奥田英朗のレビュー一覧
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「切符を買い求め、特急「いしづち10号」に乗車。高松まで二時間半の旅だ」
『野球の国』(奥田英朗著 光文社文庫)
キャンプ、ファームの試合を訪ねて地方球場へ旅をするエッセイ。
今回、やって来たのは松山「坊ちゃんスタジアム」での
中日ドラゴンズ対ヤクルトスワローズの公式戦の観戦。
初めての四国の旅に
大好きな野球観戦付き(そのエッセイを書くのが仕事)だから
出発前から心も弾む。
出発は四月十九日 金曜日。
あれ?日記帳になっているものの年が書いていない。
だから何年にこのエッセイが書かれたか分からない。
読み進めているうちにそのヒントになる文章があった。
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Posted by ブクログ
シドニーオリンピックのことは、村上春樹さんの「シドニー!」で後から追体験。
今回は、北京オリンピックの最中にアテネオリンピックの追体験をこの作品でしてみました。
柔道の試合の臨場感だとか、バスケットボールの試合の迫力だとか、涙が出てきてしまいましたよ。本当に。
いや、ホントの話。
野球観戦の話を読むにつけ、私は、奥田氏に同感だなぁと思いながら読んでいたのですが、アテネのあのときの雰囲気って、新聞の論調とおんなじだったのでしょうか?ま、いずれにせよ、「ふがいないぞプロ野球」という気持ちは変わりません。
今回の北京オリンピックだってそうだった。まあ、試合を最初から最後まで食い入るように見ていた -
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自分の本棚の中を探せば、2009年3月に前作「町長選挙」の登録があるが、いや~、こんなに長い間をおいて伊良部シリーズが帰って来るとは。
低視聴率にあえぐテレビ局スタッフ、怒りに耐えきれず過呼吸を起こす会社員、株の売買が中毒になってしまったデイトレーダー、広場恐怖症が悪化していくピアニスト、社会不安障害で友だちができない大学生。
真面目な人が多い患者のキャラや施される治療の方法は以前からするとマイルドになったようにも思え、そこはまあコンプライアンスにうるさくなった時代かね。
とは言え、年月は経っても伊良部とマユミちゃんの自由なキャラクターには揺るぎもなく、変なことをしながらいつの間にやら患者を -
Posted by ブクログ
第一部を読み終わったあと、勝手に第二部で終わりだと思ってたらまだ、第三部があるではないですか!
もう今すぐ読たいんですけど、記憶が新しいうちに。
第二部はもう子どもたちの時代になっていて太平洋戦争真っ只中!
この時代の満州(五十嵐満)、東京(竹田志郎、森村ノラ 矢野四郎)、まさに激動の時代をよく生き抜いてくれた。
みんな筋が1本通ってて、逞しい。
四郎は回天魚雷に乗り込む寸前で戦争が終わってまさか四郎はもはやここまでかと思ったよ。
喧嘩から親友になった浅野は前日に出撃して帰らぬ人に。
特攻隊とか魚雷とか考えた人は狂気の沙汰だよ、ほんとに。
まず自分が乗れっちゅうの。
満州の棄民政策もそう。関東