奥田英朗のレビュー一覧

  • 罪の轍(新潮文庫)

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    ネタバレ

    800ページを超える大作。
    犯人の自供を今か今かとページを捲る度に焦らされた。
    東京オリンピック前の浮き足立つ昭和38年に起きた
    最悪で悲惨な誘拐事件。刑事たちの犯人逮捕への執念に感嘆した。終盤、逃走した犯人を捕まえる描写は手に汗握るほどスリリングだった。
    どんなに不幸な生い立ちや環境で育ったとしても、人を殺める正当な理由には決してならない。
    結末はとてもやるせない。

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    2024年02月11日
  • 向田理髪店

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    苫沢町のあたたかい日常が目に浮かぶようで、サクサク読みました。家族も近所もみんなあたたかくて、なぜか懐かしい気持ちが湧いてきます。昔ながらの風習も、新しい風も、良いところを折衷しあって日本全体があたたかい国になると嬉しいなあとしみじみしました。私達世代、いまがんばりどころですね。

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    2024年02月03日
  • オリンピックの身代金(下)

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    下巻も期待以上の手に汗握る怒涛の展開。熱すぎる刑事魂とどこまでも冷静な国男の対比がラストまで印象的だった。それにしても村田さんのキャラ立ちが際立った。国の威信をかけたオリンピック。そこにかける人たちの思いが様々にぶつかり合っていた。時系列を前後しながら落合さんの目線だったり、国男の目線だったり、魅力的な登場人物と布石を織り混ぜながら最後まで目が離せない最高の物語だった。ラストはやはりそうだよねーという感じかな。

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    2024年01月31日
  • オリンピックの身代金(上)

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    プロレタリアートに敢えて飛び込んでいく青年の心理や時代背景がとても丁寧に描かれている。オリンピック景気に沸く人もいれば過酷な労働環境に身をおいている人、都市部と田舎の経済格差等々様々な視点から物語が進行していく。身代金を要求するに至るまで何があったのか、深くえぐっていくさまが刑事の目線だったり、伏線回収の匠さでどんどん引き込まれてあっという間に上巻読み終えてしまった。伊良部先生と同じ物語を書く人とはとても思えない(笑)

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    2024年01月29日
  • 我が家の問題

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    どこの家庭でもありそうな些細なことから、大きなことまでを取り上げた短編中。まるでホームドラマを見てきるように情景を思い浮かべながら、あっという間に読み終えた。
    時にはシリアスに、時には面白おかしく、正面からちゃんと障害と向き合っている姿が描かれていて、兄弟っていいな、夫婦っていいな、家族っていいなと温かい気持ちに包まれた。

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    2024年01月24日
  • オリンピックの身代金(下)

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    島崎国男は秋田の貧農の村、政治から捨てられたような地域の出。国男にはスリの相棒、村田がいる。読んでいて村田の言動が愛嬌があって微笑む。いつのまにか国男を応援していた。堪能しました。

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    2024年01月22日
  • 沈黙の町で

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    奥田英朗さんはやはり面白い。
    本作は奥田さんのシビアバージョンで、かなり重いストーリーなのだが、小気味良い奥田節によりどんどん読み進められる。
    奥田英朗さん作品は、オチだとかつじつまだとかは関係なく、とにかく作風が好きだ。

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    2024年01月16日
  • ヴァラエティ

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    ドライブインサマーで放り投げようかと思ったが山田太一との対談はとても良くて、最後の夏のアルバムはグッときたのでオッケー

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    2024年01月03日
  • ナオミとカナコ

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    DV夫の殺人を計画するナオミとカナコの物語。臨場感がすごくて一気に読んじゃいました。2人とも強いオンナで、応援する気持ちが止まらなかったです。敵対する人物たちとの攻防戦が始まってからはもうずっとハラハラドキドキでした。

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    2023年12月22日
  • オリンピックの身代金(下)

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    1964年のオリンピックは聖火リレーの見物客として、父の肩車で眺めている写真の記憶
    開会式や競技の鮮やかな光景が本当に見たのか、記憶が上塗りされたのかもはっきりしない

    その鮮やかさや晴れがましさの裏にさまざまな人間の事情、思惑、犠牲があったんだろうと思わせる作品だった。

    その時代、時代の自分の立ち位置からしか、思いを馳せることができないけど、本当は人間の数だけ、嬉しいこと、楽しいこと、辛いこと、悲しいことがあると改めて思った。つい忘れて瑣末な身辺に囚われる自分が情けない。

    以下は後日の追加です。

    先日、クイズ番組の中で昔の「お宝映像」なるものがあった。 東京タワー建設時の鳶の人たちがま

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    2023年11月19日
  • ナオミとカナコ

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    おもしろかったです。
    読んでいる途中で稚拙な犯行だなと思って読んでいたけど、やっぱり稚拙でしたね。
    それがずっとドキドキ、ハラハラさせてくれました。序盤と終盤と違ったドキドキ感がありました。犯行自体はちょっと軽いタッチで描かれています。中国人社会のこととか著者らしい描写だなと思いました。

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    2023年10月30日
  • ララピポ

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    2005年初版。読んでいて、なんだか如何わしい新聞の連載小説のような印象を受けました。やたらと性的な描写が多い、登場人物の大半がロクデナシ。物語の構成は、エピソードの主役がリレーのバトンを渡すように続いて行く形。面白い。最後まで読んでみると登場人物たちのダメさ加減は、言うまでもないのですが、それぞれが懸命に生きている姿が可愛くなります。面白かったです。

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    2023年09月30日
  • 我が家の問題

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    色々な立場から、家族の問題がリアルに描かれていて、とても胸に沁みる短編集。結果はどうであれ、主人公たちが前を向いている姿に励まされるのがまた良い! これからの新婚生活を大切にする上でも大事だと思うことがたくさん散りばめられていました。

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    2023年09月28日
  • ナオミとカナコ

    購入済み

    スリル感たっぷり

    百貨店や銀行の内情が生々しく表現されていて実に面白かった
    中国人の分析が見事
    女性心理の表現がさもありなんというか自然に描けている
    オリンピックの身代金の次に読んだが作者のトップクラスの作品です

    #深い #ドキドキハラハラ

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    2023年09月28日
  • オリンピックの身代金(下)

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    面白かった!
    昭和の東京オリンピックに湧く、高度経済成長の頃の日本。先日読んだ『罪の轍』と同じ頃の話でした。

    オリンピックを成功させるために、安い賃金で奴隷のように働かされていた人夫。ほとんどが田舎から出稼ぎに来ている人たち。東京は著しく発展していくのに、田舎はその恩恵を受けることなくとても貧しい生活のまま。それに疑念を抱いた主人公が犯行を企てる。

    真面目さや家族への優しさが、方向を間違えるとこんな事になってしまうのかと切なくなったけれど、主人公の思いには共感できるところも。

    警察の捜査も興味深く、電話さえ稀な時代にどんどん犯人を追い込んでいく捜査は読んでいて息を呑みました。

    大きなこ

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    2023年09月18日
  • 我が家のヒミツ

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    面白かった!やはり奥田英朗はいい。
    この家族シリーズは基本的に良い人ばかり出てくるので、心が疲れない。疲れないどころか暖かくなって癒される。
    「手紙に乗せて」は突然死で母を失った主人公が憔悴しきっている父に戸惑う場面から始まる。主人公の周りには、父に同情し気にかけてくれるおじさんたちと、自分の世界で忙しく他人の不幸はすぐに忘れてしまう若者達の2種類がいる。この本のいいところは、そういう若者達を決して悪者にはしないところだ。年を重ねるとは、いろんな悲しみを知ることであり、悲しみを知っているおじさん達は他人の悲しみにも敏感だが、まだ経験が少ない若者達は自分のことでいっぱいいっぱいになる。それはしょ

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    2023年08月05日
  • 噂の女

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    こういうのでいいんだよっていう模範例。
    この人に田舎の絶望感を書かせたら右に出る人はいないのでは。
    取られても仕方ないような人たちから取るのも良い。

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    2023年07月17日
  • 恋愛仮免中

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    プロポーズ待ちの彼女の悩み、長年連れ添った夫婦の行く末、中学生女子の甘酸っぱい初恋など、それぞれ異なるカットでちょっぴり切なくも朗らかに恋模様が描かれる。

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    2023年07月15日
  • 無理(下)

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    大好きな奥田さん。

    読んだ気がするものの
    結末を思い出せず、
    とにかく最後まで読んだ。

    珍しく、なかなか展開が起こらずに
    日常が描かれていっていた。
    中盤過ぎて、加速し始めると、
    一気に乗っていくね。

    特に、ことが起こったときの
    スリリングな描写の仕方が、さすがですわ。
    圧倒的な筆致って感じ。

    ラストの玉突き事故のシーンも、圧巻。
    まさかここで集結するとは。

    「無理」ねえ。
    無理やりなんとかかんとかやり過ごしてきて、
    でも最後には無理がたたって、
    ってところでしょうか。

    引き返せるポイントなんかは
    誰にもあったんだろうけどね。
    無理に巻き込まれてしまったりね。

    こういう出来事も

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    2023年07月11日
  • ナオミとカナコ

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    広末涼子さん主演ドラマのナオミとカナコを思い出したのがきっかけ。
    奥田英朗さんの作品だったとは!
    展開がわかっていてもハラハラして一気読みしました。

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    2023年07月07日