奥田英朗のレビュー一覧

  • ナオミとカナコ

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    DV夫を友人と殺すお話。

    殺されても仕方ないくらいの酷い夫
    子供の頃親からのDVにあっていて誰よりも許せないと思ってる友人

    どんな理由があっても殺すのはダメなのに夫の母親や夫の妹がこれまたしつこくて、後半は逃げろ!逃げろ!と思ってしまう。

    危うい2人の心情がとてもリアルで面白い作品でした。

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    2025年01月25日
  • ガール

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    30代の強い女性の短編集。弱い面も見せてくれて面白く読めました。フィクションだが出会ってみたかったと思わせてくれました。

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    2025年01月16日
  • 町長選挙

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    シリーズものだとは知らずに、シリーズの途中から読んでしまいました。それでもとっても面白くて、他の作品も読んでみたくなりました。

    伊良部先生がのんびりでありながら、時には的確なアドバイスを言ってくれたりして、実は良い先生なんではないかと錯覚する不思議な人でした。ぶっ飛んでていいキャラしてる。笑
    謎の注射はよく分からないけど、相談者が何回も訪れたくなる魅力がある人なのかもしれない。

    特に女優さんの話とか本当にありそう。実年齢より若く見えて、美魔女と呼ばれる方々はいるけれど、影でものすごい努力をしていたり、実は病んだりしてるのかもしれないなと思いました。

    あとは町長選挙は最高でした。最初は宮崎

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    2025年01月13日
  • 邪魔(下) 新装版

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    ネタバレ

    むっちゃ面白かった。
    ちんけな2つの事件が最後の最後でいきなりシンクロして……
    えっなんでそんなことになるの、とわけわからないでいるうちに終わってしまった。
    結果みんな生き残ったのはいいけれど、あまりにも煮え切らない終わり方が残念。

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    2025年01月06日
  • 我が家のヒミツ

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     家シリーズ第3弾。

     どこにでもいる普通の家族の、ちょっとだけ特別な出来事。
     「アンナの12月」「手紙に乗せて」
    そして家シリーズのレギュラー(?)大塚家の「妻と選挙」が心に残った。
     いつもほっこり温かい気持ちになれる。

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    2024年12月30日
  • サウスバウンド

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    ネタバレ

    前半は東京の中野後半は西表島の生活。
    過激派の父、 喫茶店経営の母親、十歳以上年上の姉、小学6年生の二郎、小学生の妹の5人家族。
    東京で生きづらくなった父親は、家族で移住する。島での自給自足生活がみんな板についてくる様子が中野とは全く違い、たくましい。でも父親は戦い続け一貫して主張を変えない。兄弟も中野時代より結束が深まり、父親の生き方を認められるようになり、この家族にとってはいい選択だったのだろうと思う。読んでいる間いい時間を過ごせた。

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    2024年12月25日
  • 我が家の問題

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    ネタバレ

    10年前に読んでた。でも面白い。
    甘い生活。素晴らしすぎる新妻が重すぎ帰宅恐怖になるサラリーマン。
    里帰り。北海道と名古屋にそれぞれの実家があり日本半分縦断の夏休みを過ごす新婚、互いの実家のいいところに気付く、いい話。
    どれも家族の悩み、傍から見たら些細な事が本人達には大問題。きちんと話せる家族が、長く仲良く続くコツなんだろうな。

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    2024年12月14日
  • コロナと潜水服

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    不思議系のほっこり話の短編5集。幽霊の仕業的な作品もホラー要素は無く温かくて良かったです。一番気に入ったのは、最後の「パンダに乗って」かなー。読み終わって思わず、初代フィアットパンダの赤を検索しました。車のビジュを知ったらますます好きな話になりました。

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    2024年12月11日
  • ヴァラエティ

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    おれは社長だ!、毎度おおきに、ドライブ・イン・サマー、クロアチアvs日本、住み込み可、セブンティーン、夏のアルバム、の7つの短編と著者の奥田英郎さんとイッセー尾形さん、奥田英郎さんと山田太一さんの対談が入った作品です。一つ一つの作品が奥田英朗さんの作品らしくブラックユーモアに溢れ、登場人物の心理描写も絶妙です。

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    2024年12月10日
  • 町長選挙

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    ネタバレ

    2作目、空中ブランコの前に読んでしまったが問題なく面白かった!
    野球オーナーはナベツネ、アンポンマンはホリエモン、カリスマ稼業は黒木瞳?けど町長選挙のスピード感、最後の敬老会の会長あいさつで全て締まる。どちらの肩を持つこともなく先代に恥ずかしくないよう、と。こんな人がいたら今の政治家に一言言ってくれるのに。
    伊良部先生、最高。神経科のドクターとは思えないけど、これくらいのドクターでなければ務まらないんだろうな。
    実際の人生は、いろいろありすぎるから、これくらい楽しく読める時間が貴重です。

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    2024年12月08日
  • 邪魔(下) 新装版

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     最後の坂を勢い良く転げ落ちるような展開に唖然としながら、人は誰しも不安定な細い板の上を必死にバランスを取りながら生きているのだろうな、と考えた。思っていたほどバッドエンドでもなく、救いがほの見えるラストで一安心。及川家の子どもたちにとっては最悪な結果かもしれないが。あれだけ家庭を守ろうと奮闘していた恭子が、あっさり吹っ切れたように行動するラストだけは解せない。恭子にばかり触れているが、九野のパートももちろん面白かった。

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    2024年11月26日
  • 邪魔(上) 新装版

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     奥田さんの積読本。タイトルの意味を考えながら刑事パートと主婦パート、たまにヤンキー少年パートを行ったり来たり。派手な殺人事件が起こっている訳でもないが、面白くてするする読めてしまう。平凡な主婦・恭子がパート先に立ち向かい、どんどん変わっていく様子に惹かれ、彼女を応援したくなる。花村の逆恨みが勘違いも甚だしくて気持ち悪い。放火事件よりレジ打ちパートの権利獲得運動の方が気になってきた。

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    2024年11月26日
  • 我が家の問題

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    妻、夫、子からの視点で描かれた短編小説が数作品
    1冊の本の中に描かれており、
    どれもそれぞれが持つ『我が家の問題』について描かれている。

    どの作品も、
    家族生活から生まれる
    ほんのちょっとしたムズムズが上手な表現で描かれており、綺麗に完結させるわけでなく、
    その後どうなるんだろう。と後が気になる終わり方も日常を表してるようでセンスを感じました。

    最後に解説が載っており、
    その解説も的確で、
    そこから読み始めても面白いかもしれません。

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    2024年11月23日
  • 罪の轍(新潮文庫)

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    ネタバレ

    最初から最初までひきこまれっぱなしでした。

    犯人の男の生い立ちや心理描写、時代背景とその時代に生きる人たちが緻密に、かつ生き生きと描かれていた。
    しかし、犯人の生い立ちはあまりにも過酷だった…。

    犯人を追う登場している刑事たちの、執念の捜査に一気読みでした。

    当時は携帯端末もパソコンもないし、電話だって全家庭にあるわけでもなく、まだ新幹線だって開通していない時代。防犯カメラもなく、当時の警察官たちの捜査は大変なものだったろう。

    大場と落合のコンビがよかった。




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    2024年11月22日
  • マドンナ

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    少し前の時代の会社での日常を描いた短編。主人公がおおむね同年代のため、「あるよなぁ」と苦笑いしながら楽しく読める感じ。「マドンナ」と「ダンス」がよかった。特に「ダンス」のラストはぐっとさせられた。

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    2024年11月22日
  • 向田理髪店

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    田舎町の人と人との温かいふれあいを描いた作品です。そういえば、以前の日本はこういう風景がどこでも観られたので、それを思うと懐かしい気持ちと、もう見られないかという残念な気持ちが同時に感じました。

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    2024年11月21日
  • コロナと潜水服

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    ちょっと不可思議なスパイスを効かせた5編の短編集。
    海の家
    ファイトクラブ
    占い師
    コロナと潜水服
    パンダに乗って

    一番良かったのは「コロナと潜水服」
    コロナにかかったのではないかと思い、ほかの人に感染させないように潜水服を着込んだ男。
    その息子の可愛さが伝わってくる。

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    2024年11月21日
  • 我が家の問題

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     家シリーズ第2弾。

     6組の夫婦のすったもんだを夫目線、妻目線、子供目線で書かれている短編集。
     「家日和」からの後日譚もあり、懐かしいご近所さんに再会したような気持ちで読めた。 
     6組それぞれ問題を抱えていても、温かい結末になり心が癒された。

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    2024年11月20日
  • コロナと潜水服

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    どれも怖くない幽霊が出てきてちょっとほっこり、ちょっとうるっとくる。ファイトクラブと最後のパンダの話がよかったな。

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    2024年11月15日
  • 無理(下)

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    ネタバレ

    東北のゆめの市に住んでいる5人。
    公務員の相原順一、出向先のゆめの市での仕事に嫌気がさし早く県庁復帰したいとやる気もない。
    普通のJK久保史恵は連れ去り監禁される。
    訪問販売詐欺の加藤裕也は過去の暴力団OBだったことで大怪我、先輩の殺人にまで付きあわされる。
    私服保安員の仕事を解雇された堀部妙子は新興宗教に。
    市議の山本は自身の成功しか考えない。
    えーっと思いながらも自分に当てはまるところもあったり身近な人を思い浮かべたり。多数の人が思いそうな黒いところを突いているので、胸がすく。どの人も置かれた場所で頑張ってるのに上手くいかない。そうだよね。
    最後はもっと驚く結末かと思ったけど、特に絡むこと

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    2024年11月04日