奥田英朗のレビュー一覧
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ネタバレ新大阪へと向かう新幹線の中であっという間に読んでしまいました。
この人のスポーツを見る視点というか独特の見方が面白いです。
私もちょっと共感できる部分が多かったりして。
特に野球選手の名前の考察なんかは面白かったです。
中田翔って確かにちょっと見た目とのギャップも凄いし
勝男のほうが似合ってますね。
単行本自体2011年頃に出たもので南アフリカのW杯の話なんかは
懐かしく読めると思います。
スポーツの話って昔の話でも古臭くなくっていいですね。
最後にスポーツの楽しみは語る楽しみにあるっていうのも納得です。
昔になればなるほど記憶も曖昧になって好き勝手語る事も出来るというもので
そういうのも含 -
Posted by ブクログ
物語の中には想像も出来ない日本、そして東京が登場する。
「昭和」という時代は、まさに激動という表現が似合う時代だったのかもしれない。
他国に負けまいと必死に背伸びし、勝ち目のない戦いを挑んで敗れ、それでも焼け野原の中から復興を果たした日本という国。
その過渡期において、国民にとって大きな自信となったものがオリンピックだった・・・と物語を通して伝わってくる。
昭和39年、東京オリンピック開催直前。
爆破事件が起き、秘密裏に必死で警察は捜査を続ける。
しかし、容疑者は特定出来たものの、何度も後一歩のところで逃げられてしまう。
東大大学院に在籍する島崎は、亡くなった兄の代わりにオリンピック会場の工事 -
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いや~、面白かった。
以前読んだ小説が好みだったのと、鳥獣戯画風のイラストに引かれて手に取ったのだが、自虐と風刺の入り具合も程良く、私の口には非常に合ったのでした。
筆者が野球オタクだったことは全く存じ上げず…
大きく『野球篇』と『遠足篇』に分けられているこのエッセイ、野球に全く興味のない人には向かないかもしれない。
私も最近のプロ野球は全然分からないのであるが、昔、野球漫画にハマっていたことがあるので、ルールは分かる。
遠足篇の愛知万博レポートが一番面白かった。
だいぶ昔の記事も入っているが、とくに、2008年の北京五輪のレポートの中に「フロッピー」「ブラウン管」という単語を見て、愕然と -
Posted by ブクログ
分厚い本。
前編の第一部は、主人公の二郎が通う東京の小学校が舞台。
小学生なりに同級生や上級生との関わり合い、そして元過激派の常識はずれで問題を起こす父への反感など、子供と言えども一人の人として悩み戦い成長していきます。
後編の第2部は、東京では住みづらくなった二郎家族が西表島に引越しし、物語の背景が島民たちの温かさを含みガラリと変わります。
東京での生活とは打って変わり活き活きと生活する父、そしてまたしても権力と戦う父と母の姿を目の当たりにし、二郎は成長していきます。
国家権力がだ嫌いな父のキャラが面白い。
他と関わるたびにムチャクチャで問題を起こすけれど、言っていることは的を得ているとこ -
Posted by ブクログ
80年代に産まれた私が今、現在の時点で読んでも面白かった。80年代って色々あったんだな、って振り返りもできたし。
もちろんスマホもTwitter、FacebookなどのSNS、インターネットも何も出てこない。でも古臭く感じずに読めたのは、昔も今も共通している事があるから。
主人公は名古屋から東京に予備校生として上京してくるのだがその時のワクワク、フワフワと少しの不安と寂しさー。私も地方から大学でこちらに出てきたので、すごく共感できた。
他にも学生時代の恋愛の甘酸っぱくってドキドキした事、働きに出てからの大変さや取引先にイラついたり(無茶振りとか本当、イライラする 笑)仕事に慣れた時につい