奥田英朗のレビュー一覧

  • コロナと潜水服

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    久しぶりになる、大好きな奥田さんの5編からなる短編集。
    4話目の「コロナと潜水服」が、奥田さんらしいユーモア溢れる楽しい話しだった。けど、全体的には少し物足りなさが残る作品だった。

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    2024年05月10日
  • 噂の女

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    地方出身のとりわけ美人でもない女性が、男女の愛と欲望を土台として、のし上がって行く様子を描いた作品。
    彼女の名前は糸井美幸。


    目次

    中古車販売の女
    麻雀荘の女
    料理教室の女
    マンションの女
    パチンコの女
    柳ケ瀬の女
    和服の女
    檀家の女
    内偵の女
    スカイツリーの女

    そう!
    この目次の女は、全て糸井美幸のことなのだ。

    描かれている『噂の女』こと糸井美幸が、いわゆる悪女なんだけれど、本人目線での描写が全くないので、読み手からするとミステリアスに感じられて、それもまた彼女の魅力に拍車をかけているのだろう。関わった人間を次々と惹きつけて利用価値を巧妙に計算し、自らの人生を闊歩する様子は爽快感す

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    2024年05月06日
  • マドンナ

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     20年前のサラリーマンはこんな体育会系な世界で生きていたのか。「ガール」に比べると、ジェネレーションギャップがすごい(そもそも「ガール」か世に出たのは大分後だが)。

     競争社会でシノギを削ってきたおじさん達は今の世の中をどう思っているのだろうか。
    会社を盛り上げてきたというのに歳下から化石のように扱われ、何かにつけ「パワハラ」の一言で切り捨てられる。家族を養う為に頑張ってきたのに家庭を顧みなかった代償に妻から熟年離婚を切り出される。そう考えるとすごく可哀想だ。


     このおじさん達だってそういうゴリゴリの時代に生まれただけであって、現代に生まれれば残業もしないし嫌になったら退職代行使ってさ

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    2024年04月27日
  • 向田理髪店

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    ネタバレ

    「『向田理髪店』は北海道の中央部、苫沢町において・・・」から始まる連作集。1編1編が、財政破綻し、人口流出が止まらず、若者は都会に出ていき、中高年者ばかりが残る、典型的な過疎の町でくりなすユーモアと人情味溢れる人間模様が描かれている。
    そんな過疎の町で、町の将来は自然消滅を待つばかりと諦めている中高年者たちもいれば、数は少ないが何かしらの事情を抱え故郷にUターンしてくる若者に期待する中高年者たちもいる。この小説には何十年前から日本全国各地で問題となってきた、尚且つ根本的解決策を怠ってきた「少子高齢化」及び「地域格差」をベースとして、そこから来る悲哀さを、今でも有るかもしれない住民たちの人情と地

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    2024年04月25日
  • 家日和

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    いつもはミステリーを読みことが多いけど、面白い一冊だった。
    すごい山場があるわけではないけど、淡々とした日常が物語りになっていてさらっと読める!

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    2024年04月19日
  • コロナと潜水服

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    ふんわかした心地でいたのが最後にうるっと込み上げてきた。富田くんはしほちゃんに会えたあとナビをやめた。よかったね。いい人にぱんだを引き継げて
    全体としておじさんの哀愁に満ちた感じプラス婚期を迎えたフリーアナウンサーの女性の葛藤
    完璧でない人生をまとめて後ろからズンッズンッと応援してくれてるような奥田ワールド

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    2024年04月15日
  • 町長選挙

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    今までと比べるはちゃめちゃ感不足。4話目の町長選挙のお金の動き、そのおかげで成り立つインフラ整備、島を愛するが故とわかるとホッとした。こう言う問題って実は色んなところにありそうだ。少し社会派?

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    2025年10月18日
  • 東京物語

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    自身が名古屋出身なので名古屋弁や名古屋人のくだりは面白かった。あと、年代も自分と久雄が3歳くらいしか違わないので親近感が持てた。

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    2024年04月13日
  • ナオミとカナコ

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    話の設定は面白かったがいまいち感情移入が出来なかった。展開における辻褄(登場人物達がとった行動の理由)が合わないと思う部分が多いと感じた。ラストシーンはハラハラする部分もあり主人公達の焦りもそこそこ伝わってきて面白かったので3点。

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    2024年03月31日
  • 罪の轍(新潮文庫)

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    昭和の東京オリンピックの前年に北海道の礼文島出身の「宇野寛治」が東京で小学生誘拐事件を起こす話。まるでノンフィクションを読んでるような感じ。だからどんでん返し等はなく、ストーリー的にはあまり面白くないので★3つ。

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    2024年03月30日
  • 邪魔(下) 新装版

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    下巻を楽しみにしてたが
    まどろっこしく
    ラストは、呆気なく終わった感
    上巻のほうがテンポがあり
    面白かったかな。

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    2024年03月24日
  • 噂の女

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    社会の闇につけ込んで暗躍する謎の女。エピソードの大半はやるせない結末を迎えるのでフラストレーションが溜まる。檀家の話、警察組織の話、ゼネコン業界の話は今でも有り得る話なのだろうか。謎の女、糸井美幸の暗躍とともに社会の闇を読んで腹立たしい気分で読んだ。どの章も初めの一文があらすじを語る内容で物語に入り込みやすく、文体もとても読みやすい。
    客観的に捉えている謎の女の正体を最後に明かしてくれるかと期待していたが残念ながら謎のままで落胆。

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    2024年03月20日
  • ナオミとカナコ

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    最初から面白くて引き込まれた。ドラマよりもやはり原作の方が心理描写が優れていて感情移入しやすく、最後までずっとハラハラドキドキした。計画的な犯行のはずなのに、スキがあまりにも多いことに違和感を感じて少し残念。

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    2024年03月19日
  • 家日和

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    奥田英朗さんのユーモアたっぷりの小説。面白かった。あとがきの益田ミリさんの漫画がとても心に残って、ミリさんと奥田さんの関係が素敵だなと思った。

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    2024年03月09日
  • 我が家の問題

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    本当に我が家の問題であり、
    私からしたら、よそんちの問題

    最後の方は、興味なくなってきて
    知らんがな!って言いたくなる笑
    よそんちがどーとか気になる方は面白いかも

    けど
    短編なのでさらっと読めます

    タイトル通りでした笑

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    2024年02月29日
  • ララピポ

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    確かに底辺と言えば底辺かもしれない
    でもお高くとまつて人を見下す人たちと
    中身は対して変わらないかも?
    何だか読んでいるうちエロさを通り越して
    悲しくなってしまいました。
    思わず頑張れ〜って言いたい!

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    2024年02月21日
  • ララピポ

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    奥田英朗、エンタメ小説うまいな。読み始めは、うわぁエロか…そんな女おらんやろ奥田英朗勘違いおじさんか…と思った。その後も続々と、エロあり+底辺感のある人物らのどうしようもねーな、でも憎めねーなってエピソードが続々と続く。単発の登場ではなく大都会の下で袖触り合う程度の人達である。最後に、「ララピポ」の意味がわかる&他の登場人物らのその後が、伏線が回収されるように判明する。最後まで読めば、最高のエンタメ小説だという感想になるはず。
    「ララピポ」というフレーズをとても気に入った。私もあなたも、世は実にララピポ!

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    2024年02月06日
  • ララピポ

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    読み進めていくうちに、あれ?官能小説?!?!
    と、思います。が、登場人物が繋がっていくのが楽しいです。
    長編などに疲れて軽〜く読みたいときにお勧め。
    ですが、そういったオトナの描写が多めなので苦手な方は、やめておいたほうがいいかもしれません。汗

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    2024年01月26日
  • 恋愛仮免中

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    色んな作家さんが描く恋愛のお話。

    原田マハさんはもちろん素敵な物語で大好きでしたが、アポロ11号やシャンプーも初めて読んだ作家さんだったけれど、とても良かった。他の作品も読んでみたくなる。

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    2023年12月20日
  • ララピポ

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    渋谷の道を歩く。通行人たちをぼんやりと眺めた。みんなどんな人生を送っているのだろう。みんな、しあわせなのだろうか。考えるだけ無駄か。泣いても笑っても、どの道人生は続いていくのだ。明日も、あさっても。白人が歌うようにつぶやいた言葉を思い出す。 (a lot of people)

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    2023年12月13日