奥田英朗のレビュー一覧

  • リバー 上

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    刑事もの。ポップなタイトルと表紙の題字とは裏腹に、上下2巻に渡りじっくり描かれる硬派な捜査活動。特定の主人公がいるわけではない。たくさんの警察官、警察官OB、事件記者、被害者遺族などの複数の視点で事件発生からの捜査展開を綴る、読み応えのある本書。

    事件は県境の渡良瀬川近辺で発生した連続殺人事件。10年前の未解決連続殺人事件と犯行手口が似ている。今回こそ解決へ、と、栃木県警と群馬県警が共同で捜査本部を立ち上げる。そこに10年前の元警察官OBや、当時の被害者遺族、当時疑われていたが証拠不十分で逮捕に至らなかった容疑者などが絡んでいき、少しずつ真相に近づいていく。

    上巻は、真犯人と思われる人物が絞り込まれ、その人物を追い込もうと別件で逮捕し確保するところで終わる。ここからまだ下巻1冊が残っていると考えると、まだまだ一波乱ありそうだ。上巻も、様々な登場人物が出てきて非常に楽しめた。人間の正義への執念、いや、妄執?にヒヤヒヤするところも。

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    2026年04月30日
  • 空中ブランコ

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    ネタバレ

    今回は甘口というか、温かい話が多かった気がする。

    面白かったのは『義父のヅラ』
    私自身、小学生の頃にイタズラしたことが大事になっちゃったり、中学の頃に学級委員や生徒会なんかやっちゃったから、「真面目ないい子」でいなきゃいけなくて、だから不良が羨ましかったし、今回伊良部達がやったイタズラは本当に痛快で、爽快で羨ましかった。

    伊良部の姿を見ていると本当に肩の力が抜けてこのくらい自由になれたらと思うし、こんな人が身近にいてくれたらと思う笑

    最後の『女流作家』は泣いてしまった。看護師マユミのぶっきらぼうだけど、正直な感想が何よりも嬉しいはずで、報われて良かったねって思った。

    相変わらず人懐こくて、適当だけど、時々核心をつくようなことを言う伊良部に心開放された。

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    2026年04月28日
  • コメンテーター

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    なぜかみんな伊良部一郎に解決されていくのが、愚かで面白かった
    ちょっとしたコメディよりの短編集みたいな

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    2026年04月28日
  • コメンテーター

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    今回のマユミちゃん、なんか凄(いつもよりエロ)かった(;゚∀゚)伊良部医師は前回の島勤務あたりから、私の中で「名医なのかもしれない!」という思いが強くなってきている(; ・`д・´)でも、まだ通院はしたくない(´-﹏-`;)

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    2026年04月27日
  • 罪の轍(新潮文庫)

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    ただ生を繋ごうとする歩みは、罪という名の轍となって社会に刻まれる。

    「どこへ行っても、俺の居場所はなかった」
    『自覚なき悪』が暴くのは、彼を追い詰めた生い立ちや環境と社会の残酷さか。

    日本中が東京オリンピック前で沸き立つなか、刑事たちの執念の捜査は孤独な歩みを炙り出し、救いなき泥濘の中で重なり合う。

    読みごたえのある昭和の社会派小説です。

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    2026年04月27日
  • 最悪

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    最悪…タイトル通りですが、その最悪ブリが実に良く描かれていて一気読みできる作品ですが650ページはやはり長い。
    3人の最悪な境遇の者達のストーリーから始まり、まったく関連の無い3人がいつどうやって絡むのかがホント面白い、世代も性別も職業も何もかも絡む要素がないのだから絡みようが無く感じるが、それが後半の後半に絡んでさらに絡れる様は実に秀逸です。

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    2026年04月27日
  • イン・ザ・プール

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    ずいぶん前に読んだものを再読
    携帯にストロボ用のジャックがあったり、まだファックスが普通にあったりと、
    あー、この頃はこうだったんだ!
    なんか懐かしい(笑)

    あ〜、ごめん、本の内容ね(笑)
    おもろい!
    伊良部がかわいく思えてくるのが不思議

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    2026年04月27日
  • ガール

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    あるある話、
    スッキリ爽快系
    口に出して言えない表せないこの気持ち、
    どうして奥田さんが表せるのかな。
    気持ち重ねられる

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    2026年04月26日
  • 沈黙の町で

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    さすが、奥田英朗先生。
    読ませます。
    571ページとかなり厚みのある作品なのですが、ページ数を感じさせない読みやすさで、一気に読み切ってしまいました。

    物語の始まりは、中学生の転落死。
    彼の死は事故だったのか、それともいじめを苦にした自殺だったのか。
    さらに、中学生2名が逮捕、2名が補導されるという、心穏やかではいられない状況が立ちはだかります。
    冒頭から、心がざわつく展開です。
    転落死した名倉は、本当に四人の少年たちにいじめられていたのか。
    彼らと名倉の関係が、少しずつ明らかになっていきます。

    最初は私も、四人の少年たちに対して、
    「弱い者いじめなんて、けしからん!!」
    と怒りの矛先を向けていました。
    けれど、四人の生徒と名倉の関係性が見えてくるにつれて、少し印象が変わっていきます。
    特に市川と坂井に関しては、
    「たまたま部活が一緒だっただけで、巻き込まれてしまったのでは?」
    という同情の気持ちも生まれました。
    亡くなった名倉の学校での振る舞いや生活態度が明らかになるにつれ、名倉だけに一方的に同情することもできなくなってくるのです。
    彼のKYな振る舞いにも、やはり問題はあったと思います。

    おそらく名倉は、発達障害だったのではないかなぁと感じました。
    二度の流産を経て生まれた一人息子。
    しかも、家業を継ぐ存在として期待されていた子ども。
    親の愛情をたっぷり受けて育ったことは、よく分かります。
    でも同時に、親としては「普通の子とは少し違う」という現実を認めたくなかったのではないかとも思いました。
    それを認めてしまえば、跡継ぎの問題にも向き合わなくてはいけない。
    ましてや、舞台は北関東の田舎町っぽい雰囲気です。
    ご近所さんの目もあるでしょう。
    何がなんでも、我が子は普通の子である。
    そう思い込みたかったし、その思いを子どもにも押しつけていたように感じました。

    一方で、思いのほか印象に残ったのが、不良の井上です。
    彼は意外と人をよく見ている。
    生い立ちの影響もあるのでしょうが、自分が損をしないように、人を選んでいるんですよね。
    ただ乱暴なだけの子ではなく、生き延びるための嗅覚のようなものを持っているところが、妙にリアルでした。

    私はこの小説を、かなり親目線で読みました。
    だからこそ、この一文がとても刺さりました。

    “親は、自分の子供が学校でどんなキャラクターを演じ、どんなポジションにいるかを知らない。”

    そう。
    子どもが自分から言わない限り、親は知りたくても知れないのです。
    親が想像している子どもの姿と、学校での子どもの姿。
    そこにギャップがないわけがない。
    それは親自身も、かつて経験してきたことのはずです。
    だからこそ、我が子が学校でうまくやっているのか、不安になるんですよね。

    この小説は、いじめ、転落死、少年事件という重たい題材を扱っています。
    けれど、読んでいて暗・暗・暗と沈み込んでいく感じではありません。
    それはおそらく、弁護士・堀田というキャラクターの効果が大きいと思います。
    奥田先生の人気キャラクター・伊良部先生の弁護士版ともいえるのが、この堀田です。
    堀田と坂井の母親とのやり取りは、どこか伊良部と患者のやり取りを思わせます。
    題材を考えると不謹慎かもしれませんが、思わずクスリと笑ってしまう場面もありました。
    この抜け感があるからこそ、重たい話なのに最後まで読み進められたのだと思います。
    そして、少年たちの親の立場になって読むと、これまたしんどい。
    私がもし少年の親だったら、市川の母親みたいな行動を取ってしまう気がします。
    夫に当たりまくる……みたいな。
    こういうピンチの時って、本当に性格が出ますよねぇ。
    『沈黙の町で』は、単純に「いじめは悪い」「被害者がかわいそう」「加害者が悪い」と割り切れる物語ではありませんでした。
    子ども同士の関係。
    親が見ている子どもの姿。
    学校という閉じた世界。
    地方の空気。
    そして、事件が起きた時にあぶり出される大人たちの本音。
    読み進めるほどに、誰か一人を責めるだけでは終われなくなっていく。
    そこがとても奥田英朗先生らしい作品でした。

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    2026年04月25日
  • 普天を我が手に 第一部

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    昭和元年、4人の赤ん坊が生まれるところから物語は始まる。
    第一部は、大正天皇の崩御から太平洋戦争開戦まで。

    軍人、ヤクザ、女性活動家、満州の実業家。
    誰か1人が主役ではなく、全員が主人公。

    著者の思想を押し付けずにすべてがフラットに提示されるので、奥田さんの作品はいつも安心して読める。
    教科書ではたった一行の出来事だけど、そこに生きた人々の目線を通すと、自分のことのように迫ってくる。劇的に煽るのではなく、淡々と描かれていてる。

    戦争の始まりを知らせるラジオが流れていても、街ではいつもと変わらない日常が続いていたりもする。その空気感が妙にリアルで不気味に感じた。
    誰もが戦争を望んでいたわけではないのに、じわじわと引き返せない方向へ動いていく。

    正直なところ、個人的にヤクザの辰一に興味が持てなかったのと、女性活動家のタキはどこか身勝手さを感じてしまい、いつもの奥田作品ほど登場人物に入り込めなかった。

    偶然にも同じ時代を描いた『カフェーの帰り道』を同時に読んでいて、そちらの登場人物には自然と惹かれていたこともあり、どうしても比較してしまう部分はあった。

    ​でもまだ第1部。
    ​第2部で、4人の子どもたちが過酷な時代をどう生きるのか。
    ここから戦争の話に入っていくのは辛いけど、奥田さん作品ならこの先も安心して読み進められる。

    第2部のAudible配信はいつなのかわからないけど待ち遠しい。
    Audibleにて。

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    2026年04月25日
  • 沈黙の町で

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    ネタバレ

    面白かった。
    だけど、本当にモヤモヤする終わり方。
    ラストにどんでん返しなどは全くなく、ただただ中学生のリアルを見ているような。
    藤田くん・坂井くん・市川くん・金子くんそれぞれ考えはあるけど、どこまでいっても中学生の考えで短絡的な思考でしかない点を痛い程突いてる。

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    2026年04月23日
  • イン・ザ・プール

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    伊良部先生は、ふざけたふりして本当は名医なのかもしれない。

    4章のフレンズは、依存性の程度に差はあれど、社会人を長年経験している今でも陥る問題。
    伊良部先生は、病名をつけて治療するのではなく、寄り添いつつ、患者自らの力で打開策を見出すきっかけ作りがとても自然(医者の治療としては明らかに不自然)で、その方法がとても印象的。

    何か悩むことがあったとしても、伊良部先生に相談したら、「なーんだ、そんなこと。」って一蹴されて、先生の話を聞いているうちに、悩みや病気も治っていくのかもしれない。

    やっぱり、なんだかんだ、伊良部先生は名医だ。

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    2026年04月19日
  • 町長選挙

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    順番に読むつもりが、2冊目を飛ばしてこちらを読んでしまった。今回は誰もが知ってる有名人を思わせるキャラクター達が患者として登場。相変わらず無責任というか、適当というか、それが狙いなのか?掴みどころのない伊良部先生。
    タイトルの町長選挙はすごいドタバタ劇でどうなるんだろ?と思ってたが、解決方法が意外で、でもそれが一番いい方法なんじゃ?と思わせられる最後。
    でも、、伊良部先生が必ず最初に注射するのはなんでなんだろ?笑

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    2026年04月19日
  • 東京物語

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    昭和の終盤に20代を生きた青年の青春を描いた物語。
    昭和が終わり、30歳になる。青春が終わり、人生が始まる。
    ちょうど親世代なので、両親もこんな青年期を送ったのかなぁとしみじみ感じました。

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    2026年04月18日
  • 普天を我が手に 第二部

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    大戦中から終戦後昭和23年まで。
    第2世代の竹田志郎、矢野四郎、森村ノラ、五十嵐満が主人公。

    志郎は日系人強制収容所での過酷な経験を経て帰国した後連合国捕虜の通訳を務め、四郎は不良の顔役となった後予科練に志願し人間魚雷回天の特攻隊員となり、ノラは工場で勤労奉仕する傍ら始めた喫茶店でヤミで仕入れた本物のコーヒーを出すなどたくましく生きていたが東京大空襲に遭い辛くも生き延び、満は満州の無国籍な若者集団リバティに加わり上流階級の生活を堪能するなどしたところで迎えた終戦。

    志郎は東大法学部を経て検事となり、四郎は父親ゆずりに裏社会で台頭し、ノラは津田塾に通いながらGHQで働き、満は命からがら満州から帰国する。

    過酷な環境ながら4者4様にたくましく、未来に向けて懸命に生きている様がいい。

    満の、シベリア抑留から逃亡して匪賊に捕まり、中共に売られ、再度匪賊に捕まり処刑寸前で旧知の匪賊幹部に助けられる(かつその都度ダンスや楽器演奏の芸に救われる)経緯や、帰国後にGHQに取り入ってエンターテイナーとして旗揚げするくだり、さらにそこに志郎、四郎、ノラも加わって弾けて迎える結末は、この大河小説の中の青春篇にふさわしい。

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    2026年04月14日
  • リバー 下

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    4.4

    面白い。

    誰が犯人か、犯人だと思うがそう思わせない描き方が最後まで飽きさせずに面白かった。

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    2026年04月13日
  • リバー 上

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    4.3

    面白い!

    物語が淡々と進むが、なぜが飽きずにどんどん読みたくなる。
    奥田英朗の凄さだと思う。

    物語も何人かからの立場から物語が語られており、それぞれの感情や立場が交錯しつつ殺人犯へ近づく感じが飽きさせない。

    下巻が楽しみ!

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    2026年04月11日
  • 最悪

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    面白かった。人は、なにか悪いことが起こると、その状態が最悪だと錯覚する。でも、それがさらにひどくなってくると、その前の状態はまだ最悪ではなかったと知る。読んでいて登場人物のそれぞれの最悪に胸が痛くなるようだった。

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    2026年04月09日
  • コメンテーター

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    精神科医伊良部シリーズ第4弾。
    連作短編集。
    前3作が面白かったので、発見して直ぐ購入。
    前作から随分期間が経っている。
    伊良部のトンデモさが弱っているように思ったが面白かった。
    患者はこれが治療?と思うことをやらされるが、それで治ってしまうから不思議だ。
    案外、伊良部はあー見えて名医なのかも。

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    2026年04月08日
  • 空中ブランコ

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    なんでか人は、モヤモヤする事を吐き出さないと
    体調が悪くなる。

    私がそうだ。

    そもそも人と生活することが得意じゃない。
    私はわりとマイルールがある。
    人に押し付けるわけじゃないし言わないけど、同居している恋人に対してモヤモヤすることが多々ある。

    せっかちでテキパキ過ごしたい私と、
    のんびり気分で過ごしたい恋人は時間の使い方に差がある。

    それゆえ、なんだか私ばかり損しているように感じることが多い。

    その損を言えば、恋人にフラストレーションが溜まる。

    恋人は、自分の生活に口を挟まられることに強いストレスを感じるらしい。

    2人分の食事、洗濯を早く済ませたい私と、
    気が向いたら動き出したい恋人。

    たまに、すごく疲れる時がある。

    2作目の伊良部の元にくる患者たちは、
    自分の見栄や立場から言えないことが多い人たちだった。

    今までの立場。今の自分。過去の栄光。
    自分の思惑と反比例の世の中。

    人に言いたくても言えないこと。
    伝えたいし、やりたいけど出来ないこと。

    そのフラストレーションを、簡単に跳ね除けるのは
    やっぱり縛られない伊良部だ。

    私も伊良部の病院を受診したい気がしてきた。

    そうしたら、この肋間神経痛も少しはマシになりそうなのに。

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    2026年04月05日