奥田英朗のレビュー一覧
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昭和元年生まれの四人の主人公。任侠人、陸軍軍人、雑誌記者、ミュージシャン、それぞれの立場から昭和初期の世相が語られていく。当時の日本にとっての満州がどういった意味だったのか少し理解できた。物資の困窮、治安維持法など少しずつ戦争に進んでいく世相が痛ましい。四人の子供たち(第三部での主人公)の生い立ちもわかって良かった。これは昭和史を語る壮大な物語として貴重な一冊。わずか一週間しかなかった昭和元年生まれの四人。それぞれの親は、金沢の侠客一家、実家は銀行一家の陸軍少佐、満州に渡った楽士であり興行主。それに女性雑誌の編集者であり未婚の母。戦争の色濃くなる昭和初期をその4つの舞台で描くのだから面白い。戦
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若い女性をターゲットとした連続殺人事件がストーリーの軸となる。遺棄現場は河川敷の茂み。以前、似たようなシチュエーションのノンフィクションを読んだことが頭をよぎる。
犯行の手口は過去にも酷似した例があった。その操作に関わった経験者は意識が苦くなる。捜査対象は過去にも被疑者として浮上した人物の他にも数名。
なかなか本性を見せなかった被疑者は次々と疑念を持たせる空気感を醸し出す。一方で日常生活の雰囲気はいたって平凡で実直な性格も感じさせる。
複数名の容疑者で最も濃厚と思しき男を除く疑わしき2名は本筋からは別の案件と思われた。過去の類似事件で警察はほぼ確定と睨んだ被疑者1は別件の容疑は濃厚なも -
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奥田さんはいい。こんな肩の凝らない話を読ませてくれる。その上脳内倉庫には、ハードボイルドやミステリも詰まっていて、そこここには、こんな優しい暖かい話も散らばっているのだろう。
続けて奥田さん。これもほのぼのしながらもクスッとくる。休日に読むことにして大正解だった。
読みやすいのに何か感動的、思い当たるような身近な話題がいい。
「サニーデイ」
42歳の主婦の話。子供も手が離れ、自分の時間を持てるようになった。
不用品の始末でもしょう。古物商では只だと言われ、言い値で引き取ってくるところなどない。そこでネットオークションに気がついた。
IDが「サニーデイ」出品した品が売れた。その上買った人か -
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前作から物語が急速に加速しはじめ、四人の生きざまが交差し始めます。流石に出来すぎだろうとは思いますが、やはり第三部が気になってきますね
本の概要
敗戦、占領、抑留、青春、友情、再起ーー
希望よ、新たな時代の寵児たれ。
昭和100年・戦後80年記念刊行
昭和史三部作、物語はついに太平洋戦争の真っただなかへ。
たった七日間しかなかった昭和元年に生まれた四人が、
互いの運命を交差させながら、
新たな時代を切り拓く!
太平洋戦争が勃発した。
竹田志郎は、父に伴って渡米したが、そこで自分だけ捕虜となってしまう。ようやく帰国した後は日本の捕虜収容所の通訳となるも、目にしたのは看守の虐待が横行する