奥田英朗のレビュー一覧
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奥田英朗の長篇ミステリ作品『罪の轍』を読みました。
奥田英朗の作品は、2年前に読んだ『町長選挙』以来ですね。
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昭和38年、東京
男児誘拐事件に人びとは震撼した──
絶対零度の孤独を抱える容疑者×執念でホシを追う捜査一課刑事
昭和三十八年十月、東京浅草で男児誘拐事件が発生。
日本は震撼した。
警視庁捜査一課の若手刑事、落合昌夫は、近隣に現れた北国訛りの青年が気になって仕方なかった。
一刻も早い解決を目指す警察はやがて致命的な失態を演じる。憔悴する父母。
公開された肉声。
鉄道に残された〝鍵〟。
凍りつくような孤独と逮捕にかける熱情が青い火花を -
Posted by ブクログ
ネタバレ壮大な昭和史サーガ、3部作の最終巻。
昭和が始まる1部、戦争が激化する2部を経て、高度経済成長と昭和天皇崩御までの本作。
4人の出自の違う人物の人生を描きつつ、昭和史を体験出来る。どのキャラクターもめちゃくちゃ魅力的でひとりひとりに感情移入してしまう。
個人的には矢野四郎がまさに昭和を体現しているようで、私の推しだ。
昭和という時代の勉強にもなり、いかに戦争が悲惨かも分かる。一方で人々は力強く生きていた事も同時に分かる。
3冊通して読んでずっと面白かったし、読んでいる間中、幸せだった。ラストの選挙、どちらが勝ち首相となるのか、ハラハラしたよ。
星5つは殆ど付けないのだが、本作は満点 -
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ネタバレああ、おもしろい。600ページ弱の長さというかぶ厚さを感じない。
読み終わったあと、まだ続きがあることに、とても興奮している。
それぐらいおもしろかったです。
空襲にさらされるノラや京子たちや特攻に向かう四郎。
死ぬな、逝くなと泣きそうになりながら夢中で読んだ。
満の絶体絶命のピンチにドキドキした。玉音放送を聞いた志郎の「今日という日は、
事が大き過ぎて、個人の感情など湧いて来ない」という思いが印象的だった。
最後に4人が一堂に会する場面もよかった。ハチャメチャやないか(笑)
そしてノラちゃんを取り合う胸キュン展開??
第3部、読むのを楽しみにしてます。 -
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ネタバレ1巻で描かれた親世代に続き、その子どもたち4人が主人公。戦中から戦後にかけてのさまざまな暮らしが描かれる。
ヤノタツの養子である矢野四郎は父と同じくどうしても力に訴えてしまうが、商才にたけ、世渡り上手だ。仲間から慕われ矢野組も立ち上げてしまう。あと少し終戦が遅かったら人間魚雷回天で死んでいたところだったが、生き残った。子供の頃から面倒を見てくれた木下が頼むので、大学へ行くが、裏稼業も次第にエスカレートしていく。
竹田志郎は陸軍少将の息子で正義感が強く、日本人収容所に入れられながらも、無事帰国できた。英語ができるため東大生の頃にGHQで通訳として働き始める。
満洲生まれの五十嵐満は父と同じくエン -
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ドライブのお供にオーディブルで小説を探していた。
狙っていたのは奥田英朗の『普天を我が手に』。しかし、オーディブル化はまだだった。とりあえず予約を済ませた。そして、たまたま目に止まったのが『コメンテーター』。あれ?精神科医・伊良部シリーズ? 4作目があったのか。3作までは読んでいたぞ、あれは平成の頃だったか…。と、すっかりご無沙汰していた伊良部先生に対面することになった。
相変わらずハチャメチャ…のように見えて、最短かつ効果的な治療。読んでいるコチラの気持ちまで治療してくれる。
最近、ささくれ気味の気持ちが癒された、いや治療された。ありがとう伊良部先生。 -
Posted by ブクログ
「貴方は典型的な適応障害ですね」
「貴方は哲学的な思考を持っていて素晴らしいです」
上は、心療内科で私が適応障害と診断された時の担当医師の言葉。
下は、行政が行ってる就労支援センターの職員に言われた言葉。
病名が分かったからと言って、
私の心が何か変わったと言えば、なにも変わらず。
普段から変わらない持論を「哲学」と一言で片付けられたことは、正直言って癪に触った。
心の病というものは難しい。
表面的に自分が感じている感情とは裏腹に、知らない間に心が傷ついていることが良くある。
なぜだが涙が出てしまったり。
出勤時間が迫ってくると脈がドクドクと早くなったり、明日も仕事に行かないといけ -
Posted by ブクログ
お久しぶりの奥田英朗さん
5篇の短編集
最近読んだ奥田作品は
ハチャメチャなとんでも精神科医伊良部先生の新作と、『リバー』の重厚な社会派な作品
さてさて、これは…とハチャメチャな方を想像して
若干ニヤつきながら読んでみたら…
ものすごく良い意味で!
大きく裏切られた!!
表題作の コロナと潜水服
前半は、伊良部先生シリーズっぽい? と
ニヤニヤしながら読んでいたけれど
後半は、なんて素敵な奇跡で ほっこり
他、4篇は、
今まで読んだ奥田作品になかった感じで
とても素敵な物語だった。
何度もトリハダたつし、涙あふれるし。
特に『パンダに乗って』が良かった
最後、カーラジオから流れる