を完全に予期した内容。真山仁の調査は深く、小説はとても示唆に富んでいる。また、この小説はハゲタカ続編のレッドにも繋がっていますね。

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    2013年04月07日
  • プライド

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    ネタバレ

    農業問題に切り込んだ短編小説の集合体。昨日も、ラジオで、農薬とミツバチの関係についてのコメントがありました。都会=不健康、農村=健康は全くの間違い。地方ほど、物が言えない風習が残っている(偏見かな)。
    農村≒農薬、これが人体にどれだけの悪影響があるか。しかし、閉鎖社会。。必要悪は、いつかはただの悪になる。談合同様。

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    2013年03月28日
  • 地熱が日本を救う

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    再生可能エネルギー特措法によって注目を浴びた地熱発電

    再生可能エネルギーの中でも天候等に左右されることなく、開発時からのCO2排出量も全発電の中でも格段に低い

    しかし、その発電に適した土地の8割が国定公園内に分布していたこと、地元温泉組合からの反対(温泉が枯渇した事例はなく、地元への手回しによっては良好な関係を築き、発電後の温水を利用した温泉施設も可能)が普及を阻んでいた

    近年国定公園内の開発制限が緩和され、温泉地を抱える自治体での積極的な参入も紹介

    「CO2が出ない」「仕方ない」で動かしている原子力発電、前者については開発時及び排水時の温室効果が指摘され、後者についても原料のウランの

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    2013年03月27日
  • プライド

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    真山仁の新作の文庫化。バブル以降の日本経済を外資ファンドの視点から浮き彫りにした「ハゲタカ」はボクにとってビジネス小説のバイブルのようなもので何度も読み返した。その後、中国、エネルギー問題、マスメディアなどを題材にした問題作を次々に発表しているが最新作はなんとタブーに近い農業政策問題に切り込んでる。米、農薬、養蜂、養蚕などを題材に真山作品では珍しい短編集。農業分野は以前から関心をもっていたのでとても興味深い内容。この短編集がプロローグとなって最新刊の「黙示」に続くという例によって壮大な構成になっている。

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    2013年03月26日
  • プライド

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    ネタバレ

    仕事に対するプライドや矜持を描いた6編の短編集。

    時事問題を扱って簡潔に描かれているので、わかりやすい内容となっています。
    「この登場人物って、もしかしてあの人がモデル?」とかクスっとくる場面も多々ありました。

    すっきりと終わる話ばかりではないのですが、
    それが却ってその後をいろいろと想像させ、面白かったです。

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    2013年03月18日
  • 虚像の砦

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    ネタバレ

    イラクのNGO人質事件をモデルにした人質事件の報道、「笑い」ビジネス、テレビ局と権力、総務省の許認可権を描いた小説。「ハゲタカ」や「ベイジン」もそうですが、この著者はオチに近づくと、やや強引な展開になる傾向あり。まあ面白いからいいですが。

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    2013年03月03日
  • 虚像の砦

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    やはり真山さんの本はおもしろい。
    知的好奇心をくすぐるんだよなー。知識というより世の中の一端を知れるというか。

    テレビというメディアに焦点を当てて、その中でも報道とバラエティを取り上げて題材にしてる。
    一時、自分も報道をやりたいと思った時期があったからすごい興味持って読めた。

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    2012年12月30日
  • 虚像の砦

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    報道、エンタメ番組のディレクターが、それぞれ気骨を持って撮影、番組制作を進めて行く前に立ちはだかる組織、官僚、政治の壁、壁、壁。

    しかし、グレーなやり方も含めつつ突破していく様がリアルに描かれる。

    内容はフィクションであるが、実事件に近いものを取り扱っており、それも含め多大な臨場感がある。

    真山氏が取り扱う登場人物は、気骨のある人物が多く、読んでいて気持ちが良い。他方で、組織の論理を取り込み、立ち回っていくのでぶっとんだノンフィクション感もない。
    仕事本として新卒などに読ませて感想を聞いてみたい。

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    2012年12月07日
  • ベイジン(下)

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    やっぱり真山仁はよい。上巻はいつも以上に背景を認識するのに時間がかかった。多分中国人の名前を頭に入れるのに苦労したから。★5にしなかったのは、ラストが途中で終わっていたから。このあとを勝手に想像せよというのは、ちょっと乱暴じゃないですか?
    それにしても、本書も震災の前に書いていたというのは、なんだろ、予言者かも。ただ、震災の影響で今後書きづらくなるような。そこは素人考えでプロはうまく現実を小説に取り入れるのを期待しちゃいます!
    しっかり続きを書いてください!!!

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    2012年11月28日
  • 虚像の砦

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    as isとかto beとかで語れる組織。でも人にはそれが必ずしも適用しない。結局、矜持とかモラルとかはas isの延長線上にあり、必ずしも夢=to beではない。
    金銭的に成功する、社会的地位を持つ、世界を平和にするとか、世の中は目標を持っている人を賛辞するような風潮があるけれど、畳の上で死にたいとかも同じくらいの価値があって良いと思う。
    現実的なのか、理想的なのか、青臭いのか、泥臭いのか、熱いのか、クールなのかは皆人それぞれで、大仰にいう必要も無いし、聞く必要も無い。何度も出てくる「自己責任」という言葉は、自分の行動に自分で責任を取れるか、責任を自覚して行動に移せるのかが問われているのだと

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    2012年10月22日