奥田英朗のレビュー一覧
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購入済み
近代史を違った視点から見る小説
私自身は中学1年生として経験した先の東京オリンピック、周りの大人たちを含めてほとんどの国民は無邪気に団結し、これで一流国の仲間入りをしたと言い合っていたように思います。海外から多くのお客さんが来るのだから恥ずかしいところは見せられない、ということで近代的インフラの東京一極集中についても多くの人は疑問を持っていませんでした。東京オリンピック支援のための寄付金付き記念切手を九州の小学校の教室で児童たちに売っていました。今となってみれば戦争中の「進め一億火の玉だ」とあまり変わらなかったのではないでしょうか。そんなことに気づかされた好著でした。
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Posted by ブクログ
新婚なのに家に帰りたくない夫。甲斐甲斐しく働く妻に遠慮しながら自分の時間を確保する生活。
仕事ができない(かもしれない)夫のために、せめてもと手作りのお弁当を作る身重の妻。
祖母からの迂闊な電話で知った両親の離婚(の危機)。受験勉強も手につかず揺れる娘。
UFOと交信する夫。とにかくぶつかって行く妻。これからお父さんを救出してきます!
それぞれの実家に里帰りする新婚夫婦。お互いが気を使い、お互いが気に入る相手の実家。
マラソン大会で走る妻。忙しい作家の夫とあまりしゃべらない息子は、大会を通して一つとなる。
NHK BSでやってたドラマの原作。ユニークなキャラクター、エスカレートする展開、ほんわ -
Posted by ブクログ
ネタバレ新大阪へと向かう新幹線の中であっという間に読んでしまいました。
この人のスポーツを見る視点というか独特の見方が面白いです。
私もちょっと共感できる部分が多かったりして。
特に野球選手の名前の考察なんかは面白かったです。
中田翔って確かにちょっと見た目とのギャップも凄いし
勝男のほうが似合ってますね。
単行本自体2011年頃に出たもので南アフリカのW杯の話なんかは
懐かしく読めると思います。
スポーツの話って昔の話でも古臭くなくっていいですね。
最後にスポーツの楽しみは語る楽しみにあるっていうのも納得です。
昔になればなるほど記憶も曖昧になって好き勝手語る事も出来るというもので
そういうのも含 -
Posted by ブクログ
物語の中には想像も出来ない日本、そして東京が登場する。
「昭和」という時代は、まさに激動という表現が似合う時代だったのかもしれない。
他国に負けまいと必死に背伸びし、勝ち目のない戦いを挑んで敗れ、それでも焼け野原の中から復興を果たした日本という国。
その過渡期において、国民にとって大きな自信となったものがオリンピックだった・・・と物語を通して伝わってくる。
昭和39年、東京オリンピック開催直前。
爆破事件が起き、秘密裏に必死で警察は捜査を続ける。
しかし、容疑者は特定出来たものの、何度も後一歩のところで逃げられてしまう。
東大大学院に在籍する島崎は、亡くなった兄の代わりにオリンピック会場の工事