よしもとばななのレビュー一覧

  • まぼろしハワイ

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    夏らしいタイトルにひかれて。TSUGUMI、N・P、それらとはまた違った夏。これは常夏。
    アムリタで東南アジアの常夏のもつ感じが描かれていたが、あの感じを追い求めた結果生まれたものだと思う。単なる常夏のリゾート地がみせる能天気なお気楽以上に、常夏の島のもつ気だるくもどこかさびしく、それでいてそのまま受け入れてくれるような不思議な感じに魅せられていたのだと思う。それはゴーギャンがタヒチで見つけたものであり、似たような感じだと、松村栄子さんの明日、旅人の木の下でのシンガポールのむっとする暑さのような。
    ハワイという常夏の世界は、よしもとさんらしさに強く出会ってしまう、そんな場所なのかなと思う。出て

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    2021年08月15日
  • チエちゃんと私

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    どうにもならない自分を抱えて生きること。自分がどういうわけか存在してしまっていること。問い続けること、擦れて疲れてしまったとき、よしもとさんのことばは、自分という端的な事実をそのままに描いてくれる。
    今回は誰かと暮らすということ、誰かと生活を共にするということの在り様を静かに語っているように思える。誰かと暮らすということは自分のやってきたこと、自分ではいいと思っていたことがそうではなかったり、相手に対して調整しなければならない。年月が経てばたつほど、生活はどうしてか固定されていき、調整することが苦痛にすらなることがある。
    だからこそ、そんな生活を誰かと共にできるということはこの上なく有難いこと

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    2021年08月15日
  • アルゼンチンババア

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    タイトルのインパクトと昔、映画を観たような…確か鈴木京香さんだだたような。よしもとばななさんの作品なんだあ。実直なお父さんが、妻を亡くしてすぐにアルゼンチンババアに走るという内容には、納得できないところもあるけど、とにかく言葉がきらめく。
    ー人は死ぬ瞬間まで生きている。決して心の中で葬ってはいけないー
    -人は体に乗って旅していたんだ-
    -好きな人が、いつまでも,死なないで、いつまでも今日が続いて欲しい-
    素敵だな。言葉にすいこまれるな。
    ほっとするな

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    2021年08月12日
  • ひとかげ

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    ずーっと昔に読んだ本。
    改めてもう一度読んでみた。

    惹かれるべくして惹かれたんだろう2人、淡々とした語りで語られる事実は壮絶で、でもその様子をイメージするにはちょうど良い語りに感じた。
    昔に書かれたとかげをもう一度書き直されたひとかげ。
    どちらを先に読むかでまた印象は変わるのだろうが、私は本の順に読み、ひとかげのほうがしっくりときた。

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    2021年07月04日
  • すぐそこのたからもの

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    働きながらの3歳との時間は、ともすると楽になる日を心の片隅で待ち望みながら、本当にあっというまに時間が過ぎていくけれど、芸術家の感性でとらえた家族との時間にふれることで、自分自身の感性もすこし拡張されたように思う。

    この時間の貴重さ。切実さ。ただ忙しくやりすごすには、あまりにももったいないということに気付かされる。若かりし日の敏感さをなんとか掘り起こして、解像度高く、あますことなく、感じておきたい。受け止めておきたい。すべてに気付いていたい。忘れていたことを思い出した。

    芸術家の子育てエッセイは、こういう役割があるんだなと思い、もっと読もうと思った。

    よしものばななの本は若い頃何冊か読

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    2021年06月24日
  • みずうみ

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    いままで急激な展開とか、人間関係の複雑なものとかを読んでたから、落ち着いた。
    同調する、結婚する、sexする、なんかそうしないといけないみたいな、パートナーってのはそういうものと決めつけられてる気がしてすごい嫌だったけど、自分の求めるパートナーのあり方を肯定された気がしてすごい嬉しかった。
    焦らなきゃ行けないと思ってたけど、焦る必要は全くないなって思った。

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    2021年06月19日
  • みずうみ

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    切なく、儚く、でも永遠に残るを感じる作品でした。
    全体的にとても好きです。

    飛行機の中で、光る雲の海を見ているような…
    きれいすぎて悲しい気持ちととてもよく似ている。
    自分がこの世界にいられるのが、大きな目で見たら実はそう長い時間ではないと気づいてしまうときの感じに、よく似ている。

    このくだりがいいです。

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    2021年06月14日
  • 小さないじわるを消すだけで

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    文字も大きいし、薄い本なので、
    内容も薄いかなと思ったが、
    最初、サラッと読んだだけでも驚きがあり、
    (旅費の足しにアンティーク持ち出し推奨!)
    更に読み返すと、ダライ・ラマ様の実利を
    重んじる考え方(英語学習の勧め)や
    不平不満を持たない心のありよう(鍛え方)に
    頭が下がる思いがした。


    一方、よしもとさんの新幹線のエピソードは、
    愚痴ではないと言いつつも、
    恨みの気持ちがあるように見える。

    「愚痴やクレームではない」と言って語ることで、
    「こちらの言ってることが真っ当」感が
    出てしまう(ように思える)が、
    このエピソードの結論に違和感を覚える
    自分がいて、意図する以前のところで
    モヤモ

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    2021年05月31日
  • スナックちどり

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    彼女たちほどではないが、気持ちが落ち着かなくて、ちょっと憂鬱だった。
    寂しい風景そして清々しい空を感じ、クリームティーを味わう。
    私自身も彼女たちととも、ちょっとずつ前に進もう、そんな気持ちになれた。

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    2021年05月27日
  • ハゴロモ

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    ネタバレ

    長さというものは、それ自体がひとつの生命を持つような感じで、いつのまにか思わぬ大きさにふくれあがっている。


    そして本当の別れというのは、縁がぶちっと切れるということは、死よりもよっぽど死に近いことなのだ、とさとった。


    人の、感じる心の芯のところは、決して変わることがないようだ。


    「同じような気持ちでそばにいるだけで、語り合う言葉がないほうがかえって通じ合えるということのすばらしさを私はその歳にしてもう知っていたみたい。」


    人の、意図しない優しさは、さりげない言葉の数々は、羽衣なのだと私は思った。


    「そういうのが最高なんじゃないのか?自然に、川のように流れて、あるところにいつ

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    2025年09月08日
  • スナックちどり

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    この物語は筆者自身がお父様の死という重い出来事から、立ち直っていく心境を「私」と「ちどり」という2人の主人公の女性に投影したとあとがきに書いてあるように、喪失と再生というのは、中年以降の人生の大きなテーマであるように思う。
    年を重ねるにつれて、いつかは来るであろう、大切な人との別れ。そうなった時にどれほどの喪失感や悲しみ、苦しみが自分に襲ってくるのか、今は想像もできないけど、常にそういう覚悟だけはしておこう。自分に起きるすべてのことをこれも運命とありのままに受け入れ、最後は「それでいいのだ」と思える人生でありたい。

    お互いの孤独や淋しさを癒しあい、「ちどりはすごいね」「さっちゃんこそ私の憧れ

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    2021年05月02日
  • サーカスナイト

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    ばななさんのキッチンとか今まで読んできて、今回久しぶりにばななさんの作品を読んだ。
    主人公がなのかもしれないが、いままでとは年齢が上がって大人な雰囲気だった。
    主人公が若い頃の話を振り返ることが多いし、様々な年代の人たちが登場するので、人生について考える部分が多かったようにおもう。

    あとバリと日本を比較している部分がとても面白かった。バリにはいったとこはないけど、日本にはないアジアの感じが書かれてる。
    日本は変わってしまったのかなあー。

    ★バリにいつかいきたい
    ★ばななさんの他の作品も読みたくなりました

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    2021年04月27日
  • アルゼンチンババア

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    イメージがしやすい。
    お父さんの曼荼羅談の世界観は是非石の曼荼羅を拝見してみたいと思った。まぁ、アルゼンチンババアの話ではなく、アルゼンチンババアを解した自分自身の本質に近づいた感じに近いのかなと思う。

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    2021年04月17日
  • ひとかげ

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    「とかげ」の本人によるリメイク。
    年齢を重ねた作者の視点はやはりすばらしく、原作「とかげ」の尖ったところを削って温かさを増したような感じ。こちらの方が断然すきだ。
    ふたりの過去も主人公の話し方もとかげの雰囲気も。こちらの方がしっくりくる。
    ふたりの関係性が切なく胸に染みる作品。

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    2021年03月30日
  • 海のふた

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    6年ぶりの再読。人間関係に悩んでいた今の私にちょうどいいタイミングで読めた。自分が真面目で損な性格で、周りのごうつくばりでいやらしい人が得をしているのに気持ちの整理がつかないでいた。でも、お金や評価といったわかりやすい即物的なものより、心の平穏や清浄な感じの方が好きだから、いいんだと思うようになった。気持ちが楽になった。

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    2021年03月14日
  • サウスポイント

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    家族のかたちはそれぞれ。
    理想や憧れを持ちすぎてしまうと
    自分が苦しくなってしまうものだと思った!
    その面、珠彦の生き方はとても賢くまたどこか
    切なさも感じる。
    どのキャラクターも魅力的で素敵だったなあ

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    2021年02月17日
  • サーカスナイト

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    見えない偉大なチカラを宿すイダさん、全てを受け止めてくれそうな兄貴丸さん。実在する人物なのですね。会ってみたい!

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    2021年02月10日
  • アルゼンチンババア

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    ネタバレ

    母が亡くなって 父が誰もが知ってる廃屋に住む
    変わり者で有名なアルゼンチンババアと付き合ってると知るって、普通だったらだいぶドロドロした
    感情になりそうなのに、どろどろ一切なし。

    そこでは感情が優しく素直に溢れ出る。

    家中汚れて臭いのに、なぜか誰もがユリさんに
    心落ち着く。そんな人と出会えたら素敵だなぁ。

    お父さんの
    二代目アルゼンチンジジイは笑った。

    言葉がとっても優しくて素敵な本でした。
    最後の奈良美智さんの絵も素敵でした。

    欲を言えばもっとユリさんを知りたかったなぁ。

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    2021年02月09日
  • 鳥たち

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    スピリチュアルなことに興味があるので、よしもとばななさんが書く世界観がとても好き。本作は、過去に生きていたふたりが未来に向かって歩き出す、希望の物語。

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    2021年02月07日
  • サーカスナイト

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    こんなに『日常』『人生』を感じる作品は初めてでした。
    特に急展開を迎えたり、意外なことが起こるわけではなくて、時間の流れが本当にゆっくり。ある意味、変わらない日常を過ごす感覚が心地よい作品でした。
    もちろん、ゆっくりの中に確実で、大切な変化があるけど、そういうのがまさに人生という感じ。
    ちょっとした噛み合わせでたまたま起こった小さなことが後につながってる、みたいなところが。

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    2021年01月28日