奥田英朗のレビュー一覧
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過疎の町、北海道苫沢町。この町で起こる様々な騒動と人間模様。一話完結であるが繋がっている連絡集。
息子が後を継ぐと急に帰ってくる「向田理髪店」
風呂場で倒れた馬場さんと家族の話「祭りの後」
中国から花嫁を迎えた大輔の話「中国からの花嫁」
小さな町に新しいスナック「さなえ」ができた話「小さなスナック」
苫沢町が映画撮影のロケ地になる話「赤い雪」
広岡の息子が詐欺師の主犯格になる話「逃亡者」
小さな町特有の息苦しさと、小説ならではの小さな希望と温かさを感じられるエピソード。
どこかの町に本当にありそうなリアリティさがある。
モデルは夕張市だろうか?
「向田理髪店」はまさに共感できて、胸がザワザ -
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あとがきに方々に散らばった短編を寄せ集めて作ったとあった短編集。終わる話かと思ったら2話続いてり、それ以外は1話完結で、途中で突然対談が入ったりする。「おれは社長だ!」と「毎度おおきに」は続いてる話で、大手広告代理店を退職独立したの話。業界内ではよくある話をネタにしたという雰囲気。「ドライブ・イン・サマー」は落語のようなオチのあるドライブ感のある短編。真夏の車中、ありえない人たちと次々と出会う。気がつけば抜け出せない最悪の事態に引きづりこむのがさすがこの作者。「クロアチアvs日本」はサッカーワールドカップのクロアチア戦をクロアチア人目線で描くショートショート。「住み込み可」は熱海の旅館みたいな
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日常に起きる不思議な出来事。ユーモアとペーソスに溢れ平易な文章でスイスイと読み進めることができた。
■海の家
葉山の古民家のタケシ君。怖くない、むしろ癒しになる幽霊。助けてくれてありがとね。
■ファイトクラブ
追い出し部屋に追いやられた男性たちにボクシングを教える年配の男性。丹下段平みたいだな。よくあるパターンのお話だが、後味は良い。
■占い師
恋愛の悩みにアドバイスをくれる占い師。鏡子という名前が絶妙。
■コロナと潜水服
コロナウイルスを感知できる5歳の息子。雨合羽を搔き集めた市長がいたのを思い出した。まだ感染者は一定数いて終わった話でもないのだが、こういう感じに語れるほどには落ち着 -
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地方出身のとりわけ美人でもない女性が、男女の愛と欲望を土台として、のし上がって行く様子を描いた作品。
彼女の名前は糸井美幸。
目次
中古車販売の女
麻雀荘の女
料理教室の女
マンションの女
パチンコの女
柳ケ瀬の女
和服の女
檀家の女
内偵の女
スカイツリーの女
そう!
この目次の女は、全て糸井美幸のことなのだ。
描かれている『噂の女』こと糸井美幸が、いわゆる悪女なんだけれど、本人目線での描写が全くないので、読み手からするとミステリアスに感じられて、それもまた彼女の魅力に拍車をかけているのだろう。関わった人間を次々と惹きつけて利用価値を巧妙に計算し、自らの人生を闊歩する様子は爽快感す -
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20年前のサラリーマンはこんな体育会系な世界で生きていたのか。「ガール」に比べると、ジェネレーションギャップがすごい(そもそも「ガール」か世に出たのは大分後だが)。
競争社会でシノギを削ってきたおじさん達は今の世の中をどう思っているのだろうか。
会社を盛り上げてきたというのに歳下から化石のように扱われ、何かにつけ「パワハラ」の一言で切り捨てられる。家族を養う為に頑張ってきたのに家庭を顧みなかった代償に妻から熟年離婚を切り出される。そう考えるとすごく可哀想だ。
このおじさん達だってそういうゴリゴリの時代に生まれただけであって、現代に生まれれば残業もしないし嫌になったら退職代行使ってさ