あらすじ
「小さな自由さえ思いつけなくなってしまった、そんな世代にこそ言いたい。自分だけのものすごい、でっかい、たくさんの、お墓に入るときににんまりしちゃうような思い出を作ろう! と。」(あとがきより)人を愛すること、他の生命に寄り添うこと、毎日を人生の旅として生きること。胸を熱くし、心を丈夫にする著者のエッセイ集最高傑作。
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人生、毎日が旅。まさに、予期もしない出来事があって人から環境から学んで人の気持ち自分の気持ちに気づいて一歩一歩前に進んでいくんだなと思った。
ばななさんはいつも私の背中を押してくれる
「全ては自分の中にしかない。幼いときから生涯を通じて続いてきたのだ。そのヒントは自分の中にしかない。自分はいちばんよく自分を知っている自分の友だちだ。今はその感じがばらばらで、みなとまどっているだけなのだ。本能の声を聴いて、耳を澄ませていけば、必ず自分と自分がぴったりくるポイントがあると思う。そしてそれが一致したとき、個人は大きな力で、日常を、周囲を照らすだろう。」
27歳もがくアラサー。まさにその感じがばらばらて日によってやる気とか勢いとかがばらばらで向かいたい先は見えてきているのに現実ばかり見てしまう。それでも自分を信じるしかなくて自分に向けたセンサーを俊敏に察知しなくては気づけない。周りをみるよりまずは自分をみよ!とばななさんが言ってくれた気がする。
あとがきにあった「もう前と同じ自分では帰ってこられないのだ」という気持ち。今まで考えたこともなかった。もっともっと世界が知りたくていつだって私の目は外へ外へ向いていたんだなと気づいた。自分の内側を見るよりも外側、新しいものを得ようとしてそれが前に進むことだと思っていた。視野を広げて自分の気づき、気持ち、内側はどうなったか無意識のうちに変わっていたかもしれない。でも自分で確認する作業をもっとしていきたい。そうやって毎日の旅を過ごして大切なものを噛み締めて生きていきたい。
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この本を読んでいたら、
いかに自分の気持ちとか感覚とかを無視して
日々「こうしなきゃいけないから。。」と型にはまった生き方をしているかを感じてしまった。
そういえば誰が決めた、何の型なんだろう、
とか思いながら。
人生って自由なんだよね。
何してもいい。何食べてもいい。
自分が大切にしたいこともいつの間にか忘れてしまっているね。
わたし、自由だったんだ!と思ったら、
すこしだけ明日からの日々がわくわくした。
個人的に「赤ちゃんが朝起きると、まず笑っている」がぐっときました。
本当に我が子も毎日笑ってるし、自分の今の状態との差を感じてしまった。
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「小さなことが毎日数えきれないほどあって。その中で小さな幸せの粒つぶを感じて、それを呼吸して魂は生きているのだと思う」
植物の息吹、空気の気持ちよさ、その場で一瞬会っただけの人との短いやりとり、動物といるときの愛しさと自分の中にまだあったやさしさを感じられる時間。一見どうでもいいものに見えるものを感じる余裕が自分に一番必要だ。
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たしか、吉本ばななさんの魅力にとりつかれるきっかけの作品がこれだった。ここに書かれているような旅ができたならどれだけすてきかと思う。世界のあらゆる街をこんなきらきらでいっぱいの場所にしてしまえるその瞳と心、それをわたしも自分のなかにちゃんとみつけたいって思う、もしかしてわたしにとってはちょっとしたネオ・バイブルかもしれない一冊。
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先日古本屋さんで購入したもの。
この方のエッセイを読んでいると、すごく懐かしい感じがする。
せかせかして忙しくて疲れはててしまっている日常で、忘れてしまっていたものを、思い出させてくれる。
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今の私には、読んでとってもよかったなと思える本。
特に、ⅡとⅢには心に響く言葉がたくさん散りばめられていました。
しばらく経ってからもう一度読みたい本です。
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「小さな自由さえ思いつけなくなってしまった、
そんな世代にこそ言いたい。
自分だけの
ものすごい、
でっかい、
たくさんの、
お墓に入るときに
にんまりしちゃうような
思い出を作ろう!と。」
山西さんの表紙が凄くあってる
よしもとばななのエッセイすごくすき。
小説もそうだけど、本当に大切なことをたくさん教えてくれる。
自分だけの宝物入れに残しておきたい言葉たちがたくさん!
辛いとき、悲しいとき、
もうだめだって思ったとき
読み返せばいつも、希望を見せてくれる。
その希望は、本当はいつも私自身が持っているものなんだ。
「こうやって人はなじんでいくんだと思った。忘れていくのと同じ速度で、なじんでもいける。思い出すのと同じくらい大切に、今を生きる。」
「がんばりやさんでまじめでいい人たちは、どうしてもそれをやろうとして、ストレスが楽しいことや生きやすさを上回ってしまい、壊れてしまう。人生は一度しかないし、自分はひとりしかいない。
そんな基本的なことを忘れてしまう。」
「忙しくいらいらして働いて、一回も立ち止まらず、人生を捨てた形でいつも自分では何か足りない、劣っていると思いながら死に急ぐためでは絶対にない。」
「魔法は、いつでもその扉を開いているのだ。ほんとうは、いつでも。それを見つけるのは私たちしだいなのだ、そう思う。」
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1つの文章が長い。改行も少ないので少し読みにくい。よしもとばななさんの文章って、そうだったっけ。とても久しぶりに読んだので忘れてしまった。
でも、よかったなぁ。読んでよかった。「算命術」という占いによれば、私は今、「愛とお金のテーマに取り組むことで、内面的な成長ができる」という時期らしい。そして仕事については「あなたが今の仕事をどう思っているかじっくりと自問自答しましょう」と書いてあった。
その考え直すきっかけ、手助けをこの本がしてくれたと思う。
ばななさんのこの本にも書いてあるけど、東京に住んでいると、日々の生活のなかでも特にお金、仕事のことにものすごく神経を使わなければならない。それも、明るく前向きにではなく、ぴりぴりと張りつめた緊張がずっと続く。
自分の生活のはずなのに、他の人のことやいらない情報でいっぱいになり、自分のことを丁寧にする余裕が生まれにくい。
そんな現実を、この本が教えてくれたし、だからこんなふうなことが起きてるんだ、ということも気付くことができた。
そして、同じようにばななさんも感じたことがあるんだな、と思った。「あ、生きにくく感じててもよかったんだ」と思った。だって、ばななさんだってそう思ってたんだし。
だから、そういうのに流されないようにしようと、
自分のお金の使いかた、自分の時間の使いかた、自分の仕事のしかた、
そういうのをちゃんと丁寧にしようと約束することができた。
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この本はすごくいい。
あたたかくて、ほこっとしていて、
そしてそこには、人のぬくもりがある。
僕らは何かを忘れてしまってはいないだろうか?
おいしいものがあって、
何でもない日常があって、
すばらしい景色があって、
ちょっとおかしな人もいて。
旅や日常の、ちょっとほっこりするようなエッセイ。
あたたかい交流、雑踏、にぎわい。
東京に旅人は、いないのですか?
Posted by ブクログ
よしもとばななさんの小説が すきですきで
もう小説は全部読んだのだけれど
エッセイは 今まで 読まずに 通ってきた。
エッセイを読んでしまうと 小説に対する偏見ができそうで
物語が現実的になりそうでこわかった。
でも
あまりに新刊が読みたくて、
読みたいのに、新刊は全部読んでしまってて、
よしもとばななさんの 文章を欲するあまり
エッセイを読んでみようと思った。
よしもとばななさんのエッセイは、夢物語ではない日常を
夢物語と同じ言葉で、ニュアンスで、ユーモアで、書いてあった。
日常を こんなふうに 文章にきりとれるんだ。
やっぱり あたしが言葉にできないことを
100%ぴったりと言葉にあらわしてくださる。
そして そんな言葉たちのなかで
今のあたしがうっすらと悩んでいたことの答えが書いてあった。
苦しくなったら 迷ったら
この言葉たちを思い出そう。
本とは 出逢うべきときに出逢うようにできている。
Posted by ブクログ
心の琴線に触れる文章が何度も出てくる本。
いっぱい付箋貼っちゃいそうな勢いで。
何気ない日常の、なんでもないようなことにも一つ一つ意味があるんだなと思わせてくれる、素敵エッセイ集。
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さくらももこと交流のあるよしもとばななの旅行記って、正直あまり期待してなかった。さくらももこの、至れり尽くせりなダラダラとした旅行記にうんざりしてたから、同じような感じなのかなぁ、、、って。でもよしもとばなな氏は全然違う!!自分の五感をフルに使って、自分の目の前に起きるすべての事を味わってる。そして「旅行」のみならず、「日常」も人生の旅と称して、すべての事を自分の糧にしてる。
彼女の作品は、何だか生きることが楽なことに思わされてくれる。肩の力が抜けるんだ。
物議を醸した居酒屋事件も、私は彼女に同感だけどなぁ。ちょっと行き過ぎた表現はあったかもしれないけど。
Posted by ブクログ
WEBサイトをまとめたものを含め、ばななさんのエッセイは数多くでていますが、その中でもこの本はだいぶ性格が違う気がします。
この本より前に出ているエッセイは、
わりと読んだ人が思わず笑ってしまうような内容が多かったと思うのですが、今回は違います。
話がちょっと大きくなってしまいますが、
「いまの日本という国で生きるというのはどういうことか」を、
自然と考えさせられてしまうような内容です。真剣。
私が一番好きなのは、「単純に、バカみたいに」という章。
もっと自分の人生を大切に、慈しんで生きようよ、
人と比べたり、生き急いだってしかたがないよ。
っていう著者のメッセージがじんわり心に染みわたります。
落ち込んだ時に読むと絶対に元気がでます。
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そうだよな~、そうだよな~、と思うことしきり。
ばななさんは海外に行って、そう感じることが多い、といわれます。
底なしに青い空、青い海が広がる明るいお国柄のところが多いから、だからなのかもしれません。
日本人はそんなおおらかなところに行っても、お土産買わなくっちゃ、とか思ってしまうんですよね。折角来たんだからもったいない、と。。。うーーーん。。。
私が小さいころは、川にドジョウが、そうつかみ取りできそうなくらいいっぱいいました。ザリガニも、メダカもいたかも。
悪いのはモンサントか!?
やっぱりお金の奴隷になってます。。。ほんとうにいい時代になりますように。
+++
単純に、バカみたいに
私が小さいころの東京では、まだ外食は珍しくて、TVは白黒だった。
自家用車はお金持ちのもので、玄関に鍵をかけるなんてありえなかった。そのへんにとんぼやバッタやかまきりがいっぱいいた。
今、そんなことはみんな、夢のように思える。遠い昔のことみたいに。
たまに海外に行くとほっとする。日本みたいなわけのわからないがんばり方を要求されないからだ。
私たちは、食べるために生まれてきたのではなく、もちろん金のためでもなく、楽をするために生まれてきたのでもなく、・・・愛する人びとへの愛情を抱きながら、たくさんのよき思い出をつくって、それを大事に抱えて悔いなく死ぬためにここにいるのではないだろうか?
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やっぱり大好き吉本ばななのエッセイ!シリーズ4作出てるみたいなので続きを読むのも楽しみ。
前半が世界や日本の旅のショートエッセイなのでGoogleマップで写真を見ながら読むのが最高だった!
後半ペットの死に関する話が多く、少し気が重くなった。
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母の薦めで読む。
旅は、その旅がいくらひどくても、その思い出はすばらしいものになる。
出不精の私でも、今まで行った旅はたしかに辛くてしんどかった旅の方が色濃く記憶に残っている。
心を動かさなければ勿体ないなと思う。
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海外に限らず,自分のルール以外の場所でカルチャーショックを受けたり,新しい何かを体感することの重要性が身に沁みる。愛犬の件は涙なしには読めなかった。
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一気に読んでしまった。生きることも生活も旅も、ほんの些細なことが、ありふれた風景が、愛おしいなぁと思えるようなエッセイ。
あぁ旅をしたいなぁ。
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様々なテーマを綴ったエッセイ。
相変わらず、日々の生活の中から人生の大切なことを見つけ出すのが天才的だと思った。ばななさんは「これこれこういうことがあって幸せです!」と幸せアピールするのではなく、「辛いこともあるけれど、見方を変えたら幸せなことってたくさんあるよ」と背中を押してくれるような感じが読んでいてとても救われる。
ただ、「今の日本はここがだめだ」と常々考えてるような点が所々あり、日本に住んでいる身としては悲しい気持ちになる。おそらくばななさんは日本をけなしたいわけじゃなくて海外の素晴らしかった点を伝えたいだけなのだろうけど…。それと、自分たちの単なる非常識な行動を、今の日本では融通が利かないと言い切ってしまうのはいかがなものかと思う部分もあった。
とはいえ、一度立ち止まって考えることが大事だと思わせてくれる素敵なエッセイ集でした。
Posted by ブクログ
こういう本はいい。
なんとなく、読んでいて、また明日から頑張ろうという気持ちになる。
よしもとさんは人間より、妖精に近いところに住んでいるような気がしてきた。
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中学生のときはエッセイってなにが面白いのかわからなかった。
高校生になって、たまたまこのエッセイに出会って、それからだ。
エッセイを読むようになった。
なんだろう、どのトピックにも深いことがかいてあって、面白かったのかな。
ためになるとか、そういう説教くさい本じゃなくて、確かにそうだよね、うんうんって頷くような、でも読んだあととその前じゃ考え方がすこし変わったような……
トピックひとつひとつは短いし、わかりやすい文章で書いてあるから片手間に読めるのもいい。
勿論落ち着いて座って読むのもいい。
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ばななさんのエッセイほんと好き。前半は旅についてでイマイチかなと思ったけど(私があまり旅行しない派だから…)、中盤から季節や動植物に対する話になってドツボ!
愛犬ラブちゃんのところは大泣き。昨年実家のゴールデンレトリバーが病気で亡くなったばかりだからさらに。そして同じく最近小型犬を飼いだしたんだよね。
Posted by ブクログ
基本的によしもとさんのだらだらとした旅行記なんですが他とは違う良さがあります
旅行記ってジャンルは本当に不思議なもので
生きてきたフィルターを通して見るから
人によって行き先は同じでも
内容は全く違うものになりますよね~
一日でいいからこの人の感性で世界を見てみたいものですなあ
(ずっとだとちょっとしんどそうだけど笑)
Posted by ブクログ
強いメッセージのあるエッセイ集。
いろんな所に行って、いろんな人と出会ってて、
そんな彼女だからこそ書ける内容で、説得力もある。
心の中で、なんとなくいつも自分も思ってたことだけど、
それを活字で見て、はっとさせられる内容が多かった。
「そう!そうだよね!」って。
高知の話も出てきて、なんか嬉しかったな☆
ばななさんいわく、生きるってことは
死ぬ時に持っていく「思い出」をたっくさん作ることなんだって。
死ぬ時には、思い出以外は持っていけないからね。
そして、あとがきにこうあった。
「人生は自分のもので、そして思い出を、
絶対に人にはゆずることのできない、
自分だけのものすごい、でっかい、たくさんの、
かけがいのない、びっくりするような、
お墓に入る時ににんまりしちゃうような、思い出を作ろう!」
ありがと!ばななさんっ!!!
Posted by ブクログ
ばななさんのエッセイは初めて。「日本人になくなったゆとり(マニュアル部分の人としてとる行動)」をすごくすごく気にして大切にしている人なんだなと感じた。