よしもとばななのレビュー一覧
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ネタバレよしもとばなな作品を初めて読んだのは二年前の六月。「キッチン」を読んだ。それまでばなな作品に触れたことがなくて今さら読んでもなあと思うところもあったけれど、それでも手に取った。王道すぎるものには一度乗り遅れるとなかなか手が出しづらい。でもそれでも手を取らせてくれたのは友人のひとりのSが面白いと言っていたからだったような気がする。
そんなSがふと、この本を「読みませんか」と言ってくれた。今ではよしもとばななが大好きな僕はありがたく貸してもらうことにした。
主人公のまりちゃんがとても好きになった。まりちゃんの一人称で書かれた物語だから彼女の素敵さを表立って素敵だと言っていないところがとくに好きだ -
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【読み終わって感じたこと】
よしもとばななさんの綴る言葉は、とっても優しくて温もりがある。生きることは素晴らしいことで、だけど苦しいこともある。それでも私たちはやっぱり、自分の大好きな人やものをめいっぱい愛することをやめられないんだと思う。それこそが人の本質であってほしいなと思った。
【印象に残ったシーン】
「人を傷つけて得たものって、きっと小さなしみみたいに人生につきまとうよ。(中略)誇り高い人生にはならないから。」
とまりちゃんが、家のことで傷ついているはじめちゃんに伝えるシーン。私の胸に刺さる言葉だった。
【好きなセリフ】
「毎日のように会えることって、ものすごいことなのだ。お互いが -
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大好きなよしもとばななさんのエッセイ。
約10個ほどのテーマを扱う中で、以下が一番胸に沁みた、今一番の興味関心はここにあるのだと感じた。
P30
どうしても毎日会わなくてはいけない環境に、苦手な人がいます。どういう心構えでいたらいいと思いますか?
私なら、まずそこを離れることを考えます。
(中略)
そして、ここは肝心ですが、もしもどこにいっても苦手な人がいてしまう場合、もはや問題は自分のほうにあります。素直に認めるしかないです。
(中略)
生きていれば、必ず苦手な人は自分のいちばん近い円の一個外側くらいにはいるものです。
(中略)
そして自分にいちばん近い円の中にいる人たちのすばらしさを思 -
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いつものばなな作品とは随分ちがった重苦しい一冊。
禍々しいような、怨念のような、
何とも言えない空気が全編に漂っている。
そして、まこちゃんは、
とにかく人よりずっと辛い経験をして
周りの子たちよりひどく大人であるような感じで
毎日をようやっと生きている。
でもほんとうは、ひどく幼いままでもあることを
終盤で見つけなおしていく。
他にも増して会話での説明文が延々と続くのが
現実的でないような気もするけど、
本当はこのくらい人は言語化して
コミュニケーションを取っていかないと
お互いのことなんてわからないのかもしれない。
嵯峨のすがすがしいところは
なんだか1番救われたように感じた。
明るい、 -
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ーパンケーキ屋が終わって、甘い粉の匂いがする彼女が玄関に入ってきて、おふくろはまだアトリエにいて、じゃあごはんでも作りましょうってことになって、彼女が夕食のしたくを始めると、幸彦がウッドデッキに出てひたすらウクレレをひいて、まずポキが出てきて、みんなビールを飲み出して、その頃にはおふくろがアトリエから出てきて、何か温かいものができるのを待っている時間は、とてもいいものだったんだよ。ハワイにいるということのなかでもかなり上のほうに入る、いい時間だった。ー
わたしはばななさんの、日常のなかにあるまぶしくてあったかい、幸福を言語化してくれるところが強烈にすきで、それを見つけると、はっとしてそのこ