奥田英朗のレビュー一覧

  • 無理(上)

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    軸になる人物が5人いる、群像劇。
    ハッピーとは言い難い、問題アリアリだけど、それなりに安定した毎日。それが徐々に転がり始めて…。もちろん、悪い方へ。
    女子高生が、かわいそう。自分の意思で置かれた状況じゃないから。

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    2016年11月02日
  • 泳いで帰れ

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    ネタバレ

    小説家、奥田英朗さんの、2004年のアテネオリンピックを観に行った時の事を書いたエッセイ。
    オリンピック観戦のスポーツエッセイとしても、ギリシアの観光エッセイとしても、かなり秀逸なんではないでしょうか?
    めちゃくちゃテンポ良いです。すいすい読めます。

    で、奥田さん、か~なり辛口の文章。本音ズケズケで、めっちゃ容赦ない感じ。え?そこまで言っちゃっていいの?ってとこまで、言っちゃってる感あり。

    でも、そこがまた凄いおもろいんですよね。
    ここまで辛口の文章を書くという、自分の言動への責任感がカッチョエエなあ~と思った次第です。
    自分の発言に責任を持てる大人って、素敵ですよね。

    で、間違いなく言

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    2016年04月03日
  • 田舎でロックンロール

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    この本は大変面白い小説を書く奥田さんが、
    自らの少年時代を綴ったエッセイ集です。
    具体的には1972年から1977年、
    中学1年から高校3年までの間に
    出会った洋楽ロックの事を中心に書いている一冊です。

    読んでみたら、オクダ少年にとても親近感をもってしまいました。
    なぜなら洋楽ロックとの出会いや付き合い方が
    まるで自分の事を書いてるのか?
    と思ってしまうくらい似通っていたからです。

    筆者と自分では年齢がひとまわり離れていますので
    出会ったアーティストは違ってはいますが、
    感じた事やなんかがほぼ一緒なんですね。

    FM放送から流れるヒットチャートをノートに記録したり
    カセットテープにエアチェ

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    2016年04月01日
  • 田舎でロックンロール

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    ロックやヘビメタが好きだが、少し上の世代の話なので、ふーんやへーみたいな感覚が多かった。僕の時代も大変だったが、オクダ少年の時代はもっと大変だったことがよく分かった。

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    2016年03月20日
  • どちらとも言えません

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    ネタバレ

    小説のみならず(ナオミとカナコしか読んでないけど)
    エッセイも面白い。
    これだけスポーツ(特に野球)に造詣が深ければ、観戦していても面白いだろいうな。
    順番を守る国民性がサッカーに向かないという見解、なるほどと思った。

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    2016年03月19日
  • 田舎でロックンロール

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    ネタバレ

    ひと世代前のロックの具体的な話は、ぴんとこないため流し読み。
    好きな著者、結構不真面目な学生時代だったんだなぁ。

    鑑賞こそ趣味の王道、納得させられる、楽しんでる気持ちにこちらも楽しくなるあとがきでプラス1。

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    2016年02月07日
  • 東京物語

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    ジョン・レノン暗殺やベルリンの壁崩壊、江川の空白の一日など、'70から'80の大きな事件がチラホラ出てきて、その中で20代を過ごした男性の話。
    私自身はドンピシャな世代ではないし、作中に書かれているバブル景気の恩恵にもまったく預かっていないけど、読んでて楽しかった。
    しかし、ソウルオリンピックは記憶にあるけど、候補の段階でソウルと名古屋が争ったとは知らなかったよ。名古屋の人、ごめんなさい。

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    2016年01月06日
  • 東京物語

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    ダブル・カセットデッキ 糸井重里 青学 同志社 名大 苗場ナイター・スキー ジョン・レノン「ハッピー・クリスマス」あの日、聴いた歌 19801209 東武東上線 北池袋駅 イーグルス 大山岡 東工大 水道橋 後楽園球場 キャンディーズ 解散ライブ もうすぐ春ですね 年下の男の子 星稜高校から小松っていう凄いピッチャーが入ったんだ 微笑がえし 19780404 御茶ノ水 唐十郎 小林薫 つかこうへい 常識の範疇 大衆蔑視 現代の予定調和社会への挽歌なのだ 中山ラビ 芸大生の平野 キングギドラが描いてある、と思ったらどうやら花瓶に生けた花らしかった。アブストラクト抽象的な 溜飲が下がる 一挙両得

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    2016年01月06日
  • どちらとも言えません

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    人生観を持って生きるということは、楽しいということだ。

    (以下略抜粋)
    ●みんなが同じ新聞を読み、同じ酒場で酒を飲み、
     同じスポーツに熱狂する国なんて日本だけなのである。
     世界に影響力を持つフランスの新聞「ル・モンド」の発行部数は30万部。
     世界になんの影響力を持たない読売新聞は一千万部なのである。(P.64)

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    2015年12月27日
  • 純平、考え直せ

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    テンポのよいストーリーで一気読み。みんなに好かれる純平はヤクザには向いてないんじゃないかなぁと思う。鉄砲玉は成功したのかどうか分からないけれど、何年か後の純平の物語を読みたい気がする。

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    2015年10月29日
  • サウスバウンド

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    ある5人家族・上原家のお話。
    元過激派で左翼派の破天荒な父親・一郎と、彼に呆れつつふりまわされる長女・洋子、長男・二郎、次女・桃子と、父親と子どもたちを優しく見守るが謎多き母・さくら。
    前編、後編と分かれている。全編にわたり、小六の二郎の目線で描かれる。前編は、東京の中野が舞台。後編は、沖縄の西表島が舞台。
    上原家は母が一人で喫茶店を切り盛りする。対して、父は自称・作家と言いつつ、家ではごろごろしている。そして、年金取り立て、かつての活動家達、二郎の学校の教師など、あらゆる人間とあらゆることで争い、持論を振りかざす。二郎はそんなちょっと変わった家庭で過ごしながら、また、彼も不良上級生達との争い

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    2015年10月28日
  • どちらとも言えません

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    エッセイの面白さは相変わらずなのですが、野球が主題なエッセイばかりなので、途中から飽きました。テーマに関わらず、エッセイは、時々思い出したように読むのが良いのかも、と思い始めている今日この頃。
    プロサッカーとプロ野球の違いの何たるかなど、辛辣な文章ながら、そうかそういうことなのか、と世の中の仕組みを教えてもらったように思えます。

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    2015年10月04日
  • 田舎でロックンロール

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    岐阜の田舎で育った奥田英朗氏のエッセイ。ロックンロールに憧れ、ロック狂いの中学、高校時代を描いた作品。ほぼ同時代を生きた者としては、そうだったそうだったと思い出しながら読むことができる。

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    2015年09月12日
  • 最悪

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    あー、最悪最悪。
    読めば読むほどこの言葉しか出てきません。

    一番かわいそうなのは川谷さんかなあ。
    和也はある程度自業自得って感じだし。
    川谷さん、一生懸命働いてるだけなのに。
    町工場が多い地域って、こんな風に新しく建った住宅とのいさかいがあったりするんだろうな。

    最後……というか、車で逃げ出してからがドタバタしてて、本人ら真剣なのでしょうがなんか笑える。

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    2023年08月28日
  • 純平、考え直せ

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    ネタバレ

    兄貴と慕う北島に憧れて、地元で暴走族をしていた純平は歌舞伎町を庭にするヤクザの一員になる。出世を望む純平は、親分の頼みで鉄砲玉になる決意をする。その実行までのシャバで過ごす3日間を描いた物語。いざ、あと3日間となると、やることが無いようでいて、めまぐるしい。新しい出会い。以前から付き合いのある人々との関わり。中には鉄砲玉になることを止めようとしてくれる人もいるけれど...中盤は盛り上がった(母親との再会や、じいさんを助けるあたりとか)けど、終盤になるにつれて「んん??」な展開に。ラストも読者の想像にお任せな、パターンだったのが少し物足りない。結局ネットの書き込み部分はこの物語に必要だったのか。

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    2015年06月01日
  • 田舎でロックンロール

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    時代は違うのに自分の中高時代を書いてもらえてるみたいで端々で嬉しくなった。奥田英朗が好きなのは育った環境が似てるからかなぁと想像してたけど、本当に似てることが分かった。修学旅行の整列の練習をするのなんてうちの中学くらいと思ってたけど、他にもあったのか。

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    2015年01月21日
  • 田舎でロックンロール

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    少年期、ロックンロールで育った世代にはたまらにエッセイ。ディープパープルのライブインジャパン。自分も脳天をぶちのめされた一人。震える狂熱と興奮が鮮やかに蘇ってくる。ハイウェイスターは何百回と聴いた。奇しくも同楽曲は自分も初めて聴いたのはライブインジャパン。後で聴いたマシンヘッドが冷めたピザに感じられたという件は激しく頷いた。あくまでもクイーンⅡが最高傑作でオペラ座の夜にはどうしようも馴染めなかった。歌詞がわからない分、無限にイメージが拡がり空想を楽しめたこと・・・・・・・・どれもこれも自らに思い当たった。頷きすぎて首が腱鞘炎になるかと思ったくらい。
    とりわけ、この件はとことん痺れた。「私は基本

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    2015年01月02日
  • 東京物語

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    僕が生まれた頃(1970年代後半)以降に起きた色々な出来事は著者目線(?)で描かれています。自分の親も奥田さんと同じ様に感じてたのかな~っと思いながらスラスラ読めます。

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    2014年12月16日
  • 野球の国

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    種田 天王洲アイル モノレール 感慨かんがいにふけった 中村武志 グラシア 沖縄には鉄道がない 北谷ちゃたん 読谷村よみたんそん 丘の上の野球場 地獄の黙示録特別完全版 国際通り この手の自意識が日常の足枷になっている 4LDK1980万円から とんだおセンチ野郎を演じてしまった aloneだかlonelyではなかった 松山坊ちゃんスタジアム つくづく日本はごっこの国だと思う まともなのはプロスポーツ選手ぐらいだ。実力だけがものを言う。世界とつながっている。ヘボは金を稼げない。 古田 荒木 井端 井上一樹 岩瀬 大豊は真っ直ぐにだけ強く 五十嵐亮太 山田太一さんの文章 プロットやテーマは二の次

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    2014年11月07日
  • 東京物語

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    名古屋出身の主人公が浪人時代から東京で過ごし、学生生活、課外活動、恋愛、仕事を通して成長していく様子がリアルに描かれている。
    東京で学生生活や社会人初期を送った人には、少なからず共感する部分があるだろう。私も現在は違う都市に住んでいるが、地名など慣れ親しんでいるので、シーンが手に取るように感じられる。20代の頃の甘酸っぱい経験や苦い思い出などが甦り、また個人的には故郷である東京への郷愁から胸がぎゅっとなる。
    懐かしい芸能人やスポーツ選手などもでて来て懐かしい。作者と同年代の人、もしくは東京で20代を過ごした人にはオススメの本。

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    2014年10月21日