奥田英朗のレビュー一覧
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伊良部一郎は相当な変わりもの
この人は意図的なのか偶然なのかこれは自分自身の読解力じゃ測れなかった。たぶん偶然だと思うけど…
全章面白い
ケータイ依存症の若者は当時の依存性で、この人は今だと別の依存性なんかな?とか考えたりして尚のこと面白い。ただカラオケして麻雀してスキー旅行だ!なんて大学生すぎる高校生いるんかなと思った。
個人的なオススメは
『いてもたっても』
とにかく心配性。強迫神経症
一番ありえると思う。鍵閉め、スイッチを切ったかな、火災になってないかな?とか正直俺も考える。でもここは正常性バイアスとでもいうのかな?
まあ大丈夫だろ?が自分は勝ってる。
これはこれでいつか怖いけども… -
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ポップなデザインの医者と看護師が描かれる表紙をめくると、赤ちゃんがプールに沈むような絵が出てきた。
なんとも不安になる表紙なのに、中身は色々な依存症患者と楽観的なトンデモ医者の医療コメディ。
表紙のデザインも、赤ちゃんがプールに沈む様子をどう捉えるかで人それぞれ見方が変わってくるのだろう。
赤ちゃんが本物だと思い込んで仕舞えば、不安や恐怖を抱いてしまうが、人形だとすればアートだと納得や感心することができる。
そのような思い込みすぎることで起きる依存症が多々登場し、楽観的な思い込みの転換を試みる医者のお話。
医療用語や治療はほとんど出てこない。
それでもこの医者のキャラクターが患者の異常を上回 -
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コメディ小説、と簡単には言えない気がして、、
(面白いと言うと患者に悪いが)色々な症例の患者が、精神科医の伊良部のもとにやってくる
伊良部は根っからの変人なのだが、どこか人を惹きつける要素があるよう。
結局、治しているから名医なのかもしれない。
相談と言うか、ただ雑談を出来る関係も大切だなとつくづく思う(一種の、弱い紐帯の強み?)。
イン・ザ・プール
また日本に帰ったら泳ぎたいなぁ
泳いだ時の快感がひしひしと伝わって、なんでこんなに言語化出来ているんだ!!と驚いた
◯ちっ放し
傷付いている時の優しい言葉って本当に沁みるなぁ。。。
コンパニオン
主人公の女性に終始イライラしていたんだけど -
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『家日和』に続く家族を描いた第二弾となる今回の一冊は、六編からなる短編集だ。
六家庭で起こる問題が描かれていて、一編を除いて何とか解決策を見出していた。
特に心に沁みた物語は⋯
⚫︎「妻とマラソン」
主人公の作家の男が突然大きな賞を受賞し、売れっ子作家に変貌した。
妻は環境の激変によって孤独感を味わうようになるのだが、唯一の趣味だったランニングだけは一人で続けていた。
そんな家庭環境を心配した出版社の担当者から、「東京マラソンの参加権をゲットしたから奥さんに参加を勧めて」との声を掛けられた。
私はこの物語が心に沁み入り、思わず涙腺が緩んでしまった。
標題は『 我が家の問題 』となっているが、 -
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ネタバレ長さを感じさせないまま、あっという間に読み終えた。いつの間にかページが残り少なくなっているという、不思議な感覚。それくらい没入できる一冊だった。
それぞれの視点で事件と向き合い、そのつながりによって事件解決への道筋が少しずつ見えてくる。警察だけでなく、元刑事や遺族は凄まじい執念で事件を追う。そして、事件発生から逮捕までの警察の地道な捜査。先が見えず、本当に犯人なのか疑いがあるまま、ただただ事件解決のために全力で走る姿には尊敬の念しかない。普段ニュースで見る事件の裏には、想像以上に多くの人間が、事件解決に向けて時間と力を尽くしてくれているのだろう。
続きが気になる結末だった。被疑者となった三人の -
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「恋愛」をテーマにした
5名の作家さんによるアンソロジー
収録は以下の5作品
「あなたが大好き」 奥田英朗
「銀紙色のアンタレス」 窪美澄
「アポロ11号はまだ空を飛んでいるか」 荻原浩
「ドライビング・ミス・アンジー」 原田マハ
「シャンプー」 中江有里
窪美澄さんの作品は『夜に星を放つ』で既読だったが、好きな作品なので再読した。
他作品は、私は初めてのものばかりだった。
どの作品もそれぞれに趣が違っていて、個性豊かで、色々な恋愛模様がたのしめる。
こんなに大当たりばかりのアンソロジーは、なかなかないと思う。しいて選ぶなら、私は荻原浩さんの作品が特にグッときた。
読んでいて気恥ずかし -
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奥田英朗『リバー 下』集英社文庫。
下巻に突入。
北関東連続幼女誘拐殺人事件をモデルにしたような陰惨な事件に翻弄される人びとを描いた犯罪小説である。もっとも本作では被害者は若い成人女性になっているようだ。
北関東連続幼女誘拐殺人事件を扱った作品には、清水潔のノンフィクション『殺人犯はそこにいる 隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件』 、柚月裕子『慈雨』などがあるが、この下巻を読み終えた限りでは、そこまでのレベルではなかった。
3人の容疑者がそれぞれ十分に怪しいのだが、そんなことがあるのかと思うような欲張り過ぎた真相が良くなかった。そして、歯切れの悪い結末も良くなかった。これでは10年前