あらすじ
「一人旅は思いがけず楽しかった。/アローンだがロンリーではなかった。一人でどこにでも行けた」この小説家に必要なもの、それは――野球場、映画館、マッサージ、うどん、ラーメン、ビール、編集者、CPカンパニーの服……そして旅。沖縄へ、四国へ、台湾へ。地方球場を訪ね、ファームの試合や消化試合を巡るトホホでワンダフルな一人旅。珠玉の紀行エッセイ。
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久しぶりのエッセイ。
奥田英朗ぷらす野球とくれば、読まずにはいられんでしょ。
肝心の内容はというと。
奥田作品の読者なら、これドクター伊良部やん!ってつっこみたくなる。
本人の妄想シリーズの感、大だね。あのシリーズは。
マドンナとかもか。
とにかく気取らず、でもどこか斜に構えていて、そのバランスがとってもよい心地。
地方球場、男ひとり旅、ありだな。
ドラゴンズは応援しないけど★
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「切符を買い求め、特急「いしづち10号」に乗車。高松まで二時間半の旅だ」
『野球の国』(奥田英朗著 光文社文庫)
キャンプ、ファームの試合を訪ねて地方球場へ旅をするエッセイ。
今回、やって来たのは松山「坊ちゃんスタジアム」での
中日ドラゴンズ対ヤクルトスワローズの公式戦の観戦。
初めての四国の旅に
大好きな野球観戦付き(そのエッセイを書くのが仕事)だから
出発前から心も弾む。
出発は四月十九日 金曜日。
あれ?日記帳になっているものの年が書いていない。
だから何年にこのエッセイが書かれたか分からない。
読み進めているうちにそのヒントになる文章があった。
「今中慎二は昨年、三十歳の若さで引退していた。」
野球をちっとも観ない私は、これを読んでも分からないが
奥田英朗氏は大の中日ファンらしい。
ドラゴンズファンにとっては簡単な問題のようだ。
ところで冒頭、電車に揺られて高松へ立ち寄った旅の目的は?
もちろん「さぬきうどん」。(笑)
「高松です。おなかがすいてます。これはもう讃岐うどんしかないのです。」
丸亀町商店街を歩いていて、
ガイドブックに出ていた有名店を探し当てたが、その時
銀行の制服を着た若い女性が、すぐ近くのうどん屋へ入ったので
付いて行った。
観光客相手の店より、地元の人が行く店の方が美味しいに決まっている。
でもそれは
「早合点だった。銀行員の娘さんは集金に来たのだった。」
このエッセイでは、お店の名前は出てこない。
でもガイドブックを頼りに、そこに出ているお店なのだ。
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奥田英朗さんの、プロ野球に対する距離感が、凄く良いです。間違いなく選手を尊敬しているが、ヤジも飛ばす。長嶋さんを「日本のベーブ・ルースです」と一言で言い表す。荒木と井端が、まだぺーぺーの新人だった?時代で、落合さんが横浜の臨時コーチをしていた。2001年なんですね。
ほぼノー計画で、地方の野球場を巡って、ノンビリ観戦する。で、野球はまあそれなりで、現地のラーメンを食べまくる。映画館に行く。好みに合わなかった映画への文句を、容赦なく書く。ちょっとエエ食事もしちゃったり。ホテルでぐっすり寝て、マッサージも受けて。ゆるい。ちょーユルいぜ奥田さん。という野球かこつけユル旅エッセイ。でも、奥田さんの、野球という文化に対する愛着は、ちゃんと伝わるのが、ええんだなあ。
2021年度版の、同じような野球ユル旅エッセイ、書いてくれませんかね。奥田さんのモノの見方が、どう変わったのか、どう変わってないのか。そこらへんが、気になるんだなあ。
奥田さん、基本的には、めっちゃ毒舌なんですよ。うお。そこまで文句言うか、って場面も、ある。でも、自分のスタンスを、明らかにしますよ俺は!という自己責任の強さも、しっかりあるんで、イヤミじゃない。凄いですよね、尊敬します。今風の言葉で言うと、忖度は、しない!という事でしょうか。波風立てない派では、間違いなく、ない。その勇気は、そんけいします。で、ボヤキの内容が、まあまあしょーもないことだったりするのも、また面白いんだよなあ~。
いやしかし、間違いなく、個人的には名エッセイでした。旅、というものに対する奥田さんの感覚、間違いなく、好きです。あと、やっぱ、がっつりと野球の話をしてみたい。凄くしてみたい。奥田さんにとって、野球のホンマの魅力はどこですか?というのを、ガッツリ語り合いたいなあ、って思いましたね、ええ。
Posted by ブクログ
タイトルが「野球の国」とはいえど、メインがキャンプ地、地方球場にしていただけであり、そのほか旅先での映画批評や食べ歩きなど、野球の日程以外特に計画も持たず行き当たりばったりの紀行エッセイ。多少選手名が入っているのが気になるだけで、野球を知らなくても読める一冊。相も変わらぬ歯に衣着せぬ物言いに加え、自分の小説についての自虐的な批評が笑える。一人旅に行きたくなる。ただ、文章にヤル気がないので読む人によっては不快に感じるんだろうなー。
Posted by ブクログ
氏はとてもユーモアのある小説をお書きになるので…さて、エッセイの方は…と手にとってみた一冊ですけれども、これもまた、面白かった、ですね!
ヽ(・ω・)/ズコー
タイトルから分かるように著者がひたすら野球を観戦しに行くエッセイなんですけれども、野球だけじゃない、時には地方の映画館に映画を見に行ったり、マッサージ店に行ったり…とにもかくにも僕は著者のことが気になってしょうがなかったタチなので、今作で著者の生態が少しは知れたようで嬉しかった、です!!
ヽ(・ω・)/ズコー
僕も少しは野球に興味があれば当エッセイをもっと楽しめたかもしれません…が、今後も野球に興味・関心が向くことはおそらくないでしょう…
ヽ(・ω・)/ズコー
著者のエッセイをもっと読みたくなる! と思わせてくれるエッセイでした…おしまい。
ヽ(・ω・)/ズコー
Posted by ブクログ
前にも買ったような気がしたが、やっぱりだぶって買ってしまったようだ。でも、なぜか全然覚えてなくて、初めての感覚。ぶらっとひとりで地方球場めぐりに出て、観光もほとんどせず、食事もルームサービスとかで何もしないという旅。まったくもってすばらしい。キャンプめぐりもマスターズリーグめぐりも。特に台湾編がおもしろかった。
Posted by ブクログ
奥田さんのエッセイ。
ほかのレビューにもあるけど、奥田さん自体が伊良部の患者さんみたい(笑)
ほどよく毒があって、読みやすい!
野球観戦の描写おまけ程度だけど、台湾での話はステキ。わくわくさせられました。
Posted by ブクログ
日本全国、野球観戦一人旅のエッセイ。前読んだ『延長戦〜』は、「く・くだらねぇ〜、ギャハハ!」とゆうカンジの内容でしたが、この本ではガラッとちがう風味になってますね。何というか、日記調みたいな文章が、なんともいい味出してます。で、肝心の野球観戦の部分が、あまりウェイトを占めていないところが、また何とも・・・。フツーの旅エッセイとしても十分楽しめそう。また、一人旅の道中の様子が、なんの飾りもなくリアルにセキララに語られていて、なんか共感を呼びます。「アローンだがロンリーではなかった」う〜む、深イイ・・・。・・・最近、奥田作品にハマっています。遅ればせながら。
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エッセイです。野球場のあるところへ行ってます。日本だけでなく台湾まで行ってます。 出身が同じ岐阜なので、中日ファンであるところがなにげに嬉しい
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奥田英朗さんの作品は読んだことなかった。
正確にはエッセイなのでちゃんとした作品ではないのだが。
この人の感覚は好きだ。
言いたいこと、感じる気持ちは良く分かる。
この人の書いた小説を読んでみようと思った。
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種田 天王洲アイル モノレール 感慨かんがいにふけった 中村武志 グラシア 沖縄には鉄道がない 北谷ちゃたん 読谷村よみたんそん 丘の上の野球場 地獄の黙示録特別完全版 国際通り この手の自意識が日常の足枷になっている 4LDK1980万円から とんだおセンチ野郎を演じてしまった aloneだかlonelyではなかった 松山坊ちゃんスタジアム つくづく日本はごっこの国だと思う まともなのはプロスポーツ選手ぐらいだ。実力だけがものを言う。世界とつながっている。ヘボは金を稼げない。 古田 荒木 井端 井上一樹 岩瀬 大豊は真っ直ぐにだけ強く 五十嵐亮太 山田太一さんの文章 プロットやテーマは二の次で、ディテールが命なのだ。人間の、ふとしたことで垣間見える小さな真実が描きたくて、ストーリーを纏っているのだ。 高松 讃岐うどん クオリティと普遍性 わたしはたぶん、インチキなものばかりに囲まれている。だからこうして不意に本物に出会うと、泣けてしまう。世の中は捨てたものでないと、心をうたれてしまうのだ。台湾、果物が旨い 北京語が主で、広東語は通じない 松浦亜弥 GAP 白金 広尾 藤井康雄 足つぼマッサージ 加油=がんばれ 毛沢東 石井丈裕 ロメイシ 加藤博人 高橋智 秋田駅 女子高生 全盲のマッサージ師 イングランドVSアルゼンチン 稲庭うどん わっぱ舞茸 大曲 角館 江戸時代の街並み レンタカー 日本最深の田沢湖 古木 比内地鶏 大館 パブリックビューイング 集団で熱狂 下北半島 龍飛崎たっぴさき 帆立の雑炊 尾道水道 八丁堀 関サバ 熊本路面電車 馬刺し 辛子蓮根 狼たちの午後 阿蘇にドライブ 西南戦争 芸術に殉ずることができたら、しあわせだろうと思う。浮世なんて関係ないのだから。 津田恒美 今中慎二 与田剛 太宰府駅 梅ヶ枝餅うめがえもち 天神 狭量きょうりょう わたしは美しいものと、それが輝く瞬間が好きだ記録と権威に関心はない 中州
プロット (英語: plot) とは、ストーリーの要約である。プロットは、出来事を原因と結果の順序で並べた文章である。原因と結果の順序とは、「X によって Y が起こり、Y によって Z が起こる」という並びである。
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野球の熱狂ファンではない私でも、
野球を見に行きたくなった。
野球と映画とマッサージ。
ゆる〜い旅行記。
仕事に疲れたら、
私も一人ぶらりと
こんな旅をしてみようかな。
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野球観戦&旅行紀
港町食堂がそこそこ面白かったので、それの類型と思って読んでみたり
読んだら野球を生で観戦したくなった
ただ、僕は野球に詳しくないからなぁ
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他のエッセイと比べるとナーバスな感じですが、そういう時期だったんでしょうか?でも讃岐うどんのくだりや、東北の風景の描写は秀逸。しみじみします。
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奥田英朗の旅行エッセイ物。
野球観戦が主な目的で地方球場で行われる2軍の試合とか、シニアリーグなんかばかりを見に行っている。いつも良いホテルに泊まり、野球を見ておいしいもの(ステーキとか)を食べてマッサージを受けて寝るといった感じ。
奥田さんは相当人ごみが嫌いなようで、行く先々では修学旅行生を避けたり、観光客を「火炎放射器で焼き払いたい」とか思っていたりして笑える。
自分でも言っているが相当ナイーブな人のようだ。
だからこそ、インザプールなどの伊良部病院に来る患者達が妙に生生しく描かれているのかと勝手にスッキリした。
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僕と同じドラゴンズファン.
しかも同世代.
数年前に出されたものだから,もちろん内容は古いけど,懐かしさを味わいながら読める.
「オリンピックの身代金」や「最悪」などの作者とは思えないほど,軽い旅行記.
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地方(で行われるプロ)野球を求めて著者のローカル一人旅日記。
沖縄(中日、横浜、ヤクルトキャンプ)・四国(@坊ちゃんスタジアム。中日VSヤクルト)・台湾(ダイエー(!)VSオリックス公式戦よ!)・東北(二軍・横浜VS巨人)・広島(@尾道、広島 広島VS横浜)・九州(@熊本 マスターズリーグ!)
ちょうど谷繁・中村武司のトレードの翌年あたり、ダイエーがまだダイエーだった頃のお話で、ちょっとばかしネタが古い。著者も若い。
けど、内容はそう今でも変わらないんじゃないかな。地方の風景の事だし。
まあまあ、面白かったけど。まあまあ。
著者が疲れているのか、愚痴が多いんだよなぁ。愚痴も話芸になってればいいけど、そうはなってないと私は思う。
いい時は詳しい解説ありがとうと思うんだけど、著者の服装の事とかどうでもいいしな(←これは、私が女で男物が良く分からんからかもしれん)、著者の覚書的な日記を読んでるようなつまらなさが・・・
エッセイは当たりハズレがあるのかしらん。
今回は著者独特な視点による物の見方で私が新たに何か発見できたり溜飲を下げたりする事があんまり出来なかったんだな。
裁かず、説明せず、自分すらも疑う
という著者のスタンスは、いいなぁと思うんだけど。共感には至ってないのかな。うーん。
Posted by ブクログ
この本はずいぶん前に読んだのですが、急に思い出したので書きます。
作者の奥田さんは大の中日ファン。
ちょっと前の話だけど、野球好きな人には面白いんじゃないかなぁ。
キャンプを見に沖縄へ行く とか
台湾発の公式戦をわざわざ見に行く とか
2軍戦を見に東北へ行く とか
まだ1軍の試合しか見たことないあたしですが、こういう野球の楽しみ方もあるんだなぁと。
贔屓のチームだけじゃなく野球そのものが大好きなんだなぁ と伝わってきます。
Posted by ブクログ
ふらっと野球(と映画とマッサージ)を求める著者の紀行文
氏は中日ファンだそうですが、あまり贔屓球団に関係なく読める02年頃の話
宿泊先は伏字になっていますが、流石の描写で特定が簡単です
国内遠征する野球ファンの方なら、更に楽しめるのではないでしょうか
台湾まで遠征して観たプロ野球(職棒も含めて)が興味深い