真山仁のレビュー一覧
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冨永検事シリーズ第一弾。
3か星4かの微妙なラインだが、厳し目の星3で。
前半は少女遺棄事件の裁判で、遺体が見つからない中での公判のストーリー。
冨永検事が勝ち筋がない中で、何とかして容疑者の自供を元に遺体の在り処を探し出そうとする。
これ、とても面白い内容だっただけに、あっさり終わってしまって消化不良。
後半は、その実直な功績が認められ、東京地検特捜部に異動した内容。
幼馴染の近藤左門の意味深なメッセージや巨悪とされる橘氏との絡みなど、読み応えのある内容。
ただ、ところどころ挟まれる宇宙開発、ロケット開発の内容はストーリーの流れを断ち切ってくるので、ここが星3つの原因。
後半の急展開 -
Posted by ブクログ
ネタバレ玉三郎の「風を得て」
著者:真山仁
発行:2025年9月30日
文藝春秋
初出:
第1部 『秘すれば花――玉三郎の言葉』(改題) 「文學界」2023年11月号~2024年5月号、9~11月号
第2部 『その風を得て 玉三郎かく語りき』(改題) 「文藝春秋」2019年6月号~2020年8月号
終章 『板東玉三郎「司馬遼太郎さんが教えてくれたこと」』 「文藝春秋」2020年10月号
人間国宝なのに、その生い立ちを知っている人はとても少ない(少なかった)。僕も知らなかった。70年代のはじめ頃、中学の音楽の授業で玉三郎の話を聞いた記憶がある。その時点で既に大変な有名人になっていて、尊敬される存在に -
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Posted by ブクログ
「ハゲタカ」などで知られる作家のモットーである「正しいを疑う」視点で、大学生との対話などを通じて「見聞きした話を疑い、自分自身で考える」ことを啓蒙する本。
その力を磨くためにミステリーを読むのが良いという視点は面白い。代表例としてアガサ・クリスティを推している。数々のミスリードを招く場面は人の持つ先入観を巧みに利用して設定されており、合っているかどうかは別としても考える力、考えさせれれるアタマを作るのに有効だそうだ。
全体的な啓蒙としては良いが、政治経済などについて筆者の考えに言及していることも多い。それは浅はかに読むと陰謀論者が飛びついてきそうなものだ。これも「疑う力」を身につけるための