奥田英朗のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
中間管理職の中年サラリーマンが
若い社員に恋をしたり、上司や同期や部下たちとの付き合いに
苦慮したり、故郷に1人暮らしの年老いた父を思ったり
と様々な葛藤を描いた5作品の短編集
この作品は中年サラリーマンの描写と
そこについて回る 妻だったり
女子社員だったりと
女性が絡んできますし
重要なファクターともなってました
先にガールを読んでいるので
奥田英朗という小説家は人間描写が上手く
異性である女性の描写も上手いというのが
女性読者からも評判ってな感じになっていますが
マドンナはガールの4年前に書かれた作品で
この時点ですでに解説を書かれた
エッセイストの酒井順子さんも認める
女性描写の上 -
Posted by ブクログ
群像劇系、登場人物の視点を通じて謎が少しづつ解きほぐれていく小説。死んでしまった子の性格というか人格が、なんかいじめられても仕方ないと思わせさせられるような描かれ方で、とても不憫でやるせない。ひどくね?
いじめるほうが100%悪いのに、そうではないと言いたいのかしら?そうではないこともあると言いたいのかしら?
しかし一方では子供失くしてるのに、もう一方で生きてる子供の濡れ衣を晴らすことだけしか考えてない、死んだ子への哀悼の念もない大人の存在も、こういう人いそうなだけにこれまたやるせない。
現実の耐えられない重さをこれでもかと突きつける小説。なんか読み切ってどっと疲れたよ…カタルシスみたいなもの -
Posted by ブクログ
ネタバレ分厚いけど続きが気になるからさら〜っと読めた
中学校のいじめの話
1人の生徒が学校内で死体で発見されたことからストーリーがはじまり
加害者の生徒達、その親、被害者の親、先生、警察、検事、記者の目線で進んでく
最後の最後に真相がわかるけどすっきりとした終わりではなくどんよりとしたやるせない気持ちになった
藤田はいい仲間達のおかげでどういう経由で名倉が亡くなったかバレることはないと思うけど、自分から証言して欲しいって思った
いじめの首謀者だと思われてた坂井と市川は正義感が良くていい子達で、過去にいじめられてたから絶対いじめに関わってないって頑なに訴える親を持つ藤田は卑怯で死んだことに一番関 -
Posted by ブクログ
この作品は、何度か手にとり、また今度にしよう…としていて、やっと読みました。なぜ躊躇っていたのかというと、“いじめ”のワードが辛そうだったから。
なんといっても痛ましいのは、亡くなった少年であり、子を失った親である。
しかし、加害者とされる子供たちの親の心情も、子を持つ身としては分かる。『親は誰しも自分の子供が一番可愛いのだ』
この「沈黙の町で」という題名から、地方都市の体質とか、そういう問題が絡んでいくのかな?と思いきや…大人達は、多少の利害関係や対処について食い違いがあれど、しごく真っ当です。
それよりも《中学生》という、とても半端な時期、子供と大人の間であり、異性を意識し始めたり、集団