よしもとばななのレビュー一覧

  • なんくるない

    Posted by ブクログ

    「違うことをせず、時の流れに身を任せる」

    というばななさんの小説で一貫して感じるメッセージ。
    それを沖縄のあったかくて大きい空気で包みこんだ話。

    私の感受性が乏しいのか、
    所々表現がしっくりこない箇所もあるけど、
    力を抜くにはもってこいの本。

    ぎちぎちスケジュール観光ではなくて、
    沖縄にぼーっとしに行きたくなる。
    日差しとか、色の濃い景色とか、感じたい。

    0
    2023年09月19日
  • 鳥たち

    Posted by ブクログ

    よく言えば、よしもとばなならしい、らしさ全開の作品。
    スピリチュアル苦手な人はそもそも吉本ばななの作品は読まないと思うけど、これはひときわその傾向が強いかな。

    最初から最後まで重苦しい空気に満ちていて、わたしはこの二人の未来が明るいものになるとは思えなかった…
    暗く狭い世界をこのまま二人きりで生きていくような未来。
    吉本ばななの作品はいつも救いがあって、ほんのりあたたかい気持ちになれるから好きなのだけど、このお話からはそれを感じ取れませんでした。

    0
    2023年08月20日
  • まぼろしハワイ

    Posted by ブクログ

    最近の本だと思っていたら、もう15年以上前だった。色褪せないなぁ。
    よしもとばななのハワイにまつわる小説をいくつか読んできて、ハワイ行ってみたいなぁから いよいよ私もいつか行かなければいけないのでは、という気がしている。

    0
    2023年07月25日
  • イルカ

    Posted by ブクログ

    “ 素晴らしい人は死んでからも何かしらその精神の痕跡を遺すものだ。”

    他の作品に比較して、時間が経った時にストーリーを少し忘れてしまいそうだと感じた。
    けど、剥製のくだりや、命のつながりを感じて見ていたスピリチュアルな夢の景色は、忘れないくらい印象的だった。

    今の私には少し、カチッとハマる感覚は無かったけれど、人生における何かしらの転機が訪れたらまた読んでみようと思う。

    0
    2023年07月23日
  • スナックちどり

    Posted by ブクログ

    「彼と暮らしていた今よりも少し若き熱い日々を思い出すたび、やはり目の前が暗くなった。あの日に戻れないなら、もう私の人生にはなんにもない、そんな気持ちがしょっちゅうこみあげてきた。楽しさだけを基準にするなら、話し上手で勘がよく、人の気持ちをさっと察して的確なことを言える彼との暮らしはやっぱり楽しかったのだ」

    「誰かの生きがいを生きるという重み」

    「自分自身のことを愛してない人といると、それだけでとてもつらいしら苦しいんだ」

    「先の約束をひとつする度に、未来に小さな光がひとつ灯った。それを実感できるくらい弱っていた。このところずっと今日を泳ぐのでせいいっぱい、明日は溺れるかも、そんな感じだっ

    0
    2023年07月09日
  • スナックちどり

    Posted by ブクログ

    感想
    別れは辛い。どうしても離れたくない相手がいなくなる。しかし人生は続いてしまう。前に進めない夜もやってくる。1人で乗り越えられなくても。

    0
    2023年06月22日
  • ハゴロモ

    Posted by ブクログ

    失恋と都会の疲れを癒すため、故郷へ戻ってきたほたる。大きな川の流れるその町で、彼女は大切な何かを取り戻せるだろうか。


    長く続いた愛人関係を清算して、故郷に戻ってきたほたるという女性と、故郷で出会う人たちとの癒しと再生の不思議な話。
    自分で何も選んでいないのにただ流させるように生きることは、自分もそう生きていた自覚があるので良くないことだという意識がずっとあったのですが、自然に、あるように流れてそのまま居ついてしまう事も、実はそんなに悪くないのかも……? と、少し救われるような気分になりました。

    何も否定せず、そっと背中を押してくれる。
    実際にはタイトルは、都会の生活で疲れ、奪われていた本

    0
    2023年06月20日
  • 小さな幸せ46こ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ★3.5
    久しぶりにばななさんの元へ帰ってまいりました。
    精神が底つきそうなときにいつもばななさんの本を漁ってる自分がいるので、ばななさんの作品はわたしにとってそういう命綱みたいな存在なのだな、と気づく。

    文章から滲み出るやさしさと、時に本質をつんっとされるような言葉が相変わらず好き。
    自分にとっての小さなしあわせ、わたしも改めて考えてみて、しあわせなことに囲まれているなあって思いたいなと思ったし、やっぱりばななさんの文章みると、少しでも感情がしあわせに動いた時に、なんでしあわせって思ったかなって言語化できるようになりたいなあとも思った。

    _φ(・_・
    (前略)そういうものをいっぱい持って

    0
    2023年06月11日
  • すばらしい日々

    Posted by ブクログ

    p33、パンダ焼きが出てきた。近所の廃墟になっているお店の窓に、はがれかけたシールで「パンダ焼き」とあって、何だろうと思っていた。これか!意外なところで遭遇。
    「米粉のもちもち感がいっぱいで、枝豆のあんが入っていて熱々でものすごくおいしい」

    0
    2023年05月12日
  • もしもし下北沢

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    YOASOBI夜に駆けるの原作小説を想起させる展開があった。父の死にけじめをつけていくことの苦難だったり、それに関わる人間関係の複雑な絡みがとても面白かった。

    0
    2023年04月01日
  • なんくるない

    Posted by ブクログ

    疲れてる時に気持ちをゆるくするためには良いかもって内容でした。
    最後の「リッスン」が地味に笑えて印象的。

    0
    2023年03月08日
  • 鳥たち

    Posted by ブクログ

    『どんなに明るい気持ちで、どんなに私たちを愛して去っていったとしても、もしくは生きるのがどんなに困難であったとしても、私たちはやっぱり悲しい。最後の最後まで私たちに一日でも多く会おうとしてくれなかったことが。』

    最終的には、いつものばななさんの言葉達に救いあげてもらえたけれど。

    ひたすら続いている出口のない暗いところを彷徨っている感覚で、ここ数年ずっと考えている命についてドンピシャな内容だったからか、

    もう読むのを辞めてしまいたいと思うほど、冒頭から途中まで苦しくて、痛々しくて、つらくて、何より腹立たしかった。

    人間の数だけ命や生き方や死に方への考え方はあるかもしれないけど、何があろう

    0
    2023年02月19日
  • スウィート・ヒアアフター

    Posted by ブクログ

    交通事故で、小夜子は恋人を失い、生死の境をさまよう。生還したものの、それまでとは違う感触のなかで生きていく。

    0
    2023年02月01日
  • Q人生って?

    Posted by ブクログ

    よしもとばななさんが受けた人生の質問によしもとさん自身の感性で答えたQ&A集。
    感じ方は人それぞれなので、賛否あると思うけど、行き詰まったときのヒントになると思う。

    0
    2023年01月17日
  • みずうみ

    Posted by ブクログ

    とある友人をずっと思い出していた。物事の感じ方とか、似てるんじゃないかな。

    なんなら今も中島くんみたいなケースは起きているんだろうと思う。傷ついた人のことを理解することは難しいけれど、ちひろのようにフラットに、悪意を最大限に減らして付き合うことができたらいいと思う。

    0
    2023年01月06日
  • ゆめみるハワイ

    Posted by ブクログ

    ハワイの風のように流れる、暖かく、優しい本でした。
    ばななさんのように人と比較せず、自分にしかできない自分の役割をして、楽に生きていきたいな。

    咳をした人に、うつしてうつして風の熱が好きだといった方のように、私はもっと人生を楽しみたいなあと思いました。

    友達とハワイへ行ったり、フラをしたり、ばななさんのようなハワイにまつまわる人生は素敵でとても憧れます。

    0
    2022年12月30日
  • アルゼンチンババア

    Posted by ブクログ

    映画化されたことでこの作品の存在を知りました。

    母親と死別した女の子が主人公。
    彼女の父親と、風変わりな女性=通称“アルゼンチンババア”の間に生まれた愛を通して物語は展開します。

    淡々と進むストーリーの中に温もりを感じます。
    人を好きになるって、いいことです。

    0
    2022年11月04日
  • 日々の考え

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    『TUGUMI』や『キッチン』がベストセラーの「吉本 ばなな」さんは、2003年から2015年まで「よしもと ばなな」に改名していました。
    「吉本 ばなな」は、仕事をやりますよ、他のことは知りません、という名前だったから、赤ちゃんが小さいうちは、それではダメだなと思いひらがなにしたそうです。
    だから、子供が大きくなってから再度「吉本 ばなな」に戻したのですね。

    あと、エロ話が大好きな姉がたびたび登場しますが、「ハルノ宵子」という漫画家さんでした。

    このエッセイは、好き勝手にのびのびと書かせてもらったそうで、とくに妊婦の時の様子はおもしろく読めた。

    餃子が大好きで、具合が悪くて吐いた後でも

    0
    2022年10月25日
  • 海のふた

    Posted by ブクログ

    綺麗で素敵だった。よしもとばななさんの小説は、何年も前に読んだキッチン以降読んだことがなかったことを思い出して タイトルに惹かれたことも相まって直感で手に取った。
    抱いた印象としては、文章が端的でわかりやすいのでスッと心に入ってくる。言葉選びが上手で何度も引き込まれた。自然や海の生き物の描写を通して人間が忘れてしまっているものに気づかせようとしているのかなあ、と感じた。
    地元をこよなく愛する主人公も良い

    0
    2022年10月21日
  • 王国―その3 ひみつの花園―

    Posted by ブクログ

     「王国」第3部。ここに書かれているものはファンタジーのような感じもするのだが、人間が元々持っている能力のような気もする。「なんとなくうまくいかないな気がする」とか「なんとなく嫌な予感がする」という、マイナス的な「なんとなく」という感覚を言葉で表現しているのではないかとも思えてくる。二人ならうまくやれていたのに第三者が入ってくると途端に関係がぎくしゃくしたり、本当は「なんとなく」そうなることはわかっていたのに…。というような経験は皆さんにもあるのではないかと思う。
     それでも新たな一歩を歩みださないと前へは進めない。そうした勇気をくれる作品かもしれない。

    0
    2022年10月10日