奥田英朗のレビュー一覧

  • 真夜中のマーチ

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    奥田先生は着地がとっても上手、だと僭越ながら思ってる。
    主人公たちが25歳であるためか、少し若いなあという印象の作品。
    後半以降の展開のテンポの良さは素晴らしい。

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    2024年03月17日
  • 我が家のヒミツ

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    短編なので気軽に読めて、
    数ページで入り込みやすい。

    読み終わった後は、暖かい気持ちになる。
    どこにでもあるリアルな家庭の一部を
    覗き込みながら自分と重ねて、
    家族や社会や人との繋がりの良さを思い出せる。

    最後の解説まで必読。
    この読み終えた時の爽快感を
    上手に言語化してくれている。

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    2024年03月13日
  • 空中ブランコ

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    何か特別に刺さる内容があるわけではない。けど癖になる唯一無二の本。患者たちが伊良部の元へ通ってしまうのと同じようになぜか読みたくなる。最後のマユミちゃんは最高の処方薬。

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    2025年10月18日
  • ナオミとカナコ

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    ものすごく無謀。こんな展開あるかいな!と思いながらも おもしろく ハラハラなどもしながら 後半はページをめくる手が止まらなかった。

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    2024年03月04日
  • 噂の女

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    面白くてどんどん吸い込まれてゆく。一見平凡な女が、女の性をつかって上り詰めてゆく話。いろんな立場の人間から「噂の女」が描写されてるのがよい。

    面白いが、女の私が読むと疲れる。この本を読むだけで、普通の女には、「噂の女」のように男から次々と金を巻き上げてゆくことなどできないとわかる。この女、しぶといなぁと。

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    2024年03月03日
  • 空中ブランコ

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    ネタバレ

    「義父のヅラ」が特に好き。
    学生の頃の伊良部もぶっ飛んでて面白い。
    ぶっ飛んでるけど、中年になっても医学部の頃の人たちと学生のときと変わらずに関わっているのがとても素敵。
    どの短編も快方に向かうところが好き。
    人の関わりって良いなぁ、人間のそれぞれの個性が愛おしいと思える作品。

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    2025年04月27日
  • 我が家のヒミツ

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    短編6作品収録
    これまたいろんな家族の物語
    どれもまた面白かったのですが
    最後の作品はうるっときてしまいました
    これでこのシリーズを3冊読みましたが
    とても気に入りました
    今後も続編に期待したいです

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    2024年02月07日
  • 家日和

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    奥田英朗さんは初読みの作家さん。

    『家日和』
    いろんな家族の肖像が心にじんわりと温かく響いてくる短編集
    どの話も全く異なるシチュエーションなのに、身近に感じられる家族の情景がしっかりと描かれていて、穏やかな余韻を感じさせる終わり方が秀悦だった。
    巻末の益田ミリさんによる「解説」ならぬ「鑑賞」も意表を突いていて味わい深かった。
    
    
    収録は以下の6編
    簡単な内容と感想

    「サニーデイ」
    専業主婦紀子がネットオークションに嵌っていく様子が微笑ましい一方、危なっかしい。
    でも素敵なご主人と子供達が傍にいる事に気付けてホッとした。皆さん、くれぐれも所有者の許可なく物品を売り捌くことのないように

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    2024年02月08日
  • 最悪

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    本当に最悪な事が立て続けに起こって読んでいて心が痛かった。

    後半、後戻りできなくなった川谷さんが「刺してくれ。怪我でも負わないと(世間や家族が)許してもらえない気がする」と迫る気持ちは、なんだかわかるなぁ、なんて。他にも社外イベントで女子行員が冴えない男性行員に二言三言だけ話しかけて「義理は果たしたと言わんばかりに去る」とか、松村みたいなヤバイ若者とか、奥田先生は表現がめちゃくちゃ上手いなと思う。


     みどりの最大の不幸は妹の存在だと思う。
    結局バラした犯人は誰だったのだろうか…

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    2024年02月06日
  • イン・ザ・プール

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    誰しもが持つ人間の深層心理を抉り、過剰は身を滅ぼすという寓話。と言うと怖いけど、そこは神経科医の伊良部によってハートフルに治療?される。

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    2025年10月18日
  • 家日和

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    6作品収録の短編集
    いろいろな家族の物語でした
    そのいずれもが楽しめました
    もしかしたらどこかにいるかもと思わないでもない
    ような家族の日常を描いているんだろうけど
    それがまたよくてなんかたまににやにやしてました

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    2024年02月02日
  • 噂の女

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    読書好きの友人Kからお下がりでもらった一冊。

    ひとことで言うと、エンタメ小説だった。

    章が割に細かく分かれていて、それぞれに語り手が変わる。普段見えていない人間や物事の裏表を全て可視化したような、そんな内容だった。

    章ごとに数年が経過していて、章ごとのシチュエーションもバラバラ。けれど全ての核に謎の女“美幸”がいる。

    それだけ聞くと重い話なのかと思うけれど、どちらかと言うと深く考えずに楽しめる一冊だと思う。

    これまで奥田英朗を読んだことがなかったけれど、他の作品も読んでみたいと思った。

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    2024年01月25日
  • ナオミとカナコ

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    夫からの虐待に会う親友を助ける話。
    後半のドキドキ感がすごかった。
    読後感も良い!池袋の中華街いってみたくなったなあ。

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    2024年01月05日
  • オリンピックの身代金(下)

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    時点を前後させながら描くスタイルが新鮮で、より一層興味をそそられた。
    中でも、開会式当日のやり取りは、緊迫感が伝わり、正に手に汗握る展開。もう少しラストの余韻を楽しめれば、☆5をつけていた。

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    2024年01月05日
  • 東京物語

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    所々にあるトピックが懐かしかった。同年代か。確か新宿の喫茶店でバイトしてたとき有線がジョン・レノン一色になりジョンが死んじゃったことを知りました。

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    2023年12月30日
  • オリンピックの身代金(下)

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    東京オリンピック時代の雰囲気がひしひしと伝わってくる。
    オリンピックに向けての建設現場で労働しているなか、東京、田舎の差による不平等さなどを感じながら主人公がテロリストになっていく。ただ、共感ができてしまう部分もある。
    長編だが、最後まで読ませる書き方はさすが。

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    2023年12月23日
  • ヴァラエティ

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    バラエティに富んだ短編集

    あっちこっちの出版社の口車に乗せられて書いたもののシリーズ化しなかった短編や対談などを1冊にまとめたもの


    6編の短編と1編のショートショートと2つの対談

    ・おれは社長だ!
    ・毎度おおきに
    ・(対談)イッセー尾形
    ・ドライブ・イン・サマー
    ・クロアチア vs 日本
    ・住み込み可
    ・(対談)山田太一
    ・セブンティーン
    ・夏のアルバム

    「おれは社長だ!」「毎度おおきに」「ドライブ・イン・サマー」「セブンティーン」「夏のアルバム」なんかは家シリーズに入っていてもおかしくない気がする
    脱サラして起業する夫の話も家シリーズにあったしね
    ま、「ドライブ・イン・サマー」はオ

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    2023年12月12日
  • 邪魔(下) 新装版

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    ネタバレ

    恭子の転落っぷりが凄まじく、あれよあれよという間にすごいことに…。
    しかし応援するような気持ちで読んだ。
    九野さんよ、どうか恭子を追い詰めないでくれ…!
    しかしやはり九野さんは有能だった。
    恭子、これから新しい人生を生き直すんだろうか。
    旦那さんを庇わずに悲劇の奥様で同情を買えば良かったのにね…と思ったけどきっとプライドが許さなかったんだろうな。針のむしろで生きていくのは。

    何としても逃げて生き延びてやる!というエネルギーに圧倒された。

    義母さんのことは途中からうっすら、もしや?と思っていたがやはりだった。
    心のオアシスだったのに哀しい。
    人生ってままならない。

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    2023年12月06日
  • 無理(下)

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    登場人物たちがどこで収束するのかと思いながら読んだ。
    地方都市の閉塞感がありありと描かれ、日本中どこにでもありそうで、怖い。

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    2023年11月15日
  • 最悪

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    次から次へと最悪なことが起こってくる!
    ごとにでも起こりそうな出来事に3人の心理描写も相まって、自分のことのように考えてしまう部分もあった。
    後半はドタバタ劇な感じで、これはこれで面白い。
    最後は少し救われたか。

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    2023年11月04日