奥田英朗のレビュー一覧
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初巻に続き読み応えの有る大作。
大東亜戦争(太平洋戦争)に途中して戦時中から戦争に負けた日本での4人の若者の生き様を描く。1巻の戦前親世代から其々の子世代に話が移り、其々の戦争下での苦しい生活を多角的に描かれ不幸な時代を逞しく生き抜く姿が眩しいが、戦争の不条理さを痛感する。異なる環境の4人が接点を持ちながら進行する話は面白く、其々次巻での戦後の飛躍が楽しみだ。
竹田四郎:岩崎財閥家出身の陸軍省のエリート軍人竹田耕三の子
父の米国赴任に向学の為同行するも米国との戦争に突入する。帰国船の父との待合せにスパイと間違われ1人収容所に収監される。理不尽な収監生活を経験して何とか渡米時の知人の助けで帰 -
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『講和条約を結んだとき、総理は国民に向けて大演説をするべきだった。これから日本はどこへ進むのか、どんな国を目指すのか、理想論でも大言壮語でもいいから語りかけるべきだったのだ』 矢野四郎
『自分が攻撃されたらどうしようと思ったが、すぐに母の顔が浮かび、自分に活を入れた。
母なら怯むはずはない。そして自分は森村タキの娘だ』 森村ノラ
「国民を守る気のない政府は、あってはならないのです。ましてや弱者を切り捨てる政策など、昔も今も、もってのほかです」 竹田志郎
『今の日本人は満州を忘れかけている。しかし昭和を語るとき、満州を抜きに語ることは出来ない。』
五十嵐満
昭和三部作最終章。
四人が最 -
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『四郎たちは察した。自分たちが向かうのは、人間魚雷の基地だ。』 矢野四郎
『今の世の中はどこにも真実がない。ただ上の人たちが、何かを必死に隠そうとしていることだけが伝わって来る』 森村ノラ
『戦前、日本が戦争に突っ走ったのは、みなが同じ方向を向いたからではないか。ファシズムを阻止するのは、思想ではなく多様性だ』 竹田志郎
『もしかして自分たちが世界を動かせるのではないか』 五十嵐満
「生か死の選択を迫られたときは、生を選んで欲しい」木下の言葉に四郎は返事をしない
プレゼントされた一生もののオメガの腕時計。
『いつまで使えるかは、自分でもわからない。』
生きて!と読みながら力が入る
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感想
激動の時代だけにのっけから暗雲が立ち込めてるな。
敗戦後もみんな逞しく生きている。日常生活を送れることが素晴らしい。
あらすじ
志郎はアメリカで幽閉生活を送っていたが、移動する際に拾った父の鞄から暗号書が出てきて、アメリカに止めおかれる。四郎は、父を亡くし、金沢で代貸のマサの世話になる。四郎は暴力事件を起こして中学を退学させられる。ノラは工場で女工として働く。友達になった女の子と農家に米を買いに行く。満は役者として新京へ行き、富美という中国人の女の子に恋をする。
志郎は紆余曲折を経て、日本へなんとか帰る。四郎は刑期を終えて、東京で生活する。愚連隊をまとめて新宿の矢野として名をはせ -
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【あらすじ】
群馬県と栃木県を跨ぐ渡良瀬川の河川敷において、女性の遺体が立て続けに発見された。臨場した捜査員達の胸に去来するのは、十年前に発生した未解決連続殺人事件。これは十年の沈黙を破る殺人鬼の蠢動か、それとも悪質な模倣犯か、強烈な「後悔」を胸に群馬・栃木両県警が事件に立ち向かう。
事件解決に心血を注ぐ刑事達。未解決事件に囚われた警察OB。娘の「復讐」を誓う父。初めての大事件に臨む新聞記者。容疑者と親交を結ぶクラブのママ。
様々な人間の思惑が絡み合うなか、事件は思わぬ展開を見せていきーー。
【短評】
緻密な筆致が印象に残る良作である。
じわじわと真相に迫る手応えを感じつつ、群像劇の妙味であ