奥田英朗のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ奥田さん、女心分かってるなー。
待ってるだけの私って。やりたいことって。もう一回考え直したい。
私のファースト・プライオリティはなんだろう?
役員との会話センスが抜群。
奥田さんの言葉、響いてる。
大切にしたい言葉がたくさん!
以下は本文より引用です。
「会社に縛られて一人前なのだ。」
「自分から年齢に縛られて、もう遅いとか、少し様子を見ようとかして何もしない、これがいちばん、馬鹿らしい」
「今、自分のファースト・プライオリティがはっきりとわかった。自分を偽らないことだ。」
「二つ目、いやならいい」
「女は、育児を持ち出せば周囲がひれ伏すことを知っている。独身時代、そういういやな女をたくさん -
Posted by ブクログ
日本中を震撼させた『吉展(よしのぶ)ちゃん誘拐事件』をモチーフに、奥田英朗が書いたフィクションミステリー。
昭和38年というこの時期は東京オリンピックを目前にして 日本中が沸き立っていた。刑事の捜査もアナログで、足で聞き込みし、恫喝し罪を白状させる力技…
そして何故誘拐し、殺してしまったのか…犯人の背景についても想像ではあるが描いている。実際の吉展ちゃん事件同様に、犯人は逮捕されるが、子供は帰ってこなかった…
小説を読んだ後に、実際の事件について書かれている記事などを読むと、かなり忠実に物語化していることがわかるので、なかなかリアリティある内容であるのは間違いない。
もちろん実際の犯人は -
Posted by ブクログ
〈「小生 東京オリンピックのカイサイをボウガイします 近日中にそれが可能なことをショウメイします ヨウキュウは後日追って連絡します 草加次郎」〉
警視総監宛に届いた脅迫状が本物だと示すように起こったダイナマイトを爆破事件が警察幹部の私邸で発生する。時は東京オリンピックを目前に控えた昭和39年。オリンピックの妨害と引き換えに、多大な身代金を得ようとした男は、何故、そんな大それたことを起こそうとしたのか。
ということで本書は昭和の半ばを舞台に、ひとりの犯罪者の肖像を描いた犯罪小説の大作です。分量的には上下巻合わせて800ページくらいありますが、そんな長さは感じない一気読みできるタイプの作品で