奥田英朗のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
■サマリー
・人が堕ちていく、見事にどん底に。
・彼、彼女たちは最後どうなるのかは
読者の想像におまかせ。
・上下巻で800ページ弱あるものの、
テンポよく読み進められる。
■所感
放火の容疑が掛かった夫を持つ主婦の及川恭子。
過去に妻子を亡くし不眠症を患う刑事の九野薫。
不良高校生で刑事とヤクザに追われる渡辺裕輔。
最初は全く関係性がなかった三人が、及川恭子の夫が起こした放火事件を契機に複雑に絡み合い物語を進めていくところがとても面白い。
現実世界でこんなに人は不幸になるものかなと疑いたくなるものの、テンポよく物語は進んでいくため、疑念がどんどん薄れていく。
読後は気持ちは晴れないが、 -
Posted by ブクログ
ネタバレどれも面白かった。全体的にジーンとくる作品ばかりだった。
①『虫歯とピアニスト』は推しが目の前に現れ小さな優越感を感じて過ごす主人公を見てて自分も楽しかった。夫の言いっぷりがカッコよかった!
②『正雄と秋』は終盤、ライバルの父の訃報からの流れ、ライバルや奥さんや自分自身ときちんと向き合ったところに心が温かくなった。
③『アンナの十二月』は、実は有名人が実の親だったと分かり、舞い上がってしまう気持ちも分かるけど、生みの親より育ての親を大切にしてくれて安心した。
④『手紙に乗せて』は考えさせられた。自分も若い世代だから、親や配偶者の死は他人事とは思わずともあまり深く考えていなかった。作中で、「伴 -
Posted by ブクログ
6つの短編集だ。
いずれの話も面白い。世の中にはいろんな家族がいるよなぁって実感できる…中年男性が主人公だと我が身に照らし合わせ、妻が主人公だと『へえ、世の妻方というのはこう考えるんだ』と参考になる。
特に印象に残ったのは『手紙に乗せて』という話。母親が死に、憔悴した父親を息子がいろいろ心配する。同じように妻を亡くした過去を持つ息子の会社の部長が、父親宛てに進展で手紙を書く…その内容はわからないが、優しい思いやりに鼻の奥がツーンとし、思わず泣きそうになった。
最後の話『妻と選挙』は奥さんが市会議員に立候補する話…ダンナは作家…ん?読んだ後に気がついた。この夫婦は…『家日和』『我が家の問題』