奥田英朗のレビュー一覧
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再読。いよいよミラノ・コルティナ五輪が始まった。
本作の舞台となった昭和39年は東海道新幹線の開通、東京オリンピックの開催という高度経済成長期の象徴とも言える年だ。私自身はこの時まだ生まれていないため、当時の社会の様子は映像でしか知ることが出来ないが、この作品は当時の新聞記事や世相を織り交ぜ、まるでその時代に立ち会っているかのような圧倒的な臨場感がある。高度経済成長期の光と影、東京の繁栄と地方から出稼ぎに来て使い捨てされる労働者の二極構造が分かりやすく描かれてもいる。印象的なのは「臭い」だ。飯場の汗、火薬の煙、昭和の街の排気ガス。昭和という時代を臭いで表現している点が更にリアリティを高めている -
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ネタバレいやー、すごいボリューム。昭和のはじめから開戦までを立場の異なる4家族を中心に描く。竹田耕三は軍人、矢野辰一はヤクザ、五十嵐譲二はジャズ楽団の団長と三人三様で、しかもそれぞれの子どもが同じ頃に生まれる。生まれた状況までが三人三様で。さらに女性ばかりの文芸雑誌「群青」の編集者森村タキも登場して読者は大変。そして、バラバラだった彼らの運命が交差する。
昭和サーガだからそれぞれの子どもたちが成長して、次の巻の主要人物かな。
昭和の前半というか戦前の話をよく、このように見てきたように描けるなと思う。そして、国民がどのように扇動されて戦争に突き進んだかが手に取るようにわかる。主要登場人物は誰1人として戦 -
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やはり2部は子供世代にうつった。
戦中から戦後の混乱期に4人の若人の奮闘ぶりが楽しい。2部で圧倒的な存在感を放ったのはヤノタツの息子四郎。エリートの志郎は才もあるけどやはり元々の環境が恵まれ過ぎてて、自力感が薄い。生まれは志郎のせいじゃないけど。満に至ってはフィクションが過ぎてそんなラッキー続くかなとちと嘘くさい感。
日本の敗戦が濃厚なのにギリまで勝ってる風の情報操作、思想に対する強制とか、戦時中の恐ろしいこと。余裕がなくなるとどんな人でも荒むのね、、。そりゃそうか。
主人公が章ごとに順番に代わり、案の定四人が繋がって、戦後復興の混乱期に自ら立ち上がって無い道をこじ開けて進んでいく四人の