【感想・ネタバレ】王国―その1 アンドロメダ・ハイツ―のレビュー

あらすじ

「あんたは山を降りなさい」。薬草のお茶で身体の悪い人を癒してきた祖母の言葉が、十八歳になった雫石の人生を動かす。自給自足の山の生活を離れ、慣れぬ都会で待っていたのは、目の不自由な占い師の男・楓との運命的な出会い。そしてサボテンが縁を結んだ野林真一郎との、不倫の恋だった。大きな愛情の輪に包まれた、特別な力を受け継ぐ女の子の物語。ライフワーク長編の幕が開く。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

この世界が大好きだったことを思い出して、久しぶりに読み返した。優しくて透明で美しい文章と一人ひとりの登場人物、すべてが愛おしい。

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2024年09月20日

Posted by ブクログ

よしもとばななさんにハマりそうな予感を感じた。
あと、文庫本安すぎないですか、学生さん用に安くしておいてほしい一方、作者と本屋さん用に大人からはもう少しとってもいいような…

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2023年09月17日

Posted by ブクログ

この空気感、大好きです。
ちょっと梨木香歩さんの「西の魔女が死んだ」の空気を感じました。

不思議な事、心でないと見えないものを大切に大切に、丁寧な思いの中に日常があるというのは、とてもシンプルでとても難しくてとても素敵なことだと思います。

「人のいるところには必ず最低ものと同時に最高のものもあるの。憎むことにエネルギーを無駄遣いしてはいけない。最高のものを探し続けなさい。流れに身をまかせて、謙虚でいなさい。そして、山に教わったことを大切にして、いつでも人々を助けなさい。憎しみは、無差別に雫石の細胞までも傷つけてしまう。」

おばあちゃん、すごいなぁ。

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2017年09月17日

Posted by ブクログ

2回目読んだけど、ばななちゃん本当に最高( ´ ▽ ` )ノ
どうして、文字だけで人の心情をあんなに素敵に描写できるの?ばななちゃんだけだよ。映画観てるみたい。

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2014年12月01日

Posted by ブクログ

素直で謙虚でいる事。

けして奢らず、すべてを受け入れよう。


そう、思わせてくれる作品です。


耳を澄ませば自然の声が聴こえてくる、そんな綺麗な心を持ちたいと思いました。。。

この世界観、大好きです♪
登場人物も大好き♪


続きが楽しみ。。。

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2014年08月16日

Posted by ブクログ

久しぶりによしもとばななを読んだ。魂の似ている人同士が自立しながらも自然な形で支え合って生きている姿がとてもうつくしくて、作品を読みすすめるたびに自分の中がきれいな水で満たされ浄化されていくような感覚に陥った。3巻で、主人公の雫石が恋人の真一郎と別れるくだりはちょっと切なかった。たとえ惹かれあったとしても、その人に最も相応しい場所が他にあるのなら、そこにいてもらう方がよい。
また、この本を読んでいる時に、本の持ち主の友人にとあることをぼんやりと相談したら、「自分に嘘をつかず、物語が展開するのを見た方がいい」というようなことを言ってもらった。この本を思い出す時はこの言葉もきっと思い返されるのだろうと思うと嬉しい。

以下、お気に入りの部分をばらばらと引用。

「人のいるところには必ず最低のものと同時に最高のものもあるの。憎むことにエネルギーを無駄使いしてはいけない。最高のものを探し続けなさい。流れに身をまかせて、謙虚でいなさい。」
第一巻p40

「私はいつでも思っていた。表の面で勢いづいて生活を変えるのはおかしい、裏の面こそが面白い、暗い、味のある輝きを持っているのだと。(略)もしも私が希望にむりやり身をゆだねて、おかしなタイミングでおばあちゃんを置いて町に出ていたら、こんなふうに流れに乗ることはできなかっただろうと思う。」
第三巻p157

(この作品の)「小さなテーマは「はずれものでも何とか生きる場所はある」というもので、大きなテーマは「外側の自然と、そして自分の中の自然とつきあうこと」であった。」
第三巻p221 あとがきより

【追記】みんなのレビューを読んでいて、「男と女」というペアリングがダサく感じた、というものがあって、その通りだなと思った。

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2013年05月05日

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幸せってほんとに繊細で、ひとのたった一言で、たったひとつの振る舞いで、舞い上がりもするし、壊れてしまうこともあるんだな。
ぎりぎりの選択をした人たちの物語。
すごく強くて、美しくて、切なくて、3人の気持ちを思ったら、ぽろぽろ涙が出た。

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2012年12月05日

Posted by ブクログ

素敵な小説だ。
もっと早く読めばよかった。
この本を薦めてくれた人がいて、その人に感謝しなければ。
でも連絡とれないな。
cloverさんありがとね。

続きも読まなきゃ。

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2012年12月04日

Posted by ブクログ

私が今求めているようなことが描かれていて、不思議だった。出会うときに出会ったと思えた一冊。
静かな心を取り戻してくれるようで、しとしと雨が降る静かな夜長にぴったりでした。
シリーズものでうれしい。

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2013年09月15日

Posted by ブクログ

雫石の植物に対する誠実さに憧れて、サボテンを真似して育ててみたりしました。
植物の機微な変化に鈍感すぎて枯らしてしまったけど…
人にも植物にも同様に、素直で誠実な人間になりたい、と読む度に思う。
よしもとばななさんの話はどれも不思議で、自分とは全くちがった人や環境の話なのに、いつのまにか気持ちがシンクロして、胸に残る作品ばかり。

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2012年08月21日

Posted by ブクログ

それにいつかきっと大きな意味で,
うまくいく日も来るよ。
人のいるところには必ず
最低のものと同時に
最高のものもあるの。
憎むことにエネルギーを
無駄遣いしてはいけない。
最高のものを探し続けなさい。
流れに身をまかせて,
謙虚でいなさい。
そして,山に教わったことを
大切にして,
いつでも人々を助けなさい。
憎しみは,無差別に
雫石の細胞までも傷つけてしまう。



自分のせいだというふうにだけは,
思ってはいけないわ。
そう思っている限りは
自分が当ててやったという
気持ちにも,
いつかはなるということだからね。
そういう気持ちの芽を
持ったままでいると,
必ず謙虚さは
傲慢の裏返しになってしまうから。
大切なのは,
誰か大きな存在が
自分に授けてくれた情報を,
自然に,流れるように,
自分を消して
流れるままにしておくことなのよ。


⋈⋈⋈。。

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2012年05月10日

Posted by ブクログ

ずっと積ん読だった本。
この本のよしもとばななさんの文章は、めっちゃスッと入ってきた(前回「キッチン」の時はスッと入ってこなくて苦労した。)
小難しい表現を使っていないのに、気持ちの細部を端的に言い表してくれているというか。
これが文章力というものか?と妙に感心しながら読んでしまった。
ただ、これ、続編があるらしく…また時間ができたら続きを読んでいきたいと思う。

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2025年09月25日

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今まで読んだ中で一番よしもとばなな色が強かった気がする

よしもとばななの本は、字数を割くポイントが自分に合っているんだなと思った
優しさとか、温かさとか、そういう大切なものを、ものすごく丁寧に、いろんな角度からいろんな言葉で書いていて、やっぱり素敵だなと
そこに費やされている字数から、そのものの深さや尊さがわかる

安直なので部屋にパキラを置きたくなったし、なんならサボテンとお話しできないだろうかとか考えてる

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2022年01月19日

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中学生のときに読んで、今でも癒しを欲しているときに、たまに振り返ります。
私はこの世界観や雰囲気がとても好きです。
すごく若いときに読んだため、その後の考え方にも影響を受けていると思います。

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2020年04月06日

Posted by ブクログ

(18.08.22)

よしもとばなな三部作。司書さんに薦められた一冊。

主人公の雫石は、不思議な力をもった祖母と二人、山で暮らしながら茶を処方する。

しかしそんな生活も長くは続かず、些細なことこら山のバランスが崩れ出した。さらに祖母は、愛人とギリシャで暮らし始める。

山を降りた雫石は、東京で暮らし始める。

目の見えない占い師の楓(男)とその恋人の片岡さん(男)。雫石と不倫関係にあった、植物をこよなく愛する優しい真一郎。

ある日雫石の住んでるアパートが火事になったことから、周囲を含めた人々の生活が動き始める。

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2016年09月05日

Posted by ブクログ

「つまりはちょっとゆがんたおとぎ話だ。」
このお話のことを雫石は本の冒頭でこう称した。
ゆがんでいる?
私にはそうは思えなかったけど、2冊目、3冊目と読み進めていくと印象が変わるのだろうか。
でも、この物語は優しい。
優しいと感じるのはもしかしたらゆがんでいるからなのかもしれない。
逆にゆがんでいないものって何だろう?
きっと触れたら痛いんだろうな。

物語の中のサボテンの描写に懐かしい気持ちになった。
少しの間一緒にいてくれたあの子のことを思い出して。
ひどいことをしてしまった。本当にごめんなさい。

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2015年02月03日

Posted by ブクログ

「これは、守られている女の子の話だ。」
私たちは、たくさんの愛情に、あたたかく守られている柔らかく包まれているんだと気づかせてくれるお話。
そのあたたかさを忘れて、ひとりだけで孤独に生きているような傲慢な気持ちになってしまうときもあるけど、そんな傲慢ささえも包み込む何かが、生活のなかにはあるのだということ。いつでも守られているのだということ。

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2013年11月06日

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魔女と盲目の占い師、実業家のおはなし。
占い師と実業家はゲイのカップルで、仕事で2人の間に入ってしまった女の子。
人間関係は複雑だけど、自然のちから、感受性、ことばで表せないことが感覚で伝わる感じをとても大切にしていて、ひとりよがりなところは多分にあるけど、その感覚が少しでもわかれば、この小説は沁みるだろう。
そうでないひとにはさっぱりわからない世界。

これを読んで、感化されすぎちゃったら危ない人になるけど、
自然や自然な時の流れをおおらかに受けとめたいと思った。

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2013年09月08日

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ネタバレ

ばななさんの作品は開くとき宝物を開けるみたいで、どきどき。読んでみると期待を上回る世界で至福の一時でした。ほっこり。ばななさんにしては、珍しく長編小説なので続きが楽しみ。

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2015年07月12日

Posted by ブクログ

今、王国の3まで読んだんだけど、この(その1)をよんだだけじゃあ、
この本のよさはわかりにくいと思う。
次々読んでいくうちに世界観が根付いてこころに残っていっている。

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2013年02月05日

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ネタバレ

森で暮らしていた雫石が街に降りてきて、生活を始める。まるっきり自然の中で暮らし、研ぎ澄まされた感性を持つ雫石が街で生活すると、いろいろと感じてしまうものがあるだろうな。今後の展開が楽しみ。

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2013年07月27日

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心が弱ったときに読みたい本。今は元気になったからかなー、ちょっと思い出せなかった。いろんな大切な言葉いっぱいあったはずなのになー。

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2012年09月23日

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主人公と楓の関係性がとてつもなくキラキラしてみえる。

世の中には本当に様々な事があって、自分にもその様々な出来事が降りかかってくるのだけれども。

でも、二人のようなキラキラした人だとどこまでも、その出来事を受け止めて違うものとして世の中に放てるような気がする。

そんな、主人公と楓に出合うための本。(まだ続くので、お話自体の感想が書きにくい)

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2012年06月29日

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ネタバレ

「自分のせいだというふうにだけは、思ってはいけないわ。そう思っている限りは自分が当ててやったという気持ちにも、いつかはなるということだからね。」
って文章が凄すぎてハッとなった

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2024年12月11日

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 現実とはややかけ離れ設定ながら、人の温かさや傲慢さなど、悲喜こもごもが集約されている作品。寂しいとき、心が一人ぼっちになっているとき、そういうときに寄り添ってくれる人がいるというのは大変ありがたいもの。それが人の素晴らしさでもある一方で、そこに嫉妬や妬みなどの感情が沸いてしまう人がいることも事実。
 また、ある人の発するオーラというか波長というか、そういったものを敏感に感じ取れるという人もいる。世の中には様々な人がいるのだが、あたたかく見守るということも大切なことだと感じる。
 最近では、譲り合うとか思いやるということも減ってきたのではないかと感じてしまう。

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2022年10月08日

Posted by ブクログ

なんだか面白そうだったから手に取ってみた。スラスラと読み進めることができた。まだ最初なので今後どうなっていくのか楽しみ。どうなっていくのか。

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2022年04月05日

Posted by ブクログ

自然の中でいかされていること、がわかる。
よしもとばななさん、ひさしぶりに読んだけどやっぱりいいです。その3まで、一気に読みました。
その4を、なんとかてにいれたい。
人間のつながりって、いいなぁと思う。切なさやあちかさ、思い合うこと、心の中の違いが分かるー。嫌に思う人の、感じがとてもわかる感じです
合う人、合いそうな人は大切にしたいと思えた。

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2020年11月07日

Posted by ブクログ

久しぶりの吉本ばなな。
すーっと入ってくる物語で、どこか自分の味わったことある感情が呼び起こされるような。薄くパッと読めるので良い、すぐに続編を購入した。

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2019年02月03日

Posted by ブクログ

「ライフワーク」という言葉の威圧感に、買ってからもなかなか開けられずにいました。でも、読み始めてみたら、なんてことはありませんでした。何にビビッていたんだか自分でもさっぱり分かりません。いつも通りのよしもと作品でありました。さらさら、と、なんでもないことのように、とんでもない言葉が綴られています。重い言葉を必要以上に重くしない、ギリギリ軽すぎるかもしれない、位の重力で描くスタイルがいつも好きなところです。「王国」にも同じことが言えます。特記することがあるとしたら、雫石の自然観がとっても良い。好き。それから、雫石という名前が好き。もっとも、自分の子供の名前には、どうかしら、と思うけれど。一見すれば、ふわふわしたさりげないお話だけど、ここからまだ三作品は続いているわけです。あらすじは読んだけれど、全く記憶に無いし、どのように広がっていくのか全く想像出来ません。とっても楽しみ。

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2013年06月24日

Posted by ブクログ

大きな流れに乗ってる安心感。
どんなにせこせこ歩いたって、来るときは来るし、来ないときは来ない。だったら、もっと慎重にゆったり時間を渡って行きたい。
じーっと葉っぱを眺めたり、雲の流れで夕方の天気を考えたりした、あの時代にいつかは戻っていきたいなって思う本でした

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2012年05月19日

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