奥田英朗のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
本当に読んでよかった!…ただ日本近代史の知識がないと、なかなか大変。スマホで調べたり、詳しい人に聞いて学びながら読み進めた。
向学心のない学生時代だったせいもあるだろうけれど、近代史って習うのが学年末近くだからなんだか適当に教科書を読んで終わりって感じだった記憶。
詳しく説明されるのは原爆と東京大空襲くらい。
これってどうなんだろう。
そんな授業だったから【日本=被害者】っていうイメージでいた。
だけど読んでみたら、客観視できていない外交と、うまく言えないけれど他国に対してあまりに偉そうな態度で、引き返すチャンスなんてこんなにたくさんあったのかと驚きしかない。
登場人物はみんな一般庶民から -
Posted by ブクログ
ネタバレ東京オリンピックを目前に控えた昭和を舞台にした長編ミステリー。
電話も移動手段も今ほど発達しておらず、警察は自らの足で真実を追う。その地道な捜査描写が強く印象に残った。
物語の中心にいる寛治は、決して単純な悪人ではない。貧困や家庭環境、過去の出来事など様々な背景を抱えている。
しかし、それらを知った上でも、ヨシオちゃんや里子を死なせた事実は消えない。
読んでいて感じたのは、人は残酷な事件に理由を求めるということだった。理由があれば理解できる気になる。しかし本作は、その理由だけでは割り切れない人間の複雑さを描いている。
特に寛治は「莫迦ではない」。だからこそ厄介で、だからこそ忘れ難い人 -
Posted by ブクログ
1964年10月10日東京オリンピック開会式、これより体育の日として祝日となる。
全ての日本人が誇らしく語るオリンピック開催に、ひとり立ち向かう島崎の様子はまるで風車に挑むドン・キホーテのよう。
現代世界で起こっている“テロ”と違って、島崎の起こした「テロリズム」は大きな時代のうねりに逆らう覚悟を持ったささやかな抵抗。
「人の上に立つということは、一等謙虚であらねばならないのだが、今の浮かれた日本でそれを自覚する者はいない。資本主義を盲信し、陽炎のような足場のない繁栄に、集団で酔っている」……60年たった今も変わらない。
ともかく、東京オリンピック開会式は無事に終わる。だから、ミステリ -
Posted by ブクログ
ネタバレこんな作品がこの世にあるのか、と思うほどのめりこんでしまった。中学生の心理について実際の世界を見て書いたのではないかと思うほどにリアルに書かれている。自分の中学生生活を振り返ってもこの本の中の光景は至る所にあり、様々な背景の人間が入り混じる公立中学そのままを感じた。
この小説は中学生という一つの社会の中の力学があり、その中で生じた事故(確定しないが)が、大きな衝撃をもって大人の社会を巻き込み、違う力学を持った社会同士が重なることで困惑・謎を生じている。子供が謎を抱えて亡くなるという状況で、人々はまず沈黙する。その理由は、子供社会での力学、自分への罰の意識、殺人や自殺という可能性があること、そ