よしもとばななのレビュー一覧

  • サウスポイント

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    私は初期のよしもとばななさんの作品が好きだとばかり思っていたのに、だいすきになってしまったこの本の初版は2011年らしく驚いた。

    主人公は破天荒で破滅的な家庭に育ち、なかなか気を休められなかった幼い頃に同じく破天荒な家の男の子と惹かれ合います。
    しかし家の事情で離れ離れになり、懸命に大人になって自分の生活を手に入れた頃とある歌を聞くことになります。
    そしてその歌は昔、自分が好きだった男の子に宛てた手紙が歌詞で‥というお話だった。



    よしもとばななさんの作中に出てくる美しい人たちへの表現が好き。
    艶艶な黒髪でとか、桜色の唇とか、透き通るような肌とか、まつ毛のびっしり生えた大きな瞳とか、そ

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    2024年05月12日
  • 王国―その4 アナザー・ワールド―

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    ネタバレ

    あとがきに、【直感と本能を信じ、自分を保つことをたえず続けていけないと、生きていくのが困難になるのではないか】と思いが綴られていました。
    直感と本能…大人になった今こそ大切にして、大きな選択をしていく必要があるのではないかと思いました。なんだか原点に帰らせてくれる本。
    自分に自信がなくなった時、自分を雑に扱いそうになった時にはこの本を読んで、自分のこと・自然をまた信じたい。

    P121.
    人は人に捨てられたりなんかしない。
    自分が自分を捨てることしかできないよ。

    P122.
    自分は自分のよしとすることを、静かに、もくもくとするしかないし、自分のよしとしないことが起きたら静かに離れればいい。

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    2024年05月05日
  • 王国―その3 ひみつの花園―

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    その3は恋愛について書かれていた印象。
    別れた彼のことを考えると目の前が暗くなるという表現がまさにでした。
    人の種類・部類についても描かれていて、なぜか共感。言葉にするのは難しいけれど、幹のしっかりとした芯のある恋愛や人間関係を築いてみたいと思わされました。
    人を好きになった先にある恐怖。ずっと・永遠という言葉を信じる怖さについて少し書かれていた部分があり、共感。
    優しく、おしゃれに、深く、恋や愛、人間関係について自然も交えながら書かれている本。読めば読むほど深みが増しそう。

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    2024年04月26日
  • 王国―その2 痛み、失われたものの影、そして魔法―

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    ・大切なものを離さないよあにぎゅっとつかむのではなくて、お互いが気持ちいいと思えるくらいの力加減
    ・今しかないから出し惜しみなく生きていく
    この2つのようなことが書かれている部分に深く共感し、胸が熱くなりました。
    そして、植物を愛でたくなり、家にある観葉植物に話しかけるようになりました。
    優しい言葉で温かい物語なのに、なぜか言葉が心にくる、、。王国シリーズは私のお気に入りになりました。

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    2024年04月26日
  • みずうみ

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    気持ちの暴力が少ない人たちが愛し合うとこんなに思いやりに溢れて、相手の気持ちを重んじて想い合うことができるんだなと思った

    本当に「あぶなっかしいふたりだというのに、薄い氷の上を歩いているような、どちらかが転んだら共倒れになるくらい、弱々しい組み合わせ」な2人がお互いにお互いを支え合って前に進めてて本当によかった。

    パリでも幸せに暮らしてね

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    2024年04月24日
  • 小さな幸せ46こ

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    個人的には好きなショートショートのエッセイです。
    面白いし、ちゃんと話としてオチもつけてます。

    長編を期待してる人々じゃなかったら面白いと思います。

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    2024年04月23日
  • ハゴロモ

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    高校生以来の再読。内容は何も覚えてなくて、ただ好きな小説のひとつという印象だけ残っていた。

    久しぶりに読んでみたら、よしもとばななの言葉選びや文体が懐かしく、当時と変わらず好きだと思えた。

    あとがきに書いてある通り、どうにもほっとできない気持ちの中にいる人が、ふと読んで、何のメッセージを受け取るでもなく、ただちょっとだけ苦しみのペースを落とすことができるような、そんな本。

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    2024年04月14日
  • 小さな幸せ46こ

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    ネタバレ

    小さい幸せといいつつ、非常に重要な幸せばかり
    何も縛られる必要もないし、好きタイミングですきなように読んでよい。
    ばななさんらしいよなあ

    一つ好きなフレーズを。

    あなたの生き方、佇まいがあなたの幸せをつくる

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    2024年03月19日
  • ゆめみるハワイ

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    新婚旅行でハワイに行くことになり、買ってみた。渡航前に読んで、ますます楽しみに、ハワイがすでに大切な場所のように感じている。
    ばななさんの本はどうしてこんなに優しくて、でも重たくて、本質を問いかけてくるのだろうと思う。
    忘れたくない言葉、ハワイのキラキラした美しさ、人の温かさが詰まっていた。差し込まれている写真も美しかった。私にとって、ハワイはどんな場所になるのか、一押しされた気がしている。

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    2024年03月08日
  • ゆめみるハワイ

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    2024.1.26
    ばななさんのハワイとの関わりがとてもよくわかって、楽しかった。フラとばななさんの関係性、フラとはどんなものかが印象的。
    とっても心に響いて共感したところ。

    ひみつのハワイ(57ページ)
    あんなにも下手なのに、こんなにも踊ることが好きなんて、とても信じられない!
    でも、どうもそうみたいだった。フラは私の中に根をおろして、枝を伸ばしてしまっているみたいだ。

    大好き(125ページ)
    やめるのは簡単だ。でも、やめたらもう私の唯一のクム、サンディーをクムと呼ぶことができない。あのすばらしい歌声と共に踊ることができない。
    だから私はフラに戻った。

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    2024年01月27日
  • 海のふた

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    すーーーーごく好きだった。
    見たことも行ったこともない海沿いの町が目の前に現れたような感覚。あとがきにあった作者が訪れつづけている町がモデルなのかな、いつかこんなふうに好きな場所についての話を書けるようになりたいと思った。

    それから、読みながらずっと穂村弘と東直子の本にあった文章が浮かんでいた。〈好きな人ができると一緒に海へ行きたくなってしまうのは、なぜなんだろう。お互いの身体の中に眠っている遠い記憶を、一緒に確かめたくなるからではないかと思ったりします。〉
    海にも行きたいし、この本も読んでもらいたい。

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    2024年01月24日
  • 彼女について

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    ばななさんの作品の中でもかなり好きな本です。
    エネルギーと静けさがせめぎ合っていて、苦しくなるような感じがたまりません。
    おそろしい出来事は日常の延長上に存在する事をあらためて思う一冊でした。

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    2024年01月21日
  • どんぐり姉妹

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    35 合わないところで、少しずつ心の中のものをすり減らしていくと、人は病気になるんだ、と思って、人の強さそして弱さに驚いた。

    36 人間ってそんなにわかりやすくできていて、ごはん以外のものも毎日食べているんだ。
    雰囲気とか、考え方とかそういうものまで。

    61 これまでにちょっとくらいショックを受けた経験があっても、私の魂の芯が圧迫されたわけではない。
    そしてちょっとくらい考え方がおかしくなっていても、こだわっていなければ、やがて傷はふさがり、幸せはどこからでもにゅるにゅる出てくる。
    それは多分生命力とイコールなのだと思う。

    62 何よりも自分の芯を磨いて、あたためて、優しく包んで、もう一

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    2024年01月16日
  • 彼女について

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    ばななさんの小説でこんなにどんでん返しで涙が出るなんて初めて、曖昧な疑問全てに納得がいきました。不幸中の幸い、のひと言でまとめられてしまえる由美子だけれど、綺麗に安らかな終わり方で良かった。そして、どんなに惨い死に方をしても少し泣いてしまうくらいの夜を幼少期から何度も過ごしていても、最後に思い出すのは楽しいことばかりだということが私をとても安心させた。重いのに温かくて、不思議な気持ち

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    2024年01月15日
  • ハゴロモ

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    2024年、読み始め!
    またもや温かい光で包まれたお話だった。

    時は淡々と進んでいくのに、ある時点に自分の気持ちが囚われてしまって、今との乖離がどんどん大きくなっていってしまうことって、たしかに亡霊になるのと一緒だなあと思った。森絵都さんの『ママ』に出てきたセリフを思い出した。
    (これが収録されているのは出会いなおしだっけ、風に舞い上がるビニールシートだっけ)

    川の流れとともに、いろんな人との温かい関わりがあって、自分も誰かを助けながら助けてもらって、そうして今をちゃんと取り戻していく感じ、やっぱり素敵だった。
    登場人物みんなそれぞれいろんなことを抱えているのに、真っ直ぐ向き合って大人でい

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    2024年01月01日
  • 小さな幸せ46こ

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    ネタバレ

    読み終わったあとに心がほわーっと温かくなりました。日常に転がっている、意識してないと見逃してしまいそうな、ばななさんがみつけた幸せをばななさんの視点で1話1話日記みたいに書かれてあって、こんなところにも、そんなところにもあるんだ…!と読んでいてとてもほっこりしました。特に印象深かったのは「幸せを創る」という章。お刺身のお話になんだかジーンときてしまいました。あと、「戻れないけど」という章も。初めての体験でドキドキする気持ち。今まで体験した初めてのことやそのときの気持ちを思い出しました。

    “ 時間がくれる贈り物はいつも人を幸せに微笑ませる ”
    「戻れないけど」に書いてある最後の1文です。ほんと

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    2023年12月13日
  • 小さな幸せ46こ

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    ネタバレ

    ・だれかが私を思い出すとき、こんなふうにすこし幸せだったり、温かかったりするといいな

    ・そのときはものすごく面倒くさくても、後になるとやっぱり行ってよかったと必ず思うから。これはジョルジョの旅の法則です。

    ・あの、その人がその人の専門の仕事をしていることで、もう大丈夫だ、自分もがんばれると思う気持ち。もちろん私は作家というジャンルではそうでありたいと思う。

    ・今よりもいっそう人を裁かないようになりたい。していることや、見た目や、話していることだけでなにかを決めつけたりしないようにしたい。

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    2023年12月08日
  • なんくるない

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    ずっと読みたくてたまらなかった「なんくるない」
    普段は行かない店舗のBOOK・OFFで見つけて即座に手にしました。

    私は自分のものにした本には、鉛筆で線を引いたり折り目をつけたり、後々読み返した時や元気がなくなってしまった時に自分を助けるよう目印をつけるのだけれど、この本は線・折り目だらけになってしまった…それくらい、ココロにグッとくるものが沢山!沖縄の誰をも包み込むようなパワーや性とのバランス、人と人とのフィーリング。

    長く長く、大事にしたい本です

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    2023年11月24日
  • なんくるない

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    ネタバレ

    沖縄旅行のお供に読み始めたから、タイムリーに沖縄パワーに共感した。確かにあの地には、いろいろを受け入れてくれる寛大さがあるような気がした。夢とか憧れとか、もしくは何かからはみ出したものとかも。沖縄には移住者が多いが、みなそういうパワーに引っ張られて来たのだろうか?わたしもあの寛大な空気の中で、すごく自分でいられた。武器も鎧もいらなかった。

    つまんないことがたくさんたくさんあって、力がなくなるようなこととか、生きててもしかたないと思うようなことがたくさんある、TVを観ても、なにをしててもいつでもたくさん目や耳に入ってくる。だから面白いことをたくさんして、逃げ続けるんだ。逃げ続けるしかできない戦

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    2023年11月18日
  • どんぐり姉妹

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    わたしも夢と現が混じり合った旅みたいな生活ができるようにする!いろんな人がくれた愛とかキラキラしたものを、一生かけて発酵させる!うらやましがらせるためじゃなくて、きれいな景色を共有するために写真を送ったりしたい!

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    2023年11月09日