奥田英朗のレビュー一覧

  • 邪魔(下) 新装版

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    ネタバレ

    及川恭子の市民運動に傾倒していく姿や、ラストに向かって狂っていく様が興味深い。平穏な日常から堕ちていく話なのにもかかわらず、上巻序盤から一定のリズムを保ちながら中弛みすることなく、逆に変な心地よさで最後まで一気に読ませるのは流石。終わり方は少し呆気ない感じはするが、それでもとても面白い作品だった。

    もしも人生が続けられるのであれば、しあわせに背を向けるのはやめようと思った。
    しあわせを怖がるのはよそうと思った。
    人はしあわせになりたくて生きている。そんな当たり前のことに、九野はやっと気づいた。

    どうゆうわけか、この1小節にグッと惹かれた。

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    2022年06月02日
  • サウスバウンド

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    革命家が父親だった 小学6年生のぼくの父親は変わってる。学校に行くなというし、家はコウアンが見張っている。そんな父親が引き起こした大乱闘の末、破天荒な父親は突然家族を連れて沖縄に行くと言い出した。 元革命家の破天荒な父親と家族の物語で、最後の大騒動で家族が一致団結していく様は見ていて爽快でした。でも、こんな父親は嫌だな…。

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    2025年12月21日
  • 沈黙の町で

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    中学生のいじめを扱った作品。
    ただ、誰の目線というのでもなく、それぞれの視線で書かれている。
    同級生の名倉が学校の木から落ちて亡くなっているのが見つかった。
    自殺か事件か…当日、一緒にいた同級生4人が名倉をいじめていたという理由で逮捕・補導される。
    2人は13歳で補導、2人は14歳で逮捕という大きな壁がここで示される。
    いじめた側の親は本人たちを信じる一方で自分勝手な考えを展開させていく。
    誰もが自分のことにしか頭が回らない。
    人が亡くなっているという意識が誰からも感じられない危うさ。
    真実を語らない4人と同級生も、何かを履き違えている。
    真実を隠すのは幼さなのか?
    言い様のない不快感が終始ま

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    2022年05月08日
  • オリンピックの身代金(下)

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    当時はまだ生まれていなかったけれど、戦後急成長した日本でのオリンピックがどのような意味をもっていたのか。どれだけ期待されていたのか。そしてその陰で多くのプロレタリアートたちが命を削りながら働いていたこと。すごくリアルに想像できた。
    題材もかなり面白かったし、時代背景の描写も素晴らしかった!

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    2022年04月20日
  • 田舎でロックンロール

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    自分に正直。奥田さん。昔のどこにでもいる田舎の少年が、ロックにのめり込む越し方が生き生き書かれていて楽しい。青春って背伸びして甘酸っぱい。

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    2022年04月13日
  • 噂の女

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    岐阜弁、いいなぁ。文字で読むと、ほとんど名古屋弁みたい。
    東野圭吾さんの白夜行の女主人公と手を組んだら、どんな事になるんだろう? 男なんて全く歯が立たない、最強コンビとなるに違いない!

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    2022年03月30日
  • 新装版 ウランバーナの森

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    某アーティストの史実と作者の実体験をフィクションとして完成したストーリー。
    細かい、リアル、想像かき立てる、面白おかしい描写。ファンタジー要素もあり、最後は、まるで包み込まれるような小さな幸せを感じさせてくれました。

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    2022年03月17日
  • 新装版 ウランバーナの森

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    本書は奥田英朗のデビュー作。
    奥田氏が好きなジョンレノンが日本で隠遁生活をしていた4年間を実名は無しで面白くて哀愁があり、さらに勇気を貰えた傑作だ。

    久々の奥田作を読んだが、その作家を知りたければ、
    デビュー作とエッセイを読むようにしている。
    今回はその作戦が当たった。

    奥田作品の魅力は直木賞の『空中ブランコ』とか
    『オリンピックの身代金』で感じていたが、
    本作は上手さもさることながら、
    ジョンに対しての愛情が感じられた。

    便秘の症状をここまで書ける作家は初めてだが、
    20年後のあとがきで奥田氏が書いている。
    便秘は自分のコピーライター時代の経験からだ。
    なるほど納得。
    その便秘になった

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    2022年03月13日
  • マドンナ

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    奥田英朗さんの、飄々としてでも人に対してあったかい、それがあらわれた小説でした。

    滑稽で馬鹿馬鹿しいけど愛おしい、男性たち。

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    2022年02月28日
  • マドンナ

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    奥田英朗の「ガール」と対をなす会社員シリーズの男版。会社と家庭の板挟みの悩める中間管理職の心情を痛快に描いている。一気に読んだ。

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    2022年02月18日
  • 無理(下)

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    ネタバレ

    合併によって生まれた地方都市「ゆめの市」で繰り広げられる5人の男女の人間模様。
    どこにでもありそうな地方の問題を浮き彫りにし、そこで生活する人々をリアルに描いた作品です。

    生活保護の不正受給や詐欺まがいの仕事、政治家の癒着や若者の引きこもりやなど、現代が抱える問題を取り上げながら、5人の男女のそれぞれの目線で物語が進んでいきます。

    毎日普通に生活しているようでも、いつの間にか巻き込まれている負のスパイラル。
    そして一旦坂道を転がり始めた人生に歯止めをかける術もなく破滅の道へ進んでいく人たち。

    現代の日本の縮図ともいえる「ゆめの市」で起こる出来事は、この先の日本の暗い未来の象徴なのかもしれ

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    2022年02月17日
  • 無理(下)

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    最後もうちょっとそれぞれの行く末をはっきりさせて欲しかったな、、
    まぁでもあぁいう曖昧な終わり方の方が読者側が色々解釈出来ていいんかな。
    自分的には不完全燃焼、、

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    2022年02月02日
  • ララピポ

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    下流文学をうたってますが、登場人物どれもドイヒー。個人的には好みですが、恥ずかしくて他のヒトにはお勧めできません。

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    2022年01月29日
  • ララピポ

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    これほど酷い小説は初かもしれない。
    登場人物が全てしょーもないんだけど、度合いは違えどあり得るなと。
    十人十色の人生!

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    2022年01月12日
  • ガール(1)

    無料版購入済み

    漫画版もあるのですね!

    小説で読んでみたいリストに入っていましたが、今回漫画もあることを知ってお試し版をよんでみました。途中までしか読めていないので続きが気になります。新しい考え、古い考えいろいろあって当然なのだけど、30代って現実問題として一番悩みやすい時かもしれませんね。

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    2022年01月11日
  • ヴァラエティ

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    これはこれは、特異なものを、手にしてしまいました。
    いや、おもしろかったです。
    「あとがき、というより、言い訳です。」
    とありましたが、よせあつめ短編集だったのねぇ。
    こんな形式のは初めてみた。

    奥田さんの人柄がよく出ていた作品で、
    とてもよかった。
    「あとがき」と、対談。
    イッセー尾形さんも山田太一さんもよく知らないので、よく分からないことも多く、読み飛ばしちゃったところもあるけど、奥田さんて、こういう人なんだぁ、こういう考えでこういう書き方をしてたんだぁ、と親近感が湧いて。
    ファンとして感想ハガキとか送ってみようかなぁなんて思ったり。

    作品としては、
    「おれは社長だ!」「毎度おおきに」

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    2021年12月29日
  • ヴァラエティ

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    やっぱり面白い
    おれは社長だ!
    毎度おおきに
    の二つはほんとにシリーズ化してほしい
    セブンティーンも夏のアルバムも好きだな

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    2021年12月18日
  • サウスバウンド

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    なんて瑞々しいんだろう。本当に大人が書いたのかな?と思うほど、十二歳の少年の心がすぐそばに感じられる。奇しくも十二歳の子を持つ親としてとても興味深く一つ一つの文章が愛おしく思えました。子どもだって、いや、子どもだからこそ、ぐっと素直に自然の摂理や人の温かさを受け止めて理解することができるんだな。東京編から沖縄編へ一気にトンネルを抜けて世界が広がるそのスケールとスピードが心地よく最後のページを迎えることが寂しくもありました。

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    2021年11月02日
  • 我が家のヒミツ

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    衝撃的な展開が待っているでもない。
    心を鷲掴みにする演出が凝っているわけでもない。

    なのに、
    なぜこんなに心が震えるんだろう?

    オニムバス形式で、私は殆どの主人公と同じ立場になったことがないのに、
    今後同じ立場になった時のもしものことを、
    ものすごくリアリティを持って感じてしまった。

    こういう話を集めたとかこう感じて欲しいとかそういう作者の意図は全く感じず、
    素直に没頭できる物語でした。

    奥田さんの本は初めて読みましたが、
    他の本も読んでみたいと思いました!

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    2021年10月31日
  • マドンナ

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    中間管理職の中年サラリーマンが
    若い社員に恋をしたり、上司や同期や部下たちとの付き合いに
    苦慮したり、故郷に1人暮らしの年老いた父を思ったり
    と様々な葛藤を描いた5作品の短編集

    この作品は中年サラリーマンの描写と
    そこについて回る 妻だったり
    女子社員だったりと
    女性が絡んできますし
    重要なファクターともなってました

    先にガールを読んでいるので
    奥田英朗という小説家は人間描写が上手く
    異性である女性の描写も上手いというのが
    女性読者からも評判ってな感じになっていますが
    マドンナはガールの4年前に書かれた作品で
    この時点ですでに解説を書かれた
    エッセイストの酒井順子さんも認める
    女性描写の上

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    2021年10月11日