奥田英朗のレビュー一覧
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「切符を買い求め、特急「いしづち10号」に乗車。高松まで二時間半の旅だ」
『野球の国』(奥田英朗著 光文社文庫)
キャンプ、ファームの試合を訪ねて地方球場へ旅をするエッセイ。
今回、やって来たのは松山「坊ちゃんスタジアム」での
中日ドラゴンズ対ヤクルトスワローズの公式戦の観戦。
初めての四国の旅に
大好きな野球観戦付き(そのエッセイを書くのが仕事)だから
出発前から心も弾む。
出発は四月十九日 金曜日。
あれ?日記帳になっているものの年が書いていない。
だから何年にこのエッセイが書かれたか分からない。
読み進めているうちにそのヒントになる文章があった。
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シドニーオリンピックのことは、村上春樹さんの「シドニー!」で後から追体験。
今回は、北京オリンピックの最中にアテネオリンピックの追体験をこの作品でしてみました。
柔道の試合の臨場感だとか、バスケットボールの試合の迫力だとか、涙が出てきてしまいましたよ。本当に。
いや、ホントの話。
野球観戦の話を読むにつけ、私は、奥田氏に同感だなぁと思いながら読んでいたのですが、アテネのあのときの雰囲気って、新聞の論調とおんなじだったのでしょうか?ま、いずれにせよ、「ふがいないぞプロ野球」という気持ちは変わりません。
今回の北京オリンピックだってそうだった。まあ、試合を最初から最後まで食い入るように見ていた -
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新作が出てるのを見て購入。ただ新刊って17年ぶりだったの!?最近この人の本買い始めたところやからそんなに長い間期間が空いてたのは知らなかったな。
自由すぎる人って私の身近にもいるような。
傍から見てるとめっちゃおもしろいんだけど、自由すぎて絶対同じ部署にはなりたくない。笑
よくよく考えたら伊良部先生とその人も似たようなもんだな。笑
なににせよ1回自分の殻を破ってみるっていうのは大事なんだと思う、でもそんな勇気は無いよな、普通。
私って、属するコミュニティにおいて役割が違うんだなあって最近思った。自分を使い分けているというかなんというか。でもそれが続いていくと疲れていくのかなあ。というか本当 -
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上巻に続く下巻もあっという間に読破しました。
10年前と同じ渡瀬川での連続死体遺棄事件。容疑者を絞った捜査が一向に進まず、斎藤一馬(イチウマ)はじめ疲弊する捜査官たち、犯人探しがますますエスカレートする松岡写真館の芳邦、10年前に不起訴となった池田逮捕への執念を燃やす元刑事の滝本誠司、などなど。
行き詰まる中で、警察を嘲笑うかのように新たな拉致事件や殺人事件が発生します。事件は複雑化の様相を見せていき、警察の見立ては誤りなのか、絞られた容疑者たちはこの事件とは無関係か、新たな容疑者が現れるのか。
マーブル状になった疑念と確信を抱きながら終着した読書体験でした。 -
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それぞれのストーリー、全部とても面白かった。
相変わらず伊良部先生もマユミさんも無茶苦茶だけど、最終的には患者が立ち直っていくのが良い。
今回の話では、不安の根本原因について、参考になる内容が多かった。特に、ラジオ体操第二の主人公、迷惑な振る舞いを許せない話では、前作で出てきた先端恐怖症のヤクザも登場し、結末もクスッと笑わせる終わり方だった。
ピアノの話では、最後のライブハウスのやり取りが全員ぶっ飛んてて、別の角度から世の中を見ることも大事なんだと思わせる内容だった。
マユミさんも相変わらずドSだけど 誰にも媚びず、信念を貫く姿はカッコいい。
そして、なんだかんだ言っても本心は優しい。 -
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再読。いよいよミラノ・コルティナ五輪が始まった。
本作の舞台となった昭和39年は東海道新幹線の開通、東京オリンピックの開催という高度経済成長期の象徴とも言える年だ。私自身はこの時まだ生まれていないため、当時の社会の様子は映像でしか知ることが出来ないが、この作品は当時の新聞記事や世相を織り交ぜ、まるでその時代に立ち会っているかのような圧倒的な臨場感がある。高度経済成長期の光と影、東京の繁栄と地方から出稼ぎに来て使い捨てされる労働者の二極構造が分かりやすく描かれてもいる。印象的なのは「臭い」だ。飯場の汗、火薬の煙、昭和の街の排気ガス。昭和という時代を臭いで表現している点が更にリアリティを高めている -
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昭和サーガの完結編、第三部は戦後の復興期から高度成長期、東京オリンピックを経て、昭和の終わり(といえば)までを描いている。
第一部の息子、娘たち4人が第二部に続き主人公。実際の昭和の出来事、例えば朝鮮戦争特需、高度成長期、御成婚、オリンピック、ビートルズ来日、ロッキード事件などなど、もちろん一部は名称は変えられていて、近現代史に4人が絡んでいく様はフィクションなのだが、それだけに事実の一面を垣間見させてくれる。
4人全員が〇〇○になる終盤はちょっと出来すぎ感もあるが、圧倒的物量の「昭和」サーガの前では瑣末なことだろう。昭和40年代生まれなら、後半は子供の頃の自分の記憶に実際にあったことが紙面で -
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ネタバレいやー、すごいボリューム。昭和のはじめから開戦までを立場の異なる4家族を中心に描く。竹田耕三は軍人、矢野辰一はヤクザ、五十嵐譲二はジャズ楽団の団長と三人三様で、しかもそれぞれの子どもが同じ頃に生まれる。生まれた状況までが三人三様で。さらに女性ばかりの文芸雑誌「群青」の編集者森村タキも登場して読者は大変。そして、バラバラだった彼らの運命が交差する。
昭和サーガだからそれぞれの子どもたちが成長して、次の巻の主要人物かな。
昭和の前半というか戦前の話をよく、このように見てきたように描けるなと思う。そして、国民がどのように扇動されて戦争に突き進んだかが手に取るようにわかる。主要登場人物は誰1人として戦 -
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やはり2部は子供世代にうつった。
戦中から戦後の混乱期に4人の若人の奮闘ぶりが楽しい。2部で圧倒的な存在感を放ったのはヤノタツの息子四郎。エリートの志郎は才もあるけどやはり元々の環境が恵まれ過ぎてて、自力感が薄い。生まれは志郎のせいじゃないけど。満に至ってはフィクションが過ぎてそんなラッキー続くかなとちと嘘くさい感。
日本の敗戦が濃厚なのにギリまで勝ってる風の情報操作、思想に対する強制とか、戦時中の恐ろしいこと。余裕がなくなるとどんな人でも荒むのね、、。そりゃそうか。
主人公が章ごとに順番に代わり、案の定四人が繋がって、戦後復興の混乱期に自ら立ち上がって無い道をこじ開けて進んでいく四人の