真山仁のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
真山仁の隠れデビュー作。破綻の危機に瀕した大手生命保険の生き残りをかけ、各務・中根といった中堅職員達が走り廻る。彼らは冷静で優秀なエリートでありながら、それぞれの人生にそれぞれの背景を持ち、清和生命という会社に強い拘りを持って、働いている。その姿は熱い。
ストーリー構成は真山仁らしく、キャラクターの特徴、人間味を上手く描きながらテンポよく展開していき、切れがいい。社長の高村の、経営者としての腰を据えた姿勢が印象的。
真山仁持ち味の「引き込む」文章はこの頃から抜群。だが、最後の結末への展開が余りにあっさりで、せっかくの盛り上がりが今ひとつ昇華しきれない印象。ということで☆3つ。 -
Posted by ブクログ
原発事故のあと、太陽光や風力発電に脚光があたる一方、そういえば地熱発電は置き去りにされています。
発電に使う、熱水だまりが多く存在するのは国立公園、国定公園内が多く開発に制限があること、隣接する温泉地から「温泉が枯渇するのではないか」ということで反対が多いことが開発が進まない原因とされています。
スゴイ、と思ったのは国内ではこの10年間新規の地熱発電所建設がないにもかかわらず日本の地熱発電技術は世界トップレベルでシェア7割を占める、という点。こんなところにも日本のすぐれた技術があるのですね。発電機器と掘削技術(調査、評価段階から)の組み合わせで信頼を得ているそうです。
注目したいの -
Posted by ブクログ
震災から2年を期して出た、のであろう本。同じ著者の小説「マグマ」で、地熱発電の面白さや可能性、問題点がわかったような気がしていましたが、そのおさらい的に。著者はその後も地熱の普及を熱心に訴えていたそうで(僕もそれで知ることになったのですが)、そして、風は吹いてきたのでは、と。地熱だって反対する人は出るし、どんな発電所だって大規模なものは交付金やらで利権が絡む、のだけど、太陽に直ちに依存しない自然エネルギー、という点(砕けて言うと雨の日も無風の日も使える)では、やっぱり大きな可能性があると思います。タイトルは仰々しくて、あんまり好きではないけれど、こりゃあイケるのではと思うんだよねえ。