あらすじ
著者自ら震災被災地や沖縄、阪神工業地帯など国内外を歩き、独自の視点で日本の危機的状況の原因を探る。
我々が生き残る術を提起する意欲作。シリーズ累計250万部突破!!
『ハゲタカ』の著者、初の社会派エッセイ。
※こちらの作品は過去に他出版社より配信していた内容と同様となります。重複購入にはお気を付けください
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
面白い。真山仁の持つ問題意識がよく見えて、
題材を通して、真山仁の切り口と視点があっていいなぁ。
チャップリンの5・15が歴史の偶然を感じた。
あまりにも、その有様が、時間の奇妙なんだね。
ものづくりの日本の凋落。そこから、どう組み立てるのか?
そのこだわりが、切ないなぁ。
その場に立ちながら、考察することの意味を感じた。
やはり、ロジカルより、感性で捉えるのですね。
結局、日本の凋落は、感性の劣化にあるのかな。
まぁ。東芝のアホさ加減は、「粉飾決算」と言わないのが
実にふてぶてしいのだ。
沖縄の切り口は、表層的かな。ヤマトンチュウ的感性が残念。
どうしても、経済的な価値での評価に陥る。
沖縄を知るには、1年は住む必要があると思う。
昭和の負の遺産を受け継いだ、平成。
もう一度、きちんと総括しようよ。
アディオスジャパンって、日本にさよならというより
日本から、されない悔しさが滲んでいる。
Posted by ブクログ
「アディオス!ジャパン 日本はなぜ凋落したのか」一読あれ。
ジャーナリズムが信用できない社会は闇だ。なんと言っても、まずはこのメッセージだろう。皆が頷くことは間違いなく、我々はそんな信用できない社会にいるのだ、と思い出される。
本書は、真山仁が、震災被災地や沖縄、阪神工業地帯など国内外を歩き、独自の視点で日本の危機的状況の原因を探りつつ生き残る術を提起し、纏めたものである。興味深い視点でありながら、ジャーナリズムあるあるの、文体に押し付け・論理破綻がだらだらある、と言うのが然程無いのが有り難い。ちゃんとフラットな視点で語ること、それだけでなく、個人の意見や示唆を入れること、が成されていない本に出会うと、読んでがっかりとなるし、読んだ甲斐が無い。
まともなジャーナリズムは、まともな人間でなければ、いつでも信用できないものになるし、今はそれが顕著な時代。信用できない情報は溢れ、注目を浴びるためだけ、クリック課金のためだけ、特定の忖度のためだけ、そんなジャーナリズムは勘弁してもらいたいが、きっとなくなりはしないので、我々庶民は、正しい情報のみを抽出しなければならない。とにかくまともなジャーナリズムが少しでも増えてほしい。
話は逸れたが、沖縄のある状況への示唆は興味深い。基地問題に並ぶ看破できない問題に見える。一方で、韓国との溝を埋めるタイミングに関する記事は、別の意味で興味深い。それは、果してそこまでして、近くて遠い国との溝を埋めるべきなのかということだ。個人的にはそこまでする理由が見えない。
また、震災からの復興については、やはり政府や自治体といったところが機能しない限り厳しい。政治家は、相手の揚げ足とりや失言をするのに忙しく、議論すべき問題には時間を掛けず、お互いを馬鹿にし合うだけで、また、最近は皆さんご存知のアレな問題もあるし、失態してもテレビに出て厚顔無恥でギャラを貰う貰う。
個人的には、政治家などに任すのは意味がない(そもそも政治家になるべき人は政治家にならない)から、企業ビジネスでなんとかするしかないと思っている。政治家などより頼りになる人は、日本にたくさんいるし、世界にもいる。
著者の取材からは、目を背けてはならない現実がある。