奥田英朗のレビュー一覧
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ネタバレ思えばミステリーをあまり読まない私は、
犯行を暴く側の話は読んだことがあるものの、犯行を企てて追われる側の話って読んだこと少ないかも。
奥田英朗さんという一点で読み始めた時はデパート外商部のお話かと思ってたけど、まもなくジェットコースターに乗せられて一気に終着点まで来てしまった感じ。この感覚、いい。
直美は自分の家族のこと、やり直したかったんだろうな、でもそれが子ども故に出来なかったから加奈子と共犯になることで自分の過去もやり直そうとしたんじゃないかな。
加奈子が夫のクリアランスに乗り気になっていったのには正直驚いたけど、おいしい水が飲みたい、って理由が、さすが奥田英朗さんという感じ。
李社長も林さんも、達郎もその家族も、いかにもいそうな感じで全員生き生きとした登場人物。特に陽子が、加奈子に向かってちゃんとしたキャリアも積んでないあんたに私の人生汚されなきゃいけないの、と言った時は唸ってしまった。彼女は自分の人生の汚点になることを全力で避けようとしている。そういうことか!
ところで昔、母子日本へ帰国しようとした際に私のパスポートを見ながらヒソヒソ話されて、荷物検査まで手ぶらで連れ戻された。子どもはその場に残され、パスポートは取られた状態で、有無を言わさず連れて行かれた時は何もなくともかなりドキドキした。荷物検査の場所で、このスーツケースはお前のかと聞かれ、いやマジこんなスーツケース預けてないし、全く知らない、ちゃんとタグ見てくれよ、と強めに言ったらそのまま子どものところに返してくれてパスポートも戻されて出国出来たけど、それ以来出入国のあの瞬間は緊張する。最後のシーンが、途中から自分の体験もリンクしてきてもうドキドキ感半端なかった… -
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ネタバレああ、幸せ!奥田さんの文章にこんなに長い間浸れるなんて。
陸軍少尉と金沢の大親分と婦人運動に励む女性と満州で興行する男。この4人が昭和元年に生まれた子供を育てながら激動の時代を生きていきます。読みやすいのは、それぞれを描いているのに時間がかぶらず時代の流れを実感できるからでしょうか。
それにしてもうまい。史実通りの人物も登場させながら、フィクションとして成り立っている。しかも現在の不穏な空気と重なるところが多く、絶対に同じ過ちを犯してはならないという決意のようなものも伝わります。
第二部も手元にありますが、もったいなくてまだ手を付けておりません。間にいろいろ読んでもすぐあの場所に戻っていけることは間違いないですから。 -
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ネタバレ20251015
初の奥田英朗さん、そして分厚さに圧倒されましたが読み始めたらあっという間でした。ミステリーとらいうよりヒューマンドラマな感じしますね。
昭和38年ということで自分の父が生まれた時代が舞台で、今とのギャップを感じられるのがおもしろかったです。まずお金の価値が違うし、携帯はおろか一家に一台電話のある時代じゃない。戦争から復興し、欧米の仲間入りをしようとがむしゃらだった日本、みたいなものを感じて、これが今に続いてるのかーと思ったりしました。
衝撃だったのは、身代金引渡しの時間変更を一斉に知らせられないということ。え、携帯あるじゃん?と思いましたが…ないんですよね。
昭和の警察、やくざ、事件、その泥臭さというか男たちの汗にまみれた感じがすごく良かった。
実写化の配役を語り合いたい。仁井さんのファン多そう。(笑) -
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北海道の過疎の町で理髪店を営む向田康彦が主人公。今はもう高齢者ばかりの町に、札幌で働く息子が「会社を辞めて店を継ぐ」と帰ってくる。
いくつかの章では狭い社会の中で数多くの難題が降りかかる。若者らと親世代での開発への意見相違、町に中国人の花嫁が嫁いでくる話。美人の若い女がスナックを開き、男たちが通い出す話。映画のロケが町で行われることになり、町民がエキストラで何人も出演することになる話。
最後の話は町出身の若者が東京で事件を起こし逃げ帰ってくる話。
実はこの小説は2022年に映画化され、主人公の向田康彦役は高橋克実が演じている。配信で観てびっくりしたのが、映画の舞台は北海道ではなく福岡県であった(博多弁が飛び交っていた)まあ、撮影の都合だろうけど…過疎の街を救うというテーマでは同じだった。小説と映画ではエンディングが少し違っていたが、無骨な高橋克実の演技で、映画もなかなかよかった。 -
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全5編の短編集。
今回も、幼児のような無邪気さ?全開の精神科医伊良部一郎のキャラが立ちまくってて痛快だった!
表題作の跳べなくなった空中ブランコ乗りの話も良かったけど、『女流作家』が一番感動した、いいものを作れば売れる…訳では無いクリエイターの世界。
渾身の傑作ができたても売れなければ、何の評価もされず消えて行く。人気や広告など作品の質とは別のものが売り上げに左右される理不尽。
女流作家は、嘔吐症を発症して伊良部の診察を受ける。
そして、なんたかだて、それでも自分の作品に感動してくれる読者がいることに思いが至り…再起する、
いつもの痛快さと元気が出る話です。
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ネタバレ 購入済み
今回も
伊良部医師の破茶滅茶劇が爽快
お約束の注射の描写もあり
に、しても最後の女流小説家は
本作に似合わない
反則、ほろっとして
ポロっとなります -
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カナコのD Vをナオミが知った辺りから、文章のテンポが早くなったような、スピード感に引き込まれた。
こちらもドキドキするというか。一つ一つ追い込まれるごとに一緒に動揺するというか。
陽子がこわい。
お兄ちゃんを狂信的に探す一方で、お兄ちゃんのDVも知っていたってそこに、人間性が現れている。
また、中国人女性の書き方も上手い、嫌な感じ。図々しさがありながら、頼れる魅力があるというような。
DVを受けながら、逃れば良いのに逃げられない感じがリアルにわかった。
私が一番心に残ったのが。ナオミが時計を取り戻しに行く時をきっかけに、仕事が面白くなるところ。
転機の一つはあのタイミング。日々タイミングはあるし、ピンチはチャンスなんだと感じます。 -
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「夫とUFO」
夫の達夫。仕事が忙しく、辛い目に遭っていた事を知った美奈子。逃げ出すこともできず、放り出すこともできず、UFOを見るようになった達夫。P184爆発したっていいのに。会社がなんだ。いざとなれば、何をしたって生きていける。
美奈子の達夫を助けなければ!という気持ち、行動に感動!
「妻とマラソン」
人気小説家の康夫と専業主婦の里美。
出かける用事もない主婦の里美がマラソンにハマっていく。
こちらも感動でした^ ^。マラソンって意外と中毒になりますよね。3キロから5キロ
オッもっと走れるかも?と、8キロから10キロー
里美の夢中になる気持ち分かる^ ^。
フルマラソン未知の距離への参加!里美さん頑張れー!双子の息子達もお母さんの走る姿を見て何か学んだ様子。何にでも挑戦するって結果はどうあれワクワクしますね。面白かった。