奥田英朗のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
<内容紹介より>
人気、実力とも当代随一の作家5人が腕を競う、恋愛小説アンソロジー。3年越しの恋人が無断で会社を辞めてショックを受け、結婚を焦るOL。夏の日、大人の異性との出逢いに心を震わせる少年と少女。長年連れ添った夫婦の来し方、そして行く末。人の数だけ、恋の形はある――。人の心が織りなす、甘くせつない物語の逸品。
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どの作品の程よいボリュームですらすらとよむことができました。甘酸っぱい「有川浩」的な恋愛要素を求めて読むと、少し肩透かしを食うかもしれません。
もちろん、恋愛特有の甘酸っぱさはあるのですが、「ベタベタ」した感じはなく、どの作品もスッキリとしています。
大きなどんでん返し -
Posted by ブクログ
地方都市の課題を風刺した社会的な作品。舞台の天候も、登場人物たちの心情も、全てが重たい曇り空で、読んでいる間の気分の悪さは必至。
人間の身勝手さやそれを生む地方都市のシステムが上下巻通してローテンションで描かれ続けるが、不思議と飽きず、ページを繰る手も止まることなく、一気読みできる。
この薄暗い内容でテンションの高低もないのに飽きさせないのは、さすが奥田さんの作品と感服しました。
ただ、ラストの事件は、わたしにとっては違和感。これからも彼らや都市自体は救われることなく生きる他ないと思わせることはいいのだけど、あの事件の偶然性がフィクションの感覚を必要以上に強めている気がする。 -
Posted by ブクログ
ネタバレアテネ五輪の観戦記のはずなのに
「泳いで帰れ」ってどういう意味かと思っていたら
アテネ五輪野球の日本代表に対する著者からの怒りの
メッセージだったのですね。
アテネ五輪観戦記と言いつつ野球日本代表の話がメイン。
金メダルは取れなかったと記憶しているものの
内容はどんな感じだったかは全く忘れていました。
ただ試合内容については詳細に語られておらず
むしろ著者が観戦している時の周囲の様子などの方が
事細かに語られておりそれはそれで面白いです。
著者が怒り心頭な3位決定戦のシーンは全く覚えていませんが
言いたいことは分かりますし同感です。
アテネ五輪の頃から中韓との軋轢ってあったんでしたっけ?