奥田英朗のレビュー一覧

  • 普天を我が手に 第一部

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    どこまでがノンフィクションかはわからないが、本第一部は第二次世界大戦へ突入して行くまでの日本の空気が感じ取れる秀作。かなりの厚みのある本だが一気に読み進められた。
    小説は仮想世界において経験値を上げるためのものと思ってきたが、この本を読んで改めてそれを思った。賢さと信念が間違った方向に動いた時の怖さを感じ、どんな時勢でも冷静に見る目が必要だと考えさせられた。
    第二部以降も楽しみだ。

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    2026年09月10日
  • 普天を我が手に 第一部

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    第二次世界大戦前の日本が、4人の視点から描かれる。戦争は誰もが望んでいたわけではなく、陸軍であっても全員が強硬派だったわけではない。しかし、時代の大きなうねりに日本はどんどん巻き込まれていく。
    ファシズムや強引な共産主義など、今から振り返ると信じられないほど愚かに思える。取り返しのつかない多くの犠牲を払って、人類は本当に前進できたのだろうか。それとも、記憶の風化とともにまた同じ過ちを繰り返してしまうのだろうか。
    第二次世界大戦を背景にした小説はこれまでにも数多く読んできたが、ここまで当時の空気感に思いを馳せられた作品は久しぶりだ。2巻もとても楽しみにしている。

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    2026年09月06日
  • 普天を我が手に 第三部

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    普段読書をして感動するとか、胸に込み上げるものがあるとか、そういうタイプではないんだけど、最後の満パートで思わずグッと涙が浮かんでしまった。

    フィクションではあるけれど、昭和史を辿っているストーリーだから予定調和であるのに、こんなに胸にくるって本当に素晴らしい作品を読ませてもらえたと感謝の気持ちしかない。

    大抵帯の文句は過剰だけれど、【我ら日本人がどういう民族かを描いた極上のエンターテインメントです!】はまさにその通り!
    日本人はもっと日本の歴史に…しかも近代史に興味をもつべきだし、学校教育でも日本の良い面悪い面、どちらも等しく正確に誠実に教えるべきだと感じた。

    三部作、長いけれど本当に

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    2026年09月05日
  • リバー 上

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    上下とかなり長編なので、途中で挫折するかも…と思いながら読み始めましたが、全然そんなことなかった!面白くてどんどん読み進められました。

    私は登場人物が多い作品だと「この人誰だっけ?」となって途中で戻って確認することが多いのですが(笑) この作品は不思議と一人ひとりがしっかり頭に入ってきて、迷うことなく読めたのもすごい。

    事件がどうつながっていくのか、真相はどうなるのか、とにかく続きが気になる!

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    2026年09月02日
  • リバー 下

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    日頃はもっとマンガっぽいミステリ(名探偵が出てくる本格ものっていうか)ばかり読んでいるのですが、たまにはこういうのもいいかなと何気なく手に取ったところ、夢中で読みました。

    群像劇なので何か特定の人物の視点に立って読むわけではなく、ドキュメンタリーのようにも見えました。

    集英社のサイト掲載のインタビューで、作者は「映画『ゾディアック』と、『殺人の追憶』からヒントを得てこういうのを書きたいと思って」といったことを述べてました。『ゾディアック』は観てますが、納得です。

    私は日頃から割と合わない作品を「合わない」とか「嫌い」と言っちゃうんですが、この作品は、どこかが自分にブッ刺さって大好きという

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    2026年08月31日
  • リバー 上

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    日頃はもっとマンガっぽいミステリ(名探偵が出てくる本格ものっていうか)ばかり読んでいるのですが、たまにはこういうのもいいかなと何気なく手に取ったところ、夢中で読みました。

    群像劇なので何か特定の人物の視点に立って読むわけではなく、ドキュメンタリーのようにも見えました。

    集英社のサイト掲載のインタビューで、作者は「映画『ゾディアック』と、『殺人の追憶』からヒントを得てこういうのを書きたいと思って」といったことを述べてました。『ゾディアック』は観てますが、納得です。

    私は日頃から割と合わない作品を「合わない」とか「嫌い」と言っちゃうんですが、この作品は、どこかが自分にブッ刺さって大好きという

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    2026年08月31日
  • コメンテーター

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    こんなに間があいて新刊が出ることがあるのね!再編集してタイトルかえたのかと最初スルーしちゃってた。
    変わらないようでいて、ちゃんとアップデートされている伊良部先生と、いつまでも美しいマユミちゃん。コロナのワクチン接種は、そりゃあ伊良部先生大歓喜よなあ。
    アンガーマネジメントの営業さんの話が好きだった。うっかり億万長者さんはいまいち。

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    2026年08月30日
  • 最悪

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    ネタバレ

    自分の期待してた通り、いや、それ以上のドタバタ群像劇だった!!!
    最高の最高のエンタメ小説だった。
    他の作品も読んでみたい。

    ページをめくる手が止まらないとはまさにこのこと。
    読書をしていない時でも「あの人、どうなるかな」と続きが気になってしょうがない小説だった。

    作品を読者に読んでもらえる方法を考える勉強としてもとても良かった。

    ただ、川谷さんがとことん不遇すぎて鬱展開耐性がある自分でもここだけとても苦しかった。
    性別も職業も年齢も何もかも自分と共通点の無いのにここまで感情移入させられるキャラクターを作る奥田先生はすごい。
    途中までひたすらに辛いだけに、まさか笑わされるとは思わず。本当

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    2026年08月26日
  • 普天を我が手に 第三部

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    ネタバレ

    三部作、かなりのボリュームではありましたが、読みやすかった。

    読んでいる最中は、特に戦中戦後のことが頭から離れず、その時代を生きた人たちのことを思い、この年までほとんど何も知らずに生きてきたことを後悔しました。

    昭和という時代に起こった出来事を、この4人を活躍させることで、とても分かりやすく描かれおり、日本という国が、どのようにして今の日本や日本人となっていったのか気付きがたくさんありました。

    自分も昭和末期(4人が産まれた元年から50年後)産まれで少しばかり昭和を経験した身としてもしっかり昭和を覚えておきたいものですし、靖国問題や中国との関係など、もっと知らなくてはいけませんね。

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    2026年08月26日
  • 普天を我が手に 第二部

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    第一部に続き、めちゃくちゃ良かった。
    奥田さん、ほんとすごいです。

    昭和十九年、二十年の空襲や特攻隊のシーンは
    もう泣けて泣けて
    戦争の恐ろしさ、悲惨さをありありと感じた。

    零戦もだけど、回天もひどすぎる。
    あんな恐ろしいものを作り、まかり通るなんて
    どれだけ異常であるか。

    人間魚雷と聞いても、よく知らなければイメージはしにくい。そんなところも、とても詳しく、目に映るように表現でき、そこに生きた人々を描ける奥田さんが、ほんとうにすごいです。

    今作を読めて良かった。
    たくさんの人に勧めたい。

    そしてやっぱり私は矢野が好きだなぁ。
    四郎のわくわくとたぎる様子がたまらない。
    おれはやっぱり

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    2026年08月25日
  • 普天を我が手に 第三部

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    2026.8.23
    書評は色々だけど、エンタメ感もあって3部もオモしろい。
    大河ドラマで一年かけてやって欲しい!
    最低でもNetflixでシーズン4くらい迄はやって欲しいです。  
    映画で終わらすのはもったいない。

    父は他界したが、今年80歳の母に勧めてみます。

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    2026年08月23日
  • 罪の轍(新潮文庫)

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    今年一かもしれない。
    厚く分量もあったが、一気に読めた。
    あえて言えば、終わり方があっさりしすぎなのかもしれない。が、別の終わり方もよく考えられないしらこれでよかったんだろう。

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    2026年08月23日
  • ガール

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    映画になった時に観に行って、読書にハマった今原作を手に取ったのがきっかけで読んでみた。

    作者が男性だとは思えないくらい、働く女性のことをしっかりおさえて書かれていた!

    ファッションも今思えば懐かしいし、登場人物のキャラクターとファッションがマッチしてる。

    登場人物たちと同年代の働く女性の1人として、どの話も"そうそう!""あるある!"って共感ばっかり!

    好きなワード:
    「男が怒ればカミナリを落とした、女が怒ればヒステリー」
    「自分が強気でいられたのは、うしなうものがなかっただけ」
    「人生の半分はブルー」
    「デリカシーとは小さな優しさ」
    「女同士は

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    2026年08月22日
  • リバー 下

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    ネタバレ

    刑事たちの頭が真っ白になった時、自分も「ええっ!」と、一瞬息が止まった。こんな展開、予想できなかった。この展開だとしても、読者への知らせ方が上手すぎる。しれっと助手席に座ってるなんて!

    二件目の犯人は誰なのか?「うん。見たけどね」の一言は証拠として採用できるのか?問題山積みな先のことを想像せずにはいられない。

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    2026年08月22日
  • 普天を我が手に 第二部

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    第二部読破。

    第一部に続いて、
    バラバラに知ってた戦争の知識が
    さらに繋がってきた。

    軍部、政治、財閥、メディア、そして国民。

    なんでこんなところまでいってしまったんやろ。
    今の時代から見れば「どこかで止めれたやろ」と思うけど、
    読めば読むほど、そんな単純な話でもない。

    誰か一人が悪いというより、
    いろんな思惑や空気が重なって、
    気づけば引き返せなくなっていく。

    この「空気」みたいなものが一番怖いのかもしれない。

    靖國神社、戦没者記念館に行ったことで、
    本の中の出来事がただの歴史じゃなくなったのも
    良かった。

    知れば知るほど、
    まだまだ知らんことばっかりやなと思う。

    勉強になり

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    2026年08月17日
  • 普天を我が手に 第二部

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    3部作の中で1番面白かった!
    ちょうどこの主人公たちと同年代の人が、自分の祖父母であり、仕事で接してきた人たちだったんだけど、私はあの人たちがとても好きです。
    そんな昭和1桁生まれまでの人が見てきた、育ってきた世界を垣間見れた気がして、とてもよかった。そりゃ我慢強くもなるよなぁ。

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    2026年08月17日
  • 普天を我が手に 第一部

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    めちゃくちゃ面白くて2部が出るのが待ち遠しくてしかたなかったのを思い出します…(読んでからだいぶ経ちます)

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    2026年08月17日
  • 普天を我が手に 第一部

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    さすがの奥田さん。
    昭和初期の様子をよくぞここまで描写できる。
    参考文献もものすごい量だ。
    めちゃくちゃ調べられてこれだけ書けたのだなぁ。
    さすがです。

    社会主義や共産主義など私には難しい部分も多かったけれど、女性運動など権利獲得のためにどれほどの努力と苦労があったのか、この時代のことを知れて、ありがたい。
    現代の幸福がどれほどのことの上に成り立っているのか。知らしめてくれる本書が全く素晴らしい。

    私はヤノタツが好きだった。
    志郎と四郎も好きだ。
    五十嵐、矢野、竹田、森村の4人が少しずつ絡まっていく様子が楽しみ。

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    2026年08月17日
  • 普天を我が手に 第一部

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    読み応えあり。

    知ってるつもり…、で生きてきたけど、なんにも知らなかったな。

    日本がどうやって今の日本になっていったのか、知らなくてはならない(今さら、で恥ずかしいのですが)。

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    2026年08月15日
  • リバー 下

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    題名はカタカナで「リバー」

    “川”のことであれば有名なのが『ミスティック・リバー』(デニス・ルヘイン)、映画もヒットした。
    どこにでもある地方の川、そこで起きた事件は関わった人たちにいつまでも暗い影を落とす。
    一見圧倒されるものがないからか“川”は“海”よりも底深く暗い。

    下巻に入って一気に事件が動き、結末へ傾れ込む。ミステリーとしての面白さももちろんだが、筋とは関係ない「暴走する高齢男性」の描写には、思わず目をつむりたくなる。

    最後あいまいなところはのこったが、まずまずスッキリした。

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    2026年08月14日