奥田英朗のレビュー一覧
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アテネオリンピックの全日本野球チームの戦いっぷりを書いたエッセイ「泳いで帰れ」を読んだのが、北京五輪のとき。そして、ロンドン五輪の今年、北京五輪の際の全日本野球チームの試合ならびにその他の試合の観戦記「再び、泳いで帰れ」を読んだことになります。野球、今回はもうない種目ですね。
野球の観戦記(ほかに、アメリカでの野球観戦記もあり)は、なかなか辛辣でもあり(特に五輪の野球観戦は)、心温まる文章もあり、野球の国で野球を観るとこんなに楽しいものなのか、とうらやましくもありました。
それよりもっと楽しかったのが「フジロックフェス」への参戦記。これは、もう「参戦」でしょう。これだけ厳しい天候で、朝から -
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「切符を買い求め、特急「いしづち10号」に乗車。高松まで二時間半の旅だ」
『野球の国』(奥田英朗著 光文社文庫)
キャンプ、ファームの試合を訪ねて地方球場へ旅をするエッセイ。
今回、やって来たのは松山「坊ちゃんスタジアム」での
中日ドラゴンズ対ヤクルトスワローズの公式戦の観戦。
初めての四国の旅に
大好きな野球観戦付き(そのエッセイを書くのが仕事)だから
出発前から心も弾む。
出発は四月十九日 金曜日。
あれ?日記帳になっているものの年が書いていない。
だから何年にこのエッセイが書かれたか分からない。
読み進めているうちにそのヒントになる文章があった。
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シドニーオリンピックのことは、村上春樹さんの「シドニー!」で後から追体験。
今回は、北京オリンピックの最中にアテネオリンピックの追体験をこの作品でしてみました。
柔道の試合の臨場感だとか、バスケットボールの試合の迫力だとか、涙が出てきてしまいましたよ。本当に。
いや、ホントの話。
野球観戦の話を読むにつけ、私は、奥田氏に同感だなぁと思いながら読んでいたのですが、アテネのあのときの雰囲気って、新聞の論調とおんなじだったのでしょうか?ま、いずれにせよ、「ふがいないぞプロ野球」という気持ちは変わりません。
今回の北京オリンピックだってそうだった。まあ、試合を最初から最後まで食い入るように見ていた -
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上巻から一気に読み終えた下巻。
「終章 残響」を読み終えるまで、まったく気が抜けませんでした。
容疑者は一人かと思っていましたが、まさかの……。
人間の敵は、“固定観念”による思い込みなのかもしれません。
上巻でかなり注目していた松岡のおじいちゃん。
下巻ではさらに拍車がかかり、大暴走します。
警察から「捜査妨害」と言われるほどに。
とはいえ、警察は警察で公開できない情報を持っていますからねぇ。
おじいちゃんと警察とでは、そもそもの情報量が違う。
ホシを逮捕できるかどうかの瀬戸際まできたら、静かに警察に任せるのが、おじいちゃんにできることなんですよね。
ただ、娘を殺されてから10年以上 -
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伊良部総合病院の神経科の精神科医・伊良部一郎のもとに様々な患者が現れる。
【イン・ザ・プール】
体調不良の和雄。運動のためにプールに通い始め、プール依存症になる。
妻が夫の奇行を受け流しながらも心の奥でちゃんと心配してるのが良い。
この付かず離れずの夫婦の距離感好き。
ホッコリする。
【勃ちっ放し】
陰茎強直性の哲也。感情をありのままに出せない哲也。それとは対象的な伊良部。見てると生きるのが楽になる気がする。自由に生きていて(感情を爆発させてて)羨ましいって思った。
【コンパニオン】
自意識過剰で妄想癖のコンパニオンの広美。人を見下している広美の性格は不細工で、嫌いだけ -
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あらすじを読んで、「北関東連続幼女誘拐殺人事件」の小説版かと思ったのですが、まったく違うものでした。
リアルの事件をそこまで詳しく知っているわけではないけれど、死体の発見現場は似ていると思いました。
ミステリで上下巻。
『白鳥とコウモリ』を読んで以降、ここまで長い作品は読んでいませんでした。
が、あっという間に読み終えてしまった……。
犯人を追うのは刑事たち。
しかも栃木県警、群馬県警、警視庁と、3つの組織が絡んでくる。
そこに新聞記者、さらに10年前に殺害された娘の父親まで加わる。
追う側だけでも、すでに複数の視点。
しかも警察側の構図がかなり複雑で、容疑者3人をそれぞれ別の担当刑事が -
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精神科医・伊良部シリーズ4作目
第3作の「町長選挙」から17年ぶり
まさか続編が出るとは思ってなかったので嬉しい
・コメンテーター
コロナ禍で視聴率の取れなくなったワイドショーのスタッフ
美人精神科医をブッキングするつもりが、何故か伊良部を呼ぶことになってしまう
上司であるプロデューサーのパワハラで弱ってはいるが、病気は発症してない
この話で治療されているのは、既存のワイドショーという枠組みだろうか
伊良部を出演させたらそうなるよなーとは思う
でも、昔ならもっと過激な事を言ってたと思う
「人間死ぬ時は死ぬんだし」という言葉
終末期医療の小説を読んでると捉え方が変わる
仕方がない死と、 -
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昭和元年に生まれた4人の子どもの成長を追いながら昭和史を語るこの本、第一部は元年から太平洋戦争開戦まで。まだ子どもたちはあまり語られず、親や保護者の生き様が綴られます。
陸軍少佐・竹田耕三と息子の志郎。
金沢の賭場を仕切る矢野辰一と養子の四郎(紡績工場の湯川社長から預かった妾の女工員が産んだ)。
群青という女性向け文芸雑誌の編集者・森村タキと娘のノラ(佐藤安治という共産党を母体とする団体で活動する助教授と不倫して産んだ)。
大陸に活躍の場を求めたバンドマン五十嵐譲二と息子の満。
四人ともその道で自分の生き様を知り、うまく生きたり、信念を貫くような行動を取るので読んでいて徐々にのめり込みます。そ