奥田英朗のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
お久しぶりの奥田英朗さん
5篇の短編集
最近読んだ奥田作品は
ハチャメチャなとんでも精神科医伊良部先生の新作と、『リバー』の重厚な社会派な作品
さてさて、これは…とハチャメチャな方を想像して
若干ニヤつきながら読んでみたら…
ものすごく良い意味で!
大きく裏切られた!!
表題作の コロナと潜水服
前半は、伊良部先生シリーズっぽい? と
ニヤニヤしながら読んでいたけれど
後半は、なんて素敵な奇跡で ほっこり
他、4篇は、
今まで読んだ奥田作品になかった感じで
とても素敵な物語だった。
何度もトリハダたつし、涙あふれるし。
特に『パンダに乗って』が良かった
最後、カーラジオから流れる「見つめていたい」
私の脳内でも曲が流れて
ホロホロと涙がこぼれた。
感動の読後感味わって
大満足!! -
Posted by ブクログ
ネタバレ注!
結末に触れています。
まだ読んでいない方は、以下は絶対読まない方がいいと思います。
下巻も淡々最後まで淡々で、お話としてはやっぱり面白くなかったかな?(^^ゞ
面白くなかったにも関わらず、★を5にした(上巻は★3つ)のは、最後の大捕物の中にさらっと著者による粋な計らい(救いと言った方がいいかな?)があったから。
警察署全体から邪険に扱われ、家族かも疎まれ、さらには失明するかもしれないと怯える芳邦だけど、ずっと娘を信じていたその思いが正しかったことが、よりによって札付きの犯罪者である池田の口からさらっと出てきた時は、思わず「わっ! すげっ!」と口から出てしまった(^^)/
いや、池田が言ったのは、10年前の事件について「いや、一件だけだ。最初の方だな」と言っただけなので、芳邦の娘さんを殺した犯人が誰なのかは(このお話では)わからない。
よって、10年前の2件目の事件の詳細はわからない。
わからないけど、おそらく著者は、芳邦が信じていた通り、娘さんは援助交際をしていなかったということを暗に示したんだと思うんだよね。
だからこそ、芳邦のことを問題を起こす厄介者みたいに読者にも思わせるように描いていた(誘導していた)んだんじゃないのかな?
そして、もう一つ言えば、もしかしたら…、あくまでももしかしたらだけど著者は、一見、警察小説王道のコツコツ地道な捜査を描いているように見せかけて、こんな組織の論理によるひとりよがりな捜査をしていたら、そりゃ冤罪事件も起きるよ、ということを込めたんじゃないだろうか?
このお話って、大概の人は例の「北関東連続幼女誘拐殺人事件」を思い出すんだろうけど。
でも、実際に読み初めて感じたのは、著者は何でこのお話をあの事件とダブらすような設定にしたんだろ?という強烈な違和感だったんだよね。
「集英社文芸ステーション」にある、『リバー』刊行記念インタビューで著者は、“群馬、栃木にまたがる女児連続殺人事件がありましたよね。一九七〇年代初頭には群馬で起きた大久保清の連続婦女暴行殺人事件もあったから、そのイメージがあったのかもしれない。それに警視庁や大阪府警はいろんな作家が書いているから、都市部ではなく地方の警察を書いてみたかったということもありますね。群馬県警は以前、取材経験があったので、記者クラブがどこにあるとか、細々したことを知っていたので書きやすいということもありました。”と言っているので。
たんに、そういう経緯だけでその設定にしただけなのかもしれないんだけどさ。
ただ、小説の設定にしちゃうには、いくらなんでもあの事件は生々しすぎない?とも思うのだ。
実際、「本が売れさえすれば実際の事件で被害にあった人や家族の感情なんてどうでもいいと思っているぽっと出の作家じゃあるまいし。著者みたいな作家が安直にあれだけの事件を使って小説を書くものかな? そのくらいの良識はある作家だと思うんだけどな…」と首を傾げながら読んでいたのだ。
でも、(著者は語らないけど)このお話を書く前、著者の頭にあの事件に関わる様々な疑問を小説という形で表現したいというのがあったんだとしたら、この設定は納得出来る。
ていうか、だからタイトルを『リバー』としたのかな?とも思った。
もちろん、それは自分の憂がった見方(ヒネクレたという意味で)なのかもしれない。
また、イチウマをはじめ、刑事たちが「市民の安全を守る仕事」という警察の仕事を自分のいいように解釈して、自分たちが「これが警察の仕事」と勝手に決めた範囲のことだけで捜査していることがあまりに不快だったことで、自分の好みに合うように解釈しただけなのかもしれない。
それはわからない。
でも、自分はこの小説をそういう風に読んだ。
だから、小説そのものの評価である★3つから、2つ追加して★5つとした。
小説としては、今日子の視点をメインの筋にして。
それを補完するように、いわゆる神の視点と二つの筋を並行させて、全体的な方向としては今日子の成長を描くような感じにした方が面白かったんじゃないかって気がする。
もしくは、たんに警察のコツコツ捜査ものとしちゃった方が。
捜査される側の3人もそれぞれ個性が強いようで、お話全体で見ちゃうとイマイチ影が薄くなっちゃった気がして、そこも物足りなさがある。
前に読んだ『最悪』と『邪魔』の上手さの印象が強いだけに、著者の小説にしては全般に何かが足りなかったように感じた。
以下は本の感想とは関係ない話。
去年くらいから「流域面積世界最大の川」の古本がやけに高くなったこともあり、最近は本屋で買うことが増えた。
e-honで買えば新品だし。カバーもかけてもらえる。
本屋受取りで買えば送料とられないし、地元の本屋に貢献も出来る(^^)/
…と、いいことだらけなんだけど、ただお財布にはキツい(爆)
「世の中インフレだし。古本屋さんも大変だろうから、仕方ないのかな?」とは思いつつ。
新品より100円くらいしか安くないのに、今まで通りに「見るからに古本!」って状態の物が送られてくると、ちょっとムカッとくる。
かと言って、★の評価を下げるのも、なぁ〜んかちょっと申し訳ないよーな。
古本の値段が急に上がったのはなぜなんだろ?
もしかして流域面積世界最大の川としては、もっとキンドルを普及させたいから、古本屋さんに値段を上げるよう要請してるのかな?、みたいなことも思ったりもするんだけど、どうなんだろうね┐(´д`)┌
ていうか、妥協してそれなりの価格で買った本を、再度流域面積世界最大の川で見てみるとずいぶんお手頃な価格に下がっていることも多くて。
あー、これは、人によって自動的に価格を高くしたり安くしたりしてるってことなのかな?なんて思ったりもして。
いっそ、以前のように「本は本屋で買うもの」としちゃえばいいんだろうけど、とはいえ、最近の本は馬鹿みたいに高い(゜o゜;
高くても、その価格に見合った面白さがあればいいんだけど、最近の本ときたらまぁ……
まったく、嫌な世の中だ(爆) -
Posted by ブクログ
ネタバレ群馬と栃木の間で起きた連続殺人事件。10年前の未解決事件と同一犯なのか。両県警と10年前の遺族、メディアの群像劇。かつて捜査に関わった人物や遺族の捜査から、一人の有力な参考人が浮かび上がる。
両県に馴染みがないからか、捜査員たちがどの県警に所属し、だれと上司部下の関係なのか、最初はこんがらがるが、そんなことはどうでもよくなるほど、ぐいぐいと読ませる。元捜査員が動く、出版社に雇われた学者が警察に信頼されるほど重要な役割を担うという少しリアルさに欠けるのも、どうでもよいくらいにおもしろいし、リアルさを損なわない。
どうやって逮捕、起訴するのか。この先が非常に気になる。無駄なページがないほど、密度が高い作品だ。 -
Posted by ブクログ
犯罪小説であってミステリー小説では無いことがポイント。
じわじわと事件の真相に近づく形が、物語の一員になった感覚になりどんどん読み進められる。
上巻は、相次ぐ事件とあきらかに怪しい容疑者。
怪しい人物3人の中の誰が真犯人なのか…全員怪しい。
【あらすじ】
群馬県桐生市と栃木県足利市を流れる渡良瀬川の河川敷で相次いで女性の死体が発見された。
十年前の未解決連続殺人事件と酷似した手口に、街は騒然となる。
かつて容疑をかけられた男。取り調べを担当した元刑事。
娘を殺され、執念深く犯人捜しを続ける父親。
若手新聞記者。一風変わった犯罪心理学者。新たな容疑者たち。
事件を取り巻く人々の思惑が交錯するなか、十年分の苦悩と悔恨は、真実を暴き出せるのか─── 。
人間の業と情を抉る無上の群像劇×緊迫感溢れる圧巻の犯罪小説! -
Posted by ブクログ
働く女性たちの葛藤や本音を丁寧に描いた作品です。
働く女子の気持ちがすごく鮮明に描かれてて、かっこいいなあ、こんな女性になりたいなぁって思わせてくれる物語でした。
元気がなくなったらこの本の女(ガール)に会いに来たくなると思うほど、登場人物たちは魅力的です。
かっこいい男前な女がいます。
女の子じゃなくて、女です。
立場はちがっても女同士は合わせ鏡だという言葉から、婚歴や子どもの有無などで線を引くのではなく、一人の人間として向き合ってほしいという思いが訴えられているように、どの作品からもそう感じました。
また何歳になっても好きな服を着て、好きな自分でいたいと思いました。
オバサンや若作りという殺傷力高めの言葉で縛られるのではなく、自分の価値を自分で決められる大人でいたいです! -
Posted by ブクログ
飛べなくなった空中ブランコ乗り。
先端恐怖症のヤクザ。
学部長でもある義父のカツラを外してしまいたい衝動がおさまらない精神科医。
キャッチボールができなくなったプロ野球選手。
書くたびに以前同じような話を書いたのではないかと不安になってしまう女性作家。
そんな彼らが登場するお話でした。
伊良部先生のシリーズは『コメンテーター』『イン・ザ・プール』に続いて3作品目でしたけど、僕は今回の作品が1番おもしろく感じました。
ちょっとしたことで不安になる気持ち。
不安が不安を呼んで、悪循環に陥ってしまうこと。
何気ないことで気持ちが楽になること。
でも今度はその何気ないことに依存してしまうこと。
僕も過去にそういった時期があったので、出てくる人の気持ちが自分と重なりました。
患者さんを中心にせず、自分が能動的に動くことで患者さんを治療していく伊良部先生。
僕もまたしんどい時期がきたら伊良部先生に診てほしいなって思いました。
そして今回は看護士のマユミさんのちょっと以外な一面もあって、それもまたよかったです。
ありがとうございました! -
Posted by ブクログ
ネタバレレビュー見て何となく面白そうと思って読み始めた本。
続きが気になって気になって一気読み。
面白かった~。
2人で立てた完璧な殺人計画。
読みながらも「防犯カメラとか大丈夫?」と
私でも気になる部分が・・・。
それらの部分がやがてほころびとなっていき
最後はまさかの展開に。
陽子は「そこまでやる⁈」って感じで
物語の中ではいい役割だったけど
そのおかげでさらにハラハラドキドキでした。
途中、2人が「陽子も消えたらいいのに」と
考えるシーンがあり、1人殺してしまったら
感覚がマヒしてしまうのかと、
ちょっと怖くなった部分もあった。
続きが読みたい!
調べたら、ドラマにもなったことあったようで
ドラマも見たくなった。