あらすじ
夫は仕事ができないらしい。それを察知してしまっためぐみは、おいしい弁当を持たせて夫を励まそうと決意し――「ハズバンド」。新婚なのに、家に帰りたくなくなった。甲斐甲斐しく世話をしてくれる妻に感動していたはずが――「甘い生活?」。それぞれの家族に起こる、ささやかだけれど悩ましい「我が家の問題」。人間ドラマの名手が贈る、くすりと笑えて、ホロリと泣ける平成の家族小説。
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Posted by ブクログ
衝撃的な展開があるわけでもなく大事件でもないけれど、6編それぞれの家族におこった“問題”を通して、 様々な家族のかたち、温かさが描かれていてとてもよかった◎シリーズの中では1番すきだな。登場人物が各々相手を思いやる優しさ、立ち直る強さ、右往左往するおもしろさ、人間味がつまっていた。夫とUFOと同じ立場にたった時、美奈子のように夫の心情を慮った行動が自分にはとれるだろうか、、。ちなみに6編の中では、前作を経ての妻とマラソンが1番お気に入り。
Posted by ブクログ
家庭内の問題を描いた短編小説です。『家日和』以上に好きな作品です。
特に一つ目の「甘い生活?」は印象的でした。
「独身病」という言葉を初めて聞いたところ、今の自分の延長線上にあるような病状だなあと、とても他人事とは思えないほど主人公の心情描写と妻とのやり取りが具体的に想像されました。
まあ、まだ結婚もしていなければ、家庭も持っていないんですけどね。
いざその時が来た際に備えて、夫・妻・子どもの視点で描かれた本書における家庭のトラブルや当事者の心境を思い出せるように引出しとしてストックしておくといつかきっと役に立つんじゃないか(より良い家庭を築くための考え方が育まれるのではないか)なんて独身ながら思いました。
Posted by ブクログ
どこの家庭でもありそうな些細なことから、大きなことまでを取り上げた短編中。まるでホームドラマを見てきるように情景を思い浮かべながら、あっという間に読み終えた。
時にはシリアスに、時には面白おかしく、正面からちゃんと障害と向き合っている姿が描かれていて、兄弟っていいな、夫婦っていいな、家族っていいなと温かい気持ちに包まれた。
Posted by ブクログ
色々な立場から、家族の問題がリアルに描かれていて、とても胸に沁みる短編集。結果はどうであれ、主人公たちが前を向いている姿に励まされるのがまた良い! これからの新婚生活を大切にする上でも大事だと思うことがたくさん散りばめられていました。
Posted by ブクログ
再読
様々な夫婦、家族の問題が描かれていて
全く同じではないけれど
自分の家庭も色々あるので
少しずつ共感できて、ハラハラできて
ホッとできた。
特に「妻とマラソン」
奥さんの行き場のない孤独の向かった先に
家族からの理解と応援があって
うるっとした。
家族の機微を捉えた話
些細なことからことから変化する家族の態度、心境を捉えていて、本当に日本の家族で起きてることをテーマにした小説だった。話の終え方もこの先は読者のご想像にお任せしますと言った感じで面白かった。
Posted by ブクログ
10年前に読んでた。でも面白い。
甘い生活。素晴らしすぎる新妻が重すぎ帰宅恐怖になるサラリーマン。
里帰り。北海道と名古屋にそれぞれの実家があり日本半分縦断の夏休みを過ごす新婚、互いの実家のいいところに気付く、いい話。
どれも家族の悩み、傍から見たら些細な事が本人達には大問題。きちんと話せる家族が、長く仲良く続くコツなんだろうな。
Posted by ブクログ
妻、夫、子からの視点で描かれた短編小説が数作品
1冊の本の中に描かれており、
どれもそれぞれが持つ『我が家の問題』について描かれている。
どの作品も、
家族生活から生まれる
ほんのちょっとしたムズムズが上手な表現で描かれており、綺麗に完結させるわけでなく、
その後どうなるんだろう。と後が気になる終わり方も日常を表してるようでセンスを感じました。
最後に解説が載っており、
その解説も的確で、
そこから読み始めても面白いかもしれません。
Posted by ブクログ
家シリーズ第2弾。
6組の夫婦のすったもんだを夫目線、妻目線、子供目線で書かれている短編集。
「家日和」からの後日譚もあり、懐かしいご近所さんに再会したような気持ちで読めた。
6組それぞれ問題を抱えていても、温かい結末になり心が癒された。
Posted by ブクログ
家族の問題あれこれの短編集。
さあこれから、というところで終わるが、どれも前向きでハートフル。人が真剣に悩む姿だからこそのユーモアと笑いがあった。2024/10/31
Posted by ブクログ
『ハズバンド』と『夫とUFO』が妻目線の短編で、感情移入しやすかったです。
『ハズバンド』は自分も家事や料理で夫を支えたいという気持ちにしてくれて、なんだか日々の意欲に繋がりました!
『夫とUFO』の方は、夫のあり得ない行動に全力で救出をする妻がかっこよすぎて最高でした!
色んな夫婦や家族の間に家庭の問題があるけれど、妻も夫も子どもたちもみんな懸命に生きているんだなぁと、何も問題がない家庭なんてないかもなと感じた短編作品たちでした。
Posted by ブクログ
短編6作品収録
それぞれの家庭のお話
まず、読みやすいなと感じました
いずれの作品も他人事でもない問題にまつわるお話で
それぞれにいろんな問題がでてきて人生に波風たたない
ことなんてないんだなと感じました
Posted by ブクログ
家日和がよかったので、こちらも読んでみたらやっぱりよかった!
家族がテーマの短編集。
最後にほっこりさせてくれて読みやすい。「甘い生活?」と「里帰り」が好きかな。
ごく普通の家庭生活のスナップシ
この作家の作品は短編の方がくすっと笑えたり 身につまされたり、身近に感じられるので好きである。
この作品も、ごく普通のどこにでもありそうな 誰でも経験しそうな 家庭生活のスナップショットアルバム。中でも すっとぼけた 夫とUFO がいい。
Posted by ブクログ
2022/09/28〜2022/10/11
『家日和』から続く「家族」をテーマにした短編集。
「家族」の数だけ物語がある、という実感を強めてくれるだけでなく、『家日和』で登場した小説家の主人と専業主婦の妻の家族が再び登場することで、どんな家族にも時の移ろいというものがあるということを教えてくれる。
『家日和』の頃は今のジェンダー観から見ると「ん?」と疑問符が浮かぶ描写が多かったが、本作に於いてはその違和感が少し減っていて、筆者の価値観のアップデートも感じられる一冊だった。
ひょんなことから両親の不和を知ってしまった女子高生が「両親の離婚」というティーンには重すぎる話題を如何にして乗り越えるのか……
「きっとこれは主人公による勘違いに違いない」と思って読み進めていたのだが、「どうやら勘違いではないらしい」と僕が気付くのと、意外なほど身近に味方がいたことに主人公が気付くシーンが妙にリンクしていて、素敵な感覚を味わった。
(P99)弁当を詰める作業に戻った。主菜を隙間なくたっぷりと詰める。
仕切りを使わないので、ご飯とおかずの境界線が合戦の様相を呈していて勇ましい。生きている弁当の感じだ。
Posted by ブクログ
シリーズ物は一気に読んでしまいたいので、急ぎ購入してきた家シリーズ第2弾。
前作と同様、テンポよく読める短編集ですいすい読み進めてしまいました。
前作はどれも明るく前向きな終わり方の作品だったのに対し、今作はちょっと引っかかるというか、前途を案じてしまう終わり方のものもあって読後感が爽快というわけにはいかなかったですね。
家族って一番身近な存在だから、生活の中ではそれほどお互いを意識していなくても、やはり家族も人間。そこにはたくさんのドラマがあるんだなぁ。
平凡としか言えない我が家にも、人から見たら小説にできそうなエピソードが転がっていたりするのかな、なんて自分の家族をちょっと振り返ってみたい気持ちになれました。
早速続編の方へ進みます。
Posted by ブクログ
夫婦の数だけ、家庭の数だけ、問題はある。
ありきたりな言葉だけれど、それを改めて感じさせられた。
女の芯の強さと男の心底の優しさも感じた。
最後のマラソンの話がよかった。
目標に向かい頑張る妻(母親)の姿に家族が一丸となる。
でも目標がなくても妻(母親)は頑張っているし認めてもらえたら嬉しいということを知って欲しい。
しかもそれは主人(父親)だって子どもたちだってそう。
ということは、一丸となる種はそこらじゅうに落ちているのかもしれない。
Posted by ブクログ
例えば家族の一人が悩んでても、他の家族が力になってあげられる事は少ない。
夫が職場でお荷物(疑惑濃厚)なら、私も仕事を頑張ってほしくて主人公と同じ様にお弁当作りを頑張ると思うし、両親が秘密裏に離婚を進めていたら悲しいけどどうしようもない。
「主人公の勘違いでした!取り越し苦労でした!」というオチが二つ三つあるんじゃないかと思えばそんな事はなく、それが逆にどうしようもないリアルな現実を現してる気がする。
「今からおとうさんを救出してきます。」
「夫とUFO」の奥さんは良い奥さん!!!涙
Posted by ブクログ
家族シリーズ第2弾。
家族は近過ぎる故に直接言えない事あるある。
今回も飄々とした笑いの中に、いつの間にやらしみじみと来た。これが奥田節なんだな。まるで友達や同僚の話を聞いているような親近感。
一番印象に残った作品は「夫とUFO」。
Posted by ブクログ
6つの家族の日常の小さな事件(出来事?)のお話。30〜40代の夫や妻たちが抱えている気持ちがなんともリアルでクスッとしたりキュンとしたりしました。「里帰り」が一番ほっこりしたかな。
Posted by ブクログ
『家日和』『我が家のヒミツ』の続編です。今回も6作の短編集。
長い一人暮らしの後に結婚したら息が詰まっちゃった40代男性、普通の夫婦だと思ってた両親が離婚しそうなくらい不仲だと気付いちゃった女子高生、夫がUFOとコンタクト取り始めちゃって心配になる主婦、結婚後初めての里帰り問題に直面しちゃった若夫婦などなど。
最後の『妻とマラソン』は一作目でロハスにはまり、2作目で市議会議員に立候補した妻が東京マラソンに参加する事になり、家族で応援するって話です。奥様パワフル。
私も一人時間好きだし分かるなぁ〜、夫がUFOとコンタクト取り始めたらニヤニヤが止まらないだろうなぁ〜って楽しみました。
Posted by ブクログ
様々な家庭を描いた短編集。
とにかく各家庭の解像度がめちゃめちゃ高い!
モデルとかいるんだろうか??
自分の旦那が仕事ができないとか、ストレスでUFOが見えると言い出したとか、絶対有り得なさそうだけど100%は否定できない。
家族だからこそ、あえて見ないフリをしたい気持ち、めちゃくちゃわかる〜〜〜
心が痛すぎるもの。
自分だったらどうするんだろう?と度々考えた。
全部がハッピーエンドなわけではないけれど、家族の問題ってそういうもの。
どの家族も、振り返ってみたら「あの時はあんなこともあったよね」と思い出話できるようになったらいいな、と願いながら読んだ。
Posted by ブクログ
短編集だけど奥田英朗らしい文体で、素直に読めた
『仕事ができない男にとって、会社とはなんと厳しい場所なのか。その冷遇のされ方は女のブスを凌ぐ。』
名言を見つけた。
Posted by ブクログ
本当に我が家の問題であり、
私からしたら、よそんちの問題
最後の方は、興味なくなってきて
知らんがな!って言いたくなる笑
よそんちがどーとか気になる方は面白いかも
けど
短編なのでさらっと読めます
タイトル通りでした笑
Posted by ブクログ
前シリーズ「家日和」は、結構ユーモラスでクスッと笑える感じの内容でしたが、今作の「我が家の問題」ではタイトルの通り家庭の問題に関するお話でそこそこシリアス。けれども最終的には心温まる感じの内容でもあったりして、結局なんか良い感じ。
特に「ハズバンド」「里帰り」辺りが好き。
「妻とマラソン」は「家日和」にも登場したあの家庭の後日譚であり、あの家族の話がまた読めたのはなんだか得した気分でした。「我が家の秘密」も読むのが楽しみです。
Posted by ブクログ
色々な夫婦を短編6話!
色々な夫婦がいて面白い
個人的に「夫とUFO」が好きだったかな
夫婦って実際に色んな種類がいますよね…
基本皆自分が普通と思っちゃいますが
自分は、仕事終われば直帰だし、給料は全て妻に渡してますが…自分の職場だと
●仕事終わりに奥さんに残業と言って、社内の駐車場で2~3時間スマホで映画見てる奴や
●仕事終わりにギャンブル、漫画喫茶に行く奴(これも妻に残業と説明)
●休みの日に仕事が入ったと嘘をついてワザワザ作業着に着替えギャンブルに行く奴
●給料は夫婦別に管理とか、これも自分と違う…
●家に直帰するが50~35くらいのが三人いるが、TVゲームしかしないし、ニュースも見ないし、戦争もほぼ知らな…うち2人は独身
ほんと色々いるが
逆に俺の生活を不思議そうに聞いてくる
【ベルゴさん そんなに直帰してなにするの?】
と言われるが
●小遣い20000で
●本買って読んで売って(5年ほど前は筋トレしてた)
●宝くじ(ナンバーズ)を少し買う
●本を売ったお金で日常を過ごし小遣いは貯めてる
●紫陽花を育て
●メダカ達に【神】と崇めたて祭られ、天空から美味な粉を降らす(餌)
●インコと話してる
●家族の話は肩に乗ってるインコの お喋りにより良く聞こえない
やはり価値観が違うと他人の生活は普通じゃなく見えるみたいだ
俺からしたら、他の社員の生活の方が不思議だが…
※だから結局俺が何を言いたいかって言うと…
【豆腐は木綿派です】って事!!