【感想・ネタバレ】サウスポイントのレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2023年05月30日

かなり好きな作品だった。よしもとさんらしい、素敵で癖のある登場人物。複雑な家庭で育った主人公たち。きれいな言葉と、きれいな時間と、うまく表現された淋しさと切なさと、悲しさ。
一語一句も読み逃してはいけない気がする、よしもとさんの言葉が、すっと入ってきた。

情熱的ではないけど、運命のような2人の愛が...続きを読む、ハワイという大らかな場所でまた実を結ぶあたりは、一気に読み進めてしまった。家族という存在の大きさも響いてくる作品だった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年12月01日

家庭環境には恵まれなかったテトラと珠彦。
二人の初恋と再会の物語。
素敵な、神秘的な物語に心洗われました!

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Posted by ブクログ 2022年01月30日

そのときにそうだと思うことをしていけば、
ちゃんとつながっていくのだと思う。
日常の中のしあわせを見逃さずに、
味わって生活していきたい。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2018年05月09日

ハワイ島もう一度訪れたい。

ばななさんの小説はわたしを癒す。
今回も心が静かに着地していく。
でも、
まだ、足りない、もっと読んでいたい。

p231
でも今は古くから見ていた夢の中でまどろんでいよう、そう思った。やがてその夢の力が私を支える日がくるだろう。そんなふうにこの島は、あの世とこの世がと...続きを読むても美しい結び目でつながっている不思議な場所なのだから。
私はあの日、サウスポイントではっきりとそれを見た。

p229
大丈夫、大人がふたりでいるだけなんだから。これから起こることは、全部自分のせいなんだから。もはや親のつごうではないんだから。

こんな、やわらかくも強い言葉が紡ぎ出される物語が私は好き。
たおやかさ。

退廃的な、うら寂しさを感じたヒロのまち。
日が傾いてて、日陰になった野っぱら公園にも人は少なかった。田舎の貧しさみたいなものもあったな。一度だけ行ったことがある。
ここは、その時の私には、必要ではない場所だった。

今の私が訪れたら
どんなふうに感じるのだろう。

もう、海外はいいや、って思っていたけど
ハワイに確かめに行きたいな。

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Posted by ブクログ 2016年01月13日

この設定、どこかで読んだと思ったら『ハチ公の最後の恋人』の続編ということでこちらも再読中。
宗教観・説教臭さが他の作品より薄くてすごく好きな1冊でした。
今の私の心に寄り添ってゆっくりゆっくり焦らずに良いんだと優しい元気をもらいました。

★2016年再読
やはり好きな本でした。

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Posted by ブクログ 2012年08月16日

「おめでたいカップルの、おめでたい女の子。好きよ。」

おとなが描く子どもは
やっぱり少しずるくておとな。

好きです、ばななさん。
この方の作風が今はしっくりくる。

好きだった男の子。
離れてしまった男の子。
テトラの家族。
珠彦の家族。
キルト。
ウクレレ。
そして、ハワ...続きを読むイ。

ハワイに行きたくなってしまう。

なんてことない毎日を
喪失を味わった人たちのその後を描いている。


一度離れてしまった二人は、
偶然なのか運命なのか。

珠彦のいちいちが、素敵だった。
それは私が重くてゆがんでるから??苦笑

ドラマでもマンガでも恋愛が成就するのなんて一瞬で、
その後はすぐライバルが登場したり、仲違いしたり。
幸せなのはすぐ去っちゃう。

この作品はそうぢゃなくて、
ゆるやかにしっかりと
空いたトコを埋めていくような。

ドキドキしてしまった。

好きだ。珠彦。笑


そして、
冒頭の夜逃げの場面。
キラキラしてドキドキして夜逃げなのに素敵だった。

「美しいものを集めて、たくさん集めて、ポケットに入れて、
 こぼれるほど意地汚くぱんぱんにつめこんで
 死んでいきたいと私は思っていた。」

「たわいなくてバカみたいだけれど、私は本気だった。
 このままでいい、時間が過ぎたら困る、
 だってきっと全てが変わってしまうから、
 そういうふうに私は思ったのだ。」

読後が気持ちよかったです。

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Posted by ブクログ 2024年03月01日

" ママといっしょに寝ても、ママはだれよりも遠かったし、ママにおんぶされて寝ても受け止められている感じはなかったなあ。そんなことを思い出した。ママは私を愛しているけれど、たいていいつもそれどころではない。自分がハイでいられるかどうか、それがママの人生の最重要事項だった。それからママは自...続きを読む分以外にはほとんど興味がない。でも、優しいママなんていうのが幻想だっていうのももうわかっていた。例えばここの家の人たちだってきっと単にとことん空気が読めない人たちで、自分勝手。
パパは死ぬまで私の名前を読んでいたけれど、お酒に酔ったような状態だったのは確かだ。自分に娘がいるという気持ちにも酔っていただろう。
人間なんてだいたいみんなそんなもの。だから人には夢のようなものやキルトがひつようなのだろう。たまにその中から甘い懐かしい豊かなものが立ち上がってきたときの思い出だけが。
ほんのわずかにしょげた私が窓から空を見上げると、おそろしい量のつぶつぶの星が夜空を満たしていた。すごい、と息を飲んで、首を出して上を見上げた。天の川が空を渡っている。向こうがこっちを見ているみたいな光だった。首が痛くなるころには気持ちは元に戻っていた。無数の星の光がこちらにせまってくるような感じのそのきもちわるさをみていると、あたりにも遠く多すぎるものに圧倒されていると、ただ感じのいいことだけなんて面白くもなんともないな、と思えてきて、救われる思いだった。 "

このひと文がすごく好きで何度も読みたいと思った。

" 「ここでインチキなことをするとほんとうに百倍になって天の雷が下るような気がする。そして美しい考えはよその百倍くらい身を結びやすいんだ。そして人々の悲しみはすばやくなぐさめられる。どうしてだかわからない、奇跡は簡単に起きて、あまりにも簡単すぎてみんな奇跡ということを忘れてしまうくらい。」 "

と珠彦くんがハワイのことを変なところなんだって住み始めてすぐに思ったって言ってた。吉本ばななさんが「ビッグアイランド」ハワイ島に恋をしているのがたくさん伝わってきて、自分もいつか住んでいる土地と思いを通じ合えるようなほんとうの意味で地に足をつけた暮らしをしていきたいと思った。

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Posted by ブクログ 2021年11月07日

ーパンケーキ屋が終わって、甘い粉の匂いがする彼女が玄関に入ってきて、おふくろはまだアトリエにいて、じゃあごはんでも作りましょうってことになって、彼女が夕食のしたくを始めると、幸彦がウッドデッキに出てひたすらウクレレをひいて、まずポキが出てきて、みんなビールを飲み出して、その頃にはおふくろがアトリエか...続きを読むら出てきて、何か温かいものができるのを待っている時間は、とてもいいものだったんだよ。ハワイにいるということのなかでもかなり上のほうに入る、いい時間だった。ー


わたしはばななさんの、日常のなかにあるまぶしくてあったかい、幸福を言語化してくれるところが強烈にすきで、それを見つけると、はっとしてそのことばたちをメモしてしまう。
思わず目を細めてその情景を想う。

今回は、初恋とハワイと、愛と死と祈りのキルトのおはなしだった。テトラちゃんと珠彦くんの。

マオという名前を聞いて、あれ?と思った。
インド、信仰宗教、スピリチュアル...。
なんだか既視感があると思ったら、何度も読んだ「ハチ公の最後の恋人」に出てくる、マオちゃんとハチの家族その後のおはなしだったので、ものすごく驚いた。
ふたりが、いっしょにいてよかった。

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Posted by ブクログ 2021年02月17日

家族のかたちはそれぞれ。
理想や憧れを持ちすぎてしまうと
自分が苦しくなってしまうものだと思った!
その面、珠彦の生き方はとても賢くまたどこか
切なさも感じる。
どのキャラクターも魅力的で素敵だったなあ

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Posted by ブクログ 2020年11月29日

再会の物語。
ハワイ島行きたい。

「でも、今を創ることが未来を創るのだ。そうなったらそのときの自分にたっぷり悲しんでもらえばいい。」

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Posted by ブクログ 2018年12月24日

あの本の続編だったとは知らず、読んでいる途中で気づく。
よかった。そして、あの本をもう一度読み直してから、もう一回読みたい。

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Posted by ブクログ 2018年04月15日

『本は読めないものだから心配するな』(管啓次郎)で紹介されていたからだけれど、やはり今年はハワイ島に行くとおもう。
吉本ばななだなぁと思った、久しぶり。恋愛と死がすぐそこにある感じがする。
あの頃の二人はもうどこにもいない、と歌ったのはユーミンだったかね、だからもういっしょに生きて行くことはできない...続きを読む、のではない、ここでは。
つぐみ、とか、キッチンとか、好きだったはずなのに本棚にない。

管さんも書いていたが、吉本ばななは立て続けに何冊も読めない、と。確かに。なんだろう何かが濃過ぎるのだ。

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Posted by ブクログ 2014年04月29日

素敵なお話でした。

なんで私たちは身の丈に合った以上の幸せを求めてしまうんだろう…そんなことを考えながら読んだ。
よしもとばななさんの本は、辛いことももちろんあるんだろうけど、いつも満ち足りている。

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Posted by ブクログ 2013年04月19日

よしもとばななさんの本って
読むとココロが癒される

これ読んでないなーと手にとったら
ハワイの話だった
ハワイ行ったことないけど
ギラギラする太陽の照り返しとか
読んでてカラダに感じるようだった

「ハチ公」の後日談だったんだね
また改めて読みたくなっちゃった。

最近、いろんなところでハワイと縁...続きを読むがある

やっぱ、呼ばれてるのかなーー(笑)

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Posted by ブクログ 2013年03月17日

繋がってる運命の男女の話。

なぜか出会う。
何か感じる。

またしてもハワイは綺麗な色合い。
行ったことないからわかんないけど。

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Posted by ブクログ 2015年07月12日

珠彦くんとテトラの関係、珠彦くんのお母さんであるマオさんの強さに、とても癒されました。ばななさんの作中に出てくる人々の価値観って奇抜だけどあたたかくて好き。


”じっくりとあきらめていくのは、たまになにもかもが昔に戻ったような、これからなにもかも良くなっていくと錯覚させるような希望の瞬間があるぶん...続きを読む、急にあきらめることの何倍も悲しいということを私は知った。”

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Posted by ブクログ 2013年01月24日

とてもよかった。
登場人物それぞれがなんとか心にとどめている、きれいな感情もきたない感情が、ハワイのぎらぎらした光のせいで一つ残らずくっきりと浮き上がってしまう、そんな感じ。
よしもとばななのスピリチュアルな要素は、合わない時にはほんとに合わないんだけど、今回はとてもいい具合に設定に組み込まれていた...続きを読む気がします。
ハワイいきたいな~

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Posted by ブクログ 2012年09月01日

久しぶりに好きなばななだった。
いつもの暗い要素(複雑な家庭、変人の親、変り者の幼馴染の男子、など)はありつつも、あまり神様臭いことも弱くて、よかった。ハワイだから最近の暗さが少し軽減されたのかな。
ユキヒロのお母さんが、ばなな作品によくある、豪快な強いお母さんで、やっぱりこころ強く惹かれる。
ハワ...続きを読むイ行きたい!!

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Posted by ブクログ 2012年08月27日

ハワイを舞台にしたお話。

読んでる途中にこの本が「ハチ公の最後の恋人」の続きのお話であることに気付いた。
私はあの話はあれで終わってしまうことに納得していたのになんだか続きが出来てしまったことにちょっぴり寂しくなったのでした。


よしもとばななが本当に美しくハワイを書いているからハワイに行ってみ...続きを読むたいな~と思いました。
「変わらないから一生わかりあえないし、変わらないからこそすばらしい彼。」
なんかこの言葉がしっくりきた。
2011.10.2

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Posted by ブクログ 2012年05月11日

なんとなく懐かしい感じがするなーと思っていたら、大好きな「ハチ公」の続編でした。まさか続編に出会えるとは思ってなかったので、しみじみと読みました。お気に入りの作品です。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年02月11日

大好きなハワイをアタマに浮かべながら読む。
ご褒美みたいな小説。
ずっとウクレレが流れていそうなおはなし。

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Posted by ブクログ 2020年06月06日

特に中盤以降感じていた、半音上にずれてるみたいな地に足つかないふわふわした感じ。

非現実的な人物やストーリーに、突然ブッ込まれる現実。
誇張はあるけど、意外にそんな矛盾が現実かも。

その違和感が

天国ってこんな感じなのかなぁ、ハワイが近いんじゃないか

の一文で救われた。

この違和感も意図し...続きを読むて描いたものかな、とか冷静に思ってしまった。

2020.6.5

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Posted by ブクログ 2019年01月21日

あらすじだけ読んだら何てことないんだよね~。小学生のころの初恋の相手に大きくなって再会したというはなし。
だけど、よしもとばななの文章はどうしてこんなに心に染み渡るんだろう。
平易で、優しい言葉で紡がれる、まさに紡ぐという言葉がピッタリの文章が、いつどんな気持ちで読んでも、その時の自分にちょうどいい...続きを読むかたちで寄り添ってくれる。
何か所かで涙し、何度も立ち止まり言葉を反芻しました。
やっぱり、ばななさん好きだわ~。

この作品全体に流れるウクレレの響き、ハワイの光と風に癒されました←聴いたことも行ったこともないけど。
ウクレレ弾いてみたくなったけど、ハワイの自然と溶け合う音と書かれていたから、日本で弾いてもダメダナ・・・

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Posted by ブクログ 2016年02月26日

吉本ばななは、人間の細かい心情だけでなく、自然の繊細な美しさを描くのにも非常に長けていると実感した作品。まだ訪れたことのないハワイに行きたくて仕方なくなった。

現実はそんなうまくいかないよ、と突っ込みたくなるぐらいファンタジーな物語であるが、距離は遠く隔たっていて連絡もしていなくても、強い「念」に...続きを読むは人と人をつなぐエネルギーがあるというくだりには、若干の勇気をもらった。

また、同じ状況であっても、不安を感じるテトラと、愛をまっすぐ信じる珠彦、という対比も、愛のよろこびと不安に対する男女の捉え方の違いを表している。

繰り返しになるが、確かに夢物語ではある。だが、いずれ思いを馳せる人と行きたい場所が増えたという意味で、未来に一抹の光をあたえてくれる作品だった。

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Posted by ブクログ 2014年09月22日

きっと主人公はこのまま幸せでいられるはずがないーって思いながらここにい続けるんじゃないだろうか。
ハワイ、きっといいところなんだろうなあ。行ってみたくなった。

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Posted by ブクログ 2014年08月02日

俗っぽいんだけど達観してる登場人物もふくめ、
なんでこんなに暗い話を明るく描けるのか、毎回不思議に思う。

癒される…のとは、少し違うかな。
心の中を優しく鷲掴みにされるような、ある種の恐怖感というか…。

流れることを自覚し、それを受け入れる、というかむしろ能動的に受け入れる価値観は作者自身のもの...続きを読むかもしれないが、
それは出来そうで出来ないことかもなぁ、と思ったりもする。

まぁ何れにしても僕の境遇も僕の友人も、少なくとも今のところはここまでエキセントリックなものではないので、
こんなに突き抜けた暗い明るさと向かいあうことはないでしょう。

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Posted by ブクログ 2013年09月24日

『ハチ公の最後の恋人』の続編だったみたい。内容はやっぱりよしもとばななだな。ハワイの空気が伝わってくる。ハワイに行きたい、癒されたい。

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Posted by ブクログ 2013年06月14日

《本文より》
「ごめんね、急に行かなくてはいけなくなったの。
家のつごうに逆らえるほど大人じゃない自分の年齢が悲しい。
向こうから必ず電話するから。
あなたの人生にいっぱいいっぱいいいことがこれからも起こりますように。
もうお昼寝の時に手を握ってあげられないし、アイスコーヒーにミルクと蜂蜜をいっぱい...続きを読むいれてぐるぐる混ぜて飲みほすあのやり方もできない。
あなたは私のなんだったの?
自分じゃないのに自分みたいなあなた。
あなたの人生にいっぱいいいことがこれからも起こりますように。
満天の星のように、きれいな滝の水みたいにどんどんふりそそぎますように。
あなたにもあなたのママにも遠くにいるあなたのパパにもこのお祈りが届きますように。」

いろんな意味でありえないことだったのに、ものすごく好きになってしまっていた。彼はいちばんずるい角度から私の心にすとんと入ってきて、思いもよらない方法ですっかり私の心を奪っていた。

道徳的で真剣に考えているふうでも私の考えていることは自分を守ることばかりで、かたや死んだ弟のために自分の人生をいったんすっかり投げ出し、でも犠牲的にはならない珠彦くんのほうがよっぽどぶれていない。

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Posted by ブクログ 2012年06月07日

久しぶりのバナナさんワールド。
眠いながら毎晩読んで気づいたら寝てた。
パンケーキが美味しそうなのが、印象的でした(^_^)

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Posted by ブクログ 2012年06月08日

展開は読めるしキャラクターもそんなに違いがわからないし(女性陣基本的に毒舌だし)、
読み終わっても結局よくわからない作品だけど、
よくわかるよしもとばななは読みたくないかもしれない。

それよりとにかくここに描かれる光のあたたかさがまぶしい。
ハワイ行きたいなあ

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