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小生、東京オリンピックのカイサイをボウガイします――兄の死を契機に、社会の底辺というべき過酷な労働現場を知った東大生・島崎国男。彼にとって、五輪開催に沸く東京は、富と繁栄を独占する諸悪の根源でしかなかった。爆破テロをほのめかし、国家に挑んだ青年の行き着く先は? 吉川英治文学賞受賞作
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Posted by ブクログ
再読。あらためて読んだ方が構成から風俗描写から筆者の作品に注いだ力が感じられる。 1964年の東京オリンピック前夜、高度経済成長と取り残された地方。農村出身、家族の犠牲により進学できた青年が感ずる日本社会の歪み、怨念。 これは名作中の名作。
プロレタリアートに敢えて飛び込んでいく青年の心理や時代背景がとても丁寧に描かれている。オリンピック景気に沸く人もいれば過酷な労働環境に身をおいている人、都市部と田舎の経済格差等々様々な視点から物語が進行していく。身代金を要求するに至るまで何があったのか、深くえぐっていくさまが刑事の目線だったり、伏線回収の匠さでどんどん引き込まれてあっという間に上巻読み終えてしまった。伊良部先生と同じ物語を書く人とはとても思えない(笑)
あの頃の情景がありありと浮かぶ
1964年 自分が小学校5年だったころの思い出が小説の情景と重なる。 平易で見事な描写である。 構成もすばらしい。 伊良部シリーズも昔読んだが、さすが著者の最高傑作の呼び名にふさわしい。
#感動する #深い #タメになる
タイトル、どういうことかと思ったけど、途中であぁそういうことか!と腑に落ちる瞬間が。 時系列も順番に行ったり来たりするから、どう繋がるのかと思ったら上巻ラストでまた腑に落ちて。 戦後日本の経済格差にびっくりするし、すごいリアリティ。 頭が良ければ勉強できるけど、できなければ出稼ぎに行くしかない貧しい村。 そんな格差への反発でオリンピックの開催で沸く東京の人たちへの脅迫。 最初疑われた学生がどうしてそんな大それたこと?と思ったけど、読み進めると納得というかなるべくしてというか。 下巻でどうなるか楽しみ
東京オリンピックの時代の街並み、流行など当時の描写がリアルに描かれ、当時の様子を脳内で再生する面白みがあった。また、高度経済成長の背景には、低賃金で過酷な労働を強いられる出稼ぎ労働者、東京を発展させるためにないがしろにされる郊外の犠牲があったこと、見える部分のみを大事にする警察の黒い部分など、国の裏事情の描写が鮮明で、今の二極化社会、政府の国民に都合の悪い内容を隠す体制など今にも繋がる内容になっているように感じた。 主人公がよくモテる。
『罪の轍』、『リバー』に続いて奥田さん作品3作め。 早い段階で犯人がわかります。 頭脳明晰、容姿もよくて、性格も穏やか。そして、女性にモテる…。 きっと将来も安泰なのに、どんどん道を踏み外していく彼が、どうなるのか夢中で読みました。 彼は、自分に好意的な人を見抜いて、利用できるだけ利用する。そんな残酷な一面を持ちながらも、同じぐらい優しさも持っている。 彼の運がどこまで続くのか…下巻も楽しみです。
よくオリンピックは「平和の祭典」って言葉を使われるけれど、多くの部分で権力の行使が蔓延ってることを体現した本だと思う。 外国人には見せられない汚い部分を隠してるみたいなこと書いてあったと思うが、一昨年のオリンピックもやってること変わらないなと感じた。(オリンピックの選考会の時に、「東京は福島から遠いから放射能の心配はない」ってアピールしてたような記憶がある。) 平和の祭典の裏に隠された闇を見せられた感じがしました。 物語の構想もなかなか面白かったです。 下巻もきっと一気読みでしょう。
奥田英朗さんをここのところ
奥田英朗さんをここのところ読んでいます。 奥田英朗さんを読むと、そうだよな、日本は本来こうだったんだよなと、決して悲観でなく、むしろ安心します。日本の斜陽を日々感じながら、あの頃に戻るだけだとむしろ踏ん切りがつく感じ。さあ、下巻読もう。
前から読みたいと思っていた一冊。 いつもの奥田英朗さんとは別人のような内容です。 時系列はバラバラですが、読み始めると違和感なく内容が頭に入ってきました。 東大院生の島崎国男。 同級でテレビ局に就職した須賀忠。 警視庁の落合昌夫。 3人の視点から語られます。 何も怖い描写があるわけでもないのに怖いような気持ちになりながら読み進めました。朗らかさが返って怖い。そして今のこの時代にも当てはまることが多すぎて尚更怖い気持ちです。 この後どうなっていくのか下巻が気になります。
続きが本当に気になって面白かった 時系列がバラバラになりすぎておらず混乱しないですむちょうどいい塩梅だったので読んでいて楽しい
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奥田英朗
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