真山仁のレビュー一覧

  • ここにいるよ

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    ハゲタカに代表される経済小説のイメージが強かった真山作品にあって、本書は異質である。まず、優しい思いやりが随所に感じられる。経済効率や整合性はさておき、まずは、人々の復興や幸せをテーマにしている。まるで、別人のような作風である。

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    2026年06月10日
  • ここにいるよ

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    神戸の震災で家族を失った教師が、東日本大震災で応援教師を務め、その教え子たちとともに、今度は能登地震の復興に
    参加する話。実際にこういう方はいらっしゃるのだろうし、実話に基づいたお話なのかなと思うものの、やっぱり物事が上手く進みすぎて、懐疑的に読んでしまった。被災者、支援者、それぞれの心の機微は丁寧に書かれた印象で、胸が詰まる場面が多かった。

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    2026年06月05日
  • アディオス! ジャパン 日本はなぜ凋落したのか

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    空即是色色即是空、この手の感覚を再び持てるなら、この国の文化も再起は、可能かな。

    見えもせず、在るかどうかも怪しいが、何かを其処に感じるなり、気になるなり、引き寄せられるなりする状態、状況を感得しつつ、虚ろわず実地に励める日々を送れるのなら、いっ時別れても、新たな日本、日本人との再会も可能だろう。

    ある意味、過剰蕩尽論か。グローバル化である必要はない。それと現状のAIが、更なる発展をしても色の代替になるようには思えない。が、インフラとしての公共財なら、或いはのレベル。そこからが、人類に問われるか。

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    2026年06月03日
  • 玉三郎の「風を得て」

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    玉三郎の魅力や彼が積み重ねたり研ぎ澄ましたりてきたものを文章で表現したり理解したりするのは難しいに違いない。真山仁の目を通した玉三郎が語られていて興味深くはあるが、どちらかというと玉三郎色よりも真山色が強い印象の本だと感じた。

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    2026年05月28日
  • チップス(下) ハゲタカ6

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    今作の買収テーマは半導体と台湾有事。
    完全にTSMCとしか思えない会社をターゲットに広がる買収劇はいつも通り面白かった。

    というよりも、台湾の半導体に米中が社会的な情勢も絡めて手を出してくる構図は今の社会にも言えることだと思うし、勉強になった。

    物語としては物足りなさあり。終盤の駆け足具合が半端なく、いきなり話が終わった感覚だった。もう少しいつものハゲタカっぽく仕込みをリアルタイムでやったり、フィナーレに向けた回収に厚みが欲しかった。そこは残念。

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    2026年05月27日
  • チップス(下) ハゲタカ6

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    上巻で散りばめられた伏線が一気に回収されて、予想外の結末でした。それで本当に上手くいくかなと若干違和感を覚えた内容でしたが、本作の面白さは途中過程の各国の思惑とか企業トップの動きとかそういうリアリティにあるのかなと無理やり納得しました。
    台湾有事みたいな大きなものをフィクションで描くのは中々至難な業かと思いますが、思ったほどのめり込めなかったですかね。

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    2026年05月27日
  • 玉三郎の「風を得て」

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    大阪松竹座が5月で閉館する前にと玉三郎を観に行った。ウィットの効いた口上と、舞台照明に合わせて考えた打掛の数々。抱きしめたくなるような後ろ姿の舞…。その興奮が落ち着いた頃この本に出会った。
    玉三郎の芸親であるカンヤは若手の頃、期待の星として注目されていた時期があり、自意識過剰となり生意気な言動が増えた事で四十代を過ぎる頃には役に恵まれなくなった。その為、玉三郎の一挙手一投足をあげつらい、徹底的に謙虚で一途に精進する姿勢を身につけさせたかった。
    三島由紀夫が玉三郎の為に「椿説弓張月」を劇化した。押しも押されぬスターとなったシンイチへのカンヤの躾はさらに厳しくなる。
    「帯の揺れ方に驕りがある」…おお、なんと厳し〜

    ここからはネタバレ。好きなフレーズ

    舞台を創り上げる時に、何よりもまず照明に神経を尖らせる。光と影のコントラストを体で感じ取る。

    粋が過ぎたら下品になる。雅が過ぎたら野暮になる

    「守破離」元を忘れるな、根本精神を見失っては破も離もない。型を学ばない者が型を破っても「型破り」とは呼ばない、「形無し」だ。

    他者からの評価を「風」と呼ぶ。その人の本質。
    世阿弥は「風(ふう)を得て」と教えている

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    2026年05月16日
  • 当確師

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    どんな選挙でも絶対に勝たせるコンサルタントの話です。
    フィクションなので、大袈裟に表現しているとは思いますが、日本の選挙の仕組みや考え方などもわかって面白かったです。

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    2026年05月14日
  • ハゲタカ4・5 スパイラル

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    芝野が曙電機を辞めて東大阪のマジテックという金型製造の中小企業の再生に取り掛かる話。

    まあ外伝的な作品ではあるが、面白さはそこそこ。
    芝野のガッツには心打たれるものがあったが、今回はなかなかに厳しい戦いだった。最終的に打てた手が特許の公開レベルでは少し味気ないなという気持ち。
    芝野がサムキャンベルからものすごい信頼を得ていることがわかったのは面白さに加点したい。

    資産価値がなくなった最後の土地の競売に介入してくる鷲津のやり方はいつもながら秀逸。コンサートの話もぜひ読みたい。

    作中では語られていないが、4で描写があった飯島の大阪への貢献がこれからどのような形でなされていくのか、そこは気になるところ。

    あと、ナオミトミナガはマジで好きになれない。ホライゾンキャピタルはどうしちゃったんだい。完全にヒールじゃないか。

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    2026年05月08日
  • ハゲタカ4 グリード(下)

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    今回はアメリカが舞台。いわゆるGE(アメリカンドリーム社)とGC(アメリカ投資銀行)がターゲット。

    毎度規模が大きくなっていくハゲタカの話はとても面白く読ませてもらっているが、今回は個人的には微妙だった。
    特にヒール役がぱっとしなさすぎる。市場の神様とまで呼ばれたストラスバーグがあまりにも雑魚敵すぎる。またGCのジャッキーもセットで弱く見える。

    どちらかというと今作はハゲタカというよりもリーマンショックの悲惨さを訴える気持ちの方が強かったんじゃないかと思う。住宅ローンを債権化しCDOとして売りつける世界の魔力に焦点を当てて無理やり話を作りに行った、という感想。

    シリーズで言うとやはり3までが好きだった。5も6も読むけどね。

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    2026年05月07日
  • チップス(上) ハゲタカ6

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    大好きなハゲタカシリーズ最新巻!
    台湾有事について台湾の人達の捉え方が新鮮でした。
    そして分かっていることだけど日本の凋落ぶりにガッカリする。
    世界の今を知るための教科書的な本だと思います。

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    2026年05月04日
  • 新装版 ハゲタカ2(下)

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    ハゲタカの続編です。
    前作を読んでいないとわからないことも多いので、必ず前作を先に読んだ方がいいかと思います。
    内容も前作よりスケールアップしていて、面白かったです。
    ただ、最初の課題であったアラン・ウォードが何故死んだのか最後までわからず、謎を残したまま終わったので、モヤモヤ感は拭えませんでした。

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    2026年04月27日
  • 新装版 ハゲタカ2(上)

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    ハゲタカの続編です。
    前作を読んでいないとわからないことも多いので、必ず前作を先に読んだ方がいいかと思います。
    内容も前作よりスケールアップしていて、面白かったです。
    ただ、最初の課題であったアラン・ウォードが何故死んだのか最後までわからず、謎を残したまま終わったので、モヤモヤ感は拭えませんでした。

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    2026年04月27日
  • チップス(上) ハゲタカ6

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    久しぶりのハゲタカシリーズ。
    楽しみにしていました!

    台湾、半導体とまさにリアルタイムで読まないと、面白さが半減しますね。
    さて、落としどころはどこに!?

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    2026年04月14日
  • チップス(下) ハゲタカ6

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    半導体を制するものは世界を制する。日本でもなぜ九州なのか?それは半導体を作るために必要なフッカ水素など、色んなものを日本が制しているからなのだ!
    それらを優先的に安定的に使える点が理にかなっている。そこにハゲタカの鷲津がどう絡むのか!とても面白かった。

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    2026年04月14日
  • 疑う力

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    今年の17冊目。
    疑うって言うと嫌な言い方にも聞こえるけど、普通に「それでいいんだっけ?」と思えること。

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    2026年04月12日
  • 黙示

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    ネオニコチノイド系の農薬誤散布をきっかけに農薬メーカー、官僚、政治家、マスコミ等の様々な当事者の思惑が交錯。
    農薬や遺伝子組み換えは現代において人間社会を維持するために必要な食糧を確保するためには不可欠な存在であることは間違いないけど、原発と同じく一度人智を超えた世界に足を踏み入れれば予期せぬ副作用を人間にもたらす危険性も孕んでいるという点、考えさせられるなぁと思った。
    相当な取材と情報収集に裏付けられた内容だなと思いつつ、広げられた大風呂敷が広げられたまま終わってしまった感じもする。

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    2026年04月12日
  • ここにいるよ

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    真山仁には、東日本大震災の被災地を舞台にした震災三部作がある。
    その震災三部作の主人公は、阪神大震災で被災した教師小野寺。小野寺は東日本大震災の被災地で応援教師として子供達と向き合う。
    2024年の元旦、教え子が女将をつとめる能登半島のえびす温泉(和倉温泉と思われる)の旅館で能登半島地震に被災し、そこで小学校を立ち上げる。

    この作品単独でも読めるが、やはり、震災三部作を読んでいた方がよりこの作品を理解できる気がする。

    この作品を読んで思うのは、復興というのは大変困難を伴うということ。
    被災の度合いも人それぞれ。地元に対する思い入れも人それぞれ。
    復興に対するビジョンも人それぞれで、合意を得るのは大変だということだ。

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    2026年04月06日
  • ロスト7

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    うーーーん,そんな風に世界は動くか?と思ってしまった.なんか...どっかの提灯記事ならぬ提灯小説っぽい匂いがほんの少しくらいするような,都合がよい,ではなく都合が操作されたストーリーっぽく感じてしまった.
    ほんの少し,だけど.

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    2026年03月27日
  • アラート

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    ネタバレ

    日本の防衛をテーマにした小説。

    防衛大臣を経て女性総理大臣になるまでの、都倉響子の政治家人生奮闘記って感じ。
    パラレル世界?というか近未来予想のお話?だったのだけど。
    日本、本当に危ういんだなぁということは理解はした。

    2025年出版の本なんだけど、刻一刻とリアルの方の世界情勢が変わっていくから、もうなんか、小説の中身と比べて、そうはならんやろ、とか思ってしまったり、、、真山さんの本、できたら出版直後に読んだ方が良いのかもな。
    真山さんアメリカ嫌いなんだね(^_^;)というかトランプ政権がヤバいってことかな。

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    2026年03月27日