奥田英朗のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ面白かった!2009年発行で少し古いけど今読んでも違和感ない。アラサーの働く女性の悩みはそんなに変わらない。高収入業界に勤務する人ばかりなのでリッチな話題も多くマンション購入、ブランド服に合コンと読んで楽しめる。
「ヒロくん」の女性管理職武田聖子は年上の部下今井とうまくいかない。
「マンション」大手保険会社の広報課勤務の三十四歳、石原ゆかりは親友のめぐみのマンション購入に驚く。
「ガール」広告代理店勤務の由紀子と先輩のお光の派手な洋服も楽しめる。
「ワーキングマザー」車メーカー勤務の孝子がアメリカ現地採用の同期に対して育児という錦の御旗を振ってしまい自己嫌悪する。
「ひと回り」和田慎太郎のOJTになった容子。ひと回り年下の慎太郎にいろいろな妄想をしてしまう。
この中の誰になりたいかな、と読後考えた。
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Posted by ブクログ
■サマリー
・人が堕ちていく、見事にどん底に。
・彼、彼女たちは最後どうなるのかは
読者の想像におまかせ。
・上下巻で800ページ弱あるものの、
テンポよく読み進められる。
■所感
放火の容疑が掛かった夫を持つ主婦の及川恭子。
過去に妻子を亡くし不眠症を患う刑事の九野薫。
不良高校生で刑事とヤクザに追われる渡辺裕輔。
最初は全く関係性がなかった三人が、及川恭子の夫が起こした放火事件を契機に複雑に絡み合い物語を進めていくところがとても面白い。
現実世界でこんなに人は不幸になるものかなと疑いたくなるものの、テンポよく物語は進んでいくため、疑念がどんどん薄れていく。
読後は気持ちは晴れないが、彼、彼女たちはどういう人生を歩んでいくのか、〇〇だったらいいなといった余韻がずっと残る作品だった。
■心に残ったフレーズ
・もしも人生が続けられるのであれば、
しあわせに背を向けるのはやめようと思った。
幸せを怖がるのはよそうと思った。
人は幸せになりたくて生きている。
・『しあわせか』って聞かれりゃあ『しあわせ』って
答えようけど、ほんとのところはわからん。
もっと別の人生があったかもしれん。
・人間、将来があるうちは無条件に幸せなんだよ。
それから先は全部条件付きだ。
家族があるとか、住む家があるとか、
仕事があるとか、金があるとか、
そういうものを土台にして乗っかってる
だけのことだ。 貸 -
Posted by ブクログ
ネタバレどれも面白かった。全体的にジーンとくる作品ばかりだった。
①『虫歯とピアニスト』は推しが目の前に現れ小さな優越感を感じて過ごす主人公を見てて自分も楽しかった。夫の言いっぷりがカッコよかった!
②『正雄と秋』は終盤、ライバルの父の訃報からの流れ、ライバルや奥さんや自分自身ときちんと向き合ったところに心が温かくなった。
③『アンナの十二月』は、実は有名人が実の親だったと分かり、舞い上がってしまう気持ちも分かるけど、生みの親より育ての親を大切にしてくれて安心した。
④『手紙に乗せて』は考えさせられた。自分も若い世代だから、親や配偶者の死は他人事とは思わずともあまり深く考えていなかった。作中で、「伴侶を失うというのは、自分の人生の半分を失うのと一緒」という言葉が印象的だった。義父が去年の夏に亡くなって、残された義母のことや夫のことを思ったりした。
⑤『妊婦と隣人』はハラハラドキドキして面白かった。
⑥『妻と選挙』は夫の演説、ラストに感動して泣いた。 -
Posted by ブクログ
6つの短編集だ。
いずれの話も面白い。世の中にはいろんな家族がいるよなぁって実感できる…中年男性が主人公だと我が身に照らし合わせ、妻が主人公だと『へえ、世の妻方というのはこう考えるんだ』と参考になる。
特に印象に残ったのは『手紙に乗せて』という話。母親が死に、憔悴した父親を息子がいろいろ心配する。同じように妻を亡くした過去を持つ息子の会社の部長が、父親宛てに進展で手紙を書く…その内容はわからないが、優しい思いやりに鼻の奥がツーンとし、思わず泣きそうになった。
最後の話『妻と選挙』は奥さんが市会議員に立候補する話…ダンナは作家…ん?読んだ後に気がついた。この夫婦は…『家日和』『我が家の問題』にも登場した大塚さん夫婦だ!これまでに奥さんがロハスやマラソンにハマってきたが、今回は議員になりたいと言い出すのだ。このように『シリーズもの』に時を経てまた同じ夫婦の話が取り上げられているのも、実に面白い。