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その夏、軽井沢でジョンに起きた奇跡。伝説のデビュー作、20周年記念新装版! 1979年、軽井沢。世界を熱狂させたポップスター・ジョンは、妻と愛する息子との静かな隠遁生活を楽しんでいた――はずだった。猛烈な便秘に襲われるまでは。不安を抱え小さな医院に通うジョンが遭遇した不思議なできごと、そして奇跡。ユーモア溢れる喪失と再生の物語。人気作家のデビュー作に「二十年後のあとがき」を加えた新装版。
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Posted by ブクログ
童話っぽいキャッチーな便秘の話。ガラガラポン的なものはないけど、着実に進んでいく話。みんな一つや二つ、謝りたいことってあるよね。
某アーティストの史実と作者の実体験をフィクションとして完成したストーリー。 細かい、リアル、想像かき立てる、面白おかしい描写。ファンタジー要素もあり、最後は、まるで包み込まれるような小さな幸せを感じさせてくれました。
本書は奥田英朗のデビュー作。 奥田氏が好きなジョンレノンが日本で隠遁生活をしていた4年間を実名は無しで面白くて哀愁があり、さらに勇気を貰えた傑作だ。 久々の奥田作を読んだが、その作家を知りたければ、 デビュー作とエッセイを読むようにしている。 今回はその作戦が当たった。 奥田作品の魅力は直木賞の...続きを読む『空中ブランコ』とか 『オリンピックの身代金』で感じていたが、 本作は上手さもさることながら、 ジョンに対しての愛情が感じられた。 便秘の症状をここまで書ける作家は初めてだが、 20年後のあとがきで奥田氏が書いている。 便秘は自分のコピーライター時代の経験からだ。 なるほど納得。 その便秘になったのが神経症だった。 その時に奥田氏が考えたのがすごい。 神経症で人に会うのがつらい、一人でできる仕事は無いか? 『そうだ、作家になろう』 それが作家生活のスタートを書いているのを読んで、 この作家の他の作品もじっくり読んでみたい。 早速、エッセイを読むことを決めた。
奥田英朗さんのデビュー作。かの有名な世界的なポップスターのジョン氏がモデルではありますが、完全に奥田英朗ワールドで脚色されたフィクションで、ユーモラスな文体で始終飽きずに楽しく読めました。ジョンの過去のトラウマが軽井沢の不思議な心療内科と、この世とあの世の境目のような深い霧に覆われた森の中で癒されて...続きを読むいく過程が楽しくもありとても感動的でした。この作品は出版当初はあまり売れなかったそうですが、後の奥田英朗さんの作品からファンになってこのデビュー作を読む人が増えてきたのではないかと思います。まちがいなく傑作だと思います。
奥田英朗デビュー作を今更読んだ。他の作品と比べると、早く続きを読みたいという気持ちにあまりならなかった気がする。中盤までが割と退屈な感じ。テーマは、運命を許せ、寛容であれということかなと感じた。これには非常に共感。それから、あとがきが良かった。
どちらかといえばお笑い系というよりはまじめ系寄りの作品でした。タオさんとの絡みは良かったけど、本文よりも二十年後のあとがきの方が面白かった。ドクターが伊良部先生だったら良かったのに。
大好きな作家さん奥田氏のデビュー作、ああこれビートルズのジョン?と思い描きながら楽しく読めました。最後の奥田氏によるあとがきを読んで、なるほどと思った。
ビートルズのことはよく知らないが関心を持つきっかけになった。 奥田秀郎のデビュー作らしいが、心に傷を抱えた人が傷の原因と向き合い再生する話は、ドクター伊良部シリーズと通じるところがある。作者が書きたいテーマなのかもしれない。 私もここ数年、人を傷つけたことを思い出しては罪悪感に苦しむことが増え、同時...続きを読むに趣味だった創作もできなくなった。自分の救いも求めるような気持ちで読んでいたので、もっと普遍的な救われ方をしてほしかった、というのが勝手な感想。 それでも、読みやすく気取らない文章と温かい読後感はやはり奥田作品。
最初ちょっと読みにくいお話だな…と思ってなかなか時間がかかりましたが、読み進めるうちに作者の意図が見えてきて面白くなりました。 初めのほうで脱落せずに最後まで読み切ることをお勧めします。
大好きな作家さんのデビュー作と知って、しかも尊敬するジョンレノンが装丁に描かれている。 これは読まずにはいられませんでした。 ジョンが家族と軽井沢で過ごした日々は如何だったのかなぁーとしみじみ感じさせられました。 彼の曲を聴きながら読むと自然と涙が溢れてきます。
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奥田英朗
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