奥田英朗のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
期待通り面白かった〜。
時代は大正15年から太平洋戦争がまさに始まろうとするきな臭い昭和16年の真珠湾攻撃の頃まで。
同じ年に産まれた陸軍省少佐、竹田耕三の息子”志郎”
金沢の賭場を取り締まるやくざの矢野辰一の”四郎”
左翼よりで雑誌「群青」の編集者の森村タキの娘”ノラ”
満州に渡り興行師として成功している五十嵐ジョージの息子”満”
この個性的な4人が物語をひっぱっていくことになりそう。
それにしても、ヤマタツが宮田に銃撃されて死んでしまうなんて、短刀で相殺したけどね。任侠という言葉がぴったりな男気あるヤマタツよ、第一部で消えてしまうのは残念だった。
竹田少佐、戦争、知的で先見の明がある人ほど -
Posted by ブクログ
ちょっとオカルトチックなストーリーが並ぶ短編集。
どれもユーモラスで心温まる話。
「海の家」妻の不倫でなぜか自分が家を出ることに。それでも海辺の大きな家を借りられるなんて最高だな。
「ファイトクラブ」追い出し部署に押し込まれた中高年社員たちがお遊びでボクシングに興じる。突然現れた老年社員のボクシングコーチは何者だったのか。
「占い師」実際はそんなに打算で結婚相手を選んでいる訳ではないだろうが、玉の輿を諦めない麻衣子の人生はこれからも山あり谷ありだろうな。
「コロナと潜水服」はコロナ禍の当時のあの狂騒は何だったんだろうと思わされる。最後の息子の行動がオチになる。
「パンダに乗って」がやっぱり好き