奥田英朗のレビュー一覧
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てっきり終了したものと思っていた伊良部シリーズの最新刊がまた読めるとは。
前作から10年以上が経過し、ますます複雑化する社会からはぐれてしまった人々の心の深淵を露わにする…というような重たい話では全くなく、ひたすらコミカルで楽しい作品集で、あっという間に読み終えた。
精神科医の伊良部によって無茶苦茶な治療を施された結果、いつの間にか患者が治ってしまうというフォーマットは前作までと変わらないので、新鮮味はあまり無いんだけど、本作ではナースのマユミちゃんが前面に出てくる展開が多めで結構印象に残った。
奥田さんもこのところ重たいテーマを扱った作品が続いていたので、久々に肩の力を抜いて楽しく読めたのは -
Posted by ブクログ
昭和の東京オリンピック前年に起きた児童誘拐の社会派ミステリ
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昭和38年、東京
男児誘拐事件に人びとは震撼した──
絶対零度の孤独を抱える容疑者×執念でホシを追う捜査一課刑事
昭和三十八年十月、東京浅草で男児誘拐事件が発生。日本は震撼した。警視庁捜査一課の若手刑事、落合昌夫は、近隣に現れた北国訛りの青年が気になって仕方なかった。一刻も早い解決を目指す警察はやがて致命的な失態を演じる。憔悴する父母。公開された肉声。鉄道に残された〝鍵〟。凍りつくような孤独と逮捕にかける熱情が青い火花を散らす──。ミステリ史にその名を刻む、犯罪・捜査小説。 -
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ネタバレこれだけのページ数を、加害者(は、いないといえばいないのだが)と被害者とその家族、学校、警察、検察それぞれの視点で細やかにリアルに描いて、最後の最後に死因が明かされる。
自殺でも他殺でもなく結局は事故。名倉祐一みたいな子供、たくさんいるだろうな、いじめられる側にも理由があると言われてしまうような子供。
奥田英朗はうまい。いるいるこういうビビリの校長、いるいるこういう逃げる父親という感じでリアルに描く。
それにしても、市川健太がちょっとわかんない。藤田は追い詰められておかしくなったようだけど、死体を見たのに藤田を庇って(ずっと嘘をつき続けていられる?)、テニスの練習しておやつのケーキ平らげ -
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伊良部一郎は相当な変わりもの
この人は意図的なのか偶然なのかこれは自分自身の読解力じゃ測れなかった。たぶん偶然だと思うけど…
全章面白い
ケータイ依存症の若者は当時の依存性で、この人は今だと別の依存性なんかな?とか考えたりして尚のこと面白い。ただカラオケして麻雀してスキー旅行だ!なんて大学生すぎる高校生いるんかなと思った。
個人的なオススメは
『いてもたっても』
とにかく心配性。強迫神経症
一番ありえると思う。鍵閉め、スイッチを切ったかな、火災になってないかな?とか正直俺も考える。でもここは正常性バイアスとでもいうのかな?
まあ大丈夫だろ?が自分は勝ってる。
これはこれでいつか怖いけども… -
Posted by ブクログ
ポップなデザインの医者と看護師が描かれる表紙をめくると、赤ちゃんがプールに沈むような絵が出てきた。
なんとも不安になる表紙なのに、中身は色々な依存症患者と楽観的なトンデモ医者の医療コメディ。
表紙のデザインも、赤ちゃんがプールに沈む様子をどう捉えるかで人それぞれ見方が変わってくるのだろう。
赤ちゃんが本物だと思い込んで仕舞えば、不安や恐怖を抱いてしまうが、人形だとすればアートだと納得や感心することができる。
そのような思い込みすぎることで起きる依存症が多々登場し、楽観的な思い込みの転換を試みる医者のお話。
医療用語や治療はほとんど出てこない。
それでもこの医者のキャラクターが患者の異常を上回 -
Posted by ブクログ
コメディ小説、と簡単には言えない気がして、、
(面白いと言うと患者に悪いが)色々な症例の患者が、精神科医の伊良部のもとにやってくる
伊良部は根っからの変人なのだが、どこか人を惹きつける要素があるよう。
結局、治しているから名医なのかもしれない。
相談と言うか、ただ雑談を出来る関係も大切だなとつくづく思う(一種の、弱い紐帯の強み?)。
イン・ザ・プール
また日本に帰ったら泳ぎたいなぁ
泳いだ時の快感がひしひしと伝わって、なんでこんなに言語化出来ているんだ!!と驚いた
◯ちっ放し
傷付いている時の優しい言葉って本当に沁みるなぁ。。。
コンパニオン
主人公の女性に終始イライラしていたんだけど