奥田英朗のレビュー一覧

  • 我が家のヒミツ

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    奥田英朗好き!!(笑)
    読む前は暗い気持ちになっていても、読んだ後には心がスーっと軽くなってる。
    短編集だから起承転結がしっかりしてて、スラスラ読むことができました。
    「手紙に乗せて」は奥深かったな。年の功ってよく言うけど、年の功って思いやりがあるかないかってことなのかな。私も年齢関係なく相手を思いやれるような人間になりたいと思いました。

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    2022年03月13日
  • 我が家のヒミツ

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    いいなぁこのシリーズ。どのお話にも愛がある。

    我が家のヒミツ、だなんて怪しげなタイトルだけど、どの家庭でも起きそうな優しい6つのお話たち、全部良かった。『虫歯とピアニスト』はほっこり。『手紙に乗せて』は読み終えてからじわじわ。歳をとると涙もろくなる解説のようで納得。

    そして最後の『妻と選挙』!衝撃でした!
    これはほかの『我が家の、、』に出てきた家族!短編同士がどこなく繋がるパターンは多いけど、別の本に載ってる短編と繋がるって斬新な気がする〜♪
    マラソンの次は選挙なのね。今回もホロリとしました。なんていい家族。

    このシリーズ、たまら〜ん!笑

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    2021年10月23日
  • 沈黙の町で

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    夢中になって最後まで読んだ。名倉祐一が何故亡くなったのかは分かったが、登場人物がこれからどうなっていくのかは書かれていない。それが良い。一つの事象に対し、登場人物それぞれが違う感情を抱き絶対に分かり合えない描写も秀逸。中学時代の残酷さや青臭さを思い出しながら読めた本。とても面白かった。

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    2021年08月11日
  • オリンピックの身代金(下)

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    ネタバレ

    今、オリンピックを目前とした状況下でのレビューです。

    まず、国男はテロリストになるけど、主張は間違えていない。そして、スリの的を射た発言の数々が、同情を促す。

    そして、ラスト、国男が撃たれた時、主張が認められなかった時、とても悲しくなった。国男の生死は言及されていなかったが、生きていて欲しい。

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    2021年07月10日
  • 噂の女

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    読んで、だから何?って感じではあるけど、読みやすくて面白い。
    後妻業みたいな。
    そして白夜行みたいに、「噂の女」自身の目線にはならないが、いろんな人物から語らせて、「噂の女」が見えて来る。
    そして完結している短編ながら、時間は経過していき、次の話の時には妊娠していたり出産していたり、すでに新しい男がいたりというのが面白い。

    最後、どうなるのかは分からないが、結末としても痛快!

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    2021年07月01日
  • サウスバウンド

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    ネタバレ

    反政府主義の過激な思想を持つ父親に振り回される主人公二郎(小6男子)の話。

    前半は中野で暮らす二郎が、ヤンキーに絡まれたり父親が教師に迷惑かけてたり、父親の居候のアキラおじさんに面倒なこと頼まれたりするので、ひたすら二郎が気の毒。

    一郎(父)が聞くと激怒しそうだけど、こんなお父さんの元に生まれたのが心底可哀想。

    一郎は作家?らしいけど、どう見ても稼ぎが悪そうだし、思想が傾きすぎてて普通の家庭訪問すらままならない(教師にめんどくさい議論を持ちかける)。
    自分だったら本当に嫌だ…

    なんやかんやあって一家は西表島まで跳ぶことになる。これがサウスバウンドかと、なるほどねーってなるのが前半。

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    2021年06月20日
  • 無理(下)

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    ゆっくりと下落していく人生。速度が緩やかなので墜ちていっていることにも本人たちは多分気づいてなくて、最後にはいつのまにかカタストロフが訪れると言う(いつもの)パターン。巻き込まれてるのね。
    あとこの作品の主役は、舞台ともなっている、日本のどこにでもある陰惨な地方都市。都市と打とうとして地方土地とタイプミスしちゃったけど、案外この造語の方がしっくりくる。そんな田舎都市。

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    2021年06月19日
  • マドンナ

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    社会人経験もそれなりになってきたので、おじさんたちの苦悩に共感できる…
    ダンスとパティオが好き。
    奥田英朗は老若男女全ての心情を上手に描けてて、ほんとによく人間観察出来てるなぁと感心。

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    2021年05月28日
  • イン・ザ・プール

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    内容を諺に凝縮するならば、「人の振り見て我が振り直せ」。

    患者は、伊良部一郎という自由人に接することで、自ら大きな気づきを得る。

    読者も笑いながら呆れながら、気づきを得ることだろう、何かしら大事なことについて。

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    2021年05月25日
  • マドンナ

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    40代男性管理職の悲喜こもごもが軽快に描かれ、とてもおもしろかった。
    夫婦喧嘩のような会話がテンポが良く、どちらもそうだな。と思えた。各物語のラストも良かった。
    「マドンナ」はわかるなあ。

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    2021年05月04日
  • オリンピックの身代金(下)

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    展開が早く、どんどんスピードを上げていく感じでした。
    結局島崎はどうなったのか?
    真っ直ぐで純粋な青年であった島崎は何かに、憑かれたように前進していった。
    切ない気持ちが残りました。

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    2021年05月04日
  • オリンピックの身代金(上)

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    前から読みたいと思っていた一冊。
    いつもの奥田英朗さんとは別人のような内容です。
    時系列はバラバラですが、読み始めると違和感なく内容が頭に入ってきました。
    東大院生の島崎国男。
    同級でテレビ局に就職した須賀忠。
    警視庁の落合昌夫。
    3人の視点から語られます。
    何も怖い描写があるわけでもないのに怖いような気持ちになりながら読み進めました。朗らかさが返って怖い。そして今のこの時代にも当てはまることが多すぎて尚更怖い気持ちです。
    この後どうなっていくのか下巻が気になります。

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    2021年05月02日
  • イン・ザ・プール

    購入済み

    読みやすく面白い

    ドクター伊良部シリーズ第1巻です。
    精神科の医師伊良部が、様々な症状の患者さんと関わっていくお話ですが…
    精神科ときくと、深刻な思いは無しに思われがちですが、内容はめちゃくちゃ明るい愉快な話です。
    名医?迷医?であり、めちゃくちゃ変人でどこか愛嬌のある伊良部が、様々な方法で患者さんを癒していく短編集です。
    考えてした治療なのか、結果的によかったのか、謎な部分もありますが…読後感は爽やかでスッキリします。
    私にとって初奥田英朗さんでしたが、とても好きな作家さんになりました。
    おすすめします!

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    2021年04月09日
  • サウスバウンド

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    奥田英朗さん伊良部先生シリーズ以来。予想以上に面白かったなー!小学生上原二郎くんの成長譚のような、父親一郎の武勇譚のような、強い絆を描いた家族譚のような、すごいてんこ盛りの二部構成。二郎の父親は伝説の元過激派。官公に怯まず論破する姿が型破りで強烈。国に所属しない自由は新鮮で笑っちゃった。そういえばうちの亡き父も若い頃学生運動に参加したって言ってたなぁ。こんな究極のアナーキストじゃなくて良かったよ。楽しそうだけど自給自足の生活はさすがに嫌だ(笑)。久しぶりにドーパミン分泌しまくりの一冊でした!

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    2021年03月19日
  • 沈黙の町で

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    読み応えありの一冊です。

    イジメがテーマなだけに読んでいる間中、不快な気分になりますが内容はノンフィクションかと思えるくらいリアリティに溢れています。

    とにかく登場人物の描写が丁寧で素晴らしいです。
    グループ内の子供達はもちろん、それを囲む親達、先生、検事、弁護士 それぞれの顔が浮かんで来るくらいの人物描写でした。

    イジメの被害者、加害者とは簡単に言えないくらいの背景で色々な事を考えさせられます。

    読後感は決して良くはないけれど一気に読めた作品でした。

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    2021年01月27日
  • 沈黙の町で

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    いじめを受けていた中学生が転落死という、センシティブなテーマを学校、親、同級生など関係する様々な人の気持ちから描いた。いじめられる子にはそうなる理由もあると思ったりもした。身近にはこのような状況にはないが、色々と考えさせるストーリー展開だったのは作者の素晴らしい構成力によるものだろう。

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    2021年01月24日
  • イン・ザ・プール

    購入済み

    イラベ? イラブ? どっちだろう??
    続編もあるんだね。絶対笑えるに決まってる。読みたい!
    奥田英朗さん、面白い人なんだろうな~。

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    2020年12月19日
  • 沈黙の町で

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    とある中学校で生徒が転落し死亡した。事故なのか事件なのか、子供達を聴取していく中でいじめがあった事がわかる。友達を庇ったり、友達を裏切ったり、経験が浅いことからくる浅はかな考え。中学生とは一番不安定な時期なんだということが描かれている。名倉君のひとりごとは何だったのか、最後にもやもやした気持ちが残った。

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    2020年11月30日
  • オリンピックの身代金(上)

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    続きが本当に気になって面白かった
    時系列がバラバラになりすぎておらず混乱しないですむちょうどいい塩梅だったので読んでいて楽しい

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    2020年10月31日
  • 真夜中のマーチ

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    めちゃめちゃ面白い犯罪作品 - 奥田英朗「真夜中のマーチ」 ★★★★★

    クソおもしろい!人生で一番面白い犯罪小説だわ。
    詐欺師、ヤーさん、中国マフィア、ミタゾウ達の思惑が混ざりあって疾走感抜群の犯罪劇が展開されます。興奮が止まりません。まるでオセロゲームのように逆転に次ぐ逆転がおきます。ヤーさんのボスの悲劇が悲劇過ぎてついニヤニヤしちゃいました。
    主役の3人だけでなく脇役たちもキャラがはっきりしていて生き生きしています。
    夜ふかし必至の勢いで読んでください。

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    2023年10月27日