奥田英朗のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ反政府主義の過激な思想を持つ父親に振り回される主人公二郎(小6男子)の話。
前半は中野で暮らす二郎が、ヤンキーに絡まれたり父親が教師に迷惑かけてたり、父親の居候のアキラおじさんに面倒なこと頼まれたりするので、ひたすら二郎が気の毒。
一郎(父)が聞くと激怒しそうだけど、こんなお父さんの元に生まれたのが心底可哀想。
一郎は作家?らしいけど、どう見ても稼ぎが悪そうだし、思想が傾きすぎてて普通の家庭訪問すらままならない(教師にめんどくさい議論を持ちかける)。
自分だったら本当に嫌だ…
なんやかんやあって一家は西表島まで跳ぶことになる。これがサウスバウンドかと、なるほどねーってなるのが前半。
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購入済み
内容を諺に凝縮するならば、「人の振り見て我が振り直せ」。
患者は、伊良部一郎という自由人に接することで、自ら大きな気づきを得る。
読者も笑いながら呆れながら、気づきを得ることだろう、何かしら大事なことについて。 -
購入済み
読みやすく面白い
ドクター伊良部シリーズ第1巻です。
精神科の医師伊良部が、様々な症状の患者さんと関わっていくお話ですが…
精神科ときくと、深刻な思いは無しに思われがちですが、内容はめちゃくちゃ明るい愉快な話です。
名医?迷医?であり、めちゃくちゃ変人でどこか愛嬌のある伊良部が、様々な方法で患者さんを癒していく短編集です。
考えてした治療なのか、結果的によかったのか、謎な部分もありますが…読後感は爽やかでスッキリします。
私にとって初奥田英朗さんでしたが、とても好きな作家さんになりました。
おすすめします! -
Posted by ブクログ
ネタバレ『オリンピックの身代金』上・下巻
先日読んだ『罪の轍』にも登場していた
警視庁捜査一課5係の面々
数年前に読んだ
『オリンピックの身代金』にも登場してたということなんだけど
もの凄く面白かったという以外
殆ど記憶に無かったので、意を決して再読
本書も、文庫で上下巻
新刊に至っては、2段組みの分厚いハードカバーだったなぁーと
長い道のりに、少し腰が引けたけど…
結果、再読して正解!
えぇー!こんな結末だったっけー⁈
私の記憶とは、こんなモンです…笑
昭和39年10月10日に
アジア初のオリンピック開催を控えた日本
敗戦から約20年が経ち
先進国の仲間入りが果たせると
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Posted by ブクログ
中学2年生は、精神的にも肉体的にも見た目にも大人として扱われることはないが、中学生活には慣れ、親に反抗したり、根拠のない自信を持ったりと、本人はすでに大人気分を持つことがある。受験勉強を意識するのも時期尚早なので、緊張感も責任感も薄い。そんな気分のまま大人になった人のことを「中二病」と呼ぶ。
と、そんな言葉を思い出した。今では死語だろうけど。
地方都市の小さな町の学校内で中学2年生の死体が発見される。自殺か、事故か、他殺か。被害者の体にはイジメを受けていた跡が残っていた。そして、被害者の同級生たちに容疑がかけられる。
教師や親、刑事、新聞記者、検察官、弁護士など周囲の大人たちは意見を言い