よしもとばななのレビュー一覧
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ネタバレ【ちんぬくじゅうしい】
なんくるないと思えるのは、人からの言葉によって。その人と過ごした時間や言葉達に引っ張られていくような感覚。これから先の不安を拭ってくれ、ふと光が差し込んだ時に、ぱあっとその人の励ましてくれた言葉を思い出すんだろうな。
【なんくるない】
復活の物語。離婚した人物の心のうちの考えを、これでもかと深く掘って書かれていて、結婚している私も離婚したらこう感じるのだろうとさえ思うほどだった。
沖縄の自然に触れ、自然のエネルギーによって形成されたトラに出会い、自然と彼の言葉によって主人公の靄が晴れていく様子、傷が癒され、解放され、自分を取り戻していく姿をとても丁寧にじっくり描いていた。
"雨のときは雨のときのことをして、晴れのときは晴れたときの過ごし方をしよう。もういいんだ、つらいところはもう終わった、、私はそう確信した。
力を抜いて、きれいな水の中を流れて、流れて、ついたところがいちいち自分の場所だ。
これからは、そういう人生にしよう"
心のお天気のことを表現しているんだと思った。沈んで何もできない時はそのままでいい、できることをする、気持ちが晴れて何かできそうな時にすればいい。肩の力を抜いて、そうやって過ごしていく中で、自分が進めそうなところに歩んだところが、わたしの場所。考え過ぎず、自分を癒し、行きたいと思ったところに行き、自分のために生きたいと思った。
沖縄のパワーを、故郷の和歌山の海や、過去に旅行に行った沖縄を思い浮かべて、実際に行ったより少ないだろうが恩恵をもらうことができた。休職中のわたしは、気づかないうちに、都会で住むことで仕事に日々に心がすたれてしまってきていたんだなと思えた。今まで自分と向き合う時間をおろそかにしていたんだろうとこの本を読んで思えた。波の音を流しながら、ぬるめの湯船にじっくり浸かって、ほどけていくのがわかった。自分を大切にして、回復させようと思えた、手元に残しておきたいと思った本でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ子供の頃よく読んでいた本の小説家さんのうちの1人がよしもとばなな先生であった。15年ほど経ち、大人になった今、ふと、よしもとばなな先生の本が読みたくなり、表紙で選んだのがこの本である。
私は前身となる「とかげ」は読まずにこの本を読んだ。最初の方からとかげに何か訳ありな感じがしている。主人公ととかげはある意味では同じ仕事をしている点が、主人公がとかげに惹かれる芯のところであると書かれているが、とかげもそう思っていただろうか。その後、主人公が職場の内装の雰囲気について指摘したところ、2人それぞれの治療に対する考え方が異なっていることが明確になってしまった。お互い言葉にしなくても感じ取る部分があっただろうが、明確にさせたことによって明らかな亀裂が走ったように感じた。
別れの危機だったが、何だかんだでとかげは家に帰ってくる。話し合いを経て、散歩をして、とかげの提案で山に行くことになる。
ここからが大好きな箇所なのだが、
まず、深夜における風景や人物の描写がありありと浮かんできて、私はそういう夜が好きなのもあって何回も読み返した。
そして、2人の会話において、結構色んな人が何となく考えたことがあるであろう内容が出てくる。
私はそういうことを考えても口に出すことは滅多にないので、ふたりが会話しているのが印象的だったし、ふたりの絆が強く見えた。
最後は主人公が2人の子供時代のために涙を流す。人になかなか話せない過去を共有したことによって、普段は閉じていた記憶が開いたのかもしれない。
子供の頃抱えていた感情が蘇ったり、大人になった今分かるものがあったり、あの頃の自分がまだ心の中から消えてなかったりしたのかもしれない、と想像した。
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Posted by ブクログ
わたし、よしもとばななさんの本初めて読みました。私の若い頃、キッチンが大ヒットしたのはよく覚えてるのだけど、読まなかった。
今回このエッセイを読んで、とってもやさしい語りでわたしには、あってると感じた。家族を思う気持ち。隣り近所の人々にも感謝の気持ちを持って接する姿が好きだ。
あーキッチン読んでおけば良かったー。そしたら、本にハマって、読む人生だったろうに。
良い本や作家に出会うとわたしはいつも、今までなんで本を読まなかったのかと悔やむ。読んでおけば、もっと、上手く人生を過ごせたのではと考えるからだ。だって本を読むって、人生の道のりの地図や、取り扱い説明書を先に読むことだもの。
例えば、人との付き合い方だって、本を読んでいればもっと上手に学べたのかもしれない。
もっと賢く選びながら53歳に到達できたのではと思ってしまう。
はぁ。後悔しても仕方がない。死ぬ直前まで、学ぶ事は大切。本を読むぞー。 -
Posted by ブクログ
ネタバレものすごく良かった!!何度読み返してもきっと同じように感動するんだろうな、と思ったし、ずっと手元に置いておきたい本
"「ずっと家の中にいたり、同じ場所にいるからって、同じような生活をしていて、一見落ち着いて見えるからって、心まで狭く閉じ込められていたり静かで単純だと思うのは、すっごく貧しい考え方なんだよ。
人の心の中にどれだけの宝が眠っているか、想像しようとすらしない人たちって、たくさんいるんだ。」"
"浮ついたことが好きな人たちは、きっと無駄にしてもいいような愛情、どんどん水道の水みたいに流してもまだまだ溢れてくる愛情に無頓着になってよかった人たちに違いない、と私は思っていた。
いいな、そんなふうに無頓着に他人の愛情を扱えて、と私は思った。"