奥田英朗のレビュー一覧

  • ガール

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    自分より少し上の年齢の働く女性の話だったから、自分ごととして読んだ。
    どの話も多かれ少なかれ誰もが経験しそう。
    最後は前向きになれる爽快な終わり方!

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    2025年05月02日
  • 罪の轍(新潮文庫)

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    東京オリンピックの1年前の東京。実際に東京の下町で発生した誘拐事件をモデルとした刑事物の小説。
    礼文島出身の青年と警視庁捜査一課の若手刑事。特に刑事が地道に足で操作を行い、また当時は個人の力量に頼りスタンドプレーや尋問での暴力など時代を感じる。
    当時の風俗を活かした描写が絶品だが特急の名前を「しらとり」にしたのはなぜだろうか?実際は「はくつる」かと。オリンピックの前年には存在しなかった架空の列車だからだろうか。

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    2025年04月30日
  • 最悪

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    3人の最悪への展開の臨場感が凄い。
    特に川谷のオッサンには気持ちが入りすぎて気分が悪くなる程。最悪なのに最高だった。

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    2025年04月27日
  • 罪の轍(新潮文庫)

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    後半は息つく暇もない、緊迫の展開。

    こいつが犯人なのか?いやでもそうじゃないと信じたい…と思わされる人物描写が圧巻。

    空き巣の宇野と刑事の落合のダブル主人公の様な構成だが、2人の掛け合いなどが多いわけではなく周りを固める登場人物達が本当に魅力。特に落合のバディの大場が少しずつ落合を認めていく描写が良かった。

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    2025年04月22日
  • 罪の轍(新潮文庫)

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    日本中を震撼させた『吉展(よしのぶ)ちゃん誘拐事件』をモチーフに、奥田英朗が書いたフィクションミステリー。

    昭和38年というこの時期は東京オリンピックを目前にして 日本中が沸き立っていた。刑事の捜査もアナログで、足で聞き込みし、恫喝し罪を白状させる力技…
    そして何故誘拐し、殺してしまったのか…犯人の背景についても想像ではあるが描いている。実際の吉展ちゃん事件同様に、犯人は逮捕されるが、子供は帰ってこなかった…

    小説を読んだ後に、実際の事件について書かれている記事などを読むと、かなり忠実に物語化していることがわかるので、なかなかリアリティある内容であるのは間違いない。

    もちろん実際の犯人は

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    2025年03月04日
  • 罪の轍(新潮文庫)

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    ネタバレ



    最後まで怒涛の展開であっという間に読んでしまった。

    この作品は2人の主人公がいて一人が宇野寛治、もう一人が刑事の落合昌夫。双方に感情移入してしまい宇野が人を殺したとどうしても思えなかったし、殺していて欲しくないと願った。

    だからこそ最後宇野が自供を始めた時、怒りよりも悲しみを感じてしまった。

    間違いなく言えるのはこの宇野という存在を作った継父が一番の悪だと言うこと。

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    2025年03月03日
  • 罪の轍(新潮文庫)

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    奥田先生のこの時代の小説、面白すぎます。
    オリンピックの身代金が大好きで、期待して読み始めたら期待通り。
    罪の轍、、読み終えてタイトルの意味を考えて、、心が暗くなる。

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    2025年03月01日
  • オリンピックの身代金(下)

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    〈「小生 東京オリンピックのカイサイをボウガイします 近日中にそれが可能なことをショウメイします ヨウキュウは後日追って連絡します 草加次郎」〉
     警視総監宛に届いた脅迫状が本物だと示すように起こったダイナマイトを爆破事件が警察幹部の私邸で発生する。時は東京オリンピックを目前に控えた昭和39年。オリンピックの妨害と引き換えに、多大な身代金を得ようとした男は、何故、そんな大それたことを起こそうとしたのか。

     ということで本書は昭和の半ばを舞台に、ひとりの犯罪者の肖像を描いた犯罪小説の大作です。分量的には上下巻合わせて800ページくらいありますが、そんな長さは感じない一気読みできるタイプの作品で

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    2025年02月25日
  • ガール

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    ネタバレ

    相当好き!!!
    全話の主人公に共感ポイントある、映画も見てみよう

    解説から
    「そう、ガールの必須条件、それは「男前」であることだ。ハンサムな女だからこそ、永遠にガールであり続けることができるのだ。ガールである自分を楽しんでいけるのだ。」

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    2025年02月01日
  • コロナと潜水服

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    奥田さんって何でこんなに人間同士の会話のやりとりが上手いだろうと思う。ファンタジーの短編集なんだけど、どれも自然に受け入れてしまう。何回か泣きながら読んでたしまいました。特にファイトクラブが好きです。読んで良かったです。

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    2025年01月30日
  • オリンピックの身代金(上)

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    再読。あらためて読んだ方が構成から風俗描写から筆者の作品に注いだ力が感じられる。
    1964年の東京オリンピック前夜、高度経済成長と取り残された地方。農村出身、家族の犠牲により進学できた青年が感ずる日本社会の歪み、怨念。
    これは名作中の名作。

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    2024年12月31日
  • 罪の轍(新潮文庫)

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    文庫で再読。800ページは大作だが飽きない臨場感、スピード感。1960年代の東京五輪前夜、今はインターネットだが、この頃はテレビが新しいメディアだった。匿名の人々の心根の醜さは今に通じるようだ。表紙にも注目の価値あり。実際の写真だそうです。

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    2024年12月15日
  • 家日和

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    面白すぎて3日の移動時間だけで読みきった。
    間違いなく今年読んだ小説の中でぶっちぎりNo.1

    家族をテーマにした話が5つあるんだけど、
    どれもありそうで、でも素敵な夫婦関係で、
    こんな人と出会えたら楽しいだろうなと思える夫婦像だった。

    特にここが青山、家においでよが最高。
    人生ベストに入る最高の話だった。

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    2024年12月07日
  • 向田理髪店

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    人間味溢れる6つの話短篇集。北海道の町が舞台で、様々な出来事を通じて人々の触れ合いを感じられました。描写が素敵!

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    2024年11月04日
  • 沈黙の町で

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    いじめがテーマだと、悲惨な描写とか多くて辛いかなあと思ったけど、そうでもなく、それぞれの立場がどう感じるかがよくわかったし、止まらない面白さだった。

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    2024年11月03日
  • ナオミとカナコ

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    ネタバレ

    文句なしに面白い、スリル満点
    ただ、カナコが、大嫌いな男の遺伝子を持つ子供を即『よし産もう』てなるのはよくわからない。
    ふつうに忌まわしい魂だし、一人で育てるのは苦労するよね。。意味不。。

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    2024年10月05日
  • 我が家の問題

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    衝撃的な展開があるわけでもなく大事件でもないけれど、6編それぞれの家族におこった“問題”を通して、 様々な家族のかたち、温かさが描かれていてとてもよかった◎シリーズの中では1番すきだな。登場人物が各々相手を思いやる優しさ、立ち直る強さ、右往左往するおもしろさ、人間味がつまっていた。夫とUFOと同じ立場にたった時、美奈子のように夫の心情を慮った行動が自分にはとれるだろうか、、。ちなみに6編の中では、前作を経ての妻とマラソンが1番お気に入り。

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    2024年10月02日
  • マドンナ

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    何度目かわからない再読!やっぱりすきだ!会社をとりまく人々の奮闘哀愁…人間みがつまっていてサラッと読みやすく読後もいい大好きな一冊。

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    2024年09月27日
  • 最悪

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    最悪にも程があると思ってしまうほどに最悪。よくもまあここまで最悪にもなるものかと背筋がゾッとする。かなり長編なのに読み進めるにしたがって一気に読みたくなる。
    奥田さんの作品は以前読んだインザプールなどのシリーズでコメディー系で本当に面白く、好きな作家さんの一人なのだけれど、この最悪は3人の群像劇で犯罪小説。
    追い込まれていく3人の心情が細かく表現されていて、読んでいくにつれどんどん気持ちが3人と一緒に落ちていく。
    最後は最悪から抜け出せて安堵している3人と共にあーよかったと思っている自分がいた。

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    2024年09月26日
  • コロナと潜水服

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    奥田英朗さんの短編集。どれもファンタジーの要素があり、暖かくて切なくて前向きになれるお話でした。私は特に「ファイトクラブ」と「コロナと潜水服」が好きでした。コロナ禍が始まって世界中がパニックになっていた頃の話、まだほんの数年前の事なのに既に懐かしく、こんな感じだったなぁ、異常事態だったなぁと思い出しました。

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    2024年09月26日