奥田英朗のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
マジでプールみたいな小説でした。
最初の1、2章で世界観と作者の意図を掴んで3章から読みやすくなる。
冷たいプールで徐々に慣らしていくような感覚。
とにかくぶっ飛んでる。下ネタがどうこうは今に始まった話じゃないからスルーする。
特に1、2、3、4章の主人公は上から人を見るような分かりやすい態度を取る。これがなんともダイレクトで珍しい。
辻村深月さんの『善良と傲慢』の傲慢の部分を病としてほじくり出して分かりやすくしたような感じ。
刺激不足、自意識過剰、携帯中または承認欲求。こういった心理的なテーマを作者の視点。そして伊良部を対立する者として配置して考えさせる。そういう小説だと思います。
ただやり -
Posted by ブクログ
内容(ブックデータベースより)
奥田英朗、初期の傑作にして大藪春彦賞受賞作!!
その幸福は、本物ですか?
ほんの小さなきっかけから、追い詰められてゆく人たち。
平穏な日々が、暗転するーー。
ドアホンを手に取ると「警察です」という男の低い声が恭子の耳に飛び込んだ。
心臓が早鐘を打つ。ドアホンを置く手が小さく震えた。
怖がることなんか何もない。
うちは貧乏でも金持ちでもない平凡な家庭なのだ。
何も起こるわけがないじゃないか。
妻を事故で亡くして以来、不眠症に悩まされている刑事・九野。スーパーのレジ係として働きながら子育て中の主婦、恭子。華やかではないが平穏な二人の日常が、ある事件を機に交錯 -
Posted by ブクログ
最新刊の『コメンテーター』が凄く気になっていて、せっかくならシリーズ第1弾から読んでみようと手に取りました。
伊良部総合病院の神経科を訪ねる患者達の悩みを描いた5編の短編集。
表題作の『イン・ザ・プール』ははっきり言って余り面白くなくて、このまま読み進めようか迷いましたが、『勃ちっ放し』以降は予想外に面白くて、最後まで読み切ることができました❗️
患者それぞれは、何らかの依存症や神経症に悩まされていて、それを診察して処方する伊良部先生の個性が非常に強烈です。生理的に彼を受け入れるかどうかによって本書の評価は大きく分かれるかと思います。
好きな話しは、『フレンズ』と『いてもたっても』の2 -
Posted by ブクログ
『イン・ザ・プール』『空中ブランコ』『町長選挙』と続いた「伊良部シリーズ」
『空中ブランコ』は2004年、第131回直木賞を受賞。
ドラマ化、映画化もされたが、小説の累計部数は300万部越え!
そんなシリーズ最新刊はなんと17年ぶり!
実は私、ドラマの方は記憶がある。
と言っても覚えているのは、主演の伊良部を石原軍団の徳重さん、看護師のマユミを余貴美子さんが演じていたことだけ。
17年ぶりに新刊が出たことを知らなかった私。
装丁の”赤ちゃんの写真”を見た瞬間、「伊良部シリーズ???」と思い手に取った。
奥田さんが「この写真を探してきてくれた編集者に感謝。すぐに伊良部シリーズだとわかる」とい -
Posted by ブクログ
奥田英朗さんの作品は初めてでした。
視聴率が全てのテレビマン、どんな理不尽にも怒れないお父さん、株で億万長者になった元サラリーマン、新幹線や飛行機に乗れなくなったピアノ奏者など、様々な理由で心が不調になった人が精神科の伊良部先生と絡むことで.....。
自分も同じような経験があって、その辛さが分かるのもあって、引き込まれてしまいました。
伊良部先生、無茶苦茶ですけど、それくらいでいいのかなって心が軽くなりました。
この作品、シリーズ物の第四弾だと知らず、読んでしまいました。
さっそくこの前第一弾から第三弾まで買いました。
読むのが楽しみです。
ありがとうございました!