真山仁のレビュー一覧
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ずいぶん前の作品だが、昨今のテレビ報道を観てると、自分達の都合のいいことばかり報道する姿勢は今も昔も同じなんだなぁと感じた。
報道ディレクターの風見が強い信念を持って本来あるべき姿を報じるべく、自分が実際に見聞きした情報を元に番組制作を行うが、政府にとって都合の悪い部分が一方的にカットされてしまい、強く抗議するも、同じタイミングで粉飾や背任等のお家騒動が勃発。渾身の作品も有耶無耶になってしまう。
この辺の流れは真山仁ぽいところがあったが、全体的にハッキリしない感じがした。
最後の首相とのやりとりのシーンはコミカルな部分もあり良かったものの、そこまでのめり込むような内容ではなかった。 -
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冨永検事シリーズ第一弾。
3か星4かの微妙なラインだが、厳し目の星3で。
前半は少女遺棄事件の裁判で、遺体が見つからない中での公判のストーリー。
冨永検事が勝ち筋がない中で、何とかして容疑者の自供を元に遺体の在り処を探し出そうとする。
これ、とても面白い内容だっただけに、あっさり終わってしまって消化不良。
後半は、その実直な功績が認められ、東京地検特捜部に異動した内容。
幼馴染の近藤左門の意味深なメッセージや巨悪とされる橘氏との絡みなど、読み応えのある内容。
ただ、ところどころ挟まれる宇宙開発、ロケット開発の内容はストーリーの流れを断ち切ってくるので、ここが星3つの原因。
後半の急展開 -
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ネタバレ玉三郎の「風を得て」
著者:真山仁
発行:2025年9月30日
文藝春秋
初出:
第1部 『秘すれば花――玉三郎の言葉』(改題) 「文學界」2023年11月号~2024年5月号、9~11月号
第2部 『その風を得て 玉三郎かく語りき』(改題) 「文藝春秋」2019年6月号~2020年8月号
終章 『板東玉三郎「司馬遼太郎さんが教えてくれたこと」』 「文藝春秋」2020年10月号
人間国宝なのに、その生い立ちを知っている人はとても少ない(少なかった)。僕も知らなかった。70年代のはじめ頃、中学の音楽の授業で玉三郎の話を聞いた記憶がある。その時点で既に大変な有名人になっていて、尊敬される存在に -
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「ハゲタカ」などで知られる作家のモットーである「正しいを疑う」視点で、大学生との対話などを通じて「見聞きした話を疑い、自分自身で考える」ことを啓蒙する本。
その力を磨くためにミステリーを読むのが良いという視点は面白い。代表例としてアガサ・クリスティを推している。数々のミスリードを招く場面は人の持つ先入観を巧みに利用して設定されており、合っているかどうかは別としても考える力、考えさせれれるアタマを作るのに有効だそうだ。
全体的な啓蒙としては良いが、政治経済などについて筆者の考えに言及していることも多い。それは浅はかに読むと陰謀論者が飛びついてきそうなものだ。これも「疑う力」を身につけるための -
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「ハゲタカ」シリーズのサイドストーリーという位置付けの作品。時代は、ちょうどリーマンショックが世界を襲っていた頃。
企業の再建を図る事業再生家として活躍していた芝野健夫。「ハゲタカ」の主人公・鷲津の元部下。その芝野が再建を担うことになったのは、東大阪にある町工場「マジテック」。先代が亡くなり、経営危機にあった。うまく立て直したかに見えたが、外資系ファンドや金融機関に翻弄され、突如危機に陥る。町工場が守るべきものは何か、考え抜いた末に芝野がとった捨て身の作戦とは。
権利や債権などが絡み、その辺りの知識がないと厄介なイメージの経済小説だが、わかりやすく息をもつかせぬ展開で面白いと感じた。