奥田英朗のレビュー一覧
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3人の視点から描かれる群像劇。
交わるはずのなかった3人に待ち受ける「最悪」な展開の数々。そして1つの事件へと収束していく。
人が壊れていく様子をとても丁寧に描いていて、それぞれの人物に同情心と哀れみを抱きつつ読み進める。丁寧な人物描写をしているからこそ、登場人物たちに愛着が湧き、救われてほしいという一心でラストまで目が離せない。
後半、展開はジェットコースターのように加速する。急にコミカルさが増して一瞬戸惑うが、気がつくとニコニコしながら読んでる自分がいた。中盤までのシーンで描かれた布石も回収していき、まさに怒涛の展開。ラストも個人的には納得。最終ページまで興奮しっぱなしの唯一無二の体験ができた。100万点。
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30代働く女子の気持ちを丁寧に描いた短編集。
20年ほど専業主婦な私には別世界で面白い。
2006年の本だけど、もう少し前のお話かな?
悲しい時にブルーって言ってたし。
『ヒロくん』
30代で課長になった聖子。
嬉しい半面、3歳年上の男性が部下になってやりにくい。社内に蔓延る男尊女卑な考え、夫より高給取りな気まずさ、、、、女性管理職が少なかった頃の大変さがよく分かるけど、今も大変は大変なんだろな。最後スッキリして面白かった。
『マンション』
34歳独身OLがマンション購入を検討し始めて、、、ローン組むとしたらくびにならないように自分を偽って猫被って働くべきか、、、って話。飲み友達になりたい。
『ガール』
32歳広告代理店OL。
私たちまだまだガールでいていいのかな?潮時かな?好きな服を着たら良いと思うって私が今思えるのも争ってきてくれた女性たちのおかげかもね。
『ワーキング・マザー』
35歳シングルマザーの孝子。
35歳独身の里佳子。
お互いが合わせ鏡のような存在で、結婚しなかったら(したら)ああいう毎日だったのかなって思えるような対比。ママでも、既婚でも未婚でも女同士、同士だよね。
『ひと回り』
34歳OLさん。新人のイケメンくんの指導役になりウキウキしちゃったり、アプローチしてくる若手女子社員を遠ざけたり、、、。心配過ぎてドキドキした。 -
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上巻から一気に読み終えた下巻。
「終章 残響」を読み終えるまで、まったく気が抜けませんでした。
容疑者は一人かと思っていましたが、まさかの……。
人間の敵は、“固定観念”による思い込みなのかもしれません。
上巻でかなり注目していた松岡のおじいちゃん。
下巻ではさらに拍車がかかり、大暴走します。
警察から「捜査妨害」と言われるほどに。
とはいえ、警察は警察で公開できない情報を持っていますからねぇ。
おじいちゃんと警察とでは、そもそもの情報量が違う。
ホシを逮捕できるかどうかの瀬戸際まできたら、静かに警察に任せるのが、おじいちゃんにできることなんですよね。
ただ、娘を殺されてから10年以上も経っていたら、「今更警察を信用できるか!」という気持ちになるのもわかります。
ここまで書いて思ったのは、犯人を追っている側の人間は、気持ちが一つにまとまっているということです。
「犯人を一刻も早く見つけ出してほしい」
この一言に尽きると思います。
この事件を解決して出世したい、有名になりたい、といった邪な思いを抱いている人間は誰もいないのです。
そういえば、滝本さんという定年退職したおじいちゃん刑事もいました。
彼の執念も、松岡さん同様かなりのものです。
退職したにもかかわらず容疑者の一人を追いかけるのですが、その行動力は現役の刑事にも負けていません。
松岡さんや滝本さんのようなおじいちゃんたちは、10年前に起きた事件に縛られたまま今を生きている気がしました。
彼らを取り巻く家族や同僚、部下は、過去のことは少しずつ記憶を薄めながら日常へ戻っていく。
それに対して、彼らの時間だけは10年前から止まったままなのです。
刑事たちが犯人をじわじわ追い詰め、エビデンスを集めるために奮闘する様子は胸熱。
警察と検察の関係性も興味深かったです。
下巻では、犯人逮捕に至るまでの“時間との戦い”も加わってきます。
一度は容疑者を逮捕したものの、証拠不十分で、犯人の秘密の暴露にも至らない。
拘留期限を迎える前に証拠を集めなければ保釈されてしまう。実際、保釈にまで至ってしまうのです。
その一方で、滝本さんは容疑者らに拉致され、命の危険にさらされる。
松岡さんも目の病気が進行し、失明の危機が迫っている。
そんな中で起きる、次なる犠牲者。
住民の警察への不信感も重なる中で、証拠をつかむことはできるのか。
ここで一気にマキが入ります。
この小説は、ラストまで読んでこそ面白さがわかる作品でした。
犯人を追いかけてきた人間たちの苦労が報われる、綺麗な終わり方をします。
読後感はスッキリしているのに、余韻はしっかり残る。
そんなミステリでした。 -
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あらすじを読んで、「北関東連続幼女誘拐殺人事件」の小説版かと思ったのですが、まったく違うものでした。
リアルの事件をそこまで詳しく知っているわけではないけれど、死体の発見現場は似ていると思いました。
ミステリで上下巻。
『白鳥とコウモリ』を読んで以降、ここまで長い作品は読んでいませんでした。
が、あっという間に読み終えてしまった……。
犯人を追うのは刑事たち。
しかも栃木県警、群馬県警、警視庁と、3つの組織が絡んでくる。
そこに新聞記者、さらに10年前に殺害された娘の父親まで加わる。
追う側だけでも、すでに複数の視点。
しかも警察側の構図がかなり複雑で、容疑者3人をそれぞれ別の担当刑事が追っている。
さらに刑事ごとの視点まであるので、登場人物はかなり多いです。
なのに、頭が混乱しない。
これがすごい。
刑事それぞれの特徴がハッキリしているし、覚えやすいあだ名もある。
たとえば一馬を「イチウマ」と呼んだり、野島を「韓流の俳優のようだ」と表現したり。
頭に残る言い回しが多くて、人物像がちゃんと整理されるんですよね。
誰と誰がどう関係しているのかも明確です。
特に、新聞記者の今日子、写真館のおじいちゃん・松岡さん(10年前に娘を殺害された父親)、そして斎藤一馬刑事の関係が濃厚。
しかも後に、斎藤をハブにして今日子と松岡さんがつながっていくのが面白い。
そして松岡さん。
この人、単なるおじいさんではない。
勘が鋭い。
しかも「犯人を絶対に逮捕する」という執念がすさまじく、次々と犯人につながる情報を引き寄せていくのです。
カメラマンという自分の得意分野も活かし、刑事に情報を渡せるほどの働きまで見せる。
そう、彼の持っている情報は素人レベルを超えている。
完全にプロ級なのです。
被害者の親という立場と年寄りという見た目で相手を油断させながら、刑事や新聞記者と情報交換までしてしまう。
このおじいちゃん、本当に侮れない。
何より行動力がずば抜けています。
刑事にも物おじせず話しかける度胸がある。
もちろん、娘の話をすれば刑事もぞんざいには扱えない人物ではあるのですが、それを逆手に取れるだけの度胸があるんですよね。
事件のプロではない。
でも、犯人に対する執着は刑事以上と言っても過言ではない。
松岡さんが登場すると、事件の核心に近づいているにもかかわらず斎藤刑事が相手にしない場面もあって、
「市民の声にも耳を傾けてくれ!!」と、いたたまれなくなってきます。
とにかく、この事件の鍵を握っているのは松岡さんだと言っても過言ではないのです。
上巻では容疑者を三人に絞り込むまでを描いています。
が、証拠がない!!
どいつもこいつも言動は怪しいのに、これと言った証拠がないまま終わるのです。
街中に張り巡らされているであろう監視カメラの威力は、こういった犯罪が起きた時にこそ強く感じますね。
リアルでも、赤坂のライブハウスでの〇人事件は、監視カメラを追跡した結果、犯人を特定した案件でした。
科学が発達すればするほど、エビデンスは見つけやすくなる。
そうなると、刑事ものの推理小説は新たなトリックを作りにくくなってくるような気もします。
作家の力量が、より試される時代が来ているのかもしれません。 -
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精神科医・伊良部シリーズ4作目
第3作の「町長選挙」から17年ぶり
まさか続編が出るとは思ってなかったので嬉しい
・コメンテーター
コロナ禍で視聴率の取れなくなったワイドショーのスタッフ
美人精神科医をブッキングするつもりが、何故か伊良部を呼ぶことになってしまう
上司であるプロデューサーのパワハラで弱ってはいるが、病気は発症してない
この話で治療されているのは、既存のワイドショーという枠組みだろうか
伊良部を出演させたらそうなるよなーとは思う
でも、昔ならもっと過激な事を言ってたと思う
「人間死ぬ時は死ぬんだし」という言葉
終末期医療の小説を読んでると捉え方が変わる
仕方がない死と、受け入れがたい死
何が違うのでしょうね?
新型コロナに罹患した人が出たら、誰が感染源か特定するような動きがあったりしたけど
そんなの本当にそうだったのかなんてわかりようもない事なんだけどね
・ラジオ体操第2
何をされても心の中でしか怒ることが出来ない中年男性
ちゃんと怒れない人
表に出して怒れないからこそ、怒りを内に溜め込んでしまってパニック障害を起こす
適切に怒る事もアンガーマネージメントなんだよね
馬鹿みたいに怒鳴る必要はないけど、不満に思っているという意見を相手に伝えるのは必要なのだろうなぁ
あと、撮り鉄やそれに近しい存在の害悪
昔からいたけど、個人のネット利用による拡散がされやすくなっただけなのではとも思う
あと、過去作の登場人物も出てきたりして、ちょっと嬉しい
・うっかり億万長者
デイトレードで10億を稼いだが、お金の使い道がない男
株取引できない状況で不安になり過呼吸を起こす
私はこんな大金を手にしたら、もう働かずに、それこそ伊良部が言っていたように運用益だけで暮らすような気もするけど
実際にこれだけ稼いでいる人は辞め時はなくなるものなのだろうか?
そして、お金の使い方の下手くそさ
まぁ、伊良部の使い方が正しいかと言われるとそうではないのだろうけど
だからと言って全て寄付してしまうのも違うのでは?
それこそ、現在の資金を元手に慈善事業でも始めればいいのに、と思ってしまう
それにしても、伊良部が人の話を聞かないのは、もしかして母親譲りなのか?
だとしたら、父親はどんな人なんだろうな?
あんな大病院を経営してる人だし、物凄っく真っ当な人の可能性もあるか?
もしくは、伊良部に輪をかけて変人だったら、それはそれで面白いな
・ピアノ・レッスン
几帳面で責任感の強いピアニストが、ストレスから広場恐怖症(所謂、閉所恐怖症)を発症してどんどん悪化していく
どちらかと言うと、私も待ち合わせの時間より大幅に余裕を持って到着する方だけど、こんな症状になった事はないなぁ
結局、人によるのでしょうね
この話はマユミちゃんのバンド活動の情報が色々と明かされる
ってか、マユミちゃんのバンド、大丈夫か?
まぁ、世界的に有名なバンドでもメンバーの出入りが激しいとこもあるし、むしろこんな破天荒な方がいいのかもしれない
・パレード
地方から上京して進学したのに、コロナ禍で同級生とのコミュニケーションが取れずに過ごした事で3年生になってゼミの課題でグループワークのコミュニケーションが取れない社交不安障害の大学生
コロナ禍に青春期を過ごした人達のリアルな描写なのかもしれない
私が大学生の頃もそれ程積極的に友達を作ったわけではないけど
もし私もこんな状況で大学生活を送ってたらどうなってたかわかんないなぁ
中学生のマサル達にしても、やはりコロナ禍の影響ってあるのだろうなぁ
シリーズ通して、投薬治療ではなくトンデモな行動療法というコンセプトの面白さは相変わらず
だけど、17年ぶり故か、伊良部のぶっ飛び具合が弱い
コンプライアンス度外視ではあるけど、これまでの作品の方がもっとトンデモな事ををやってた
マユミちゃんも登場当初はミステリアスだったけど、バンドやってるロックな子という属性を全面に出してくるようになった
バンドに関する欲望ではあるけど、伊良部に近い行動を取るようになったように感じる
キャラ立てが甘くない?
それにしても、伊良部は何で注射器の針が刺さるところを見ると興奮するんだろうな?
昔、何かあったのだろうか?
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打ち切り寸前のワイドショー番組制作チームは、状況を打破すべくコメンテーター探しに奔走中。昔気質な上司の方針で「美人女医」を連れて来るつもりが、手違いで色白で太った精神科医・伊良部一郎が出演する羽目に。彼の自由すぎる発言が、令和の悩める人々を笑撃&震撼させる! 大人気の連作短編集シリーズ、待望の第4弾。
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Posted by ブクログ
若い女性をターゲットとした連続殺人事件がストーリーの軸となる。遺棄現場は河川敷の茂み。以前、似たようなシチュエーションのノンフィクションを読んだことが頭をよぎる。
犯行の手口は過去にも酷似した例があった。その操作に関わった経験者は意識が苦くなる。捜査対象は過去にも被疑者として浮上した人物の他にも数名。
なかなか本性を見せなかった被疑者は次々と疑念を持たせる空気感を醸し出す。一方で日常生活の雰囲気はいたって平凡で実直な性格も感じさせる。
複数名の容疑者で最も濃厚と思しき男を除く疑わしき2名は本筋からは別の案件と思われた。過去の類似事件で警察はほぼ確定と睨んだ被疑者1は別件の容疑は濃厚なものの主題の案件とは関わりが薄いと思われた。現場付近の防犯カメラに度々登場した被疑者2はとある症状から主題の案件とは関係が薄いと思われた。
そんな推測がそのまま進むわけがないです。最後の数ページまで謎が克明にならず、わかった!と思ったらめくるページが無くなっていました。スキマ読みだと本を閉じても続きが気になって仕方がない一冊でした。 -
Posted by ブクログ
奥田さんはいい。こんな肩の凝らない話を読ませてくれる。その上脳内倉庫には、ハードボイルドやミステリも詰まっていて、そこここには、こんな優しい暖かい話も散らばっているのだろう。
続けて奥田さん。これもほのぼのしながらもクスッとくる。休日に読むことにして大正解だった。
読みやすいのに何か感動的、思い当たるような身近な話題がいい。
「サニーデイ」
42歳の主婦の話。子供も手が離れ、自分の時間を持てるようになった。
不用品の始末でもしょう。古物商では只だと言われ、言い値で引き取ってくるところなどない。そこでネットオークションに気がついた。
IDが「サニーデイ」出品した品が売れた。その上買った人からは毎回丁寧なお礼状が来た。そこで家の不用品探しにも熱が入る、
入ったお金の使い道には困らない。臨時収入だしちょっと贅沢な食事、エステにも行った。嬉しくて活動的になった。社会に繋がる小窓でも開くと、主婦は生き生きしてくる。ところが次第に売るものがなくなった。夫の大事なあれを売ろう、こっそり出してみるとどんどん値が上がってその値打にびっくり。
外に向かって踏み出した足がぴたっと止まった。優しい夫は伊勢へ出張中「真珠のネックレスでも買って帰ろうか」などと電話で言う。あららな話。
「ここが清山」
突然会社が倒産、主夫になった。拘らない妻は「明日から働くことにした」という。
心も軽く身も軽い。家事は三日でなれた。料理の腕を上げて子供の弁当を工夫して作ってやる。周りでは「いたるところ青山ありさ」と慰めてくれるが、すこぶる居心地がいい。妻も機嫌よく働いている。
ひょっとしてここが青山かも、なんて思っている。
善意の人たちが心配してくれる。善意の形が沢山出てきて、それでほっこりする、でも幸せの形は我が家流もいいかなと思う。
「家においでよ」
妻が別居して出て行った。あちらも住み心地がいいマンションらしいが、こちらは広々として気持ちまで晴れ晴れ。そこで今まで出来なかった好みのインテリアに代え、好きなオーディオ装置と妻の好みに合わなかったCD。
大型テレビもそろえた。拘ってカーペットを探し回ったお陰で、インテリアもバッチリ。楽しくなった。友人を呼んで音楽を聴きながら飲み会。
部屋を気に入った友人が入り浸るようになった。友人の妻は浮気を疑っていたが、行き先を知ってびっくり。
妻が点検に来た。「遊びにきてもいい?」と言った。
こだわりのインテリアと望みのスタイルで暮らせるようになる開放感に妻は納得。
夫婦生活もたまには窮屈だ。こういう夢は誰にでもあるし、こうなるまでのこだわりがじつに面白楽しい。
「グレープモンスター」
専業主婦って、たまに男性が来ると、勝手に妄想が沸いて。そのうち夢を見るようになるし。楽しんでいる分困ったものだ。男性が消えたら夢も消えた。
なるほど。この話ホントおかしかった。
「夫とカーテン」
妻はフリーのイラストレーター。夫がカーテン屋を始めるといった、品川駅前がいい、ベイエリアに高層マンションがどんどん建ち始めている、
不動屋さんと提携してカーテンを入れさせてもらう、きっと売れて困るよ、この考えどう?
マンションを買う予定でためていたお金を資金に出した。
夫は人好きがするキャラで物怖じしない、会社では営業成績もよかった。最初の売り込みで、のっけから失敗。でも彼はめげない。
変なことに気がついた、夫がうまくいかないと、作品が誉められ依頼が増える、うまくいくと失敗する。何度も経験するとこれはおかしな現象だと思い出した。
彼が成功する予感がしてコンペに落ちた。世知は妻が優れている。それを生かしてなんとか助けることにするか。
ついに二人三脚、微笑ましい、しっかり妻に夢見る亭主と言うのかな。ありそう。
「妻と玄米御飯」
妻がロハスにはまった。ご飯は玄米、オーガニックが大切という。ところが玄米ご飯はおいしくない。家族にも不評。
ロハス仲間が夫婦で来て、効果をアピールした。夫の方も引き締まったボディ。小顔で若々しい。
小説家の方は自分と比べてそれも気に入らない。葛藤の末、本心をぶちまけて書いた、締め切り前だし。
ところが部屋が片付いていた。妻に読まれたのだ。進退窮まって、彼は。