奥田英朗のレビュー一覧

  • 噂の女

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    あんまりいい気はしない話だけと、悪女ゆうもんはそれだけの真似できない努力をしてるもんだとちょっと関心した。
    そして田舎は実に怖いねー。

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    2024年05月12日
  • 噂の女

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    地方出身のとりわけ美人でもない女性が、男女の愛と欲望を土台として、のし上がって行く様子を描いた作品。
    彼女の名前は糸井美幸。


    目次

    中古車販売の女
    麻雀荘の女
    料理教室の女
    マンションの女
    パチンコの女
    柳ケ瀬の女
    和服の女
    檀家の女
    内偵の女
    スカイツリーの女

    そう!
    この目次の女は、全て糸井美幸のことなのだ。

    描かれている『噂の女』こと糸井美幸が、いわゆる悪女なんだけれど、本人目線での描写が全くないので、読み手からするとミステリアスに感じられて、それもまた彼女の魅力に拍車をかけているのだろう。関わった人間を次々と惹きつけて利用価値を巧妙に計算し、自らの人生を闊歩する様子は爽快感すら感じられた。

    男性は、彼女の肉感的でボウリングのピンの様なスタイル、厚ぼったい唇、豊満な胸に、アルトトーンの落ち着いた声を目の前にすると、みな一様に欲望を抑えるのに必死だ。
    一方で女性は、男性が好みそうなその容姿に一目置き、時にはその大胆な言動にある種のカリスマ性を感じて、羨望の眼差しを向けている。

    それにしても作中で、糸井美幸に出会った男性は、同級生から社長さん、議員さんから刑事に至るまで、滑稽なほどに十把一絡げの扱いで描かれている。異性からするとそんな事ないやろ〜笑
    と思うのだが、同性の作者が描いているのだからきっと間違いないのだろう。生物学的な性の前では、みな無防備なのかもしれない。

    次から次に場面展開して、毎度糸井美幸が出没するのだが、人物の繋がりが分かりやすく、場面毎の主要人物も絞ってあるのでとても読みやすい。余韻を含む終わり方も、本作のイメージ通りで秀悦だった。

    個人的には、美幸の子供がその後どんな人生を歩むのだろうと気になってしまった。
    授かり方も極めて計算高かったが、この子の半生を続編で見てみたい。いや〜何だかんだ私も糸井美幸に魅了されてるなぁ・・・
    タワケッ!って言われそうですが笑

    それと、歯並び!
    美幸曰く、女性は歯並びさえよければどうにでも仕込めると・・・
    私もこれには激しく同感。
    女性だけでなく男性にも十分言えることだろう。年齢を重ねて痛感するのは、健康な自分の歯で、尚且つ美しい歯並びは最強だ。大袈裟でなく、その人の生き方にも影響すると思う。
    ・・・って、最後はなぜか歯の話だが、所々雑学的な要素もあり、なかなか面白い作品だった。

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    2024年05月06日
  • マドンナ

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     20年前のサラリーマンはこんな体育会系な世界で生きていたのか。「ガール」に比べると、ジェネレーションギャップがすごい(そもそも「ガール」か世に出たのは大分後だが)。

     競争社会でシノギを削ってきたおじさん達は今の世の中をどう思っているのだろうか。
    会社を盛り上げてきたというのに歳下から化石のように扱われ、何かにつけ「パワハラ」の一言で切り捨てられる。家族を養う為に頑張ってきたのに家庭を顧みなかった代償に妻から熟年離婚を切り出される。そう考えるとすごく可哀想だ。


     このおじさん達だってそういうゴリゴリの時代に生まれただけであって、現代に生まれれば残業もしないし嫌になったら退職代行使ってさっさと辞めるよね。

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    2024年04月27日
  • 向田理髪店

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    「『向田理髪店』は北海道の中央部、苫沢町において・・・」から始まる連作集。1編1編が、財政破綻し、人口流出が止まらず、若者は都会に出ていき、中高年者ばかりが残る、典型的な過疎の町でくりなすユーモアと人情味溢れる人間模様が描かれている。
    そんな過疎の町で、町の将来は自然消滅を待つばかりと諦めている中高年者たちもいれば、数は少ないが何かしらの事情を抱え故郷にUターンしてくる若者に期待する中高年者たちもいる。この小説には何十年前から日本全国各地で問題となってきた、尚且つ根本的解決策を怠ってきた「少子高齢化」及び「地域格差」をベースとして、そこから来る悲哀さを、今でも有るかもしれない住民たちの人情と地元愛、都会に対する対抗心で、少しでもそれらを薄めてくれるようなストーリーになっている。
    県庁所在地とは言え、典型的な地方都市に住んでいる身としてみれば、毎年年度初めに出る市報に、年々減り続ける人口や財政赤字の累計が載っていて、それを見ると我が都市の将来が憂鬱になってくる。我が子も、早く東京に出て行ったほうが良いのではないかと思うことがある。そう思う人も結構いるのではないか。けっして他人事ではない。勿論、町起こし、村起こしに一生懸命な人も多くいるだろうが。
    この小説の「苫沢町」の将来がどうなるのか?は、書かれていない。
    主人公「向田康彦」の息子「和昌」が、勤めている札幌の会社を辞め、苫沢町に戻って理髪店を継ぐというところから話が始まるが、狭い苫沢町で起こるちょっとした出来事、事件に、住民たちの心配やお節介、嫉妬心、怒りなどがユーモアと共に心優しく描かれている。
    それを読むと心がほっこりとするが、その根底に読者には「苫沢町の将来への不安」が読み取れていて、住民たちの心配りが嬉しいやら悲しいやらで共感を呼ぶ。
    自分勝手な解釈かも知れないが、本当にこういう住民たちのいる町がずうっと残っていってほしいと思う。そんな小説でした。

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    2024年04月25日
  • 家日和

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    いつもはミステリーを読みことが多いけど、面白い一冊だった。
    すごい山場があるわけではないけど、淡々とした日常が物語りになっていてさらっと読める!

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    2024年04月19日
  • 町長選挙

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    今までと比べるはちゃめちゃ感不足。4話目の町長選挙のお金の動き、そのおかげで成り立つインフラ整備、島を愛するが故とわかるとホッとした。こう言う問題って実は色んなところにありそうだ。少し社会派?

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    2025年10月18日
  • 東京物語

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    自身が名古屋出身なので名古屋弁や名古屋人のくだりは面白かった。あと、年代も自分と久雄が3歳くらいしか違わないので親近感が持てた。

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    2024年04月13日
  • ナオミとカナコ

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    話の設定は面白かったがいまいち感情移入が出来なかった。展開における辻褄(登場人物達がとった行動の理由)が合わないと思う部分が多いと感じた。ラストシーンはハラハラする部分もあり主人公達の焦りもそこそこ伝わってきて面白かったので3点。

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    2024年03月31日
  • 邪魔(下) 新装版

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    下巻を楽しみにしてたが
    まどろっこしく
    ラストは、呆気なく終わった感
    上巻のほうがテンポがあり
    面白かったかな。

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    2024年03月24日
  • 噂の女

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    社会の闇につけ込んで暗躍する謎の女。エピソードの大半はやるせない結末を迎えるのでフラストレーションが溜まる。檀家の話、警察組織の話、ゼネコン業界の話は今でも有り得る話なのだろうか。謎の女、糸井美幸の暗躍とともに社会の闇を読んで腹立たしい気分で読んだ。どの章も初めの一文があらすじを語る内容で物語に入り込みやすく、文体もとても読みやすい。
    客観的に捉えている謎の女の正体を最後に明かしてくれるかと期待していたが残念ながら謎のままで落胆。

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    2024年03月20日
  • ナオミとカナコ

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    最初から面白くて引き込まれた。ドラマよりもやはり原作の方が心理描写が優れていて感情移入しやすく、最後までずっとハラハラドキドキした。計画的な犯行のはずなのに、スキがあまりにも多いことに違和感を感じて少し残念。

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    2024年03月19日
  • ララピポ

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    確かに底辺と言えば底辺かもしれない
    でもお高くとまつて人を見下す人たちと
    中身は対して変わらないかも?
    何だか読んでいるうちエロさを通り越して
    悲しくなってしまいました。
    思わず頑張れ〜って言いたい!

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    2024年02月21日
  • ララピポ

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    奥田英朗、エンタメ小説うまいな。読み始めは、うわぁエロか…そんな女おらんやろ奥田英朗勘違いおじさんか…と思った。その後も続々と、エロあり+底辺感のある人物らのどうしようもねーな、でも憎めねーなってエピソードが続々と続く。単発の登場ではなく大都会の下で袖触り合う程度の人達である。最後に、「ララピポ」の意味がわかる&他の登場人物らのその後が、伏線が回収されるように判明する。最後まで読めば、最高のエンタメ小説だという感想になるはず。
    「ララピポ」というフレーズをとても気に入った。私もあなたも、世は実にララピポ!

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    2024年02月06日
  • ララピポ

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    読み進めていくうちに、あれ?官能小説?!?!
    と、思います。が、登場人物が繋がっていくのが楽しいです。
    長編などに疲れて軽〜く読みたいときにお勧め。
    ですが、そういったオトナの描写が多めなので苦手な方は、やめておいたほうがいいかもしれません。汗

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    2024年01月26日
  • 恋愛仮免中

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    色んな作家さんが描く恋愛のお話。

    原田マハさんはもちろん素敵な物語で大好きでしたが、アポロ11号やシャンプーも初めて読んだ作家さんだったけれど、とても良かった。他の作品も読んでみたくなる。

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    2023年12月20日
  • ララピポ

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    渋谷の道を歩く。通行人たちをぼんやりと眺めた。みんなどんな人生を送っているのだろう。みんな、しあわせなのだろうか。考えるだけ無駄か。泣いても笑っても、どの道人生は続いていくのだ。明日も、あさっても。白人が歌うようにつぶやいた言葉を思い出す。 (a lot of people)

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    2023年12月13日
  • オリンピックの身代金(下)

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    1964年、東京オリンピックが控える日本を舞台にした爆破テロ事件を起こす青年の話。当時実際に起きた草加次郎事件を参考に描かれた作品です。
    東京大学院生の島崎国男が兄の死をきっかけにオリンピック工事の日雇い人夫となり、貧しい労働者層の過酷さを知る。華やかになる東京開発の一方で使い捨てされる労働者層に疑問を持ち、日本を相手取ってテロを企てるお話。

    これから発展していく期待を持った日本人の感情、一方で地方での残る貧困やそれに対する労働者層の感情が詳細に描かれており、自分の親、祖母の世代の当時の感情などに興味を持つきっかけになりました。

    聞き慣れない言葉が多く最初は慣れないですが、慣れると奥田英朗ワールドが広がって読みやすかったです。
    ただ、テンポが悪いところがいくつかある点、終盤の島崎や村田視点での語りが少ない点は少し残念。みんなそこが読みたかったのでは?と思ってしまいましたが、自分で想像することにしますmm

    戦後日本がもっと知りたくなり、同じ時代背景の他の本も読んでみたくなりました!

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    2023年11月26日
  • マドンナ

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    久しぶりに奥田英朗さんの本。
    この本は発売当時に読んだはずだけど、どんな話だかすっかり忘れてしまっていたので、新鮮な気持ちで読めて面白かった。
    でも、今読むと少し時代を感じるかなーと。こんなオジサン(当時は若かったのでそう思ってたけど、そのオジサンと今や同年代だわ…)今もまだいるかな??
    最後のおひょいさんの話はめちゃくちゃ好きです。私も親世代の人を見かけると色々な感情がぐるぐると湧き上がるので、共感もしたし終わり方も良かったです。流石奥田英朗さんだなあというお話でした。

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    2023年10月09日
  • 噂の女

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    ネタバレ

    デートした人におすすめの小説はと聞いて勧められた本
    絶対デート相手にすすめるような本ではない
    自分がすすんで読むなら面白い、世で言われる男をたぶらかす凶悪女殺人鬼ってこんなもんだろうって思う
    全体としては、少し憂鬱になる本。田舎には住みたくない。

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    2023年10月02日
  • ヴァラエティ

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    「ドライブ・イン・サマー」が面白くてクスクス笑えた。
    「セブンティーン」「夏のアルバム」もよかった。
    読んでいて情景や背景がすぐ浮かんできて奥田さんの小説はやっぱりすきだなと思えた。

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    2023年09月23日