よしもとばななのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ハワイ行きたい、と思っていたら見つけた一冊。ハワイ云々以前にやはりよしもとばななの作品はどストライクだ…。本当に表現がきれい。主人公に感情移入する、というより主人公が見ている風景を自然と妄想してしまう。3つの短編のうち、やはり「まぼろしハワイ」が一番好きだったけど、「銀の月の下で」も面白かった。
現実ではなかなか、人と話す時に人生観とか生と死とか踏み込めないし、自分の想いとか考えをその場で言葉にして議論することってすごく難しいんだけど、よしもとばななの作品の中ではわりと自然にそれが行われている、そこに憧れる部分もあるのかもしれない。家族でも恋人でも友人でもいいのだけど、そういう話をさらっとでき -
Posted by ブクログ
はい。その3コレをまっていました。
台湾がどのように書かれているのかとても楽しみでした。台湾は懐ひろい緑あふれる美麗島として、雫石が再生(?)する聖地のように描かれておりとてもうれしくなりました。
なんか最近の私は『よしもとばなな』をうけつけないモードだったのですが、、すごいねー、、やっぱりぐいぐい読んじゃって自然に『よしもとばなな』の世界にどっぷり。これが作家の力というものなのでしょうか?もともと『よしもとばなな』チャンネルはあったけど、読み進めるうちにぴったり周波数が合うように『よしもとばなな』の世界にどっぷりでした。
人に傷つけられた心の傷は、人にしか治せないのねと思いました。読むタイミ -
Posted by ブクログ
ネタバレ大好きなハワイを舞台にした3つの短編集。
目を閉じれば波の音、甘い風の匂いが漂ってきそうなほど、著者の選ぶ言葉たちに酔いしれた。
表題作「まぼろしハワイ」は、大切な家族を亡くし残された娘と年の近い義母の二人旅。
「姉さんと僕」は、両親の死と引き換えに生を受けた僕と、そんな彼に青春の全てを捧げて育てた姉の旅。
「銀の月の下で」は、両親の離婚以来人との距離感がわからなくて、何か痞えたまま生きているような女性の旅。
ハワイの空は、そんな彼らを、いやどんな人をも優しく包んで、生きることのうつくしさを教えてくれているようだ。
大切な人を亡くしても、石鹸が小さくなっていくように過ぎていく生き