よしもとばななのレビュー一覧

  • Q人生って?

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    人生におけるさまざまなQに対して、よしもとばななさんが答えていく一冊。共感できるアンサーもあれば、できないアンサーもあったけれど、人が抱える悩みをみていると自分の悩みがありふれたものに感じ、少し心が軽くなった。夜寝るとき一度死んで、朝起きたら生き返るくらいの気持ちで生きられたらどんなにいいだろう、という一節に深く共感する。

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    2025年05月07日
  • なんくるない

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    よしもとばななさん作品5個目くらい。
    共通してるのは根底にあるスピリチュアルな雰囲気と、読みやすくてやさしい文章ながらもはっとさせられる視点。表現を変えて伝えたいことを丁寧に描かれている印象。

    『なんくるない』は沖縄が舞台で、都会で暮らす人が忘れかけていた大切なことを南国の自然とあたたかい人たちに囲まれて思い出すような、自分を取り戻すような前向きな作品集だった。

    ほかの作品もいくつか先に読んでいたので、刊行順に読めばよかったかなという心残りはある。次のばななさん作品は『すばらしい日々』を読みます。

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    2025年04月15日
  • 鳥たち

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    ネタバレ

    よしもとばなな氏は1987年に『キッチン』でデビュー。
    その後ヒットを連作。父親は批評家の吉本隆明氏。
    なお本作は2014年の作品。

    ・・・
    主人公の女子大生まことは、彼氏の嵯峨の子を宿すことを夢見つつ演劇に没頭する。

    まことと嵯峨はどちらも親を自殺で亡くした遺児。彼らはいわゆる新興宗教のような共同生活を米国で送っていた。そのトップが亡くなり、それを追うように嵯峨の母親が後を追い、そしてまことの母親も、ある日ふつっと自死してしまう。

    彼らはその後日本に送還され、施設を経て世に出るが、その経験の衝撃の大きさ故周囲からは浮いてしまう。

    まことは子どもより死を選んだ母親への複雑な気持ちを克服できずにいるが、嵯峨との会話や大学の担当教員の末長教授との会話などから徐々に過去ではなく将来へ目を向けるようになる。

    ・・・
    やや重苦しい雰囲気の作品、というのが印象でした。

    そして章立てがなく、数行の空白を区切りとして置く以外には特段切れ目がない構成となっています。

    このため、読者は常に主人公まことの視点で、日常が日常故にだらだらと続くような感覚が読んでいてありました。

    なお、日常というのは、学校での演劇のこと、級友や面倒な先輩のこと、彼氏の嵯峨のこと、そして母親の死とそのわだかまった気持ち・それを起因とする悪夢のこと。

    また、このまことというのが、過去の親の自死を精神的に克服できていないため、嵯峨に強くあたったり、時に上から目線で同級生を眺めたり、やや必要以上に「自分は周囲と違うんだ」感を出すような記述になっていました。

    私なぞは、読んでいて感情移入がどんどん解けてゆき、むしろ冷静に数歩下がってこの女性主人公を見るような気分になりました。とりわけ筆者自身によるあとがきがややファンタジー的な書きぶりで、これを読んだあと、本作の感想はちょっと揺らいでしまったのは事実。あとがきは読まなかった方がよいかも、と密かに思いました。

    ただ、自死遺族の気持ちを綴るという意味では貴重な作品だったと思います。

    私の高校時代の友の一人も、奥さんと子ども一人を残して、自死してしまいました。かれの子ども、妻、両親はこの主人公と似たような気持ちになるのかもしれない、と思いつつ読み進めました。

    ・・・
    ということで、よしもと氏の作品でした。実は初めてだったかもしれません。

    本作後書きを読み、更にwikipediaを読むと、大分印象が変わったのは事実です。

    優先度はやや下げたうえで、今後もトラックしてみたいと思います。

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    2025年04月13日
  • ジュージュー

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    一度は悲しみの底に沈んだ人たちが
    前に進もう!と意気込んでいるわけではないんだけど、ゆっくりじんわり周囲の輪郭を確かめながら時の流れに身を任せて進んでいく物語。

    我々読者はワンシーンを覗き見させてもらっているような感覚。
    全てを咀嚼できた、とは思わない。
    これは私が悲しみの底に沈んだことがない表れなのか。(悲しいことは色々あるけど、底には行ったことがないのかも)

    これは物語を構成して、書こう!と思ってかけるものではないと思う。
    ゆえに唯一無二なんだろうね、この方は。

    読んでる時も、読み終わった後もふわふわしてる。

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    2025年04月13日
  • スウィート・ヒアアフター

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    生と死の境界は想像しているよりも遠くないのかもなと思わされた。かと言って、親しい人が亡くなった時にすぐに受け入れられるかと言われるとそうでもなくて。
    自分の過去の体験と類似している物語だったので、心が少し癒えた気がする。
    この作品を生み出して下さり、ありがとうございました。

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    2025年10月07日
  • ひとかげ

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    昔の作品をリメイクし、その2つともが1冊にまとまっているというのはなかなかすごいことだなあと。変えた箇所が読者にはっきり知られてしまう。それでも載せてもらえて良かったと思う。温かみが増した、ひとかげが好みでした。

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    2025年04月06日
  • 日々の考え

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    多分昔からのファンであればたまらない一冊。私は少し世代が違うからかわからないところがあったりしましたが、概ねやや下品で面白くて最高でした!笑

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    2025年03月02日
  • すぐそこのたからもの

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    よしもとばななの育児エッセイ。子供を産んだらこんな幸せがあるんだなと思う反面、私は産めないなという寂しさ。

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    2025年03月01日
  • アルゼンチンババア

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     すぐに犯そうとしてくる従兄弟、怖すぎる。しかも通報したのに警察叱られて終わりとかありえない。普通にトラウマになるし二度と会いたくないと思うんだけど…。
     妻を失ってから半年でアルゼンチンババアの家に入り浸る父、私だったらめちゃくちゃ嫌だけどな。ユリさんの高齢出産には驚いたし、父ももうお爺さんで、子供が可哀想に思えた。みつこの適応能力が高過ぎる。

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    2025年03月01日
  • ゆめみるハワイ

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    吉本ばななさんのハワイエッセイ本。フラに関しての話が多い印象。フラを通じて知り合った人達との交流とか。ちょっぴりスピリチュアルな話しも。読んでると昔に行ったハワイ旅行のことを思い出して、またハワイに行きたくなった。

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    2025年02月02日
  • 小さな幸せ46こ

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    寝る前などにちょこっとずつ読んでいくのに適している本。
    作家さんって日常のそんなところに想いを馳せているのかとか、幼い頃の話をこんな風にエッセイとして書けるのかと感心した。
    あたたかい気持ちになったり、自分が幼い頃親とどんな過ごし方をしていたかなと思い出したり、読んでいると素敵な時間を過ごせる一冊。

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    2025年01月29日
  • 海のふた

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    かつて栄えていた場所が、年月を経てどんどん衰退していく。その様子に心を痛める主人公が印象的でした。私の地元も似たような状況で、このまま終わっていくんだろうな…と見ていることしかできないので。切ないけれど、ほわほわあったかい気持ちになるお話で、ばななワールドが強い作品です!

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    2024年12月18日
  • 彼女について

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    吉本ばななさんの短編以外を初めて読んだけど、言葉が好きすぎるから長ければ長いほどたすかる。パンチライン多すぎて抉られた。
    まゆちも誰かの夢になれたらいいのになと思うよ❣️

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    2024年12月12日
  • 王国―その1 アンドロメダ・ハイツ―

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    ネタバレ

    「自分のせいだというふうにだけは、思ってはいけないわ。そう思っている限りは自分が当ててやったという気持ちにも、いつかはなるということだからね。」
    って文章が凄すぎてハッとなった

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    2024年12月11日
  • 鳥たち

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    ネタバレ

    「よしもとばなな」と名乗っていた時代の、最終盤のころの作品か。
    先日読んだ、宮本輝との対談のなかで触れられたいた作品。

    その後の「ふなふな船橋」「不倫と南米」といった作品より、より昔読んだ、ばなな作品のトーンをまとっていて、懐かしい。

    まこと嵯峨、信頼関係でむすばれた若い二人、近親の死が身近くただよう雰囲気もデビュー当時の作品を思い出させる(もう、かなり遠い昔で、かすかな記憶だが)。

    ストーリーも、あまりない。というか、物語の起伏もあってないようなもの。
    設定と、会話、彼らを包み込む世界の空気感を楽しめれば、ばなな作品はOKだ。

    「ここに出てくる人たちは脇役も含め、みんな「鳥たち」なんだと思って、このシンプルなタイトルにしました。」

    と、著者あとがきに記されている。
    鳥に、どんなイメージを抱いているか、個々人で差がありそうだけど、自分は、主人公のふたりは、作中でも、すこし触れらた、「ニーム」のようだと思った。

    「ニームは寒さに弱いから、冬は当然家の中で育てる。」

    そんな植物のような二人だった。

    見事な、言葉遣いに絶えず感心しながら読んだ。
    どんな形容詞も、ただ使ってない。「優しい」も、そのままでもいいのに、どんな風に優しいのか補ってある。うまいなあ、そういうところ。

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    2024年11月17日
  • みずうみ

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    何気ない日常の中に
    ふと現れる非日常が綴られている

    別離が待っていると分かっているのに
    人はどうして触れてみたくなるのだろう…
    出逢って 触れて 得て 恋をして…

    当たり前のように生きていることが
    実は絶妙なバランスの上になりたっていて
    とても危うい世界の中を 奇跡の連続で
    歩んでいるのだと気づかされる…



    ちひろや中島くんの
    慎ましく 誠実で 嘘がないところが好きだな

    過去に傷を負ったふたりだからこそ
    寄り添いながら
    相手を想いやる言葉 一つひとつに
    懐の深さを感じる



    全ての感情に共感するわけではないけれど
    ふと見せる断片的な輝きに救われた想いになる…

    いつも淋しさの果てまで
    連れていかれる文章なのに
    最後には必ず 心の拠り所を
    ちゃんと残してくれている

    ばななさんの言葉たちは
    私にとって心を調律する大切な贈り物です

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    2024年10月06日
  • まぼろしハワイ

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    久しぶりの、よしもとばなな。
    言葉選びのセンスが秀逸。美しいハワイの景色の中で癒されていく人たちの短編集。

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    2024年08月30日
  • 海のふた

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    かき氷屋を営むマリと人形作りを志すはじめちゃん。辛いことがあっても、自然に癒されて、前を向いて歩いていけるのは素晴らしいことだと思う。西伊豆の自然の描写と挿し絵がアートな感じで、よしもとばななワールドだった。

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    2024年08月14日
  • なんくるない

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    本が出た20年くらい前で、20代だったら、もっと入り込めたし憧れたのではなかったか…と感じた。
    20年くらい前と今と、やっぱり時代感が違うと思う。そして、それは読んでいる自分も、あの頃とは違うと思う。
    当たり前のことだけど、あの頃に夢中になって読んだ本が、今も夢中になれるわけではなくて…、でも、昔の自分も好きだった本も含めて大事にしたい。

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    2024年07月28日
  • ハゴロモ

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    ネタバレ

    田舎ならではの暖かさや人との繋がりの温度感は伝わってくる。しかし、登場人物の大半に超能力(?)があるのは予想外で、運命だと無理やりこじつけている気がした。

    主人公への感情移入もできない。
    18歳からの8年を不倫相手だけに捧げたからなのか、多面的に物事を見る力に乏しい。
    不倫という関係性において、病気の奥さんよりも自分の方が辛いという意見は私には聞き入れがたかった。

    全体を通して見ると、すっきりとまとまっており、主人公が失恋から立ち直るまでの心境の変化が丁寧に書かれている。彼女がこの先どの道を選ぶか、どの道に進むのかは分からないが、この本を通して成長は遂げたと思う。

    この作品において、私はみつるの母が一番好きだ。
    病床に臥せったとしても、ただ死を待つのではなく、自分の気持ちと折り合いをつけ、回復をじっと待っているその姿は、私が今1番手本とするべき考え方だと思う。

    失恋した時に見ると、また違う感想を抱くのだろうか。今はあまり、ピンと来ない。

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    2024年07月21日